あの夏のルカ(ピクサー映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『あの夏のルカ』とは、2021年に公開されたピクサー・アニメーション・スタジオ製作の3Dアニメーション映画で、少年たちのひと夏の冒険を描いたファンタジー・アドベンチャーである。シー・モンスターの正体を隠して人間の世界に飛び込んだ少年ルカと親友アルベルトは、自由を手に入れるため人間の町のトライアスロンレースで優勝して賞金を獲得しようと奮闘する。色彩鮮やかでノスタルジックなイタリアの港町を舞台に、友情と好奇心の間に揺れ動く子ども達の心の変化が見どころ。

CV:ジャック・ディラン・グレイザー
日本語版吹替:池田優斗

本作のもうひとりの主人公。
ルカの親友にして兄貴分の14歳のシー・モンスター。楽天的で大胆な性格で、臆病なルカをリードしている。一方で深く考えることは苦手で、頭脳派のルカに助けられる場面も多々ある。シー・モンスターでありながら、小島の古い灯台に隠れ住んでいる。もともとは父とふたりで暮らしていたが、その父はもう長い間帰ってこず、ひとりで父の帰りを待ちながら暮らしていた。そのせいで親友のルカが自分から離れることを過剰に恐れており、その裏返しでルカに辛く当たってしまう。この態度のためにルカとの関係が一時悪化したが、最後にはルカの学びたい気持ちを応援して学校に送り出している。

シー・モンスター

ダニエラ・パグーロ

CV:マーヤ・ルドルフ
日本語版吹替:高乃麗

ルカの母。人間と陸の世界を危険視し、好奇心から危険を冒そうとするルカを守ろうと画策する。人間への考え方は保守的な一方で大胆な一面もある。濡れれば正体が明らかになるルカを探すために、サッカーで町の子ども達を負かして噴水に放り込んだり、子どもとみれば無差別に水風船をぶつけたりしていた。

ロレンツォ・パグーロ

ロレンツォ(左)とダニエラ(右)

CV:ジム・ガフィガン
日本語版吹替:磯部勉

ルカの父。穏やかでマイペースな性格。ルカが陸に興味を持つことに一定の理解を示しているが、妻の意見には抗えないでいる。地上に出たルカ探しで大胆な行動に出る妻の後ろをついて周り、サポートしている。ヤドカリの飼育が趣味。

おばあちゃん

CV:サンディ・マーティン
日本語版吹替:青木和代

ルカのおばあちゃん。落ち着きのある性格で、ルカの味方。地上に出て人間をもっと知りたいルカの気持ちを否定しない。実はおばあちゃん自身も週末は人間に変身して、港町ポルトロッソに通っていたのだった。

ウーゴおじさん

CV:サシャ・バロン・コーエン
日本語版吹替:落合弘治

深海に暮らすロレンツォの兄。ルカを預かる話も快く受け入れてくれる人柄だが、深海に魅入られすぎて不気味な存在感を放っている。姿も変わり果て、チョウチンアンコウのような触覚を持ち、内臓が透けている。

人間

ジュリア・マルコヴァルド

CV:エマ・バーマン
日本語版吹替:福島香々

13歳の人間の少女。勝ち気で心優しい性格。普段はジェノバで母と暮らしながら学校に通っているが、夏休みの間はいつも父が暮らすポルトロッソで過ごしている。レースの特訓もかねて、漁師である父の魚の自転車配達を請け負っている。ポルトロッソカップのレースで優勝し、意地悪な絶対王者エルコレを打ち負かして、町の一員として認められたいと熱意を燃やしている。しかしもともと3人用のトライアストンにひとりで挑むジュリアは、昨年のレースで競技中に嘔吐してしまい、「ゲロリア」と呼ばれからかわれ続けている。勉強にも意欲的で、ルカに学校で学んだことを話すとき生き生きする。これがルカが学校に通いたいと思うきっかけとなった。

マッシモ・マルコヴァルド

CV:マルコ・バリチェッリ
日本語版吹替:乃村健次

ジュリアの父。本業は漁師だが、シー・モンスター・ハンターとしても町人に頼りにされている。屈強な体つきで生まれつき右手がない。口数が少なく顔が恐いが、ジュリアはもちろんルカやアルベルトのことまでよく気にかけてくれる優しさを持っている。

エルコレ・ヴィスコンティ

CV:サヴェリオ・ライモンド
日本語版吹替:浪川大輔

ポルトロッソに住む18歳の青年。ナルシストのいじめっ子。子分を引き連れて、暴力と恐怖で町の子ども達の頂点に君臨している。唯一立ち向かってくるジュリアや、新しいよそ者ルカとアルベルトを嫌っており、何かと意地悪を仕掛けてくる。いじめがヒートアップして、ルカ達にモリを向けたこともあった。ポルトロッソカップの絶対王者で、年齢制限をとうにオーバーしているはずだが鯖を読んで出場し続けている。

peony
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@peony

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