ベヨネッタ2(BAYONETTA 2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ベヨネッタ2』とは、美しく妖艶な魔女ベヨネッタが天使達を華麗に叩きのめすクライマックス・アクションゲーム『ベヨネッタ』の続編。
諸事情で一度開発中止となりながらも、パワーアップした操作感とヴィジュアルを伴いより爽やか且つスタイリッシュに進化した形で世に生み出され、「究極を超える究極」が盛り込まれたよりスケールアップしたアクションを体感できることとなった。本作では世界の目を含む天地創造やベヨネッタの父母に関する真相など前作に残された伏線や謎も描かれており、見どころの一つとなっている。

自らが宇宙意思となり、世界を観測し創造するのだと告げてベヨネッタにとどめを刺そうとするが、バルドルによって防がれる。
「人間は自分の意思でこの世界を創る。貴様の意思など必要ない」と言うバルドルに、エーシルは「混沌を好む人間らしい答えだ」「そうやってどれだけ世に混迷を招いてきたのか」と嗤う。
バルドルは怯むことなく「時に乱れ、時に迷い、それも我々は歩んできた」と力強く返し、立ち上がったベヨネッタと共に、その人間の力を見せてやろうと神に挑む。

神と激戦を繰り広げる一方、ロキはルカに介助されながら「俺の力は“采配”なんてチャチなものじゃねえ」と祭壇にカードを並べる。
「審判」「右目」「左目」「世界」、ベヨネッタによって風穴を空けられた「愚者」…それらは全てエーシルに関わるものを示しており、そして最後に手にした手札は「無」であった。
これこそがロキの真の切り札であり、世界の目さえ全て想いのままに滅ぼす混沌の世を統べるエーシルの本当の力「無」であるのだと言う。
カードの力を発動させると、エーシルの神々しく放たれていた力が全て無効化された。
ルカが危惧する通り、確かに神の力を滅ぼした場合の影響は計り知れず、ともすれば人間界すべてに危険が及ぶ可能性もあった。
だがロキは言った。「世界が消えるか、それとも自ら道を創るかはアンタたち人間次第だ」と。
エーシルの善の半身は、人間が積み重ねたものを信じた上で賭けに出たのだった。

賢者と魔女…父と子が織りなした奇跡により人間界最高のクライマックス大召喚されたOMNE。

ロキの助力により弱りきったエーシルにベヨネッタとバルドルは猛追撃を加え、互いの力を合わせた大召喚を行い、万物を統べるもの・OMNEを呼び出す。
それはかつてその存在を知られることはあっても決して召喚されることの無かった、光と闇の調和によってのみ出現する天魔融合の奇跡であり、決して何かが欠けては成しえなかった人間の可能性の結晶であった。
OMNEが渾身の力でドロップキックをお見舞いすると、まともに喰らったエーシルはその拍子に魂が抜け、肉体は上空を飛んで行きジャンヌの魔獣に喰われた。
一方、その場に残された魂は次元の扉を開き、別の時代に逃亡して転生し歴史の作り直しを図ろうとしたが、バルドルがそれを体を張って止めた。
自らの中に封印して無限の円環に閉じ込めてやると、暴れ続ける魂を抑え込む。
だが、彼が抑え込んでいるその魂は「邪悪」の象徴であり、吸収すれば本来正気ではいられない。
ロキもまた「吸収すれば自らも悪に染まってしまう」と忠告したが、バルドルは「悪ならば正すことができる。それが人間だ」と構わず封印を続行した。
「バルドル!」
ベヨネッタの呼びかけに、バルドルは一言も名乗っていない彼女の本当の名前「セレッサ」の名を口にし応じる。
そして困惑する娘に対し、「もしも私が道を踏み外すことがあったら、お前の手で私を…」と続けた。
ベヨネッタはその言葉を振り払うようにもう一度バルドルの名を呼んだが、父は「一度でいい、私を父さんと」と静かに懇願した。
「お父さん…」父を仇だと信じ憎んだ半年前には遂に言わなかった言葉を、ベヨネッタは万感の思いで初めて口にした。
「ありがとう。私の愛する娘よ…」次元の扉の向こうに消えゆく父の姿を、娘セレッサは泣き出しそうな声で追いかける。

幼き頃は傍におらず、出会った時には憎い存在だった父の本当の姿を知り、ようやくバルドルを「お父さん」と呼べたベヨネッタ。

過去より現れた父は、聡明で勇気ある美しい彼の真実と、妻と娘への愛を残して去って行った。

フィンブルヴェトルで、もう一つの別れが起きようとしていた。
「世界はまだ無くなっていないようだ」そう言ってベヨネッタの膝の上で気が付いたロキは「俺は信じているぜ。人間たちが世界を創っていくことを」と穏やかに言った。
そして、自分はもう必要ないから一休みするのだと続ける。じきに消えようとしている力も半身も失った神は、あくまで軽やかだった。
たった一日限りのパートナー同士、ベヨネッタとロキが小気味良い軽口の応酬に隠した約束を交わしている内に別れの時間は訪れ、ロキの身体が光に包まれた。
「じゃあな、ベヨネッタ」

