ギャンブルッ!(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ギャンブルッ!』とは、鹿賀ミツルのギャンブル漫画作品。『週刊少年サンデー』(小学館)で2007年から連載され2009年に連載を終了した。20XX年、全面的に賭博行為を解禁した日本が舞台。世の中の全てがギャンブルに染まった街で、ギャンブルの天才・京本マサルが行方不明になっている父親を探すため、親友のジャンと共に世界一のギャンブラーを目指す物語。マサルの圧倒的な運の強さと駆け引きの能力。そしてジャンの確かな観察力と計算力。2人でギャンブルの世界でのしあがり、父親を探す物語。

第5話に登場。カジノ「TOKYO CASINO」にて、マサルとマーレの対決。マサルの才能を見込んだボスに勧誘される形で、マサルはバカラに挑戦する。しかしマサルの所持金が「60万円」とバカラをやるには少なすぎたため、ミニバカラで対戦する。

バカラとは、「バンカー」と、「プレイヤー」の2人による勝負で、どちらが勝つかを客が予想して賭けるゲームである。
バカラでは通常、カードは「プレイヤー」または「バンカー」本人が絞る。しかし、ミニバカラにおいて客はカードに触れることはできず、カードはすべてディーラーがオープンするのみである。賭け方はバカラと同様、「プレイヤー側が勝つ」、「バンカー側が勝つ」、「引き分け」に賭けられる。
この勝負では常にバランスを重視して戦うマーレに対し、マサルは臆することなく確立を無視して賭けていく。その恐れを知らない姿にマーレが恐怖を覚え、マーレが勝負を放棄したため実質マサルの勝ちとなった。

ルールは通常のバカラと同じ。ただし、カジノ側と動いた10倍の金額を相互でやり取りする。下限1万円、上限100万円。
例として、Aが1万円を賭けカジノ側に勝利した場合、AはBから10万円を奪うことができる、逆に負けた場合は10万円を相手に支払う。また、同じサイドに賭けた場合はその差額分をやり取りする。

チョボイチ

第9話から第12話に登場。区立南小学校の屋上にて草太と猛が勝負した。その後、マサルのアドバイスを得た草太と猛との対決になる。

連日猛との賭けに負けた草太はマサルに相談し、マサルは草太に50万円貸す。猛に勝てばそのまま50万円をマサルに返し、負ければ倍額の100万円を返すという取り決めを交わす。その後草太はマサルが紹介したバイト先で働き、「金を得ることの大変さ」を知る。それも知らず、ずっと勝負をし続け負けていた自分を情けなく思う草太。猛に「勝ちたい」と本気で思うようになり、草太はマサルと共に猛への再戦に臨む。

チョボイチでは、サイコロ1個と6等分に区切られた紙もしくは布を用意する。6等分された紙には1から6までの数字を表記しておく。
親をサイコロの目の大小などで決めたのち、子は1から6までの数字が書かれた部分にチップを置く。
子全員がチップを置いたら親がサイコロを振る。出た目に賭けた者を勝者とし、その出目の数字に賭けたチップの4倍を受け取ることが出来る。それ以外の人は賭けたチップをすべて没収される。また自分のチップの持ち具合によって、親を交代する。
本編でのルールは、「当たれば5.5倍」「下限・上限は1万から10万円まで」「再戦時には上限無しの青天井」という設定で行われた。

カジノ・ウォー

第13話と第14話に登場。某カジノにて、マサルとジャンの対決。数学を信じるジャンが、運と計算のどちらが優れているか結論を出すためにマサルと交戦する。

カジノ・ウォーとは、客であるプレイヤー客と配り手であるディーラー配り手に、それぞれ配られたトランプ1枚のカードのどちらかの数が強い方が勝ちという単純なゲーム。
プレイヤーがチップを張り、ディーラーからカード1枚を表にして配られる。配り終わった後、ディーラーがカード1枚を伏せたまま引き、表にめくる。プレイヤーとディーラーのカードの数を比べ、数が強い方を勝者とする。
プレイヤーが勝った場合、その際に張ったチップは2倍になって払い戻される。負ければその際に張ったチップは没収。引き分けの場合、勝負続行か終了かを選択する。
カードの強弱は「A、K、Q、J、10…3、2」の順でAの方が強い。

オール

第15話から第19話に登場。倉庫街にてマサルとジャンがガエルと対決した際に登場した。
一葉に助けを求められたマサルとジャンが、一葉の父の代打ちとしてガエルに挑む。マサル側が勝てば一葉の父親の借金は帳消しに、負ければガエルが一葉を養女にするという取り決めで勝負開始。アンティである参加料は3万円から始まる。

