エネルのスペース大作戦（ONE PIECE扉絵連載）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ONE PIECE』の概要

『ONE PIECE』（ワンピース）は、海賊を題材にした少年漫画。作者は日本の漫画家・尾田栄一郎である。1997年に集英社の『週刊少年ジャンプ』で連載を開始した。2022年には連載25周年を迎え、『週刊少年ジャンプ』の歴史の中でもトップクラスの長寿作品になっている。TVアニメ、劇場版映画、小説、ゲーム、舞台、リアルイベントなど、メディアミックス展開が行われ、様々な企業とのコラボ企画も多く実施。日本を代表する漫画となった。世界的にも人気があり、翻訳版は57以上の国や地域で発売されている。2021年に行われた、全世界を対象としたキャラクター人気投票企画「第1回 ONE PIECE キャラクター世界人気投票 WT（ワールドトップ）100」では、約1200万票を超える票がなされた。

『ONE PIECE』では、各話の扉絵を利用した短期集中型の連載「扉絵連載（表紙絵連載）」が本編と並行して掲載されることがある。内容は、本編で活躍が終わったキャラクターが主役として活躍するサイドストーリー。本編未登場のキャラクターが登場したり、物語に関する重大な伏線が描かれることもあり、本編同様、目が離せない内容となっている。

「エネルのスペース大作戦」とは

「エネルのスペース大作戦」とは、少年漫画『ONE PIECE』（ワンピース）の各話の扉絵を利用して描かれる、短期集中の連載「扉絵連載」の第九弾。全38話で構成されており、単行本44巻から49巻に収録されている。
主人公は、空島編で登場したエネル。空島存亡をかけた主人公のモンキー・D・ルフィとの戦いに敗れたエネルは、方舟（はこぶね）「マクシム」で月を目指す。エネルの故郷である空島の町ビルカでは、月のことを「限りない大地（フェアリーヴァース）」と呼び、神の住む聖地だとする伝説があった。自身を神と称するエネルは、「限りない大地（フェアリーヴァース）」こそ、自分が住むのにふさわしい場所だと考え、ついに「マクシム」で月に到着するのだった。

エネルは月の遺跡で不思議な壁画見つける。その壁画に描かれている内容は、読者の間で『ONE PIECE』の物語における重大で重要な伏線に違いないと考察されている。

「エネルのスペース大作戦」のあらすじ・ストーリー

限りない大地（フェアリーヴァース）に到着

空島で主人公モンキー・D・ルフィに敗れたエネルは、方舟（はこぶね）「マクシム」に乗って「限りない大地（フェアリーヴァース）」は目指した。「限りない大地（フェアリーヴァース）」は、エネルの故郷ビルカで、神の住む聖域と言われており、空に浮かぶ月のことを指す。エネルは自身を神（ゴッド）と称しており、「限りない大地（フェアリーヴァース）」こそ自分が住むにふさわしい場所だと考えていたのだ。

エネルは、ついに「限りない大地（フェアリーヴァース）」に到着。無限に広がる大地（ヴァース）を見て、エネルは喜んだ。そして月の大地に不自然に空いた穴を見つけた。その穴からは何かの気配を感じたエネルは、その穴に降りていった。

スペーシー中尉との出会い

エネルは降りていった穴の中で誰かが倒れているのを見つけた。エネルはとりあえずその倒れている人に、悪魔の実「ゴロゴロの実」の力で攻撃を仕掛けた。すると、その倒れていた人はひょこりと起き上がり、エネルに敬礼をした。彼の名前はスペーシー中尉。兵隊の見た目をした小柄な機械人形である。スペーシー中尉は、仲間とともに敵と戦っている最中に逃げ出したようだった。動けるようになったスペーシー中尉は、敵と戦っていた場所へと向かう。エネルはそれに着いていった。辿り着いた場所では、スペーシー中尉と戦っていたコスモ軍曹、ギャラクシー将軍、マクロ大佐が倒れてた。スペーシー中尉は、その亡骸を抱えて大声で泣いた。

宇宙海賊との戦闘

仲間の亡骸を見て泣くスペーシー中尉、そしてそのスペーシー中尉を眺めるエネルの背後に何者かの影が忍び寄る。スペーシー中尉はその何者かに突然背後かた攻撃を受けた。それは月にいた宇宙海賊だった。宇宙海賊はエネルにも攻撃を加えるが、エネルは悪魔の実「ゴロゴロの実」の能力者なので物理攻撃が効かない。神である自分に攻撃を加える不届き者に、エネルは制裁を加えた。その直後、遠くで大爆発が起こった。エネルは自分の「限りない大地（フェアリーヴァース）」を傷つけられて怒り心頭。爆発した場所へ向かった。

