阿伏兎(銀魂)の徹底解説・考察まとめ
阿伏兎(あぶと)とは、SF時代劇風少年漫画『銀魂』(ぎんたま)の登場人物で、宇宙海賊春雨の第七師団の副団長を務める人物。
夜兎と呼ばれる種族の天人(宇宙人)で、種族の特徴でもある高い戦闘能力を持つ。第七師団の団長である神威とは彼が子供の頃からの付き合いで、年下ながら優れた戦士である彼を部下として支えている。種族的に好戦的な夜兎の中にあって比較的理知的な性格で、同胞に対しては甘さを見せる。『銀魂』では珍しくギャグ的な活躍の少ないキャラだが、その反動かスピンオフではイジられキャラとなっている。
阿伏兎(銀魂)の概要
阿伏兎(あぶと)とは、SF時代劇風少年漫画『銀魂』(ぎんたま)の登場人物で、宇宙海賊春雨(はるさめ)の第七師団の副団長を務める人物。
夜兎と呼ばれる種族の天人(宇宙人)で、種族の特徴でもある高い戦闘能力を持つ。物語開始前から春雨に所属し、当時第七師団の団長だった夜兎の猛者鳳仙(ほうせん)の配下として宇宙中で暴れ回っていた。ある時、「春雨に入れてほしい」という夜兎の少年神威(かむい)と出会い、成り行きから彼の面倒を見るようになる。
やがて神威は引退した鳳仙に代わって第七師団を任されるようになり、彼の部下として様々な事件を巻き起こす。凶悪な宇宙海賊ではあるが妙なところで情に篤く、特に同族の夜兎に対しては甘さを見せる。主人公である坂田銀時(さかた ぎんとき)やその仲間たちとは長く敵対する間柄にあったが、必要以上の交戦や攻撃は控えるなど独特の立ち位置をキープした。
『銀魂』では珍しくギャグ的な活躍の少ないキャラだが、その反動かスピンオフではイジられキャラとなっている。
阿伏兎(銀魂)のプロフィール・人物像
種族:夜兎
身長:186cm
体重:82kg
誕生日:2月10日
年齢:32歳
CV:大塚芳忠
宇宙屈指の戦闘民族とされる夜兎の戦士。宇宙海賊春雨の一員として長く戦い続けた歴戦の猛者ではあるが、種族的に好戦的な夜兎の中では比較的理知的な性格。同胞に対しては甘いところがあり、銀時の仲間で神威の妹でもある神楽(かぐら)との戦いでは、「夜兎の少女をあまり傷つけたくない」との想いから手加減して不覚を取っている。
神威とは彼が子供の頃からの付き合い。優れた資質を持つ彼に立場で追い抜かれた形となっているが、神威の実力を認め、“年上の部下”という立場でこれを補佐している。神威は阿伏兎の同胞に対してとことん甘い気質には「戦を好む夜兎を侮辱している」と失望を隠さないが、一方で夜兎にしては冷静で細かい目端が利くところを評価し、副団長として一定の信頼を置いている。
阿伏兎(銀魂)の来歴・活躍
宇宙海賊春雨の雑兵
宇宙屈指の戦闘民族夜兎(やと)の一員として生まれる。成長した後、一族最強とも評されていた鳳仙(ほうせん)率いる宇宙海賊春雨(はるさめ)の第七師団に加わり、宇宙を荒らし回る。
ある時烙陽(らくよう)という星に降り立ち、そこで夜兎の少年神威(かむい)から「自分と母親をこの星から連れ出してほしい」と頼まれる。神威は己の力を示すために最初に阿伏兎に襲い掛かったが、神威が本気で相手を殺す気で戦っていること、同胞に甘い阿伏兎が本気を出せないでいることを見て取った鳳仙が、「それは相手への侮辱だ」と阿伏兎を一喝して割って入る。神威は鳳仙相手にも奮闘し、その実力を認められ、母と共に春雨の船に乗ることを許される。
実は神威は、かつて鳳仙とも引き分けた夜兎の豪傑星海坊主(うみぼうず)の息子であり、母親で夜兎の母星である徨安を離れると長くは生きられない体質の江華(こうか)をなんとか救おうとしていた。星海坊主もまた神威とは違う方法で妻を助けようとしていたが、「江華を助けたい」という想いが擦れ違った末に2人は決裂。江華は息を引き取る。
宇宙海賊に身を落としてでも救いたかった母を失い、神威は失意と共に星海坊主への憎悪を身に宿す。「あの男が徨安から連れ出さなければ母は死ななかった」との想いから、父に復讐するための力を求めた神威は家を飛び出し、正式に春雨の一員となる。「夜兎同士が、それも父と子が殺し合う」という、同族への甘さを捨てられない阿伏兎にとっては気にせずにはいられない経緯で入団した神威を案じ、何かと世話を焼くようになっていく。
吉原での戦い
やがて神威は第七師団でも鳳仙に次ぐ戦士として成長し、引退した鳳仙に代わり次期団長を任されることとなる。しかし神威は「鳳仙から直々に認められなければ意味が無い」として、地球まで出向いて吉原という地下シェルターの内部にある街へと赴く。鳳仙は春雨とは距離を置いた状態にあったが、「次期団長の座を確かなものにするためにお前の首を獲る」と言い放つ神威の挑戦を真正面から受け止める。
神威の世話をして彼に振り回される内、副団長の地位を与えられていた阿伏兎は、「このままでは夜兎の優れた戦士が共倒れになりかねない」としてここに割って入り2人の戦いを中断させる。神威と鳳仙は阿伏兎の仲裁をこれをとりあえずは受け入れるも、「決闘を穢した罰」として彼の左腕を奪う。
