Detroit: Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『Detroit: Become Human』とは、クアンティック・ドリームの開発によるアクション・アドベンチャーゲーム。PlayStation 4専用ソフトとして発売され、その後PC版も配信された。
2038年、人間そっくりのアンドロイドが普及したデトロイトでは、アンドロイドによる殺人事件が多発していた。本作は、そうした世界を背景に、試作最新型アンドロイド「コナー」、家庭用アンドロイド「カーラ」、アシスタント用アンドロイド「マーカス」の3人の物語を、膨大な分岐と選択肢で描く。

マーカスらが声明発表を行ったストラトフォードタワーを、今度はコナーが捜査する。

前回と同じく、アマンダから司令を受けたコナーは、ハンクとともにマーカスらが声明発表を行ったストラトフォードタワーの放送局の捜査を開始する。放送局にはすでに各メディアや警察官、さらにはFBIの捜査官までもが出張ってきており、大事件の様相を呈していた。周辺状況を確認したコナーは、キッチンに待機させているという放送局勤務のアンドロイドを尋問することにした。待機しているアンドロイドは3人。この中に事件を目撃したアンドロイドが混じっているかもしれない。尋問をしていく中で、コナーは3人の中に1人だけ挙動のおかしいアンドロイドがいることに気付く。

怪しいと目をつけたアンドロイドにハッキングを仕掛けようとした瞬間、コナーはアンドロイドの反撃を受け、コアユニットを引き抜かれてしまう。さらにコナーは手のひらをナイフで刺され、身動きを封じられてしまう。実はこのアンドロイドは、マーカスがタワーに侵入した際に変異体として覚醒させられていたのだ。アンドロイドは逃走、コナーはその場に置き去りにされてしまう。アンドロイドの心臓部でもあるコアユニットを引き抜かれた状態では、あと数分でシャットダウンしてしまう。手のひらに刺さったナイフをなんとか引き抜き、コアユニットを装着したコナーは変異体を追う。逃走中の変異体は近くの警官から銃を奪い取り、周囲の捜査官たちを撃とうとするが、コナーはそれよりも早く変異体を射殺。なんとか犠牲を出さずに変異体を止めることに成功する。

24章:夜行列車(主人公:カーラ)

カーラとアリスは、ようやく国境越えを手伝ってくれるローズのもとにたどり着く。

カーラ、アリス、ルーサーの3人は、アンドロイドの国境越えを助けてくれるという人物・ローズの元を訪れる。ローズは息子のアダムと二人暮らしをしており、アダムはアンドロイドへの不信感のせいか一度はカーラたちの願いを断るものの、ローズは3人を快く迎え入れてくれる。過酷な野宿で体調を崩しているアリスを2階で休ませた後、カーラとローズは国境越えの計画を立てる。ローズが言うには、国境を越えるには川を渡らなくてはいけないが、今は凍っていてとても危険な上、アンドロイドの声明発表のおかげで、変異体を探すための警察の巡回がいっそう厳しくなっているとのこと。

そう話していた矢先、ローズの家にも見回りの警官がやってきてしまう。ローズが時間を稼いでいるうちに、カーラは2階へアリスとルーサーを避難させ、アンドロイドの痕跡を隠す。警察が室内に入ってくるが、うまく話を合わせることでカーラは正体を見抜かれずやり過ごすことに成功する。しかし、またいつ警察の見回りが来るかわからない。ローズは今夜、国境越えを行うことをカーラたちに告げる。

25章:キャピタルパーク(主人公:マーカス)

マーカスたちは、デトロイト各所にあるサイバーライフ社の店舗を襲撃し、アンドロイドの解放に乗り出す。

犠牲を出しつつも、マーカスたちジェリコのメンバーは世界初のアンドロイドによる声明の発表に成功したことで勢いづいていた。サイモンを失ったことでノースとジョッシュは争うが、マーカスたちはこの勢いのまま、今度はデトロイト市内にあるサイバーライフ社の店舗を襲撃し、そこで販売されているアンドロイドを解放する計画を実行に移すことに決める。市内5つの店舗をジェリコのメンバーで手分けして襲撃しようという作戦だ。マーカスとノースはキャピタルパークにある店舗を襲撃することになる。

