冥冥（呪術廻戦）の徹底解説・考察まとめ

冥冥のプロフィール・人物像

性別：女
年齢：不明
等級：1級呪術師（10年以上続けている）
術式：黒鳥操術
技：神風
高専入学方法：家系
趣味・特技：札勘
好きな食べ物：肉骨茶（バクテー）
苦手な食べ物：無し
ストレス：税金
家族：実弟・憂憂

最速！キャラクター人気投票：第 - 位（ - / 1,575票）
第1回キャラクター人気投票：第47位（163票 / 163,066票）
第2回キャラクター人気投票：第27位（214票 / 97,860票）

CV：三石琴乃

冥冥（めいめい）とは、『週刊少年ジャンプ』の人気漫画『呪術廻戦』の登場人物。人間の負の感情を元に生まれ出づる呪霊と呼ばれる化け物を祓う（倒す）力を持つ呪術師と呼ばれる人間の一人である。
体のラインが出るぴっちりとした紫色のワンピース×パンツスタイルで、茶色いロングブーツを履いている。プロモーション抜群の美しい女性で、その体型は10以上変わっていない。薄水色の長い髪をしており、オフの時は後ろで一つの大きな三編みを編んでいるが、呪術師として仕事をする時は前髪を長く垂らし、前髪も後ろ髪もそれぞれゆったりとした三編みにしている。白い肌に赤い口紅がよく映える妖艶な女性だ。ちなみに冥冥という名前は本名ではなく、偽名である。

年齢は非公開だが、呪術高等専門学校（以下、呪術高専）京都校の教師、庵歌姫（いおり うたひめ）よりも年上であるため、少なくても32歳以上である。五条悟（ごじょう さとる）、夏油傑（げとう すぐる）、家入硝子（いえいり しょうこ）の呪術高専在学中の物語を描いた過去編の冒頭にも登場しており、その際は前髪はセンター分けでサイドにおろしており、後ろ髪はポニーテールにしていた。本編時間軸と変わらない美しさを持つが、その美しさの中に光る若さがあった。

過去編で登場した時に既に1級呪術師であり、少なくとも10年以上はその地位に居続けている。多くの呪術師は呪術高専を卒業後も呪術高専に所属し、任務を斡旋してもらうなどをするが、冥冥は呪術高専卒業後は完全にフリーで仕事をしている。そのため組織のしがらみは他の呪術師に比べて少ないと思われる。明記はされていないが、保守派である呪術高専京都校の楽巌寺嘉伸（がくがんじ よしのぶ）からの依頼で動いたり、呪術界の変革を望む五条から仕事を受けたり自由に立ち回っている。

「黒鳥操術」という黒鳥（カラス）を自由自在に操る術式を使用する。使役しているカラス達とは視覚を共有することができ、それを使った索敵を得意とする。また仕組みは不明だが、カラスと共有している視覚映像をモニターに映し、他者と共有することも可能のようである。現代最強の呪術師・五条以外に防がれたことがないという「神風（バードストライク）」という強力な技も持っている。しかし自身の術式をカラスを操るだけというシンプルで弱いものであるという評価をしており、若かりし日は術式なしでも呪術界を生き残れるよう体を鍛えることに専念したという。術式を使用しない近接戦も得意としており、身の丈ほどある巨大な斧を振り回して軽やかに戦う。

趣味は札勘（札勘定）であり、貯金というゲームを楽しんでいる。決して金に汚いというわけではない。あくまで仕事に対して正当な報酬をもらうという感覚であるが、仕事の内容や相手を選んでいる様子はなさそうである。投資などの資産運用も積極的に行っており、投資家の友人もいるような描写が本編ではあった。お金を増やすのに積極的であり、その貯金額は数百億円であると予想される。法律で決まっており仕方がないとは言え、理不尽に金を搾取する税金という制度にストレスを感じ辟易している。

冥冥の呪術・能力

術式：黒鳥操術（こくちょうそうじゅつ）

「黒鳥操術（こくちょうそうじゅつ）」は、黒鳥、つまりカラスを自在に操る術式だ。複数のカラスを支配下に置き、自由自在に操ることができる。操っているカラスとは視覚を共有することもでき、それをモニターに映して他者に共有することもできる。索敵や監視に長けた術式であるが、端的に言うと「カラスを操るだけ」の術式であり、使用者である冥冥本人は、「弱い術式」と評価している。

