終末のワルキューレの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『終末のワルキューレ』とは、『月刊コミックゼノン』で2018年1月から連載されているバトル漫画である。原作は梅村真也、構成フクイタクミ、作画をアジチカが担当している。人類を滅亡させようとする神と人類の最終闘争(ラグナロク)を舞台とし、神と人類からそれぞれ選ばれた13人による1対1(タイマン)の戦いが描かれている。死力を尽くして戦う登場人物たちからは数々の名言・名シーンが生まれており、今回はそれらを紹介していく。

『終末のワルキューレ』の概要

『終末のワルキューレ』とは、梅村真也原作、フクイタクミ構成、アジチカが作画を担当したバトル漫画である。英題は『Record of Ragnalok』。
コアミックスが出版している雑誌『月刊コミックゼノン』にて2018年1月から連載されている。

1000年に一度の人類滅亡会議にて、創造主ゼウスを始めとする神々は700万年続いた人類の滅亡を決定する。その理由は世界を破壊し尽くすも、傲慢で反省の色もない人類の姿にあった。しかし決定を是とする神々の中で、半神半人の戦乙女(ワルキューレ)のブリュンヒルデのみは否を唱える。ただあっさりと人類を滅ぼす前に、神VS人類の最終闘争(ラグナロク)の開催をブリュンヒルデは提案する。その結果として神側が勝利すれば人類の滅亡を、人類側が勝利すれば1000年の猶予を与えようというのだ。その案を鼻であしらう神々だったが、ブリュンヒルデの挑発に乗りラグナロクの開催に同意することとなる。
そして神、人類それぞれ13人ずつを選んでのの1対1(タイマン)勝負が行われることとなった。出場するのは各神話の神々と人類史上最強の偉人たちであり、人類の存亡をかけて無謀とも見える戦いに挑むこととなる。

無敵の神々と誰もが知る歴史上の人物の戦いという熱い展開は、連載当初から様々な話題を呼び、2018年5月に発売となった1巻は即重版がかかり書店に山積みされる大ヒット漫画となった。
2019年には「次にくるマンガ大賞」「このマンガがすごい!」「全国書店員が選んだおすすめコミック」各賞で上位にランクインされている。

作中に登場した呂布奉先(りょふほうせん)とジャック・ザ・リッパーを主人公としたスピンオフ作品も同じく『月刊コミックゼノン』にて連載されている。

2021年にはアニメの第1期が、まだ2023年には第2期が放送された。
また2021年には舞台「『終末のワルキューレ』〜The STAGE of Ragnarok〜」が上演されている。

最強の神々と最強の人類のタイマン勝負は、魅力的なキャラクター同士によるガチンコである。それぞれの過去や背負ってきた想いからなる名言・名ゼリフが本作には多数ちりばめられている。今回は思わず胸を熱くする名言・名ゼリフ、名シーン・名場面の数々を紹介していく。

トールの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「人間なんぞにしておくには勿体ないな」

お互いを認めあったトール(左)と呂布(右)

第1戦目の神代表として登場したトールは北欧神話最強の戦士である。しかしこれまでの神々や巨人族との戦いの中でも本気で戦った経験はなく、常に物足りなさを感じていた。
しかし必殺の一撃であるトールハンマーを呂布奉先(りょふほうせん)に受け止められ、さらに呂布の攻撃により自らも傷を追ったトールは「人間なんぞにしておくには勿体ないな」と不敵に笑う。
神と人間の最終戦争の第1戦で誰もが神の優位を疑わなかった中で、予想以上の呂布の実力を目の当たりにし、自分と互角に戦える好敵手に巡り会えたという喜びあふれる名セリフである。

「呂布と言ったな、一つだけ…頼みがある、死ぬなよ」

覚醒雷槌(ゲイロルズトールハンマー)を放とうとするトール(右)と呂布(左)

眠りから目覚めたトールの神器、戦槌ミョルニルによる覚醒雷槌(ゲイロルズトールハンマー)の一撃を放つ前にトールは呂布に「呂布と言ったな、一つだけ…頼みがある、死ぬなよ」と声をかける。
生まれながら最強と呼ばれ退屈していたトールと、これまで永い間目覚めることがなかった戦槌ミョルニルにとって、初めて出会った好敵手との戦いであった。
全力の攻撃を出しつつも、呂布ならそれを受け止め戦いを続けてくれる、そんな期待から発せられた一言であった。

「あの漢への…我が友への手向けだ」

トールの一撃により呂布は敗れ、消滅してしまう。呂布の部下であった陳宮公台(ちんきゅうこうだい)を始めとする呂布の部下たちはその死を悼み、もはやこの世にいる理由はないとトールに戦いを挑む。
到底勝てるわけのない陳宮たちの突撃を意味がないとあざ笑う神々であったが、トールだけは彼らの攻撃を正面から受け止め、トールハンマーの一撃で打ち砕く。
「あの漢(おとこ)への…我が友への手向けだ」と呂布のことを友と呼ぶトールは、呂布への礼儀として陳宮たちを葬ったのだった。

呂布奉先の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「お前、なかなかいいぞ」

必殺の一撃をかわされた呂布

トールと同じく、中華最強と呼ばれた呂布も同時代には全力で戦えるほどの好敵手と呼ばれる相手はいなかった。神VS人類の第1戦の戦士に選ばれ、訳も分からず闘技場に降りたつも、相手がどんな敵なのか刃を交えるまではわからない。
しかしトールの必殺技トールハンマーの威力を目の当たりにし、それを避けつつ自分の全力の攻撃を皮一枚で避けられた呂布は「お前なかなかいいぞ」と喜びをあらわにする。

「やっと逢えたぞ、全身全霊(ありったけ)で闘える相手と‼」

トール(左)と呂布(右)

覚醒したミョルニルによる覚醒雷槌(ゲイルロズトールハンマー)を受け、呂布は両足を失う。そこへ生前の呂布の愛馬赤兎(せきと)が現れ、呂布の足となる。赤兎を得た呂布は失った足を凌ぐスピードと破壊力でトールに挑む。
最強の称号を持つ2人共、自らが生きてきた世界では全力でぶつかれる相手には巡り会えなかった。その溜めてきたフラストレーションを、トールは呂布に呂布はトールにぶつけることができたことを2人は喜びと感じていた。トールと呂布が同時に感じた「やっと逢えたぞ、全身全霊(ありったけ)で闘える相手と‼」というセリフにはお互いを認め合い、自らの全てを叩き込むことができる相手に出会えた喜びが溢れている。

「コレか…コレこそが…歓喜(よろこび)という感情(もの)か」

全力で戦えたことの喜びを子供のように喜ぶ呂布

トールの攻撃で両足を失った呂布は愛馬の赤兎に乗り、トールに最後の攻撃を挑む。自らの最高の一撃である「天喰(そらぐい)」を放つもトールのゲイルロズトールハンマーに跳ね返され、呂布はワルキューレの1人ランドグリーズが神器錬成した神器、方天戟(ほうてんげき)とともに両腕を失う。しかし最強の敵と全力を出して戦えたことに、「コレか…コレこそが…歓喜(よろこび)という感情(もの)か」と子供のように無邪気な笑顔を見せながら、呂布は敗北し消滅していった。

陳宮公台の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「呂布様の存在(い)なくなった天上天下、もはや我の存在(い)る意味などない、共に逝(ゆ)こうぞ!!」

呂布の死を悼む陳宮公台

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