流川楓(SLAM DUNK)の徹底解説・考察まとめ
流川楓(るかわ かえで)とは、『SLAM DUNK』(スラムダンク)の登場人物で、湘北高校バスケットボール部の1年生エース。
スピード、テクニック、得点感覚に精神力と、バスケットボールの選手として求められるあらゆる能力に長けたオールラウンダー。一方的にライバル視してくる桜木花道を含め、その実力は同校のバスケ部の誰もが認めている。さらなる高みを目指す飽くなき向上心の持ち主だが、それを別にすればマイペースを極めた唯我独尊な少年で、自分のプレイ以外にはほとんど興味を示さない。
流川楓の概要
流川楓(るかわ かえで)とは、『SLAM DUNK』(スラムダンク)の登場人物で、湘北高校バスケットボール(以下バスケ)部の1年生エース。
スピード、テクニック、得点感覚に精神力と、バスケの選手として求められるあらゆる能力に長けたオールラウンダー。中学の頃からスタープレイヤーとして注目され、湘北高校でもいかんなくその能力を発揮した。一方的にライバル視してくる同級生の桜木花道(さくらぎ はなみち)を含め、その実力は同校のバスケ部の誰もが認めている。
インターハイ神奈川予選で活躍する一方、本人はさらなる研鑽と強敵との出会いを求めて渡米することを考えるようになる。しかし湘北高校バスケ部の監督である安西光義(あんざい みつよし)から「アメリカに行く前に、とりあえず日本で一番の選手になりなさい」と諭され、自分にはまだ足りないものがあると考え直してその指示に従う。
インターハイ全国大会では、当時日本最高の高校生バスケットボーラーとされていた沢北栄治(さわきた えいじ)と出会い、その技術に圧倒される。それでも懸命に食らいつき、自身の力が彼にまったく及ばないわけではないことを証明した。
大会の敗退後、全日本ジュニアに選出され、その合宿に参加。これは内心ではかなり嬉しかったらしく、トレーニング中にたまたま出会った花道にわざわざユニフォームを見せて自慢している。
流川楓のプロフィール・人物像
所属高校:湘北高等学校
学年:1年
身長:187cm
体重:75kg
誕生日:1月1日(牡牛座)
背番号:11
ポジション:スモールフォワード(SF)
趣味:睡眠
CV:緑川光
無口で無礼でぶっきらぼう。極度の負けず嫌いで、バスケットボーラーとしてさらなる高みを目指す飽くなき向上心の持ち主だが、それを別にすればマイペースを極めた唯我独尊な少年。自分のプレイ以外の事柄にはほとんど興味を示さず、あまたの強豪校からの誘いを断って湘北高校を選んだのも「家から近いから」という理由から。
非常に整った容姿を持ち、その長身と華麗かつ苛烈なプレイスタイルも相まって、校内の女子からは圧倒的な人気を誇る。湘北高校バスケ部主将赤木剛憲(あかぎ たけのり)の妹である晴子(はるこ)からも憧れの感情を向けられている。花道にライバル視されているのも、花道自身が晴子に惚れているのが原因。なお、流川自身は今のところバスケにしか興味が無く、晴子を含めて自分のファンの女生徒たちのことは「うざったい」としか思っていない。
「自分こそチームのエースである」という強烈な自負を持つ一方、チームメイトに対しては相応の仲間意識を持ち、彼らが不当に傷つけられた時は怒りを露わにしている。先輩や目上には慣れないながらも敬語を使い、何か頼みたい時はお願いする形を取るなど、自分本位な性格ながら上下関係にはきちんと配慮する。花道に対しては「ドアホウ」、「ドシロウト」と容赦の無い呼称と評価をしているが、一方で素人ながらその才能だけで自分に食らいつき、猛烈な練習量で見る見る実力を上げていく彼に密かに注目していた。
流川楓の能力・プレイスタイル
湘北高校の1年生エース
身長、フィジカル、クイックネス、精神力、バスケットボーラーとして必要とされるほぼ全ての能力に長けたオールラウンダー。県内屈指の選手として名高い赤木でさえも、流川がチームのエースであることを完全に認めている。
唯一難点があるとすれば、試合開始から最後まで全力のプレイができるほどのスタミナはまだ持っていないこと。もっともそれだけのスタミナを持つ高校生の方が稀であり、高校1年生のバスケ選手とすれば、むしろ流川はスタミナがある方である。神奈川予選の海南戦の終盤で体力が尽きて満足に活躍できなかった時は、「俺がバテたせいで負けた」と猛省していた。
「俺が最後にミスをしたせいで負けた」と別の理由から猛省していた花道とは、「負けたのは俺のせいだと言っているだろうが」と互いに意地になって口論することとなった。
