ロブ・ルッチ（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ

ロブ・ルッチの概要

ロブ・ルッチとは、『ONE PIECE（ワンピース）』の登場人物で、世界政府の諜報部員。

ウォーターセブン編で初登場したキャラクターであり、造船会社ガレーラカンパニーの船大工として登場した。木びき・木釘職職長のポストに就いている優秀な船大工である。しかし自身で喋ることはなく、腹話術を用いて、常に連れて歩いているペットの鳩のハットリが喋っているように見せているという変わり者だった。麦わらの一味の船大工フランキーが加入する前の、船大工候補の一人だったが、世界政府直属の諜報機関「CP9（シーピーナイン）」のメンバーだと判明。尊敬しているように見えていたガレーラカンパニーの社長アイスバーグを暗殺し、古代兵器「プルトン」の設計図を入手するために、5年間ウォーターセブンに船大工として潜入していたことが明かされた。正体を明かした後は腹話術は使わず、自分の口で喋っている。

幼い頃から世界政府にて英才教育を受けており、13歳の頃には「CP9」に所属していたエリート中のエリート。常に冷静沈着で何事にも動じず、冷酷無情で残忍な性格をしている。地位や権力に興味はないが、血を見ることを何より好む。「CP9」に在籍している理由も「殺しが正当化されるから」であり、戦いを好む快楽殺人鬼。「CP9」の司令官スパンダムの命令には忠実だが、内心ではスパンダムを完全に見下している。しかしそれは他の「CP9」のメンバーにも言えることで、ルッチは実質的な「CP9」のリーダーだった。殺戮を好む戦闘狂であるため勘違いされるが、自身の掲げる正義「必要悪」に乗っ取って行動しているだけであり、仲間からも信頼が厚い。またルッチのほうも仲間に対しては少なからず仲間意識を持っていることが伺える。

ニコ・ロビンを巡る戦いで主人公モンキー・D・ルフィに敗北した後、一連の事件の失態を当時の上官スパンダムになすりつけられたが、カクなどの仲間とそれを乗り越え、「CP（サイファーポール）」と呼ばれる世界政府の諜報機関の中でも最上級機関「CP-0／サイファーポール”イージス”ゼロ」の諜報部員として返り咲いた。

新世界編で再登場するなど人気の高いキャラクター。2021年に行われた「第1回 ONE PIECEキャラクター世界人気投票」では43位を獲得しており、劇場版映画にも多々登場している。

ロブ・ルッチのプロフィール・人物像

本名：ロブ・ルッチ
異名：殺戮兵器
年齢：28歳 → 30歳
身長：212cm
肩書き：元ガレーラカンパニー1番ドック「木びき・木釘職」職長（潜入任務時）
所属：CP9諜報部員 → CP“AIGIS”0
悪魔の実：ネコネコの実 モデル“豹（レオパルド）”（動物系）
覇気：武装色、見聞色
武術：六式
出身地：偉大なる航路
修行地：偉大なる航路 グアンハオ
誕生日：6月2日（6 ← ロ、2 ← ブ）
星座：ふたご座
血液型：XF型
好きな食べ物：ブランデー
嫌いな食べ物：スパム
掲げる正義：必要悪

CV：関智一

ウェーブのかかった黒髪と鋭い目つきをしており、唇が厚い。眉毛と顎髭は何か音楽の記号のような形をしており特徴的である。背中には過去の戦いで受けた砲弾による傷がいくつかあり、奇しくもその形状は、世界政府のシンボルに似ている。

世界政府や上官の命令には忠実に従うが、忠誠心があるかどうかは怪しい。「CP9」時代の上官のスパンダムのことは完全に内心見下しており、命令を聞くが基本塩対応である。新世界編に入って「CP-0／サイファーポール”イージス”ゼロ」になった時はスパンダムも「CP-0」の諜報部員になっており、かつての上官から同僚になっている。スパンダムはルッチのことを「ダンナ」と呼んでおり、ルッチのほうはスパンダムをあからさまに邪魔者扱いしている。護衛対象の世界貴族”天竜人”が殴られても、カケラも動揺を見せずただ見ているだけだった。

