九龍妖魔學園紀(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『九龍妖魔學園紀』とは、株式会社アトラスより発売された「學園ジュブナイル伝奇」と銘打たれたゲームソフトおよびそれをもとに展開するゲームシリーズやグッズの事である。制作自体は、株式会社シャウトデザインワークスが担当しており、同社の代表作『東京魔人學園伝奇シリーズ』にて使用されている独自のシステム・感情入力システムを用いたアドベンチャーゲームとなっている。宝探し屋である主人公・葉佩九龍(はばき くろう)が、新宿にある学園「天香学園」(かみよしがくえん)に眠る秘宝を探すストーリーとなっている。

『九龍妖魔學園紀 re:charg』のゲームパッケージ。真ん中にいるのが主人公の葉佩九龍。

主人公。宝探し屋の協会・ロゼッタ協会所属のハンターで、協会の命により天香学園にある秘宝を探すことになる。「才能溢れる若きトレジャーハンター」という情報以外は不明。超能力などの特殊な力はないが、さまざまな武器が扱える事や遺跡内にいる化人や魔物と同等渡り合えることから、身体能力はとても高い事が見受けられる。
性別は男性で固定だが、名前は変更可能。デフォルト名で行く場合は、好感度のあがったキャラから、「九ちゃん」や「はっちゃん」というあだ名で呼ばれるようになる。また年齢、誕生日、視力、得意科目といった細かいプロフィールも自由に決められる。特に得意科目や所属クラブは、ゲームは戦闘や探索パートで必要なステータスに能力に反映されるものもある。

八千穂明日香(やちほ あすか)

CV:今泉文乃
天香学園、3年C組所属の少女。同じクラス所属の九龍とはクラスメイトの関係にあたる。天香学園に来て、一番最初に仲間(バディ)になるキャラクターである。数少ない、無条件で仲間になってくれるプレイキャラクターでもある。愛称は「やっちー」。4月29日生まれのO型で、好物はハンバーガー。明るく人懐っこい少女で、転校初日の九龍に対しても物怖じせずに声をかけきた。
部活動はテニス部に所属。武器もその設定を活かしてか、ラケットとボールとなっている。スマッシュをくり出して、目の前の敵を倒すことができる。その他にも、敵からの射撃攻撃を反射することも可能。攻撃の範囲は八千穂のレベルがあがる度に前方への攻撃距離が長くなる。とはいえ、彼女の部活の監督いわく、テニスプレイヤーとしては一般的なレベルとのことで、仲間内でも1番一般人に近いキャラクターとなっている。
仲間として連れて行った場合は、生命・身体・直感のステータスが+10、ジャンプ力に補正になる。代わりに、知性が-5になる。ただ、知性は後に加入可能となる知性を補正する仲間を連れて行けば、減った分のステータスをカバーできる。またジャンプ力が補正されていることで、長距離を飛ばないと入手できないアイテムの入手が可能となっている。

皆守甲太郎(みなかみ こうたろう)

CV:浜田賢二
天香学園、3年C組所属の少年。九龍・八千穂とはクラスメイトの関係にあたる。八千穂同様に、無条件で仲間になる数少ないキャラクター。八千穂の次に仲間入りをする。誕生日は4月12日、血液型はB型。部活は帰宅部である。好物はカレーで、作中でも事ある毎にカレーの素晴らしさを説いてくる。気だるげな雰囲気の少年で、めんどくさがりな面がある。常に、ラベンダーの香りのアロマを吸っており、戦闘中の武器もこのアロマとなっている。アロマを吸う事で、彼自身が持つもう1つのスキル「うとうとする」(敵からの正面攻撃を回避できる)の発生率をあげる事ができる。ステータス補正は、洞察を+15、敏捷とAP(アビリティパワー)を+20、さらに虫と獣型の化人に有効なステータス生物に+5の上昇を与えてくれる。音属性の攻撃を仕掛けてくる敵への耐久性にあたるステータス・音楽が-5になるが、音属性の攻撃を仕掛けてくる敵がいるところで仲間にいれなければ特に問題はない。
怠惰的ではあるものの面倒見はよいらしく、転校初日から学園地下にある遺跡の謎を暴こうとする九龍、そして彼についていく八千穂の事を気にかけ、何かと世話を焼いてくれる。だが物語終盤に、その正体が生徒会のNo.2にあたる副会長だという事が判明する。一度敵対するも、勝利すれば彼と共に最終決戦に臨む事ができる。
また親友として、クリスマスイベントを共に過ごす事もできるが、その為には女性キャラクターとのイベントフラグをすべて折って彼に好意的な選択肢を返し続けなければいけない、という条件がついている。そのクリア難易度の高さから、ファンの間では裏ヒロインとして扱われる事が多い。

