劇場版 新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-Xのネタバレ解説・考察まとめ

『劇場版 新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』とは2019年に公開されたアニメ映画作品である。興行収入は3億1900万円を記録している。
テレビシリーズ『新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION』で、主人公のシンカリオン運転士・ハヤトがキトラルザスという種族から人類を守った半年後が舞台である。
ハヤトは家族旅行で北海道を訪れ、そこでゴジラと遭遇して戦う。しかし、戦いの中で謎の光に飲み込まれて意識を失い、次に目覚めたハヤトは謎の少年に遭遇する。

ハヤトが少年ホクトに向けて発したセリフ。
新幹線や鉄道の絵を描くことが大好きな少年ホクト。しかし、中学受験に向けて毎日進学塾に通う身でありながら、趣味が子供っぽいと同級生に思われていることに負い目を感じていた。
「新幹線の絵を描くことは何の得にもならないことだ」と寂しそうに語る少年ホクトに、ハヤトは「好きなものは好きなもののままでいいと思う!」と言って励ます。自分が好きなものを肯定してくれるハヤトの言葉に、少年ホクトは感動するのだった。

ツラヌキ「俺の好きな四字熟語は『満員御礼』だー!」

テレビアニメ版でも多くの四字熟語を言ってきたツラヌキは、劇場版でも得意の四字熟語を披露する

ツラヌキがシンカリオン全機による一斉攻撃の際に発したセリフ。
東京駅・中央迎撃システムの中にヴァルドルを追い込んだ超進化研究所。シンカリオン全機は終結してヴァルドルと対峙する。
ハヤトの号令と共に仲間達が一斉攻撃を始めると、E7の運転士であるツラヌキは今の気持ちと状況を見て「俺の好きな四字熟語は『満員御礼』だー!」と叫んだ。本作が劇場版である為、それにかけた四字熟語となっている。

少年ホクトが元の時代に戻っていくシーン

少年ホクトは元の時代に戻る前に、ハヤトに感謝の言葉をかける

ナハネを倒すことに成功し、白い粒子の集合体を利用して元の時代に戻ることになった少年ホクト。この時代でハヤト達と知り合い共闘したという記憶は消えてしまうが、少年ホクトは出会えたことに感謝する。少年ホクトは、好きなものは好きなもののままでいることと未来で会うことをハヤトに約束して、白い粒子の集合体の中へと消えていくのだった。

ホクト「久しぶりだな、ハヤト」

初めてハヤトと対面するはずなのに、何故か懐かしい気持ちになるホクト

ホクトが生まれたばかりのハヤトに向けて発したセリフ。
時は遡って、ハヤトが生まれた日。病院で生まれたばかりのハヤトをホクトは初めて抱き上げる。ハヤトの顔を見て、ハヤト達と共闘した記憶は失ったはずだが、不思議と懐かしい気持ちになったホクトは、咄嗟に「久しぶりだな、ハヤト」と声をかける。ハヤト達と共闘したという記憶は白い粒子の影響で消されてしまっているはずだが、ホクトにはハヤトと数十年ぶりに再会した様に思えていた。記憶はなくなったが、心のどこかでハヤトとホクトが共闘したという感覚が残っている、そんなことが読み取れる印象的なセリフである。

『劇場版 新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

昔のCMやアニメのパロディ要素が豊富に取り入れられている

「JR ski ski」のCMを運転士達が完全再現している

身元不明の少年がホクト本人であることに衝撃を受けるハヤト

本作は『新世紀エヴァンゲリオン』や『ゴジラ』とのコラボの他にも、様々なものとコラボレーションをしている。
1991年にテレビで放送されていたJR東日本のCM「JR ski ski」をシンカリオン運転士全員で再現したり、ドラマ『北の国から』や映画『君の名は。』を模した1シーンが登場する。これには、「シンカリオンという作品を、子供だけでなく一緒に見る親にも楽しんでもらいたい」という製作スタッフの想いが込められている。
ちなみに、少年ホクトがホクト本人であることが判明して衝撃を受けるハヤトの顔は、アニメ『北斗の拳』を模した画風である。
「ホクト」という名前と「北斗」をかけたシャレにもなっている。

劇場版本編に雪ミクの姿をした発音ミクが登場する

本作に登場する発音ミクは見た目と名前からも判る通り、VOCALOID「初音ミク」がモチーフのキャラクターである。そのミクが、北海道のニヤマ高原スキー場でライブイベントを開催するというシーンがある。歌う曲は本作の挿入歌である『チェンジ!シンカリオン』で、ライブの時の格好は北海道を応援する公式キャラクター「雪ミク」の姿で登場する。
雪ミクのライブシーンは本作の監督・池添隆博の強い要望があって実現したと劇場版のパンフレットに記載されている。

電車内に掲出された劇場版告知ポスターに賞賛の声が多く寄せられた

JR東日本の各路線には、本作の公開を告知する中吊り広告が掲出された。そのポスターに書かれていた文章に感動したという声がSNSに多数寄せられたのだ。
ポスターには、劇中でハヤトが少年ホクトに発した「好きなものは好きなもののままでいい」という台詞が使われており、何かを好きという気持ちを持つことの大切さが書かれている。この文章に、シンカリオンを全く知らない大人達も感動した様である。
タカラトミー公式はtwitterで「普段意識してこの言葉使わないようにしていますが、お子さんの好きを"ぜひ"応援してあげてください。ときに好きはとんでもないパワーを生み出します」と発信した。

劇場版告知の為、30分の特別番組が放送された。

本作のテレビアニメの概要と劇場版の見どころを30分にまとめた特別番組が2019年12月22日に地上波で放送された。また、この動画はYouTubeでも配信している。
ナレーションは声優の立木文彦が担当し、シンカリオンの魅力と共に劇場版のプロローグが紹介される。動画の最後には、ナハネ役・伊藤健太郎とオハネフ役・吉田鋼太郎によるコメントも収録されている。

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