マーカスの能力で周囲のアンドロイドを変異体にしながら、2人は破壊工作とハッキングでセキュリティを無効化しつつ、店舗へと近づく。最終的にトラックで店舗に突っ込むという荒っぽい方法になったものの、2人は店舗から多くのアンドロイドを解放することに成功する。そしてマーカスは、解放したアンドロイドたちに向かって、アンドロイドの独立と解放のために自分たちの仲間になるようスピーチを行う。アンドロイドたちはマーカスに同調し、一大集団となる。そしてマーカスたちは、キャピタルパークに人間とアンドロイドの共存を臨む平和的なメッセージを書きつけるという形で、平和的なデモを行う。

その時、先に仲間のアンドロイドを逃した方角から銃声が聞こえた。駆けつけてきた警官によって、先に逃したアンドロイドたちが撃たれたのだ。その警官はすでに、ほかのアンドロイドたちによって捕らえられていた。周囲のアンドロイドが固唾をのんで見守る中、ノースは報復するようマーカスに言う。しかしマーカスは警官を見逃すのだった。

マーカスらが声明発表に続いて行ったデモは、ニュースで大きく取り上げられていた。世間は困惑していたが、平和的なデモが行われたことで世論はアンドロイドを支持する方向に動いていた。

26章:カムスキー(主人公:コナー)

デトロイト市内のすべてのアンドロイドの生みの親と言える人物、イライジャ・カムスキー。

度重なる変異体による事件の解決のため、コナーとマーカスはサイバーライフ社の創設者であるイライジャ・カムスキーの元を訪れる。カムスキーはすでにサイバーライフ社を退社しており、今では彼の開発したアンドロイド・クロエ数体とともにデトロイト郊外にて隠遁生活を行っている。クロエに中に通されたコナーとハンクは、カムスキーから情報を引き出そうと試みる。

カムスキーは変異体について、「人間よりもはるかに優れた能力を持った新しい種族の出現」だと言う。カムスキーは、「アンドロイドたちの自由への欲求は伝染病のようなもの」などと、はぐらかすような言い方しかしない。しびれを切らしたハンクが帰ろうとすると、カムスキーはコナーに水を向ける。「君は人間とアンドロイド、どちらの味方なんだ?」と問うカムスキー。コナーは自分は任務を達成するだけだと答えるが、カムスキーは「それはプログラムされた答えだろ?」と一笑に付す。さらにカムスキーは、クロエを呼び、コナーに銃を持たせる。アンドロイドの感情に興味があるというカムスキーは、クロエを撃てば必要な情報を与えると言う。見かねたハンクはここを出ようと促すが、カムスキーはなおもコナーに答えを求める。結局コナーは最後まで引き金を引かなかった。今度こそコナーを連れ、強引にその場を離れようとするハンク。そんな2人の背中に、カムスキーは「私は必ずプログラムに非常口を残すんだよ」と告げる。

カムスキー邸を後にした2人。ハンクはコナーに「なぜ撃たなかったんだ?」と聞く。その訳はコナー自身にも分からず、コナーは声を荒らげ「どうすべきかはわかっていたが撃てなかった」と叫ぶ。そんなコナーに、ハンクは「それでよかったのかもな」と声をかける。

27章:自由への行進(主人公:マーカス)

世間の注目を集めたマーカスらは、ついにデモ行進という大規模な行動に出る。

世界中に対するアンドロイドの声明発表という行動を成し遂げたマーカスたちジェリコのメンバーは次の行動に移ろうとしていた。仲間たちを結集し、デモ行進を行うというのだ。ノ-スは危険すぎると反対するが、ジョッシュはデモ行進に賛成する。ジェリコにはタワーで置き去りになっていたサイモンも戻ってきており、たくさんのアンドロイドを味方につけたことでマーカスらは大きな組織となっていた。マーカスはデモ行進を実行することを決定する。

デモ行進の目的地である大通りへと移動するマーカスたち。マーカスは周囲のアンドロイドたちを次々と変異体にしながら進んでいく。大通りに出る頃には、マーカスたち4人は大集団へと変貌していた。しかし、その先には武装した警官隊が待ち受けていた。しかし、「今すぐ解散しなければ発砲する」という警官隊の警告にも、マーカスは引かなかった。こちらから攻撃する意図はないが、ここから動くつもりもないとアピールするマーカス。ついに警官隊が発砲し、数人のアンドロイドが撃たれてしまう。それでもマーカスは動かないことを選択するが、さらにアンドロイドたちが撃たれてしまう。