白岐幽花(しらき かすか)

CV:永迫舞
天香学園、3年C組所属の少女。九龍・八千穂・皆守とはクラスメイトの関係にあたる。八千穂・皆守同様に、無条件で仲間になる数少ないキャラクター。ただし、加入するのは物語終盤の為、一緒に戦える期間は前述した2人よりも少ない。誕生日は1月26日で、血液型はA型。部活は、美術部に所属している。好物はサラダ。戦闘では、支援キャラクターとして活躍。HPを回復してくれるスキル・魂振と、呪いの追加効果がある攻撃を無効化できるスキル・道反之祝詞を持つ。ステータス補正では、直感+40、知性が+10、精神+10、アイテムドロップ率に関わる学科・美術が+10される。身体-10、生命-5というデメリットにより、攻撃力とHPが下がるが、その分、回避に関わる直感や経験値に関わる知性、状態異常の付着率に関わる精神のステータスがあがる為、メリットの方が大きいとプレイヤーの間では人気が高い。
遺跡に関わる重要なキャラクターで、作中では度々、遺跡に挑む九龍に対して警告とも取れるような謎めいた言葉をかけてくる。普段から神秘的な雰囲気のある女子生徒で、その雰囲気故か学園内でも浮いている。その正体は、遺跡に封印されている荒神・アラハバキを封印する「鍵」を封印された封印の巫女の末裔。首についている鎖は、鍵を封印する為のアイテムであった事が物語終盤で発覚する。

生徒会執行委員

取手鎌治(とりで かまち)

CV:加瀬康之
天香学園、3年A組所属の少年。誕生日は3月3日で、血液型はA型。部活はバスケ部所属で、好物はオムレツである。遺跡を守る生徒会執行委員の1人で、2nd. Discoveryのボスキャラクターとして九龍達の前に立ちはだかる。同章終了時に、友情が高い状態で九龍の正体が宝探し屋である事を明かすと仲間になってくれる。ピアノが得意で、休み時間はいつも音楽室でピアノを弾いている。その事からか聴覚に優れており、戦闘の際も音波攻撃を使う。仲間にした際のステータス補正にも音楽+10がある。音楽以外には数学・物理に+5の補正がかかる。また回転を使って、後方からの攻撃を避けるスキルも持っている。
性格は非常に内向的で、公式プロフィールの特記事項にも「気弱」と書かれているほどである。実はピアノが得意な姉がいたが、その姉を亡くして以来精神的に不安になってしまっている。その心の隙を生徒会役員に利用され、他者から精気を吸い取る力を与えられる。力を手にした彼は、生徒会執行委員として働くようになる傍ら、与えられた力を使って姉を生き返らせようと試みる。その後、九龍達との戦いを通して我に返り、姉のいない現実を受け入れる。

椎名リカ(しいな リカ)

