小森霧(さよなら絶望先生)の徹底解説・考察まとめ

小森霧は漫画『さよなら絶望先生』の登場人物で、主人公の糸色望が受け持つ「2のへ組」の女子生徒である。極度の引き篭もりであり、当初は不登校であった。だが糸色と出会い、彼に恋心を抱く。以降は学校に登校するが、今度は学校に引き篭もり、不登校児ならぬ不下校児となった。宿直室で生活をしており、時折り本編に登場する。糸色が家を失って宿直室で暮らす様になってからは、同棲状態となった。また糸色の甥である糸色交が登場してからは、姉の様に彼と関わっていく事になる。クラスメイトの常月まといと恋のライバル関係にある。

『さよなら絶望先生』コミックス第30巻第299話「絶望の組みと幸福な少女たち」にて。

この話では小森達絶望少女の正体が明かされる。彼女達は元々、自殺未遂者であった。そんな彼女達それぞれの元へ、境遇がよく似た昭和少女達の霊が現れる。

「学校行くくらいなら死ぬ」と死のうとしていた小森の元へ、昭和時代に引き篭もりの末、未練の死を遂げた少女の霊が現れた。この出会いを経て、小森は少女の依代となる。そして依代として彼女は学校生活を送り、青春の思い出を作っていくのであった。

「絶望先生ーっ」

『さよなら絶望先生』コミックス第30巻第299話「絶望の組みと幸福な少女たち」にて。

小森達絶望少女は生きる事に絶望し、自殺未遂をした少女達である。同時に生きる事に未練を残して死亡した昭和少女達の依代でもある。死のうとして生きてしまった者と、生きようとして死んだ者は惹かれ合い、重なり合った。そして彼女達の依代としての学校生活が始まり、終わりを迎えた。

最初は仮初の学校生活であったが、次第に小森達絶望少女は絆を深め、学校生活を送っていく。いつしか仮初の学校生活は本物となった。彼女達は心の底から青春を謳歌し、共に笑い、共に泣いたのである。そして糸色は彼女達にとって本物の教師であり、恩師となった。

小森達絶望少女は役目を終えた。だがその胸にもはや絶望は無く、希望があった。少女達は心の底からの感謝と敬意を込めて「絶望先生ーっ」と恩師への感謝の言葉を捧げる。

小森霧の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

アニメ版での小森

新井(画像手前の人物)とお風呂に入る小森

本作『さよなら絶望先生』はアニメ化を果たしている。基本ストーリーは漫画版と同じであるが、随所にアニメオリジナル展開が成されている。その1つとして挙げられるのが新井知恵との絡みである。新井は小森の通う学校のスクールカウンセラーであり、色気のある女性である。

原作では小森と新井の接点は少なかった。だがアニメ版ではこの2人の絡みが多くなっている。百合を匂わせる描写が多く成されており、視聴者サービス的な展開が多い。

小森の元ネタとなった「引き篭もり」

小森は引き篭もりを題材にしたキャラクターである。名前も小森霧であり「こもりきり」から来ている。

引き篭もりの定義は厚生労働省によると「様々な要因の結果として、就学や就労、交遊などの社会的参加を避けて、原則的には6ヶ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態のこと。(他者と交わらない形での外出をしている場合も含む。)」となっている。人口統計では15〜64歳で引き篭もりに該当するのは50人に1人程度となっている。

引き篭もりの原因は主に学校でのいじめや職場での人間関係が挙げられる。最近ではコロナによる仕事の解雇から引き篭もりになった例も存在する。いずれにせよ、引き篭もりになった人が働かないニートと化し、社会の生産性を低下させている。こうした観点から引き篭もりは社会問題として認知されている。

小森の声優を務めた谷井あすか

声優の谷井あすか

谷井あすかはマウスプロモーション所属の女性声優である。2001年に声優デビューし、幅広い人気アニメ、ゲーム、ドラマCD作品に出演した。声質は可愛いキャラから大人の女性まで幅広くこなせる。

アニメ及びドラマCD『さようなら絶望先生』にて小森霧の声優を務める。また同作品の三珠真夜の声優も兼任し、一人二役を演じた。アニメ放送終了後、谷井の可愛い系の声質も相まって、小森の人気が急上昇した事が原作作中で語られている。

isuzu1030
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