技：神風（バードストライク）

冥冥の術式「黒鳥操術」の真骨頂。「神風（バードストライク）」。
呪力とは人間の負の感情から発生するエネルギーであり、人間であれば誰でも持っている。だが逆に言えば建造物のような無機物に呪力はないし、動物などは呪力があってもかなり微弱なものである。「神風（バードストライク）」は使役するカラスの命を代償にカラスに " 縛り " を課し攻撃力を底上げしている。カラスに自死を強制し、本来であれば微々たる量しかないはずの呪力の制限を取っ払った上でカラスを相手に体当たりさせるというものだ。この技は渋谷事変において特級特定疾病呪霊・疱瘡神／疱瘡婆との戦闘で見せており、特級と認定される疱瘡神を一撃で祓うパワーを見せた。なお、この技を防げるのは五条以外にはいないとのこと。

あまりにも技の使用者の冥冥にリスクがなさすぎるため、「神風（バードストライク）」こそ最強の技という評価をする読者もいるが、それと同時に発動に関する制限が他にあるのではと考察する読者もいる。

冥冥の来歴・活躍

冥冥は、五条悟らが学生時代から1級呪術師の地位にあり、五条らの在学中を振り返った過去編にも登場している。本誌の掲載順は前後するが、ここでは時系列順で冥冥の来歴・活躍を紹介する。

過去編

五条悟らの呪術高専時代を描いた過去編の冒頭に冥冥は登場する。過去編は物語開始時点から11年前の出来事であるが、冥冥はこの時既に1級呪術師であった。もともと妖艶な雰囲気を持つ女性であり、過去編では美貌はそのままにグッと若さがみなぎっている。戦闘時は顔を隠すように髪の毛の半分を前髪に回すという独特な髪型をする冥冥だが、過去編では前髪はセンターで分けてサイドで長めに取っており後ろ髪はポニーテールをしていた。

過去編は冥冥が呪術高専京都校の教師・庵歌姫と共に静岡県浜松市で呪霊祓除の任務に当たっているところから始まる。まだ顔に傷がない20歳の庵と共に、冥冥は呪霊の結界に閉じ込められていた。1級呪術師として落ち着いた様子で状況を分析、庵と脱出の算段をしていたところに若き日の五条、夏油傑、家入硝子がやってきてその結界を破壊。冥冥達を救出した。無事に無傷で脱出でき、任務の余韻に浸りながらのほほんと会話を楽しむ五条達に、冥冥は礼を言うものの、やや呆れた顔で「それはそうと君達。” 帳 " は？」と尋ねる。五条は呪霊が巣食っていた屋敷を派手に破壊したが、” 帳 " を降ろしていなかったのだ。呪術師達が呪霊の祓除をする際に、周囲の非術師達の平穏を守るための ” 帳 " を降ろすのが決まり。五条達はそれを忘れていたので、呪術高専東京校に戻った後、担任の夜蛾正道（やが まさみち）にこっぴどく叱られる。

冥冥の過去編での登場は、この冒頭のみになる。

初登場・第40話「京都姉妹校交流会―団体戦7―」

『呪術廻戦』本編に冥冥が初登場したのは、原作漫画第40話「京都姉妹校交流会―団体戦7―」、TVアニメでは第17話「京都姉妹校交流会―団体戦3―」である。

年に一度呪術高専東京校と京都校の代表生徒が集まり、互いにしのぎを削る姉妹校交流会。二日かけて行われるプログラムの内、一日目は代表生徒全員が参加する団体戦「チキチキ呪霊討伐猛レース」だった。呪術高専東京校の敷地内にある森一体が会場になっており、その中に放たれた2級呪霊を先に祓った学校の勝利となる。敷地内にはその他3級以下の呪霊も多数放たれており、日没までに決着がつかなかった場合は、呪霊の討伐数が多い学校に軍配が上がるというルールである。

敷地が広範囲であり学生達が散り散りになって動くため、学校の教室で待機する五条達教師陣からは生徒達の動向を見ることができない。そこで登場したのが術式「黒鳥操術」の使い手である冥冥だ。冥冥は術式「黒鳥操術」を用いて、敷地内にいるカラスと視覚を共有。それを教室に設置されているモニターに映し出すことで、生徒達の様子を他の教師陣と見ることができるのだ。今回の試験内容を踏まえて予め夜蛾達が冥冥に協力を依頼したと思われる。