飽くなき向上心
バスケ以外には興味を示さない一匹狼的な気質の持ち主だが、その分バスケにかける想いはすさまじいものがあり、より選手として成長するために高校生ながらバスケ修行のために渡米することも考えていた。
海南戦後の「俺がバテたせいで負けた」というのも「自分が思い描く通りの本物のエースなら、あんな程度でバテたりせずにチームを勝利に導けた」という考えが根底にあり、己の理想とするスタイルをとことんまで追求する姿勢の裏返しだったともいえる。
一方、流川の考える「理想の選手」とはあくまで個人としてのものをイメージしており、チームプレイも含めた強さを意識していない点が弱点ともなっている。沢北などの他校のエースたちはこれを見抜き、「流川はまだ自分には及ばない」と分析している。
流川楓の来歴・活躍
中学時代
バスケ歴は長く、中学の頃には同年代で県内トップのスタープレイヤーとして注目されるようになる。陵南高校などのバスケ名門校からスカウトの声もかかるが、「家から近い」というだけの理由で湘北高校へ進む。
この頃からいずれバスケの本場であるアメリカへ渡って修行することを考えていたらしく、下手に名門校に入ってしまうと留学する際に引き留められて面倒なことになるという計算も多少はあったものと思われる。
“ドシロウト”との出会い
湘北高校のバスケ部は県内では弱小と評価されていたが、個人の選手としては全国クラスの実力を持つ赤木やかつて名監督として名を馳せた安西など、流川からしても注目すべき人物がいた。入部した頃からこの2人に対しては特に敬意を払っており、彼らからもその実力とバスケへの真摯な態度を高く評価され、信頼される。
この頃、校舎の屋上で昼寝していたところを上級生の不良たちに絡まれてケンカとなり、これを撃退したタイミングで騒ぎを耳にした晴子と花道がやってくる。流川の怪我を案じる晴子(この時の流川からすると知らない相手である)に素っ気ない態度を取るや否や、今度は「晴子さんに失礼だろう」と怒った花道と揉め事になり、「なんだか知らないがいきなり因縁を吹っかけてきた無礼極まるバカ野郎」として彼のことを認識する。
その花道は晴子に良いところを見せたい一心でバスケ部に入部してくるも、当時はバスケのことをほとんど知らない素人でしかなかった。一方で晴子が流川に熱を上げていることの嫉妬から、彼を激しくライバル視し、何かと突っかかってくるようになる。
そんな花道に、流川は「ドシロウト」、「ドアホウ」と容赦の無い評価を下す一方、身体能力だけで自分に食らいつき、自分に負けたくないという気持ち1つで猛烈な練習をこなし、赤木に手を焼かせ頭を抱えさせつつもバスケ選手として爆発的に成長していく姿に注目。もっとも間近で彼の成長を見続けた1人になると同時、「いくら素質があって練習もしているとはいえ、あんな素人にだけは負けたくない」と自身も奮起して練習に励んでいった。
1年生エースの自負
湘北高校バスケ部には、赤木以外にも宮城リョータ(みやぎ リョータ)や三井寿(みつい ひさし)といった名選手が所属していた。彼らはそれぞれの理由から一時バスケ部とは距離を置いていたが、トラブルやアクシデントを経て復帰し、頼れる仲間となっていく。流川は彼らの実力を認め、チームメイトとして信頼する一方で、内心では「自分が湘北のエースだ」との自負を燃やし続ける。
宮城や三井もこれを感じ取る一方、流川がそのプライドに見合う実力の持ち主であることも理解し、「誰が湘北のエースか」について必要以上に揉め事を起こすことはなかった。この点で最後まで流川に対抗心を燃やしていたのはチーム内では花道だけだったが、物語の終了時点においてもその実力にはまだまだ大きな開きがあった。
その流川が神奈川県内の選手で唯一対抗心を剥き出しにしたのが、名門陵南高校の仙道彰(せんどう あきら)である。プレイスタイルも性格も酷似している上、流川に匹敵する才能を持ち、さらに1学年上である分だけ自身を上回る経験値を持つ仙道は、作中において流川が個人的に強く意識し、超えることを望んだ最初の選手だった。
インターハイ神奈川予選
陵南高校との練習試合などを経て、湘北高校バスケ部はインターハイ神奈川予選に参加。流川はエースとして縦横無尽の活躍を見せ、ここに赤木という中核、スピードにおいては流川を上回るリョータ、3Pを得意とする三井が加わったことで、今まで弱小扱いされていた湘北高校は一気に全国大会を狙いうる強豪校へと変貌する。赤木や安西からその素質に期待された花道もスターティングメンバーとした試合に参加してはいたが、初めての大会への緊張もあってか力任せのプレイを連発し、ファウルを溜めて退場するのが常だった。