「オール」は、配られた2枚のトランプの間の数のカードを引けば勝ちとなる。
1回戦ごとに決められたアンティを場に出し、親と子にそれぞれ2枚のカードが配られる。その2枚のカードの間の数のカードを引けると思えば、場に出されたアンティとは別に場に集まった合計のアンティの範囲内のアンティを賭ける。そして「いくらで勝負」と金額で勝負宣言する。
上手く引ければ勝利し、その際に賭けたアンティ分を場に集まったアンティからもらえる。引いたカードが間の数でなかった場合は負けとし、その際に賭けたアンティを場に払い出す。1回戦ごとに出すアンティは徐々に溜まっていく。
配られた2枚のカードに引く自信がない、または間がない場合は降りる。場に集まったアンティ全額で勝負をする場合は「オール」と宣言する。勝てばアンティ全額場から貰え、負ければその際に賭けた場に出ているアンティ全額分を場に出す。

本編でのルールは「使うトランプはジョーカーを除いて2組104枚」。特殊ルールとして「間1枚しかないカードを引けば、その際に賭けたアンティの10倍を貰える」という設定がある。

インディアンポーカー

バーリトゥード1回戦、マサルと鎌田の対決種目。
ルールは通常のインディアンポーカーと同じ。山札から1枚カードを持ってきて、自分には見えないように額の上へ持っていく。相手は自分のカードを見ることが出来る。
カードの強さは13が一番強く、1が一番弱い。自分のカードが相手より強いと思えば賭け、弱いと思えば降りる。シンプルなゲームのため、心理戦が非常に重要となる。

そのため鎌田は「不吉なジンクス」「負けるジンクス」を持っているマサルを指摘し、精神的揺さぶりを掛けた。しかし、マサルはジンクスに対応していった。その恐れを感じないギャンブラーの才能を鎌田が認め、自ら負けを認めた。

なお、点数制下限1万円、上限100万円。どちらかが降参するまで行う。

ブラックジャック

バーリトゥード2回戦、マサルと賀川の対決種目。
ルールは通常通りで、カジノディーラーが自分とプレイヤーにカードを配り、手札の合計数が「21」に近い方が勝ち。
下限10万円、上限なし。制限時間2時間で最終的な所持金の多い方の勝利。さらにマサルが負けた場合、賀川が「マサルの母がパートで働くスーパーを買収する」と宣言。また、自分が劣勢になると「各方面に手を回してどこにも就かせないようにさせる」とさらに脅迫した。
結果的に運の流れを得たマサルに惨敗。賀川の性格の悪さが取引相手にも知られ、自滅している。

またバーリトゥード3回戦、マサルと伊達の対決種目でもある。
ルールは通常通り。開始時の資金も同額で、一定時間内に稼いだ方の勝利。
ただし伊達の要望でチームを組むことを許可し、10台以上テーブルがあるカジノで勝負を行う。これは対決種目も含め、全て伊達が勝つための策略だった。
最終的には伊達の戦略をマサルが見破り、伊達以上の実力でマサルが勝利している。

競馬(けいば)

バーリトゥード4回戦、マサルとカラガーの対決種目。
競馬とは、騎手が乗った馬の着順を予想する賭博である。

マサルとカラガーは、とある競馬場での1日の全12レースを対象に勝負を始めた。持ち金は1000万円からスタート。また1レースにおける「賭け金・賭け方・購入点数」に制限はなし。買わないことも可能。
全12レース終了時点での所持金の多い方の勝利。特別ルールとして、マサルが勝てばカラガーからさらに3000万円が与えられる。

長距離トラック運転手の父へ、トラックを買おうとしている少年・ロメオに目をつけるマサル。オッズを見ない純粋な気持ちで戦うロメオを見込んで、マサルはロメオの指示通りに馬券を購入。順調に勝ち進んでいた。
しかし最後のレースで、ロメオがオッズの倍率に目がくらんだため、マサルは馬券を買わずにレースを見届ける。それでもマサルは、今まで勝った分でカラガーに勝利した。

ロシアンルーレット

バーリトゥード5回戦、棄権したマサルの代わりに挑戦した沢尻とビストロフの対決種目。
8連装リボルバー「スミス&ウェッソン327TRR8」を使ったロシアンルーレット。弾丸の装填と回転は第三者が行い、先攻決めはコイントスで決定する。以降は順序を交替して行う。
それぞれ1回ずつ引き金を引き、弾が出なければセーフ。双方ともいつでも降りることができ、降りた場合はそれまでに引いた数によって賞金がビストロフから出される。ちなみに賞金は「1回で1000万、以降5000万→1億→2億→5億→10億。7回パーフェクトなら30億円」がビストロフから渡される。
どちらかが死亡するまで行われる。

いつ何時もロシアンローレットを成功させるビストロフは、自他共に認める「神」のような存在だ。しかしその実態は、長年銃を触り続け「今どこに弾があるか」を把握しているだけだった。つまり、最初からビストロフが勝つ勝負なのである。
沢尻はそれを見抜いた上で、すぐさま銃の感触や弾の位置を把握する。そしてビストロフに勝利した。実質、マサルの勝ち越しとなる。

ポーカー

クリスの指示によってマサルを誘拐したロイコ一味と、マサルとの勝負。
持ちチップ数十枚で4人によるファイブスタッドポーカーを行い、勝った1人のみがマサルが持つ1億円のありかを教えてもらえる。