最後まで互いの本当の名を呼ばずに別れる二人。だがそれこそが、再会の約束でもある。

「またね、坊や。…私のこと、セレッサって呼んでもいいのよ」
「セレッサってガラかよ!」
最後まで互いの名は呼び合わず、だが確かな友情を感じさせながら二人は別れた。またどこかに転生して運が良ければ会えるという、ロキ自身が口にした再会の可能性を信じながら。

オーロラがかかり、星々も残る美しい空に溶けて行った人間界の優しい神の去り際を静かに見届ける三人。

ロキは先の応酬で「坊や」と呼ぶベヨネッタに対し、一度は真の名であるエーシルだと訂正を入れようとした。だがすぐに「いや、俺はロキだ」と満足そうに笑って言った。
自らにロプトを封印し悪に染まってしまったバルドルも、既に過ぎた過去で約束が果たされこの世を去った。
人間の繁栄を支えてきた統治者エーシルはこの瞬間、地上より永遠に消滅したのだった。

風に舞うカード。いつになるかは知れずとも、交わした約束はきっと果たされるだろうという暗示だろうか。

数日後。クリスマスムードもなくなり、人間界は新年を迎えていた。
平穏を取り戻した都会のブティックからは、桜色のドレスを纏った美女と、その後ろから「ずいぶんと買い込むな…」とショッピングバッグを手にした黒のドレスを纏った美女が出てきた。
ベヨネッタとジャンヌ。今回の大事件も生き残ったアンブラの魔女2人は、親友同士ショッピングを楽しんでいた。
とある通りに出た際、ベヨネッタは「丁度この通りで一番のお気に入りを台無しにされちゃったんだわ」とぼやき、その自ら発した「時と場所」という言葉に引っかかりを覚える。
すると後ろから、ベビーカーを押した親子が通り過ぎた。
ベビーカーからは見覚えのあるカードが一枚零れ落ちる。穴の空いていない綺麗なそれは、ベヨネッタが拾い上げようとするとすぐに風に舞って飛んで行ってしまった。
まるでつい先日出会った、生意気で掴みどころのない友人のように。

少しセンチメンタルな雰囲気になったベヨネッタの元に、チラシが舞いこんでくる。通り過ぎたピンクのオープンカーでは、ルカが新年早々「俺だって暇じゃない」とぼやきながら運転していた。
助手席ではロダンが「俺の店がつぶれたらお前もネタ集めに困ることになるぜ」と言いながら自らの店の看板を担ぎつつせっせとチラシを撒いていた。
そんな様子を見て仲がいいと笑うベヨネッタは、先日のショッピングにはいた荷物持ちがいないことに気付く。
「いけない。エンツォのこと忘れてたわ」
一体どこに置いてきたんだというジャンヌに「確か飛行機で道案内させてその後…」と言った矢先、見覚えのあるプロペラ機がこちらに突っ込んでくるのが見えてきた。
無事自力で帰ってきたらしいエンツォが、天使に追われている。いつかのようにベヨネッタとジャンヌはプロペラ機を蹴り上げ、そのまま乗り込んだ。
二番目にお気に入りのドレスまで台無しにされたことに怒るベヨネッタに、ジャンヌは日頃の行いだと笑いつつも、彼女もまた服を台無しにされたことに気付く。
「やっぱり私たちにはこれがお似合いね」
そう言いながら二人はお気に入りの服を脱ぎ捨て美しい戦闘服を纏い、楽し気に天使を「踊り」に誘うのだった。

新年早々最高の「パーティ」を楽しむベヨネッタ。悲しみも多くあるが、それ以上に愉快な人生を送るのが彼女の強さでもある。

After Staff Roll

そして、『ベヨネッタ』へと続く。

とある時代の、魔女と賢者の谷。嵐の中で一人佇む男がいた。
髪をかき上げた額にはエーシルの悪の半身の紋章が浮かび、力を発露すると魔女の像に天界の巨大な矢が稲妻と共に突き刺さった。
ゆっくりと金の片仮面を着け不敵に笑うその表情からは、彼がかつて抱いていた筈の愛や正義は伺えそうもなかった。

『ベヨネッタ2』のゲームシステム

難易度

1st CLIMAX

気軽にストーリーを楽しめるモード。

2nd CLIMAX

アクションゲームが得意な人向けのモード。

3rd CLIMAX

常に緊張感のある戦闘が楽しめるモード。

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