超光戦士シャンゼリオン(特撮)のネタバレ解説・考察まとめ

『超光戦士シャンゼリオン』(ちょうこうせんしシャンゼリオン)とは、1996年に放送された東映による特撮作品。同作に登場するヒーローの名称でもある。ノリの軽い破天荒な主人公による型破りな作風で知られ、非情にコメディ色が強い。しかし番組終盤ではシリアスなストーリーが続き、最終回の衝撃的な展開については長く語り継がれている。
私立探偵の涼村暁は、偶然からスーパーヒーロー・シャンゼリオンに変身する能力を獲得し、自分の楽しみのためにこの力を使おうと画策。善悪双方の組織に心底呆れられながら戦い続けていく。

S.A.I.D.O.Cのエージェント。本来シャンゼリオンになるはずだった人物で、それに備えて厳しい訓練に耐えてきた。真面目な熱血漢で、暁にシャンゼリオンとなる役目を横取りされていったんは気落ちするも、面倒なことはやりたがらない暁を引っ張ってダークザイドと戦い続けた。
物語中盤、闇の種を飲み込んだことで体質が変化。梅干しを食べることでザ・ブレイダーという超人に変身する力を得る。しかし変身前後の記憶はそっくり失われるため、自分がザ・ブレイダーであることには全く気づいていなかった。

南エリ(みなみ エリ/演:東風平千香)

S.A.I.D.O.Cのエージェント。能力は高いがプライドも高く、自信過剰なところがある。
黒岩から好意を寄せられ、他のダークザイドとは異なる彼の振る舞いに自身も興味を抱く。しかし黒岩が東京を力が支配する国へと変えていくのを見て、最終的には見限った。

宗方猛(むなかた たけし/演:市山登)

元内閣第三調査室室長にして科学者であり、ダークザイドの侵略を予期してS.A.I.D.O.Cを設立した人物。S.A.I.D.O.Cは政府機関ではなく、あくまで宗方の私的な組織であるため、その運営資金の捻出に常に苦慮している。
暁がシャンゼリオンになってしまったとしった時はさすがに唖然としていたが、彼のことは高く評価しており、S.A.I.D.O.Cに誘おうとしている。

黒岩省吾(くろいわ しょうご/演:小川敦志)/暗黒騎士ガウザー(あんこくきしガウザー)

ダークザイドの中でも屈指の力を持つ存在。人間を自分たちの食料としか考えない他のダークザイドとは異なり、「闇次元が滅ぶ以上、ダークザイドも滅んだも同然の種である」として、人間界で自分たちがどうやって生き抜くかをかなり真面目に考えている。
戦士としての暁の力を警戒し、彼のライバルとして物語の全般において戦い続ける。最終的に「我欲に弱い暁を、徹底的に懐柔して篭絡する」という特撮作品の悪役とは思えない形で暁を完封する。エリのプライドの高さに惚れ込み、種を超えた恋愛感情を抱くも、それが成就することはなかった。

暁やエリとの交流と衝突の中で、自分でも自覚の無いまま人間という生き物自体に憧れるようになる。自身の最期を前にしてようやくその事実に気づき、「邪悪な為政者」という形で"人間として滅ぶ"道を選んだ。

『超光戦士シャンゼリオン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

暁「俺ってやっぱり、決まりすぎだぜ!」

「俺ってやっぱり、決まりすぎだぜ!」とは、敵を倒した際に暁が口にする決めセリフである。どんな強敵を前にしても諦めない、それでいてどこまでも軽薄な、暁の性格がよく表れている。

黒岩「知っているか!」

「知っているか!」との言葉と共に、何かしらの蘊蓄を語り出すのが黒岩の癖である。これは事前にわざわざ図書館などで調べているらしく、物語と関連のあることについて語ることもあれば、全く無関係なことをいきなり口にすることもある。ついでにいうと、情報自体間違っていることもしばしばだった。
それでも作中屈指の実力者である黒岩に断言されると、謎の説得力を感じてしまう。黒岩のキャラクターを語る上では外せない要素である。

暁「サバじゃねぇ!」

シャンゼリオンに変身するための道具である「シャンバイザー」を落としてしまった暁は、ダークザイドと戦う中で「シャンバイザーを取ってくれ」とその場にいた人々に頼み込む。しかしこの時集まっていたのは、バッカサ王国の使者と、世界的にも珍しいこの国の言葉を通訳するための複数の外国人たちで、伝言ゲームのように「シャンバイザーを取ってくれ」という言葉を伝えていった結果、どういうわけか暁の下に届いたのはサバだった。
「サバじゃねぇ!」とはその際に暁が発した魂の言葉であり、同時に作品を代表する迷セリフである。この捧腹絶倒の展開は大きな反響を呼び、物語後半で同じネタがもう1度使われることとなった。

『超光戦士シャンゼリオン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

衝撃的な最終回の真実

「夢の中の暁が、ダークザイドとの戦いで次々と仲間を失い、死を覚悟して最後の決戦に臨む」という衝撃的な展開で話題となった『超光戦士シャンゼリオン』の最終回。このエピソードは「私立探偵の暁が見た夢」とも、「"私立探偵の暁”の方がS.A.I.D.O.Cの戦士である暁の見ている夢だった」とも取れる形となっている。
脚本を担当した井上敏樹によれば、「"私立探偵の暁”の方がS.A.I.D.O.Cの戦士である暁の見ている夢だった」というのが真相であるらしく、そうだとすればこれまでの物語が全く別物に見えてくる。

『超光戦士シャンゼリオン』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):MISA「OVER THE TIMES〜時を越えて」(第1 - 19話、第21 - 39話)

作詞:大津あきら
作曲・編曲:ホリエアキラ

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