ゴダイゴダイゴ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ゴダイゴダイゴ』とは、日本の漫画家・コウノスケによるアクションバトル漫画。集英社のWeb漫画アプリ『少年ジャンプ+』のインディーズ連載枠で、2021年9月20日に連載を開始した。「次に来るマンガ大賞2022」のWebマンガ部門では10位を獲得している。
30年前、突如空から巨大な怪獣が飛来し始めた。怪獣と戦うのは巨大ヒーロー達。巨大ヒーローの後醍醐ダイゴは、30年間怪獣と戦い続けてきたベテランだが、若い巨大ヒーローの台頭で今や世間では忘れ去られる存在となっていた。

『ゴダイゴダイゴ』の主人公。大田区が管轄の巨大ヒーローである。30年前に巨大ヒーローとなった最初の人物で、以来30年間ずっと怪獣と戦い続けてきた。しかし知名度は異常なまでに低い。巨大ヒーローが積極的にメディアに取り上げられるようになってから目立った活躍がないのがその要因の1つである。ダイゴの担当する大田区は怪獣の出現率が低く、そもそも活躍するタイミングがないということもあげられる。

通常怪獣は負けそうになると風船化して空へと帰っていく。しかしダイゴは過去怪獣を死に至らしめたことがあった。その時仲間の亡骸を回収しにきた怪獣がおり、その怪獣が仲間を回収して去っていく姿を見た時、怪獣にも心があり、自分達人間と何も変わらないのだと気づく。それ以来、怪獣の心に寄り添った戦い方、考え方をするようになり、いつか怪獣と和解することを願っている。

巨大ヒーロー

青空アキラ(あおぞら アキラ)

品川区を管轄する巨大ヒーロー。2年前、15歳という若さで巨大ヒーローデビューを果たした逸材。蹴り技を中心とした技を使う。

通常、巨大ヒーローになるためには15歳で巨人教習所に入学し、5年かけて課程を修了する。そこをアキラは12歳で入学し、3年でそのプログラムを修了した。まさに天性の才能を持つ巨大ヒーローである。しかしアキラは本人も知らない秘密があった。

アキラは19年前に国際連合世界怪獣対策機関が秘密裏に生み出したデザイナーベイビー(遺伝子操作によって望まれた特徴を持って生まれる子供)である。当時優秀な巨大ヒーロー候補者を切望していた日本に向けて国連が秘密裏に生み出した子供だったのだ。公称を2歳偽っているため、本当は19歳である。研究員が両親を演じ、順調にアキラは育っていったが、ある日国連がデザイナーベイビーの計画を中止したため、アキラは捨てられてしまった。捨てられた後もその才能を遺憾なく発揮したアキラは、何も知らずに結局巨大ヒーローの道へ進むのだった。

豊川ジュウゴ(とよかわ ジュウゴ)/ジョルグ

サイのような見た目をした怪獣。地上へ飛来した時に頭を強打したのか、記憶を失い幼児退行してしまっていた。目を覚まして最初に目にした豊川という警察巡査を母親のように慕うようになり、人間の心を持った怪獣として日本社会に馴染んでいく。日本語も覚え、人間が巨人教習所で巨人化する時と同じように巨大化免許の学科試験に合格。豊川の名字をもらい、豊川ジュウゴという日本人として生きていくことになった。ダイゴのような巨大ヒーローになることを目標としており、様々な巨大ヒーローの元で日々修行に励んでいる。

日々を過ごす中で、失った記憶を徐々に取り戻していくようになった。全国各地に飛来した怪獣達との戦いの中で再び父親と対峙し、完全に記憶が戻る。本当の名前はジョルグ。人間との不毛な戦いを終わらせるために1人で地上へ赴き、ダイゴや豊川達と出会うことになった。

光村聖嶺(みつむら せいりょう)

世田谷区を管轄する巨大ヒーロー。聖嶺教(せいりょうきょう)という宗教団体を立ち上げた教祖であり、たくさんの信者を抱えている。団体の資金が潤沢であるため、当初は信者から金を巻き上げていることが疑われていたが、むしろ団体では献金を信仰心として認めないといってむしろ献金を禁止していた。