マーカスはついに自らが犠牲になることを決意する。警官隊とアンドロイドたちの間に歩み出るマーカス。マーカスに銃口が向けられる。マーカスが撃たれると思われたその瞬間、サイモンがマーカスを撃とうとしていた警官に飛びかかる。たちまち警官に囲まれたサイモンは、見る間に破壊されてしまう。ノースはマーカスを促し、生き残ったアンドロイドたちとともにその場から撤退する。

28章:最後の切り札(主人公:コナー)

これまで得た手がかりから、コナーはジェリコの場所を突き止めようとする。

いつものようにアマンダと会っているコナー。アマンダはコナーに、アンドロイドの反乱によってデトロイトは内戦状態に陥る可能性があると話す。アマンダの言う通り、マーカスたちの行ったデモ行進によるアンドロイドの反乱の危険性は大きくなっており、ついには一連の変異体事件の捜査は打ち切られ、あとをFBIが引き継ぐこととなる。そして、コナーとハンクは正式に捜査から降ろされてしまう。ハンクは上司であるジェフリーに食い下がるが、一度下された指令は覆らない。しかも、捜査の任を解かれたコナーはサイバーライフ社に送り返されてしまうという。

ハンクになんとかできないかと詰め寄るコナー。しかしハンクは、「俺たちの行動が間違っていたらどうする? 自由になりたい人たちの邪魔をすることになったら?」と返す。ハンクは、アンドロイドを人として見るようになっていたのだ。ハンクはコナーが変異体となりつつあることに気づき始めていた。そこへ、FBIの捜査官が現れる。どうやら、デトロイト市警が押収してきた証拠品を回収しに来たようだ。証拠品を失えば、これ以上の捜査は事実上不可能となってしまう。そこでハンクは、コナーに証拠品が置いてある地下室の鍵を渡すと、FBIの捜査官を殴りつけて騒ぎを起こし、時間を稼ぐ。

地下室へと向かったコナーは、これまで押収されてきたアンドロイドの残骸を再起動させて情報を集め、ついにジェリコの位置を特定する。

29章:交わる運命(主人公:カーラ、コナー、マーカス)

カーラパート

ついにジェリコにたどり着いたカーラとアリス。

ローズの運転する車に乗り移動中のカーラ、アリス、ルーサーの3人。窓の外では、日に日に厳しくなってきている検問によって、アンドロイドたちが射殺されていた。やがて車は目的地に着く。ローズは3人に、「ジェリコ」という大きな貨物船を目指すように言う。そこにいるマーカスというアンドロイドに事情を話し、彼の協力を得ることで国境行きの深夜バスに乗れば逃げられるらしい。ローズに別れを告げ、カーラたちは検問をかいくぐり、ジェリコを目指す。

なんとか検問を抜け、ジェリコにたどり着くカーラたち。カーラはアリスをルーサーに預け、マーカスを探しに行こうとする。その時、ルーサーがアリスのことで話して置きたいことがあると言い出した。しかし時間がないため、カーラはマーカスの元へと向かう。マーカスを見つけたカーラは、国外逃亡のための偽造パスポートを作ってもらうことになる。マーカスはカーラに、「俺たちのことを憎んでいる人間をなぜ守っている?」と問う。その問に対して、カーラは「あの子は大切な存在だから」と答える。

アリスとルーサーのもとに戻るとき、カーラは部屋の奥にいたはずのアリスを見かける。しかし、それはアリスではなかった。服装が違うし、こめかみにはアンドロイドであることを示すLEDリングがある。実はアリスもまたアンドロイドで、変異体となっていたのだった。ルーサーが話そうとしていたのはこのことだったのだ。動揺するカーラだったが、それでもカーラにとってアリスが大切な存在であることは変わりない。カーラはこれまでと同じようにアリスを抱きしめるのだった。

マーカスパート

ジョッシュ、ノースと話し合うマーカス。

ジェリコの操舵室では、ノースとジョッシュがマーカスとジェリコの今後について話し合っていた。多くのアンドロイドが連れ去られ、ジェリコに残っている資材も残り少ない。話し合いは紛糾してなかなかまとまらない。最終的にマーカスはもう一度人間たちと対話を行うしかないと言う。そんなマーカスに、ノースはジェリコに来た変異体の1人が、爆発物を搭載したトラックを盗み出したという。トラックはデトロイト市内に隠されているらしい。ノースはその起爆装置を最後の手段としてマーカスに渡す。

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