緋色の欠片(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ
『緋色の欠片』は、2006年にアイデアファクトリー(オトメイト)より発売された、恋愛アドベンチャーゲームである。『緋色の欠片シリーズ』の第1作目(原点)となる作品で、シナリオライターは西村悠、キャラクターデザインおよび原画は『薄桜鬼』で知られるカズキヨネが担当している。本作は西村悠のシナリオライターデビュー作であり、以降の『緋色の欠片シリーズ』や同ジャンルの『Code:Realize 〜創世の姫君〜』も手掛けている。
狐邑祐一ルート
祐一は過去の経験から人間を怖がっており、無意識に距離を取っている。珠紀とも距離を置いており、玉依姫と守護者の役目を果たすことに固執していた。しかし、珠紀はどんな危険な目に遭っても祐一のそばを離れず、そのひたむきな姿勢や強く優しい心が次第に祐一の心を溶かしていく。しかし、祐一は珠紀に惹かれるが故、玉依姫と守護者の関係性でなければ傍にいられないという気持ちを強めてしまい、大切だからこそ遠ざけようとする。そのため、戦いの中で次第に2人の気持ちはすれ違っていく。
鬼斬丸が復活すると、珠紀は玉依姫の血を使った封印の儀を行おうとするが、そこで初めて祐一守護者の役割を放棄して彼女を助けようとする。2人は鬼斬丸の力と一体化したドライを全員と協力して封印した。
大蛇卓ルート
鬼斬丸の封印には、これからも多大な犠牲を払い続けなければならないことから、卓は玉依姫側を裏切りドライ側に付き、新しい方法を模索し始める。しかし珠紀への情を捨てきれず、彼女の決意に心動かされてともに封印の呪縛を止めようと誓う。芦屋が鬼斬丸の力と同化した後は、卓が守護者の力を覚醒させ鬼斬丸の力を破壊した。
犬戒慎司ルート
慎司は守護者の務めを果たすことに存在価値を見出し、怖くても戦って役に立たなければならないと自分を追い詰めていた。幼い頃、慎司は犬神の社へ修行と称した無期限の追放を受けた。守護五家の犬戒家に生まれながら、守護者の力が発現しなかったためだ。一方で慎司は自分や他の守護者たちを封印の役割に縛りつけている元凶を村から取り除きたいと考えていた。
幼い頃から慎司のことを強く想っている美鶴は、珠紀に惹かれていく慎司を見て狂気に堕ちていく。さらに慎司と美鶴は双子であると判明。美鶴は一層狂乱し、ドライの謀略に利用されて瀕死に陥る。それでも慎司は彼女のことを見捨てず、彼女を助け、他の守護者や珠紀と力を合わせてドライを倒し鬼斬丸を破壊した。
狗谷遼ルート
遼の正体は犬戒家の実子であり、6人目の守護者だった。遼の親は封印の宿命から息子を逃がすため、ババ様に息子は死んだと嘘を告げ、内密に遼を分家の狗谷家へ養子に出したのだ。本人は自分の出自を知らなかったが、事情をある程度察しており、自分の運命を歪めた鬼斬丸を消し去りたいと考えていた。
遼は最初、珠紀とは関わりたくないと考えていたが、守護者の血に抗えず彼女の危機を何度か助けるうちに共感しはじめ、玉依姫ではなく珠紀の守護者になることを約束する。そして最終決戦では鬼斬丸の力と一体化した芦屋を、皆の力を合わせて倒すことに成功する。
『緋色の欠片』のゲームシステム
タイトル画面
最初からゲームを始める、もしくはセーブデータからゲームを始められる。1つルートをクリアすると、特典メニューから玉依毘売神社が見られる。
名前変更機能
ゲームを新しく始める時、主人公の名前を変更する機能。名前変更では、苗字と名前、それぞれ5文字まで設定可能だ。初期設定のままだと、「春日珠紀」のままである。また、ゲーム進行中にオサキ狐の呼び名を決める場面が出てくるので、その際に名前を変更できる。
ゲームの流れ