しかし神奈川県最強の名をほしいままにする海南高校との試合中、赤木が負傷するというアクシデントが発生。深刻な怪我にもつながりかねない傷を押してなお仲間のために、自分自身の夢のために試合に戻ろうとする赤木を見て、花道が初めてチームの一員としての動きを意識したプレイを見せ始める。その花道と、応急処置だけして試合に戻った赤木の奮戦で湘北高校は海南高校に食らいつくも、流川は追い上げムード高まる終盤にスタミナが尽きて交代。最後は花道の痛恨のパスミスにより敗戦となる。
流川はこれに屈辱と後悔を感じ、「自分のスタミナが足りていれば交代することもなく、そのまま海南に勝てていた」と猛省。一方の花道も「自分がパスミスをしなければ勝てていた」と苦悩しており、互いの悩みを知った2人は「敗戦の責任は自分にある、生意気なことで悩むな」といがみ合う。結果としてこれが原因で両者は吹っ切れ、決勝リーグの最終試合となった陵南高校との試合に臨む。
互いに勝てば全国大会に進めるという状況の中、因縁の仙道を擁する陵南高校との試合が始まる。個人としての戦いでは一歩先を行かれるも、陵南高校側が「ただの素人、湘北高校側の弱点」だと決めつけていた花道の爆発的成長などが重なった上でギリギリの勝利をつかむ。
日本一の高校生を目指して
神奈川予選で自分の力が高校バスケ界においても十分以上に通用することを実感した流川は、かねてからの希望だったアメリカへのバスケ留学を考え始める。しかしこれを安西に相談したところ、彼から「君はまだ仙道君には及ばない。とりあえず日本一の高校生を目指しなさい」と助言される。
かつて安西は「自分の監督人生で最高の才能の持ち主だ」と惚れ込み徹底して鍛え上げようとしていた谷沢龍二(やざわ りゅうじ)という選手に無断で渡米された上、なんとか連れ戻そうと方々に手を尽くしていた矢先に事故死されたことがあった。「自分のスパルタ式の指導が谷沢を追い詰め、その才能を無駄にさせた上で命まで失わせる結果になった」と後悔した安西は、全国でも通用するレベルの実力を持つとはいえ、肉体的にも技術的にもまだまだ未熟な高校生でしかない流川が同じような目に遭うのではないかと案じていたのだ。安西の気持ちも、彼ほどの監督が見込んだ選手でも基礎を疎かにしてはアメリカで通用しないということも理解した流川は、アメリカ留学の夢を延期して“日本一の高校生”を目指すことを決意する。
そのために彼が最初に始めたのは、地区予選の最終戦で自分と互角以上の力を見せた仙道と決着をつけることだった。わざわざ陵南高校を訪れてその旨を申し出た流川に仙道も応え、2人は1on1で対戦。仙道もまた「全国でもここまでやれるヤツはそうはいない」と流川の才能を認めるも、“仲間へのパス”という選択肢を滅多に選ばないために動きを読みやすいと指摘し、「1on1ならともかく試合なら負ける気はしない」と断言される。
あくまでエースとして自力で状況を変えることにこだわる流川はこれをすぐには受け入れられず、「全国にお前より強いヤツはいるのか」と問う。仙道はこれに「中学時代、北沢という同学年の選手にまったく歯が立たなかった」と答えるが、直後に「違う名前だったかな」と首を傾げている。
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河田雅史(かわた まさし)とは、『SLAM DUNK』(スラムダンク)の登場人物で、秋田県代表にしてインターハイ優勝候補筆頭とされる山王工業高校バスケットボール部のレギュラー。 全国クラスの有力選手ひしめく山王工業において不動のセンターを務め、その中核としてチームを引っ張る。そのプレイスタイルは「おっきくてうまい」と称され、センター以外の役割すら全国屈指のレベルで完全にこなす器用さを持つ。向上心の塊で、自分に向かってくる選手を好み、主人公桜木花道の才能にも気付いて注目する。
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三井寿(SLAM DUNK)の徹底解説・考察まとめ
三井寿(みつい ひさし)とは、『SLAM DUNK』(スラムダンク)の登場人物で、湘北高校バスケットボール部に所属する3年生。 3Pシュートを得意とするオールラウンダーだが、ブランクのためスタミナには問題を抱える。中学生の頃に神奈川県MVPに選ばれるほどの選手として活躍し、恩人でもある安西光義が監督を務める湘北高校バスケ部に入部。しかし怪我と擦れ違いの末にバスケ部を去り、不良仲間と共にバスケ部と敵対するに至った。紆余曲折の末にバスケ部に復帰し、以降はチームの一員として活躍する。
