緋色の欠片(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『緋色の欠片』は、2006年にアイデアファクトリー(オトメイト)より発売された、恋愛アドベンチャーゲームである。『緋色の欠片シリーズ』の第1作目(原点)となる作品で、シナリオライターは西村悠、キャラクターデザインおよび原画は『薄桜鬼』で知られるカズキヨネが担当している。本作は西村悠のシナリオライターデビュー作であり、以降の『緋色の欠片シリーズ』や同ジャンルの『Code:Realize 〜創世の姫君〜』も手掛けている。

場所・建物

季封村(きふうむら)

四方を山で囲まれた小さな村。政府に監視されており、鬼切丸の状況把握、守護者の隔離、村人の出入りが管理されている。また、守護者は許可なく村を出ることは許されない。交通手段はバスのみ。

紅陵学院(こうりょうがくいん)

主人公たちが通う村立学校。2階建てで校舎は木造建築、屋上は解放されている。

玉依毘売神社(たまよりびめじんじゃ)

主人公が滞在する、宇賀谷家が営む神社。

典薬寮(てんやくりょう)

カミや妖関連のトラブル処理を目的とした国家極秘機関。鬼切丸の存在する季封村を監視している。玉依姫の血縁者や守護者たちを村に拘束、村人の出入り管理や神隠しの事後処理を行う。

封印域

結界によって隔離された場所。宝具は封印域に収められることで、鬼斬丸の封印として機能する。

その他

妖とカミ

表裏一体の存在。妖はカミに、カミは妖へ転じる可能性がある。祀られなくなったカミが妖怪化したものを「オボレガミ」、鬼切丸の力の余波を受け妖に転じたカミを「オニ」と呼ぶ。「オボレガミ」は自分の存在を人に気づかせようと、災厄を与える。

鬼斬丸(おにきりまる)

最初のカミの化身で、世界を滅ぼす力そのものが刀の形を成したもの。解放されるとカミと人の世のバランスを崩し、世に終わりをもたらす。封印が弱くなると邪悪な力がもれ、周囲に影響を与える。過去に2回力が開放されており、1度目は常世神が渡来のカミたちへ復讐をしようとしたとき、2度目は1000年前に凶暴な力を持つ鬼が現れたときである。2度目の開放時に鬼を斬ったことから、「鬼斬丸」の名がついた。
1度目は初代玉依姫が自分の命を捧げ、2度目は当代の玉依姫と3つのカミが鬼と戦い封印を施した。だが、1度目の開放時に常世神の憎悪と刀の力が結びついたため、2度目の開放時はより強大な力になっていた。そのため、玉依姫と2つのカミの魂だけで施した封印では脆く、鬼斬丸の封印はこの頃から弱まり続けている。

黒書(こくしょ)

万物が従うものとされる予言書。ロゴスの行動指針とされる経典。

守護五家

太古に交わした盟約によって、玉依姫を守る宿命にある血筋の者たち。鬼崎家、鴉取家、狐邑家、大蛇家、犬戒家がこれに当たる。鬼崎家は鬼の子孫であるが、太古の昔に常世神となった者の家系であり、1000年前に暴れた鬼とは無関係。
鴉取家・狐邑家・大蛇家は、2度目の鬼斬丸の封印解放時に玉依姫と戦った3つのカミの子孫である。1000年前に暴れた鬼を鎮めるため、玉依姫に助力を求めた。
ただし、鴉取家はヤタガラス・空疎尊(クウソノミコト)の子孫だが、狐邑家と大蛇家は妖狐・幻灯火(ゲントウカ)と大蛇・胡土前(コドノマエ)の死後、数世代後の転生体が始祖である。これは、1000年前の戦いで空疎尊だけが生き残ったため。
犬戒家の先祖は神話に出てくる海幸山幸の海幸彦の子孫であり、山幸彦の子と婚姻を結んだ玉依姫とは親戚関係である。そのため、守護五家としての歴史は浅いが起源は鴉取家、狐邑家、大蛇家よりも古い。

タタリガミ

生前は人で、人の世に恨みがあり祟りをまくカミ。

玉依姫(たまよりひめ)

鬼斬丸を封印する役目を持つ巫女のこと。玉依とは、神霊が憑依する乙女の意味である。初代は玉依姫命というカミで、海神の娘として刀を管理する役割を持っていた。代々、玉依姫命の血筋である宇賀谷家の血筋で、能力に適正のある女子が選ばれる。

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