プレイヤーは主人公「春日珠紀」となり、母の実家にある季封村に戻るところから物語は始まる。季封村で出会うキャラクターとの会話や行動などの選択肢によってルートが分岐し、各攻略キャラルートへ入る。第一章~第八章・終章まであり、要所に幕間という章が入り主人公視点ではない物語が描かれる。
幕間
玉依姫陣営や政府関係者、敵組織ロゴスが暗躍する場面が多い。宇賀谷静紀の工作や守護者たちの心情、敵キャラクターの過去や内面などが描かれ、主人公が知りえない情報をプレイヤーは得られる。
玉依毘売神社臨時相談室
選択肢を間違えてバッドエンドになり、主人公が死ぬと発生するコーナー。BADENDのスチルが表示された後、コーナーが始まる。プレイヤーに対し、清乃と美鶴がバッドエンドの理由と改善策をコメディタッチに解説してくれる。
愛キャッチシステム
選択肢によって攻略キャラの好感度が上がると、背景が変化し紅葉のエフェクトが登場する。好感度の量によって物語が分岐し、次第に攻略キャラのルートに入る仕様。
好感度確認
ゲームプレイ中のみ、キャラクターの好感度を確認できる。好感度画面内では、主人公への好感度が上がったキャラクターが現れ、名前の下のゲージでどれくらい好感度が上がっているかが分かる。好感度の量によって、キャラクターの表情や背景などが変化する。
『緋色の欠片』の登場人物・キャラクター
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目次 - Contents
- 『緋色の欠片』の概要
- 『緋色の欠片』のあらすじ・ストーリー
- 物語の進み方
- 前世の記憶
- ルート分岐と選択肢の関係
- はじまり
- 守護者たちとの出会い(第一章)
- 5人目の守護者の帰還・ロゴス襲来(第二章)
- 2度目のロゴス襲撃(第三章~第四章の共通ルート)
- 2度目のロゴス襲撃後(第三章~終章の個別ルート)
- 鬼崎拓磨ルート
- 鴉取真弘ルート
- 狐邑祐一ルート
- 大蛇卓ルート
- 犬戒慎司ルート
- 狗谷遼ルート
- 『緋色の欠片』のゲームシステム
- タイトル画面
- 名前変更機能
- ゲームの流れ
- 幕間
- 玉依毘売神社臨時相談室
- 愛キャッチシステム
- 好感度確認
- 『緋色の欠片』の登場人物・キャラクター
- 玉依姫陣営
- 春日珠紀(かすがたまき)
- 鬼崎拓磨(おにざきたくま)
- 鴉取真弘(あとりまひろ)
- 狐邑祐一(こむらゆういち)
- 大蛇卓(おおみすぐる)
- 犬戒慎司(いぬかいしんじ)
- 狗谷遼(くたにりょう)
- 言蔵美鶴(ことくらみつる)
- 宇賀谷静紀(うがやしずき)
- おーちゃん
- 典薬寮(てんやくりょう)
- 芦屋正隆(あしやまさたか)
- 多家良清乃(たからきよの)
- ロゴス
- アリア=ローゼンブルグ
- アイン
- ツヴァイ
- ドライ
- フィーア
- 『緋色の欠片』のアイテム
- 特典メニュー
- 画像鑑賞
- 動画鑑賞
- 玉依姫外典本編
- 玉依毘売神社
- おみくじ
- おみくじ画像鑑賞
- 『緋色の欠片』の用語
- 場所・建物
- 季封村(きふうむら)
- 紅陵学院(こうりょうがくいん)
- 玉依毘売神社(たまよりびめじんじゃ)
- 典薬寮(てんやくりょう)
- 封印域
- その他
- 妖とカミ
- 鬼斬丸(おにきりまる)
- 黒書(こくしょ)
- 守護五家
- タタリガミ
- 玉依姫(たまよりひめ)
- 贄の儀
- 御言葉使い
- 宝具
- 『緋色の欠片』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 玉依毘売神社のモデルは玉依比賣命神社
- 没になったツヴァイ攻略ルート
- 祐一のセリフ回しに苦労