父親が宇宙飛行士。その父親は宇宙から戻った後、謎の病により衰弱死してしまった。その後は母親と2人で暮らすことになったが、母親は一人での子育てのプレッシャーから宗教にのめり込むようになってしまう。聖嶺が巨大ヒーローになって多額の仕送りを送っても、足りないといって金をせがんでくるようになり、聖嶺は宗教団体の存在に疑問を持っていた。そしてある日の怪獣との戦いの際に、戦闘にかこつけて宗教団体の建物を破壊。詐欺が疑われていた宗教団体は解散したが、そのせいで母親は病んでいってしまった。そのことに落ち込んだ聖嶺を励ましたのがダイゴである。ダイゴのアドバイスを曲解した聖嶺は自ら誰も苦しまない宗教団体を作るという考えに至り、今の聖嶺教を立ち上げたのだった。

メガ・ロック

目黒区を管轄する巨大ヒーロー。日焼けした屈強な身体にサングラスをかけたワイルドな男性である。メガロマニアというバンドのリーダーで、楽器という名目で持ち込んでいるギターを振り回して怪獣と戦う。過去について深掘りはされていないが、過去ダイゴに巨大ヒーローとはなんたるかという心得を教わったらしい描写がある。

ジャイアントジャスティス

仮面をつけた状態のジャイアントジャスティス。

中央区を管轄する巨大ヒーロー。戦隊物の戦士のような衣装に身を包んでいる。怪獣から地球を守るためにはるか一億光年彼方のジャスティス星からやってきた正義の巨人という設定。その設定が、昔戦隊物のヒーローに憧れていた世代を中心に人気を博している。巨大ヒーローが民営化されて報道が解禁された10年前から素顔を隠しており、ジャイアントジャスティスというキャラクターを大事にしている。ダイゴからは「ジャスくん」と呼ばれている。

ただその仮面の下に見にくくただれた素顔を隠していた。昔、何でも溶かす毒液を吐く怪獣と戦った時に毒液を浴びて顔の半分がただれてしまっている。その見にくい素顔を助けた人に驚かれた過去があり、以来、この醜い顔を隠して巨大ヒーロー活動をしている。過去自分に毒液をかけた怪獣と再戦し、仮面を溶かされてしまって素顔をメディアの前で暴かれた。それに絶望したが、素顔に関係なく自分を応援してくれる人々の声に勇気づけられて自身の顔に抱いていたコンプレックスを克服した。以来、顔全体を隠す仮面は卒業し、素顔がわかるマスクをつけて巨大ヒーロー活動をしている。

仁印(じんしるし)

千代田区を管轄する巨大ヒーロー。怪獣対策担当大臣も務めている。政府の人間ということもあって、怪獣対策庁謹製の衝撃発電拳鍔(けんつば)「へきれき」が支給されており、それを用いて戦う。2年前に怪獣との戦いの中で妻・京子と息子・タケルを失った。その死を受け入れることができず、役者に亡くなった妻と息子の演じさせて暮らしていた。家族が亡くなったのは、怪獣が投げたビルの下敷きになったからということになっていたが、実際にビルを投げたのは仁印本人だった。本人の中でその真実が受け入れられずに、家族は怪獣のせいで死んだのだと思い込むことで自分の心を守っていた。ダイゴにそれを指摘され、ようやく過去と向き合うことができた。

嵐山巌(あらしやま いわお)

台東区を管轄する巨大ヒーロー。残虐非道な喧嘩殺法を使用する男性で、史上最恐の巨大ヒーローとして名高い。不良のような見た目や性格から、区民から頼りにされているが愛されてはいない。自分本位な性格をしており、娘の楓(かえで)に彼氏ができる度に邪魔をしてきた。ダイゴの元で働く銭丸ひとしと楓が婚約したが、それも邪魔をしたため愛想を尽かされて、楓と妻の凪(なぎ)に出ていかれてしまう。楓と凪がダイゴの元に身を寄せていると聞いた巌は、ダイゴの元へ押しかけてダイゴに勝負を挑む。しかしこっ酷くやられてしまった。その時、過去ダイゴにしごかれたことを思い出し、ダイゴに説教されて、最終的に楓と銭丸と結婚を祝福した。

米部友郎(よねべ ともろう)

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