この時、吉原では坂田銀時(さかた ぎんとき)という男とその仲間たちが、鳳仙が囲う日輪大夫(ひのわだゆう)に彼女の息子を引き合わせるために活動していた。日輪大夫への執着からそれを阻止せんとする鳳仙を相手に銀時が奮戦する一方、阿伏兎はその銀時の仲間である志村新八(しむら しんぱち)と神楽(かぐら)の2人を相手取る。片腕を失ったばかりの阿伏兎は、神楽が神威の妹であることもあって全力を出せず、中途半端に彼らを痛めつけた末に反撃を許して敗北。最後まで甘さを捨てられなかったことを自嘲しつつ、戦いの場となった吉原の楼閣から身を投じる。
それでもなおしぶとく生きていた阿伏兎だったが、その前に神威が現れ、「同族への甘さを捨てられない自分にいいかげん愛想が尽きたか」と彼による処刑を受け入れようとする。しかし神威は銀時が鳳仙を打ち破ったことを説明し、「地球にはおもしろいヤツがいる、これからもっと楽しい戦いが俺たちを待っている。お前の力が必要だ」と言って阿伏兎を助け起こすのだった。
天導衆の依頼
吉原での戦いからしばらくした後、春雨は天導衆という宇宙規模の秘密結社から、地球の幕府の将軍を暗殺する依頼を受ける。阿伏兎はキナ臭いものを感じたが、「地球の侍と戦える、銀時のような猛者がたくさんいるに違いない」と喜んだ神威はこの依頼を引き受ける。
果たしてこの依頼は、天導衆の新たな幹部となった虚(うつろ)という男の謀略の一環であり、彼の真の狙いは「天導衆の掌握」と「春雨の戦力の強奪」にあった。出奔した神威を追い続けていた星海坊主は、虚を一目見るなり「とんでもなく危険な男だ」と判断し、神威が迂闊に彼に仕掛ける前に自分が始末をつけようと考える。
虚の謀略によって地球側勢力にぶつけられた春雨は、重要幹部が次々と倒れ、阿伏兎も多くの仲間を失う。この全体像を直感によって朧気に見抜いた星海坊主は、焙陽の地にて虚を直接打倒しようと試みるも、「“吹き飛ばされた右腕”から頭部を含む肉体を再生させる」という相手の異常な力の前に敗北を喫する。
「超えるべき高い壁」にして「宇宙で一番強い男」だと認識していた父が倒れる様を見た神威は狂乱し、阿伏兎の制止も聞かず星海坊主にトドメを刺そうとするも、ここに銀時、新八、神楽が立ち塞がる。彼らの死に物狂いの奮闘によって取り押さえられ、「もう1度家族としてやり直したい」との妹の懇願を受け入れた神威は、ようやくにして父への妄執から解放される。神楽に膝枕されながら、付き物が落ちたような顔で眠る神威を見て、阿伏兎は彼らが家族として再生の一歩を踏み出したことに安堵した。
虚を討つための遠征
虚は天導衆のほぼ全てと春雨の戦力の大部分を掌握し、次なる事件を起こそうと画策する。その目的は星の生命エネルギーであるアルタナの影響で不死身の存在となった自分自身を、宇宙全土をも巻き込む形で完全に死滅させることにあった。
神威率いる第七師団は虚の手からかろうじて逃れ、銀時やその仲間たちと共に虚に立ち向かうことを決定。地球へと遠征し、虚に与する者たちを相手に大立ち回りを演じる。阿伏兎は強敵と見れば飛び出していく神威の代わりに、第七師団の指揮を任され、時に戦場で、時に第七師団の母艦でその力を尽くした。
神威や銀時たちの尽力によって虚はいったん倒されるも、地球のアルタナの力を利用して再び復活。これを予想していたのか、神威は第七師団と共に戦場と化した江戸に駆け付け、銀時たちの戦いをサポートする。阿伏兎もこれに従い、ついに虚を完全に打ち破った後には、神威と共に江戸の観光を楽しんでから宇宙へと戻っていった。
阿伏兎(銀魂)の関連人物・キャラクター
神威(かむい)
宇宙海賊春雨の第七師団の団長。夜兎の出身で、普段はニコニコしているが極めて獰猛かつ好戦的。
阿伏兎とは春雨に入団した時からの付き合いで、同族への甘さを捨て切れない点については失望している。しかし夜兎にしては冷静で目端が利く彼を信頼しており、副団長として様々な仕事を任せている。一方の阿伏兎は、「面倒なことばかり押し付けられる」と不平を言ってはいるが、年下の神威を自分の上司と認めて尽力。内心ではどこか“年の離れた弟”を見守るような立場で接している。
神威(銀魂)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
神威(かむい)は、空知英秋作画の漫画「銀魂」で、主人公坂田銀時が営む万事屋に居候する少女・神楽の兄。妹同様の赤毛が特徴で、宇宙最強とも言われる傭兵部族・夜兎族の一人です。童顔で笑顔でいることが多いのですが、一旦戦闘モードに入ると本能むき出しに。戦うことが大好きで、相手が強ければ強いほどいいと考えています。
鳳仙(ほうせん)
宇宙海賊春雨第七師団の前団長。夜兎屈指の猛者で、その性格は獰猛にして狡猾。一方で戦士として高潔な一面を持ち、自身に一撃を入れた神威を評価し「自分と母親を連れ出してほしい」という彼の願いを聞き入れている。
阿伏兎は鳳仙が団長だった頃から第七師団に所属していたが、当時は下っ端だったらしく鳳仙からは「雑兵」と呼ばれている。鳳仙もまた阿伏兎の同胞に甘い気質には厳しい目を向けていたが、神威と違ってそれ以外の能力や長所を評価しておらず、態度は非常に辛辣である。
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