CV:松来未祐(『九龍妖魔學園紀』、『九龍妖魔學園紀 re:charge』)、朝日奈丸佳(『九龍妖魔學園紀ORIGIN OF ADVENTURE』)
天香学園、3年A組所属の少女。誕生日は9月14日で、血液型はA型。部活は、自身のファンクラブとして設立された「リカ研究会」に主宰として所属している。好物はキャラメル。なお公式の名前表記では「リカ」だが、本来は「梨花」と書く事が明かされている。遺跡を守る生徒会執行委員の1人で、3rd. Discoveryのボスキャラクターとして九龍達の前に立ちはだかる。同章終了時に適切な好感度まであげられていれば、仲間入りさせる事が可能。
爆発物の知識に長けており、仲間加入後は爆弾を使った攻撃をくりだすようになる。また戦闘開始時に、自身以外の爆破属性の攻撃の威力・範囲を上昇してくれる。ステータス補正は数学と技術が+5、化学と洞察が+10、知性が+15と、上昇するステータスの種類が多く値も大きめである。倫理と生命が-5だが、そのデメリットを補うだけのステータス補正となっている。
幼い見た目同様どこか幼い性格の少女となっており、それ故の純粋さと残酷さがある。幼い頃に母が亡くなるも「死」への理解が上手くできていなかった為、母の死を受け入れられなかった。そうした家庭環境とリカ自身の純粋かつ残酷な性格が心の隙となり、生徒会執行委員として利用される事になる。生徒会執行委員としては、分子を振動させてあらゆる物を爆発させることができる力を与えられる。

朱堂茂美(すどう しげみ)

CV:坪井智浩
天香学園、3年B組所属の男の娘、いわゆるオカマキャラクターである。愛称は「すどりん」。誕生日は9月30日で、血液型はO型である。部活は陸上部に所属しており、それ故か逃げ足が早い。好物は馬刺し。遺跡を守る生徒会執行委員の1人で、4th. Discoveryのボスキャラクターとして九龍達の前に立ちはだかる。同章終了時に適切な好感度まであげられていれば、仲間入りさせる事が可能。仲間入りさせた際のステータス補正は、美術が+5の敏捷が+30、生物と倫理と知性と精神が-10とデメリットの方が大きい。しかし、スキル・俊敏のオカマにより移動時のAP消費が最大38%まで減少するため、戦闘時の行動制限の範囲が上昇し、大幅にしやすくなる。さらにもう1つのスキルブルズアイの射撃範囲が仲間の中でも2番目に長いため、デメリットをあまり感じさせない威力を持つキャラクターとなっている。
見た目からもわかるようにふざけた雰囲気が人一倍強いキャラクターとなっているが、男の娘としての美意識は非常に高い。自らを美を追求する「ビューティーハンター」と名乗ってもいる。なお、あくまでも美への追求心があるだけで、女性になりたいという願望はないとのこと。大の男好きのため、女性自体には敵意を向けることが多い。また敵意の中には、女性が持つ美に対する嫉妬や羨望もあるようで、そこをつけ込まれる形で生徒会執行委員としての力を与えられ、利用される事となった。生徒会執行委員としては、ダーツでの精密的な射撃ができる力が与えられている。

肥後大蔵(ひご たいぞう)

CV:津村まこと
天香学園、3年D組所属の少年。誕生日は7月22日で、血液型はO型。部活はデジタル部に所属している。好物はポテトチップス。遺跡を守る生徒会執行委員の1人で、5th. Discoveryのボスキャラクターとして九龍達の前に立ちはだかる。同章終了時に適切な好感度まであげられていれば、仲間入りさせる事が可能。仲間入りさせた際のステータス補正は、身体と生命が+15、数学と物理と生活が+5上昇される。代わりに敏捷が-10、体育が-20減少する。これらの減少の影響で戦闘時の行動制限が厳しくなってしまうが、あらゆる方向の攻撃ダメージを一定の確率で軽減してくれるスキルを持つため、補正のデメリットが相殺されてもいる。また敵から経験値を吸収スキルを持つため、キャラクターのレベルあげ支援に長けたキャラクターとなっている。
巨大な肥満体と「でしゅ」という口調が特徴の少年で、可愛らしい顔立ちも相まってか女子生徒達から愛玩動物として人気がある。だが本人はその事を気にしているらしく、そこをつけ込まれる形で生徒会執行委員としての力を与えられ、利用される事となった。生徒会執行委員としては、他者の生命力を減衰させるウィルスを撒布する力を与えられている。

okazoodd
okazoodd
@okazoodd

目次 - Contents