怪獣8号の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『怪獣8号』とは、“怪獣”が存在する世界に生きる男性・カフカの活躍を描いた、松本直也による漫画作品。防衛隊への入隊を望むも叶わず、怪獣の死体清掃の仕事を続けていたカフカは、謎の小型怪獣に体内に侵入されて怪獣としての力を得る。“怪獣8号”と呼ばれるようになったカフカは、その力で怪獣に立ち向かっていく。登場人物の年齢が高めであることもあり、作風はハードでシリアスな展開が多い。それだけにその中で語られるカフカたちの言葉には重みがあり、多くの読者が共感する至言となっている。

市川レノ(いちかわれの)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「なんで 諦めちゃったんすか?」

カフカの職場にバイトとしてやって来たレノ。上司からカフカも昔防衛隊を目指していたと聞かされ、「なんで 諦めちゃったんすか?」と率直な気持ちをぶつけた。答えに詰まるカフカに対して自分は諦めるつもりはないとは言い、必要以上にカフカと接しようとしないレノ。つんつんした若者といったイメージを抱かせられる登場シーンだが、レノのこの言葉はカフカの中でくすぶり続けていた思いに再び火をつける。

努力し続ける男

自分の保身よりも仲間の救出を優先して怪獣8号となったカフカ、圧倒的な力で同期の中でも抜きんでた力を見せつけるキコル、そして期待されて入隊してきた同期たち。防衛隊に入隊する夢を叶えたレノだったが、仲間たちの活躍や自分との実力差を目にし、「俺は もっと強くならなきゃいけない」と新たな目標を掲げる。解体作業のバイトでの知識を生かし、自分に合った武器を試すなど、努力を惜しまないレノ。努力は実を結び、壁を乗り越えれば隊長クラスに成長する逸材だと評されるまでに成長してゆく。

市川レノの成長

強大な怪獣を相手にしても怯むことなく立ち向かっていくカフカや上官たちの姿を見続けてきたレノ。戦場での実践をこなし、彼もまた急成長を遂げる。入隊試験では8%程だった解放戦力は20%を超えるようになり、保科からも可能性のある若手として期待されるようになる。そんな時、レノを成長させる大きなチャンスがやって来る。長い間封印されてきた「ナンバーズ6」の適合者に選ばれたのだ。上を目指して努力を続けてきたことが認められただけでなく、次世代の中核になると期待される存在となったレノ。作品初期から登場するキャラクターの成長は、読者にとっても喜ばしいものである。

四宮キコル(しのみやきこる)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

超エリートの登場

防衛隊入隊試験の会場でカフカとレノが出会ったのが、勝気なお嬢様の四宮キコル。自分のラッキーナンバーに車を停めようと、先に停まっていたカフカの車を投げ飛ばす姿を見せたキコル。実は彼女は防衛隊長官の四宮功の実子であり、16歳でカリフォルニア討伐大学を飛び級で首席卒業した期待の新人だった。その後も様々な場面でその実力を発揮する彼女だが、登場シーンもインパクト抜群である。

「もしあんたが人類に害する怪獣だって分かった時には わたしがあんたを殺すから」

怪獣8号に変身したカフカに救われたキコル。カフカに自分を救ってくれた感謝をしつつ、「もしあんたが人類に害する怪獣だって分かった時は 私があんたを殺すから」と発言する。怪獣8号に変身したカフカが人を守るために戦う怪獣だということを認めながらも、もしもの時は自分が迷うことなくカフカの息の根を止めると宣言したキコル。物騒な発言に聞こえるが、カフカにとっては怪獣8号である自分を受け入れてくれたことが分かる一言であった。

「ありがとう15号 私の弱さを突いてくれて」

キコルにとって怪獣15号との戦いは、自分自身との戦いでもあった。

15号から精神攻撃を受けた際、自分の努力を認めてくれる両親はいなくなり、頑張ることに意味があるのか分からなくなっていたキコル。その時に耳に届いたのは、仲間を助けるために立ち上がったカフカの声だった。それをきっかけに戦意を取り戻したキコルは、今は仲間のために胸を張れる自分でいたいと覚醒し、15号に猛攻を仕掛ける。「ありがとう15号 私の弱さを突いてくれて」と呟くと、隊式斧術6式達磨落十段で敵を討伐した。弱さを受け入れたことで、もっと強くなれた。キコルの成長を感じさせるセリフである。

「私がアンタの分も9号をぶん殴ってきてあげる」

怪獣15号との激戦を終えたキコルは、敵が消滅する間際に思念をキャッチした。そこで分かったのは、15号が「パパ」と呼ぶ9号の愛情を求めていたこと、同じように娘に厳しく接する勲の行動の根底にはキコルへの愛情があったものの、自分は9号のコマでしかなかったと悲しむ気持ちだった。「多くの命を奪った相手を好きになることはできない」と前置きした上で、「私がアンタの分も9号をぶん殴ってきてあげる」と言った。圧倒的な強さを見せた後で発せられた、人間味あふれる一言である。敵が抱えていた痛みを理解する懐の広さや、彼女の優しさが感じられるセリフである。

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二刀流で戦う副隊長

YAMAKUZIRA
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