爆発は宇宙海賊の仕業だった。何の目的かはわからないが、月の遺跡の発掘調査を行っていたのだ。エネルは現場に到着し、宇宙海賊と対峙する。

スペーシー中尉の過去

一方その頃、宇宙海賊にやられたスペーシー中尉は、走馬灯を見ていた。

スペーシー中尉が生まれたのはカラクリ島という島。そこに住むツキミ博士という人物に造られたのだ。ツキミ博士は月見が大好きで、その日もスペーシー中尉、コスモ軍曹、ギャラクシー将軍、マクロ大佐と一緒に空に浮かぶ満月を見て団子を食べていた。すると突然、月が大爆発。ツキミ博士はそれに驚き、団子を喉につまらせて帰らぬ人なってしまった。ツキミ博士の死を悲しんだスペーシー中尉達は、ツキミ博士の死の原因となった月の爆発を調べるために、風船で月へと上る。そして爆発を起こしたのが宇宙海賊であることを突き止めた。大好きなツキミ博士の仇とも言える宇宙海賊に立ち向かうスペーシー中尉達。しかし結果は惨敗。スペーシー中尉は一人逃げ、生きながらえることになったのだ。

月の遺跡を発見

スペーシー中尉が目を覚ますと、遠くで巨大な雷槌が発生した。それはエネルが宇宙海賊達に神の裁きを行った光だった。エネルの圧倒的な力に宇宙海賊は為す術なく、壊滅。それを見たスペーシー中尉は、エネルにツキミ博士の仇を取ってくれた礼を言おうとする。しかしエネルは、そんなスペーシー中尉にとりあえず攻撃を仕掛けた。スペーシー中尉と一緒に側に倒れていた他の機械人形にも雷がほとばしる。

一段落したエネルは、宇宙海賊が採掘作業をしていた場所の地下に遺跡を見つけた。そこは巨大な古代都市だった。エネルは都市にもとりあえず攻撃。すると古代都市全体にエネルの放った雷のエネルギーが巡る。古代都市にはスペーシー中尉達によく似たロボット兵がたくさん眠っており、エネルの雷のおかげでその兵隊達も動き出した。スペーシー中尉達もやってきて、エネルは攻撃したはずの兵隊達から感謝される。エネルは自身に忠誠を誓うたくさんの兵と大地（ヴァース）を手に入れたのだ。

エネル軍団設立

古代都市もロボット兵もエネルの雷の力で燃料は満タン。ここにエネル軍団が誕生したのだった。

「エネルのスペース大作戦」の登場人物・キャラクター

主要人物

エネル

CV：森川智之

空島スカイピアを支配していた神。悪魔の実「ゴロゴロの実」の能力者である。作中で初めて登場した自然（ロギア）系悪魔の実の能力者で、自然系悪魔の実の圧倒的な力を示した。自身を雷に変えることができ、莫大なエネルギーを用いた攻撃は、島一つ消し飛ばすほどの威力を持つ。故郷のビルカにあった神の住む聖域「限りない大地（フェアリーヴァース）」へ行くため、先代の神ガン・フォールに仕えていた神兵達に方舟（はこぶね）「マクシム」を造らせた。主人公モンキー・D・ルフィとの戦いで敗れた後、一人「マクシム」に乗って「限りない大地（フェアリーヴァース＝月）」へと辿り着く。

エネル（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

renote.net

エネルとは、尾田英一郎による漫画『ONE PIECE』に登場する人物。偉大なる航路（グランドライン）の遥か上空にある空島スカイピアの唯一神だった男。通称は、ゴッド（神）・エネル。6年もの間、「ゴロゴロの実」の能力と心網（マントラ）を使って恐怖政治を行っていた。しかし、主人公モンキー・D・ルフィ達の活躍によって戦いに敗れ、スカイピアを退く結果となった。表紙連載「エネルのスペース大作戦」では、自身の方舟「マクシム」で月へ辿り着き、ロボット軍団を手に入れ、エネル軍団を立ち上げる。

スペーシー中尉