小森霧(さよなら絶望先生)の徹底解説・考察まとめ

小森霧は漫画『さよなら絶望先生』の登場人物で、主人公の糸色望が受け持つ「2のへ組」の女子生徒である。極度の引き篭もりであり、当初は不登校であった。だが糸色と出会い、彼に恋心を抱く。以降は学校に登校するが、今度は学校に引き篭もり、不登校児ならぬ不下校児となった。宿直室で生活をしており、時折り本編に登場する。糸色が家を失って宿直室で暮らす様になってからは、同棲状態となった。また糸色の甥である糸色交が登場してからは、姉の様に彼と関わっていく事になる。クラスメイトの常月まといと恋のライバル関係にある。

小森は気に入らない事があったり、反撃する際にはテレビを投げつける。結構な力を持っており、バリケードをテレビで破壊した事もあった。このテレビは昭和によく見られたブラウン管テレビであり、重量も結構ある。

インターネット

小森は宿直室にインターネット回線を引いている。これにより掲示板の閲覧やネットを利用したビジネス等を行っている。

物語後半でネットが話題になる回では、小森がインターネットを駆使する展開が見られた。

赤木の肺

自殺未遂者である小森は、延命の為に赤木の肺を移植されている。これにより彼女には時折り赤木の人格が宿り、赤木のペンネームである風浦可符香として活動した。

小森霧の来歴・活躍

自殺未遂と憑依

平成の世を生きる小森霧(こもり きり)は特に理由もなく学校に行きたくなくなり、引き篭もりを始めた。次第に彼女は生きる気力を失っていき、薬物の大量摂取による自殺を試みてしまう。だが赤木杏(あかぎ あん)の肺を移植された事により一命を取り留めた。赤木は糸色望(いとしき のぞむ)の愛する大切な女性である。何らかの要因で彼女は死亡し、その臓器や血液は多くの少女へ臓器提供される。小森はその中の1人として、肺を移植されたのであった。糸色は本作の主人公の青年である。除霊師の様な仕事をしている。

その後学校にも行かず、無気力な日常を送る小森の元に昭和時代に死亡した引き篭もり少女の霊が現れる。彼女は生きて学校へ行きたかった未練を持っており、同じ引き篭もりの小森とは逆の意思を持っていた。生きようとして死んだ少女と、死のうとして生きてしまった小森は惹かれ合う。そして小森は少女の依代として学校生活を送る事になった。

2のへ組への加入

糸色は全国から、小森の様に「自分とよく似た境遇の自殺未遂者達の霊」の依代となった少女達を集める。彼女達は作中で「絶望少女」と呼称された。絶望少女達を成仏させるべく、糸色は自らが教師に成り切り、彼女達に学校生活を送らせる事になる。

この絶望少女達は霊の依代であると同時に、赤木の臓器や血液の移植を受けている共通点がある。これにより「記憶転移」という、提供者(ドナー)である赤木の記憶や人格の一部が、受容者(レシピエント)である絶望少女達に発現した。尚、法律により彼女達は赤木の本名を知らされておらず、代わりにペンネームの風浦可符香(ふうら かふか)という名前を教えられていた。

絶望少女達は無意識に、交代で赤木を演じる様になり、赤木の人格が発現した際には「風浦可符香」を自称する。他の絶望少女達はその人物を風浦だと認識し、あたかも彼女が存在しているかの様に思い込んで振る舞う様になった。

絶望少女の1人として、小森は「2のへ組」へと加入する。そこで引き篭もりの問題児として、糸色のクラスメイトとなった。

不下校少女となる

不登校となった小森の元へ、糸色と風浦が訪れる。糸色は担任として、小森を登校させようとしていた。これに小森は全力で抵抗し、糸色は手を焼く。一方の風浦は小森の事を「座敷童」だと認識し、逆に家から出さない様にするべきだと主張し始めた。そして彼女は小森を家から出さない様に、呪術結界の様なものを張り始める。精神的な恐怖を覚える手法に、小森は耐え切れなくなった。そして遂に自ら部屋を出る決意をした。そこで糸色に容姿を褒められ、彼に惚れる様になる。

小森は学校へ登校し、密かに糸色を想うようになった。だが今度は学校に引き篭もる様になってしまい「不下校少女」となる。

学校生活

不下校少女となった小森は宿直室を拠点に生活を始める。そんな彼女に、風浦は「学校の座敷童」という設定を付け足した。これにより小森が学校に居ないと、学校が崩れ去ってしまう設定になる。

糸色はクラスメイトである三珠真夜(みたま まよ)によって家を焼け出されてしまった。三珠は人相の悪い絶望少女の1人である。あまりにも悪人面をしている為、逆に同情されて善人扱いされる性質を持つ。だが見たままの性格であり、好きになったものに悪さをしてしまう性格を持っていた。これにより気に入られた絶望は家に放火され、焼け出されてしまったのである。行き場を無くした糸色と糸色交(いとしき まじる)は小森の住む宿直室へと転がり込んだ。交は糸色の甥の少年である。父であり、糸色の父である糸色縁(いとしき えにし)が失踪した為、糸色が面倒を見る事となった。これにより小森は糸色と同棲生活を送る事となる。

学校生活では基本的に授業に出る事は無く、基本的に宿直室に引き篭もっていた。本編では引き篭もりネタやインターネットネタを扱った際に登場する。また明確には描かれてはいないが、小森が赤木の人格を発現して風浦可符香として活動していた事が推察される。

卒業

物語終盤、小森は他の絶望少女達と共に卒業式を迎える。糸色は小森に憑依していた霊の戒名である「炉供院霧番月都童女(ろぐいんきりばんげっとどうじょ)」の名を呼び、彼女に卒業証書を手渡した。これにより少女の霊は成仏を果たす。役目を終えた糸色は、再び学校生活に未練を残す霊を除霊すべく、離島へと旅立った。また絶望少女達と赤木の人格は完全に融合していき、彼女達は風浦の事を忘れ去っていく。

小森は依代として学校生活を送っていたが、記憶を共有していた為、糸色や他の絶望少女達との絆や思い出を持っていた。小森達絶望少女は、糸色への想いへ決着を付ける事が霊達への本当の成仏だと考えて、彼の赴任した離島へ押し掛ける。そして彼女達はウエディングドレスに着替え、糸色に死後結婚を求めるのであった。

IFエンド

本作『さよなら絶望先生』には正規エンドの他にIFエンドが存在する。

糸色は、絶望少女達と共に離島である臓物島に移住し、そこで彼女達と共同生活を送っていた。彼は赤木杏を愛しており、彼女の人格が発現した少女と婚姻関係を結んでは離縁する事を繰り返していた。これにより世間からは糸色がハーレムを作っていると噂を流されている。小森もその絶望少女の1人として登場し、赤木の肉体の役割を、担っていた。物語終盤の描写には、小森と糸色の子供らしき人物の影が描写されている。

小森霧の関連人物・キャラクター

親族

isuzu1030
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@isuzu1030

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