空挺ドラゴンズ(漫画・ラノベ・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『空挺ドラゴンズ』とは2016年より桑原太矩が『good!アフタヌーン』で連載を開始した漫画、およびそれを原作としたアニメ作品である。主人公のタキタとミカを中心に、龍と呼ばれる生物を狩猟する飛行船「捕龍船」の乗組員たちと彼らを取り巻く人々の群像劇を描いている。ハイ・ファンタジーな世界観の中における登場人物たちの人間ドラマが中心だが、龍という架空生物の肉を用いた料理を描き、レシピ解説も加える「ダンジョン飯」のようなグルメ要素も色濃い作品である。

龍肉料理のレシピは現実でも再現可能

クオーン風窯煮シチュー

ファンタジーグルメ漫画の側面を持つ本作では、劇中において度々龍肉を素材とした料理が登場する。単行本では各話の間や巻末に、その巻で登場した龍肉料理のレシピが紹介される。
レシピの料理は多岐にわたり、現実世界では牛肉・豚肉・鶏肉とそれぞれ異なる種類の肉を用いるはずのレシピが龍肉のみで賄われており、一口に龍肉と言ってもその味わいや肉質は様々であると伺える。その龍ごとの性質を見抜いて最適な調理法を選択するコックのヨシの調理技術の高さは想像に難くない。
基本的にすべて龍肉を用いるため完全な再現は難しいが、現実世界で存在する肉と同様の使われ方をすることが多いため、牛肉や豚肉などを適宜代用すればレシピ再現自体は可能である。実際、本作の掲載誌であるアフタヌーンのWebサイト上には、再現料理がレシピを添えて過去複数回アップされている。

『空挺ドラゴンズ』の原点が詰まったネームを4巻特装版に収録

単行本4巻(特装版)には、『空挺ドラゴンズ』連載開始の約1年前に描かれた未公開ネームが掲載されている。作者の桑原太矩が前作の連載終了後に次回作の構想を練る中で書き上げたもので、『空挺ドラゴンズ』における「千剖士」を主人公としたネームである。
ネームにおける主人公の男の子は『空挺ドラゴンズ』のジローに引き継がれ、タキタもその内面性はそのままに登場している。そのほか、ニコ、ヨシ、ギブス、メイン、ダグ、バダキン、バーコの原型となる姿が見られる。また作者によると、このネームの後にミカの原型となるキャラクターも登場予定だったようだ。
キャラクターだけでなく、このネームに登場する千剖士たちは落ちた龍を解体し奉納する暮らしを営んでおり、その文化や世界観も含め『空挺ドラゴンズ』の原型の詰まったネームになっていると言える。

作品に関するコラムを単行本巻末に収録

単行本の各巻末に設けられているコラム的ページ。『空挺ドラゴンズ』の世界観や設定について、より深く理解し物語を楽しむことができる。特に知らなくてもストーリーを読み進めるうえで影響はないが、読んでおくと用語の理解なども進むようになっている。

龍捕りの基本的な流れの説明

探龍、追尾・銛打ち、止めを刺す、曳航までの大まかな龍捕りの流れの説明。劇中の龍捕りは実際にこの流れで進んでいる。

捕龍の装備の紹介

龍捕りの身に着ける装備品について。龍捕りで使われる武器の紹介も兼ねている。

ゴーグルの紹介

クィン・ザザ号の面々のゴーグルの紹介。クィン・ザザ号には制服があるがゴーグルは各自自由とのこと。

龍体の利用方法

皮や骨、油や内臓など、食用龍肉以外の龍体の利用方法の紹介。骨は楽器に、内臓は薬にといった流用方法が細かく説明されている。

龍肉の部位別呼称の紹介

赤肉、尾身、黒肉、須身、まだら肉といった龍の部位別の呼称の紹介。

龍の卵と繁殖の説明

龍の一般的な卵と繁殖の形態についての解説。龍は基本的に卵胎生(母親が卵を胎内で孵化させて子を産む形態のコト)とのこと。作品本編で龍の卵が登場したことによる。

『空挺ドラゴンズ』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):神山羊「群青」

作詞・作曲:神山羊。

ED(エンディング):赤い公園「絶対零度」

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