ファイブスタッドポーカーとは、5枚のカードを配って行われるゲームである。1枚目のカードを伏せ、2枚目は表にして各自に配る。そしてローカードの人から強制的に第1のベットが行われる。次に3枚目は表にして各自に配り、ハイハンドの人から第2のベットが行われる。4枚目は表にして、各自に配り第3のベットを行う。最後に5枚目は表にして配り、第4のベットで勝負する。その中で強い役を作った人が勝者となる。
マサルはここでロイコ一味に「1人だけ勝ち残って1億円を独り占めするつもりでは」と疑心暗鬼を生ませるプレイをし、仲間内で潰し合いを行わせる。そして揉めている間にマサルは誘拐されていた山小屋から脱出、一命を取り留めた。

またこの後の準々決勝、マサルとサバラ戦の種目でもある。
ルールはファイブスタッドポーカーで行う。1枚50万円のチップ100枚を元金として行う。相手のチップをゼロにした方の勝利。
勝負が始まった当初は、サバラがマサルの癖を見抜いたことでサバラがリードしていた。しかしマサルは「自分の癖をカバーする癖」を身につけたことで、サバラに見破られることを防いだ。そしてマサルの勝利となる。

なんこ

マサルと公園で出会った野球少年の対決。ロイコ一味の事件から解放後、クリスとの契約をしたマサルは公園で少年に出会う。少年の母が帰宅するまで、マサルが遊びとしてやったギャンブル。

主にジャンケンなどの方法でで親と子を決める。子は相手に見えないよう手を後ろに回し、左右どちらかの片手に棒を縦に最大3本握り込む。子が握り込んだ手をなんこ盤の上に置き、親もこれに続いて手を盤上に置く。
お互いの手中に握り込んだ棒の合計本数を予想し、親が数を宣言する。続いて子が数を宣言するが、親が選んだ数は避けなければならない。
両者宣言後、盤上にお互いの棒を晒して合計本数を確認。双方不正解の場合は親子が入れ替わる。
これを繰り返し、勝負を決する規定数を先取した方が勝ちとなる。

「なんこ」は、元々酒席の遊びであるため、厳密にはギャンブルではないが、作中ではギャンブルの種目として扱われている。

ルーレット

バーリトゥード準々決勝、沢尻とギャラス戦の対決種目。
ルーレットとは、回転する円盤に球を投げ入れ、落ちる場所を当てるもの。この勝負では、「1から36」と「0と00」があるアメリカンタイプのルーレットを使用。オッズなどは通常通り。
1枚10万円のチップ500枚を元金として行う。賭け金は下限1枚、上限なし。相手のチップをゼロにした方の勝利。なお、ディーラーとの勝負ではないため、賞金は勝者は敗者から5000万円を奪うのみ。

沢尻の提案により、ルーレットを回さずに勝負開始となる。
ギャラスは言葉巧みにディーラーの心理を操り、玉が入る数字を当てて勝ち進んでいく。しかし沢尻はディーラーが投げた玉や、ルーレットの構造に注目していた。完璧な動体視力で玉がどこに落ちるか把握し、そこへ賭けて勝利を重ねていく。最後はギャラスの心理戦も虚しく、沢尻が余裕で勝利した。

花札(はなふだ)

バーリトゥード準決勝、マサルと王偉の対決種目。ルールはこいこいで行う。

花札のこいこいとは、手札で役を作り、役の合計点数が多い方が勝ちというルールである。
先手のプレイヤーが場に出ている札を見て、手持ちの札と同じ「花・月」があったら手持ち札から出して「場の札と手持ち札」の2枚を獲得できる。また、場に出ている札と手持ちの札で出せる札がない場合は、手持ちの札から1枚を場に置く。
次に山札から1枚めくり、場に出ている札と同じ「花・月」がある場合は、「めくった札と場の札」2枚を獲得できる。また、めくった札も場にない場合は場にそのまま置き、次のプレイヤーの番となる。各プレイヤーは役が出来るまでこの手順を繰り返す。
そして役が出来たプレイヤーは、その時点で継続する「こいこい」と、継続しない「終了」の選択をする。
「終了」を選択した場合は、出来た役を計算をして合計点数を出す。また1プレイ毎に合計点数を出して、加算していく。これを繰り返し最終的に合計点数が多い方が勝者となる。

各役の得点は「五光…10点」「四光…8点」「雨四光…7点」「三光、花見酒、月見酒、猪鹿蝶、赤短、青短…5点」「タネ、タン、カス…1点」「手四、くっつき…6点」となっている。
所持金は5000万、レートは1点10万円。こい1回ごとに得点が倍に増加する。

王偉は確実に勝つために、ジャンを誘拐・監禁していた。それをネタにマサルを脅してから、試合が始まる。
マサルは当初、花札を使い鎌田へ「ジャンが拉致された」ことを知らせていた。ジャンが鎌田により救出されてからは、マサルが本領を発揮。王偉自体もネットで花札の練習をしただけで、大した実力がなかったためにマサルの圧勝となった。

丁半(ちょうはん)

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