モニターで試合の動きを静観していた五条は、ふと冥冥に声をかける。「それよりさっきからよく悠仁周りの映像切れるね。」と。これに対して冥冥は「動物は気まぐれだからね。視覚を共有するのは疲れるし。」と答えるが、五条はそれを信じていない様子であった。

主人公である虎杖悠仁（いたどり ゆうじ）は先の西東京市の英集少年院の任務で死亡したことになっていたが、両面宿儺の力で蘇生した。そのことを五条はこの交流会の始まる直前に学長である夜蛾や楽巌寺嘉伸、両校の生徒達に明かしたのだ。虎杖の存在をよく思っていない保守派寄りの考えを持つ楽巌寺は、京都校の生徒達に団体戦に乗じて虎杖を殺すように命令していた。そして京都校の面々が虎杖を殺そうとしていることを隠すために、楽巌寺が冥冥を買収し虎杖周りの映像が切れるようにしているのだと五条は踏んでいたのだ。

このことから冥冥は金次第で誰の味方にでも成り得るということが読者に印象付けられた。

その後事態は急変。敷地内に放たれた呪霊が何者かによって一斉に祓われた。しかし冥冥のカラス達は何も見ていない。そのことから夜蛾は緊急事態だと判断。呪術高専に張られている天元の結界が機能しておらず、何者かが侵入したと察した。夜蛾はその場にいた各員に指示を出す。冥冥はそのまま待機、敷地内の生徒の位置の特定し五条達に逐一報告するよう言い渡された。冥冥は「委細承知。賞与期待していますよ。」とニッコリと微笑んで快諾した。

その後冥冥が登場したのは、事態が収束した後である。
敷地内に侵入した呪詛師・重面春太（しげも はるた）の逃走は許したが、組屋鞣造（くみや じゅうぞう）は捕縛、また特級呪霊・花御（はなみ）は五条が撃退した。姉妹校交流会団体戦を見守っていた教師陣は、事態の報告を補助監督の伊地知潔高（いじち きよたか）から聞かされる。それに関する議論にやや参加し、姉妹校交流会編での冥冥の活躍は終わった。

渋谷事変

2018年10月31日、渋谷駅周辺に非術師を閉じ込める " 帳 " が降ろされ、その事態を平定しようと多くの呪術師が投入される。最終的に非術師、呪術師ともに甚大な被害が出た。この事件を渋谷事変という。首謀者は偽夏油（にせげとう）／加茂憲倫（かも のりとし）／羂索（けんじゃく）と、彼と手を組む特級呪霊・真人（まひと）が率いるグループであり、彼らの目的は最強の呪術師・五条の封印。五条は当初一人で事態平定する予定で単身乗り込んだが、偽夏油の罠にハマり封印される。これによって呪術界は大ダメージを受け、東京は滅亡へと歩んでいくことになった。

チーム冥冥として待機

渋谷事変平定のために呪術界上層部はまず五条を単身向かわせた。首謀者である偽夏油らからの要求が「五条悟を連れて来い」だったからだ。それにどれだけの被害が出るかわからない状況に、数少ない優秀な呪術師達を無闇に投入することができなかったのだ。呪術界上層部は、非術師の被害よりも呪術界の被害を最小限にするためその方針を取った。五条が単独渋谷駅へ向かっている中、 " 帳 " の外では1級呪術師を中心したチームがいくつか配置される。

10月31日20時39分。冥冥はチームリーダーとして、実弟の憂憂（ういうい）、呪術高専1年生の虎杖と共に青山霊園で待機していた。五条が1人で事態平定に向かったことを知った虎杖は、理屈はわかるがバックアップなどできることがあるはずと冥冥に渋谷駅への出発を提案する。慌てた様子の虎杖に冥冥は「うんだからそれをしに今から渋谷に行くんだよ。」とのんきに答えた。しかしいざ出発しようとした時、冥冥の電話に一本の連絡が入る。明治神宮前駅に渋谷駅に降りているのと同様の " 帳 " が降りたとの連絡だった。冥冥はその事態を収束させるために、憂憂、虎杖を連れ立って明治神宮前駅へと走るのだった。

