お父さんは心配症(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『お父さんは心配症』とは、1980年代に雑誌『りぼん』(集英社)で連載されたギャグ漫画で、作者は岡田あーみんである。『お父さんは心配症』はその独特な作風と過激なギャグで当時の少女漫画界に衝撃を与えた。1994年にはこの作品を原作としてテレビドラマ化もされた。父親の極端な心配性という設定を基に繰り広げられるドタバタな展開は、多くの読者に笑いを提供し、同時に少女漫画の枠を超えた新しい表現の可能性を示した。1980年代当時の日本の少女漫画において革新的な存在であり、現在でも根強い人気がある。

佐々木典子「お父さんが心配症になったのは、わたしのせいだったの」

自分のことを大切に想うがゆえの心配症だったことに気がづく典子

光太郎が典子を愛するがゆえに、こんなにも心配症になった背景を垣間見えるシーンであり、典子もその思いに気づく場面。
異常なまでの心配をする光太郎に対して「あんたなんて親じゃないわよ」と言ってしまった典子が、亡き妻の写真の前で「むかしはいろんなことたくさん話してくれたのに...」と話す光太郎の背中を見つめながらふと思い出すむかしの記憶があった。そういえば、むかしはいろんなことを話していたのに、いまじゃ面倒になって何も話していないことに気づいたのだ。「だからお父さんは心配症になったんだ!」「お父さんが心配症になったのは、わたしのせいだったの」と気づきを得たのである。
光太郎の異常な心配症はギャグとして描かれているものの、根底には家族愛が感じられるのはこの背景があるからだ。

寝棺一郎「かあちゃんと結婚してくれよぉーかあちゃんひとりじゃ借金かえせないんだよォー」

一郎のリーゼント頭は変幻自在

変態的な光太郎に対して、なぜか執着する寝棺親子にも事情があったことが判明したシーン。
病弱な体で、将来が不安な竹子が、一郎のためにも結婚しなければと思っていた理由が借金だったことが判明。母親思いの一郎が、自身のリーゼントを振り乱し「かあちゃんと結婚してくれよぉーかあちゃんひとりじゃ借金かえせないんだよォー」と叫んで、光太郎に竹子との結婚を迫るシーン。

佐々木典子「ホラうちのおとうさんも変態だもん!!あおいこよ」

光太郎のお見合い相手である安井千恵子のひとり息子の守が、自身が伊賀忍者の末裔であるがゆえに命を狙われることに悲観して泣いてしまう。「僕なんかいなければ...」と泣きじゃくる守に対して、「ホラうちのおとうさんも変態だもん!あおいこよ」と励ますシーン。

時々描かれる流血シーン

銃の他にも、ナイフや包丁も登場する

連載当時の少女マンガでは異例だったのが、時々描かれる流血シーンだった。
主には、典子と仲良くする北野くんに対して光太郎が攻撃する場面が多い。他にも釘や斧や包丁も登場するので、当時の読者は度肝を抜かれた。

『お父さんは心配症』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『ちびまる子ちゃん』との合作まんが

『お父さんは心配症』と『ちびまる子ちゃん』の合作まんが

当時、同時期に活躍していた さくらももこの『ちびまる子ちゃん』とのコラボ作品がコミック版に掲載されたことがある。さくらももこ作品の『ちびまる子ちゃん 2巻』と岡田あーみん作品の『お父さんは心配症 4巻』に合作が載っている。編集部の企画で実現した合作品で、実際に合宿して作品づくりをしたという経緯がある。

テレビ朝日系でドラマ化

1988年に連載が終了してからも根強い人気を誇っていたため、1994年にはテレビ朝日系で連続ドラマ化された。主演の佐々木光太郎を演じたのは大地康雄で、娘典子役は持田真樹。北野くん役はTOKIOの国分太一。安井千恵子役は美保純が演じた。

ドラマ版にのみ登場したキャラクター「典子の妹」

原作である漫画には登場しないが、ドラマ版にだけ登場したキャラクターが「典子の妹」である。役名は佐々木奈々(ささきなな)で、演じたのは当時の人気子役である有田気恵(ありたきえ)。
有田気恵はフジテレビ系の『あっぱれさんま大先生』に出演していた人気子役で、当時の愛称は「きーちゃん」だった。

『お父さんは心配症』の主題歌・挿入歌

テレビドラマ版

OP(オープニング):藤重政孝「愛してるなんて言葉より...」

藤重政孝「愛してるなんて言葉より…」

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