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安西光義/安西先生(SLAM DUNK)の徹底解説・考察まとめ
安西光義/安西先生(あんざい みつよし/あんざいせんせい)とは、『SLAM DUNK』(スラムダンク)の登場人物で、湘北高校バスケットボール部の監督。 でっぷりとした初老の紳士で、性格は至って温厚。かつては大学バスケ界で鬼コーチとして名を馳せていたが、現在は生徒の自主性に任せた指導を行う。今もなおその監督としての手腕と名声は衰えておらず、多くの選手から慕われ、他校の監督など多くのバスケ関係者からの尊敬を集めている。主人公桜木花道の才能を見抜き、期待し、その日々の成長に注目していく。
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牧紳一(SLAM DUNK)の徹底解説・考察まとめ
牧紳一(まき しんいち)とは、『SLAM DUNK』(スラムダンク)の登場人物で、「神奈川の王者」の異名で知られる海南大学附属高校バスケットボール部の主将。 貪欲に勝利を求め、「怪物」とも称される神奈川最強のプレイヤー。コートの中ではそのカリスマとリーダーシップを発揮して王者のごとく振る舞うが、試合を離れれば意外と面倒見の良いところを発揮する。趣味はサーフィンで、肌が浅黒いのはそれが理由。老け顔であることを気にしており、作中でそれを指摘された時はムキになって反論していた。
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宮城カオル(SLAM DUNK)の徹底解説・考察まとめ
宮城カオル(みやぎ カオル)とは、『THE FIRST SLAM DUNK』(ザ・ファーストスラムダンク)の登場人物で、同作の主人公である宮城リョータの母親。 沖縄で家族と共に暮らしていたが、夫に先立たれ、その心痛から完全に立ち直れない中で海難事故により長男も失う。相次ぐ家族の死を受け止められず、逃げるように神奈川へと引っ越した。兄のことを決して忘れまいとするリョータを疎ましく感じるも、母としての愛情も持ち続け、バスケに熱中する彼を距離を置きながらも見守り続けた。
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彩子(SLAM DUNK)の徹底解説・考察まとめ
彩子(あやこ)とは、『SLAM DUNK』(スラムダンク)の登場人物で、湘北高校バスケットボール部のマネージャーを務める2年生。名字は不明。 サバサバとした気風の良い少女で、自分より遥かに背の高いバスケ部の部員たちを相手にしても臆することなく指示を出す。素人同然の桜木花道に対しては、別メニューでの基礎的な練習に付き合い、その成長をもっとも近くで見届けた1人となる。バスケ部2年の宮城リョータに惚れられており、本人も彼の想いを知らないわけでもないように振る舞うが、作中でそれに応えることはなかった。
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目次 - Contents
- 流川楓の概要
- 流川楓のプロフィール・人物像
- 流川楓の能力・プレイスタイル
- 湘北高校の1年生エース
- 飽くなき向上心
- 流川楓の来歴・活躍
- 中学時代
- “ドシロウト”との出会い
- 1年生エースの自負
- インターハイ神奈川予選
- 日本一の高校生を目指して
- インターハイ全国大会
- 敗退と全日本ジュニア合宿
- 流川楓の関連人物・キャラクター
- 桜木花道(さくらぎ はなみち)
- 安西光義(あんざい みつよし)
- 仙道彰(せんどう あきら)
- 沢北栄治(さわきた えいじ)
- 流川楓の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「よろしく ご指導ご鞭撻のほど… お願いします」
- 「日本一の選手ってどんな選手だと思う… オレはそれになる 一歩も引く気はねーぜ」
- 「オレもアメリカに行くよ 今日… ここでお前を倒していく」
- 花道とのハイタッチ
- 流川楓の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 流川を主人公にした非公式続編が存在する