明治神宮駅攻略

10月31日20時51分。冥冥達は東京メトロ明治神宮前駅の2番出口側に到着。先に現場に到着、事態調査に当たっていた補助監督の女性から状況を説明された。補助監督が言うには、現在明治神宮前駅周辺には地下鉄駅全体を覆う「一般人を閉じ込める帳」と、その内側に副都心線ホームを中心に「術師を入れない帳」が降りているとのこと。そして " 帳 " を降ろしている術師はこの二つの " 帳 " の間にいるとのことだった。本来 " 帳 " を張る術師というのは " 帳 " の内側にいるものであるはずであるため、冥冥は補助監督の説明に疑問を抱く。「（術師がいるのは二つの " 帳 " の）間？中心のホームじゃなくて？」と冥冥は尋ねたが、補助監督の「自分も外に出るデメリットを抱えて結界強度を上げているのだと思います。」という返答を聞いて得心がいった様子であった。さらに補助監督は " 帳 " の間に改造された人間がいることを報告。これを聞いて顔色を変えたのは虎杖のほうだった。

改造人間とは特級呪霊・真人の術式「無為転変（むいてんぺん）」によって姿を無理やり異形に変えられた人間のことを指す。虎杖は先の里桜高校での事件で既に真人と対峙しており、友達になった吉野純平（よしの じゅんぺい）を「無為転変」により殺されていた。そのため人の命を弄ぶ真人の所業に強い怒りを抱いていた。

冥冥は術式「黒鳥操術」でカラスを操り視覚を共有。明治神宮前駅のある地下街の様子を探った。敵の位置や閉じ込められている非術師のだいたいの場所を掴んだ冥冥は虎杖に改造人間をたくさん殺すことと強い呪霊を一体祓うことのどちらがいいか選択を迫る。虎杖は人々を正しい死に導くことを信念としており、そのため真人によって無理やり体を変えられた改造人間の死は虎杖の中で間違った死だという認識があった。改造された人間は何をしても元には戻らない。だから殺すことが救済になる。虎杖はそのことを理解はしているが、改造人間を殺すのに抵抗があった。答えに詰まる虎杖を見て、冥冥は虎杖が答える前に作戦を決める。敵の目的が不明な状態での戦力分散は避けたいが、グズグズしていると閉じ込められている非術師が全員改造人間の餌食になってしまう。冥冥は虎杖に地下2階にいる " 帳 " を降ろした者を倒しに行くように指示を出し、自身は憂憂と共に地下4階にいる非術師の救出に向かった。

10月31日21時15分。冥冥は東京メトロ明治神宮前駅地下4階で、 " 帳 " の結界術が書き込まれた楔を守る呪霊・蝗GUYを祓った虎杖と合流を果たす。そしてそのまま地下5階へと降りたが、そこにいるはずのたくさんの非術師の姿は既になかった。一人だけ取り残され座り込んでいた女性は、虎杖が駆け寄ると体が異形に変わり絶命する。それを見て虎杖は「アイツ（真人）がいたんだ！！…クソッ！！」と悔しさを顕にした。

女性が死の間際に口にした情報から明治神宮前駅から渋谷に向かって地下鉄が発車したであろうと予測した冥冥達は、そのまま線路に沿って渋谷駅を目指す。するとその途中で突然虎杖が声を上げた。どこから現れたのか、虎杖の耳に小さな機械が装着されていたのだ。虎杖はすかさずそれを潰そうとするが、その機械が制止の声を上げる。それは呪術高専京都校の究極メカ丸（アルティメットメカマル）／与幸吉（むた こうきち）が自分の死後発動するようにしていた傀儡であった。

メカ丸は渋谷駅で既に五条が偽夏油達によって封印された旨を冥冥達に説明する。しかし冥冥は突然現れたメカ丸の言葉を信じられずにいた。そこらの呪術師ならまだしも、封印されたというのはあの最強の呪術師・五条悟だ。いきなり信じろというメカ丸の言葉のほうに無理がある。メカ丸は渋谷駅の状況を事細かに伝え、必死に冥冥を説得しようとする。それでもやはり冥冥はメカ丸のことが信じられない。そんな中冥冥達はメカ丸から刺客である呪詛師がこの場に向かってきていることを聞かされた。冥冥は呪詛師を無視して渋谷駅方面に進もうとするが、進んだ先に「術師を入れない " 帳 " 」があるため意味がないとメカ丸は訴える。冥冥は状況を総合的に判断、メカ丸の必死な言葉に耳を傾けて、最後にはメカ丸の言葉に従う選択を取った。