九龍ジェネリックロマンス(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『九龍ジェネリックロマンス』とは、眉月じゅんが雑誌『週刊ヤングジャンプ』(集英社)に2019年49号より連載中のSFラブストーリーである。物語の舞台は、近未来の香港に存在する「第二九龍寨城」。その上空には建設中のコロニー「ジェネリック地球(テラ)」が浮かんでいる。不動産会社に勤務する過去の記憶を持たない女性・鯨井令子が様々な秘密に翻弄されていく中、先輩の工藤発との恋愛模様を描く。恋愛漫画でありながら、SF要素やミステリー要素が混じっているのが本作の魅力となっている。

金魚茶館

グエンが第二九龍城砦に住んでいた頃に働いていた喫茶店。店の中には水槽があり、金魚達が泳いでいる。店内は喫煙可能。鯨井はここで第2のグエンと出会ったことで、鯨井Bの存在を知ることになる。鯨井Bが生きていた頃、工藤はよく彼女とここでデートしていた。

ジェネリック地球(テラ)

見た目は多角形の物体のコロニー。略して「ジェネテラ」と呼ばれることが多い。政府と蛇沼グループが共同で開発しており、みゆきの幼馴染であるユウロンは現在開発に携わっている。
作中では「人類の新たな新天地」と紹介されている。1話から登場しているがその実体及び内部は不明な点が多い。
反対派も多く、工藤や汪先生はジェネリック地球(テラ)の建造について否定的である。

ジェネテラちゃん

ジェネテラちゃんのシャツを着る鯨井

ジェネリック地球(テラ)のマスコットキャラクター。肉まんをモチーフにしたキャラクターで中華風の衣装を纏っている。

蛇沼グループ(へびぬまグループ)

第二九龍内にある蛇沼グループの看板

美容整形外科や製薬会社をメインとする大企業。現在は蛇沼みゆきが代表取締役を務めている。キャッチコピーは「ゆりかごから墓場まで、あなたの人生に寄り添います」。
政府と共同でジェネリック地球(テラ)の開発にも関わっている。実は第二九龍寨城の取り壊しに関わっており、大旦那の命令でみゆきが指揮を取った。

ジルコニアン

「ジルコニアン」というクローン研究の噂について話す楊明。

名前の由来は人工宝石の「ジルコニア」。ジェネリック地球(テラ)の建造の裏で政府と蛇沼グループが共同で行っている研究。みゆきの友人であるユウロンもこの研究に携わっている。
記憶そのものを復元したクローンを作るというものらしいが詳細は不明。みゆきの養父である大旦那は、この技術を利用して死んだ息子を甦らせようとしている。ユウロンは、「現在の第二九龍寨城に暮らす住民達こそ自分達が求めているジルコニアンだ」と汪先生に話している。ユウロン曰く「現在の第二九龍の正体が分かれば、ジルコニアンの研究にも役立つ」とのこと。
ジルコニアンを研究する目的は何か、ジェネリック地球(テラ)とはどのような関係があるのか、また実際に存在しているか等は不明。

クローン

クローン技術を仄めかす大旦那。

オリジナルを複製する技術。
みゆきと大旦那の会話から、クローンの技術自体は存在していることが仄めかされている。クローンを作るには、体外受精で移植する模様。

『九龍ジェネリックロマンス』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

鯨井「私は絶対の私になりたい」

鯨井は鯨井Bの存在を知ったことで自分は一体何者なのか疑問を抱き、工藤との関係もギクシャクしてしまう。自分の存在意義や工藤への想いに苦悩していた彼女は、おみくじを引いてみることにする。そのおみくじは聖杯が出るまで、何度も引き続けるもので鯨井は今の自分が願えることについて考える。
「鯨井Bのように、工藤さんの恋人になりたい」と願うが、良い結果は出ない。「工藤さんが私のことを鯨井Bと同じように好きになってくれますように」など色々願いを呟くが、それでも良い結果は出てこない。ここで鯨井は、「鯨井がどうなりたいか、それを願ってごらん」とアドバイスを受ける。そのアドバイスに鯨井は、ここで工藤にどう想われたいのか、そして鯨井Bの存在に振り回されている自分に気づく。
そのことに気づいた鯨井は「他の誰でもない、ましてや誰かの中の誰かでもない。私は絶対の私になりたい」とありのままの自分として生きたいと願う。すると、ついに聖杯が出たのだった。この時の鯨井の「絶対の私になりたい」という願いは、揺らいでいた彼女のアイデンティティーを支え重要なものとなる。鯨井は「絶対の私になりたい」という願いのもと、行動していく。

グエン「みゆきちゃん、俺を選べよ。自ら未来を奪うな…!」

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