英才教育の影響か、完全は殺し屋気質になっており、地位や権力よりも純粋に”殺し”を楽しんでいることが伺える。「必要悪」、「”闇”の正義」という正義を自分の中で掲げており、任務遂行のためならどんな犠牲も厭わない。邪魔であれば味方も排除するというスタンスを持っている。しかし一方では「CP9」の仲間には多かれ少なかれ仲間意識を持っており、仲間のほうからも慕われていた。エニエス・ロビーに帰還した際は上官のスパンダムからの宴を断ったが、その直後に「CP9」のメンバーと酒を酌み交わしていたり、悪魔の実を食べるか食べないかで悩んでいた同僚のカクやカリファに的確なアドバイスも送っている。仲間意識については、新世界編になって「CP-0／サイファーポール”イージス”ゼロ」に就任してからもある程度伺える。未来島エッグヘッドで、同僚のステューシーに裏切られた際は、酷く動揺していた。

またエニエス・ロビーで大敗を喫した後、重症のルッチの治療費を稼ぐために「CP9」のメンバーが能力を使ってお金を稼ぐ姿が見られ、仲間から信頼を寄せられていることがうかがえる。その他自分の治療をした医者と握手したり、滞在している町を襲った海賊を徹底的にやっつけたりとしている。暗殺対象には冷酷無情に”殺し”を遂行するが、それはあくまでルッチの掲げる正義に基づく行動であり、暗殺対象以外には意外と普通の対応をする。

ロブ・ルッチの能力

六式（ろくしき）

人体を極限まで鍛え上げて、自らの体を武器に匹敵させる究極の体術。「指銃（しがん）」、「鉄塊（てっかい）」、「紙絵（かみえ）」、「剃（そる）」、「月歩（げっぽう）」、「嵐脚（らんきゃく）」という6つの技の総称で、これら6つの技を使いこなす人間を「六式使い」と呼ぶ。「CP」の中で唯一”殺し”が認められている機関「CP9」のメンバーは全て「六式使い」であり、上位の存在である「CP-0／サイファーポール”イージス”ゼロ」のメンバーも概ね「六式使い」である。

ロブ・ルッチの「六式」の練度は群を抜いており、「六式」の最終奥義である「六王銃」を使える唯一の人物である。

生命帰還

全身のあらゆる箇所に意識を張り巡らせ、通常は操れない体の部位などを自分で操る技。髪の毛を自在に操ったり、体型を変化させることが可能である。ルッチはこの「生命帰還」を用いて、体型を変化させ、動物系の悪魔の実の能力者の人獣型は本来体が大きくなるところを、普通の人間大きさ程度に体型をとどめている。

悪魔の実：ネコネコの実 モデル"豹（レオパルド）"

悪魔の実「ネコネコの実 モデル"豹（レオパルド）"」の能力は、豹に変身することを可能にする。豹の俊敏性や、鋭い爪や牙、強靭な尾を用いて戦う。さらに動物系の悪魔の実の能力者は、その動物が肉食獣である場合、力を解放した際に凶暴性も増す。ルッチはこの豹の牙や爪などと「六式」をかけあわせた攻撃手段なども取っていた。

覚醒フォルム

ルッチの悪魔の実「ネコネコの実 モデル"豹（レオパルド）"」の能力は覚醒段階に至っている。天才科学者Dr.ベガパンクによれば、動物系（ゾオン系）の悪魔の実の覚醒は、人格を取り込まれてしまうことが多いとのこと。しかしルッチは覚醒段階に至っても人格を保っていた。

ロブ・ルッチの必殺技

指銃 ”黄連（オウレン）”

片手で「指銃」を連発して打ち込む技。

指銃”斑（マダラ）”

両手で「指銃」を連発して打ち込む技。

飛ぶ指銃 ”撥（バチ）”

デコピンの要領で空気を弾いて弾丸のように発射する技。カマイタチや飛ぶ斬撃に近いようで、ゴム人間のルフィにもダメージを与えることができていた。