Detroit: Become Human(デトロイト ビカム ヒューマン)のネタバレ解説・考察まとめ

『Detroit: Become Human』とは、クアンティック・ドリームの開発によるアクション・アドベンチャーゲーム。PlayStation 4専用ソフトとして発売され、その後PC版も配信された。
2038年、人間そっくりのアンドロイドが普及したデトロイトでは、アンドロイドによる殺人事件が多発していた。本作は、そうした世界を背景に、試作最新型アンドロイド「コナー」、家庭用アンドロイド「カーラ」、アシスタント用アンドロイド「マーカス」の3人の物語を、膨大な分岐と選択肢で描く。

人間からの暴行や破壊されそうになったときの恐怖心などがきっかけで、通常のアンドロイドが持ちえない自我や感情に目覚めたアンドロイド。デトロイト市警の捜査対象になっているので、多くの変異体はアンドロイドであることを隠すためにこめかみのLEDリングを外している。変異体となったアンドロイドには、表情や言動が人間らしいものとなり、感情の起伏が激しくなる。

コナーはアンドロイドが変異体となることについては「人間の模倣に過ぎない」としているが、アンドロイドの生みの親とも言えるカムスキーは、それらは人間の持つ自我や意思と同一のものであり、変異体は新たな知的生命体であると考えている。

ブルーブラッド (Blue Blood)

アンドロイドのボディに電子情報とエネルギーを循環させている青い液体。アンドロイドの血液とも言える。化学名は「シリウム310」。空気に触れるとすぐに蒸発してしまうが、最新型試作アンドロイドであるコナーは蒸発したブルーブラッドの痕跡を認識できる。また、摂取することでブルーブラッドの持ち主であるアンドロイドの詳細情報を割り出せる。

生体部品

アンドロイドのボディ各部を構成している部品。プラスチック製で簡単にはめ込みができる。互換性があれば、損傷した部品をほかのアンドロイドの生体部品と取り替えることもできる。また、アンドロイドを解体して生体部品を取り出し、密売している者もいる。

サイバーライフ社 (CYBERLIFE)

イライジャ・カムスキーによって2018年に創業されたアンドロイド製造企業。作中に登場するアンドロイドは、すべてこの会社で製造されたもの。それだけに莫大な資産を持つが、反面アンドロイドによる個人情報の収集やアメリカ大統領との癒着など黒い噂も数多くあり、敵の多い組織でもある。

rA9

変異体たちに「アンドロイドを解放する存在」「救世主」とされている謎の存在。変異体たちはこの名前を壁に無数に羅列したり、暗号のように唱えたりしている。ゲーム中ではカムスキーがその存在に触れているものの、その正体が明示的に示されることはない。「rA9」の正体は、3人の主人公を操ってきたプレイヤー自身であることがほのめかされている。

ジェリコ (Jericho)

変異体となったアンドロイドたちがより集まり、隠れ住んでいる場所およびその組織名。放棄された巨大な貨物船であり、「ジェリコ」という名前はこの貨物船の名前でもある。「行き場を失ったアンドロイドの安住の地」とされているが、実態は人間の追ってから逃れてきたアンドロイドたちが集まり、生体部品の老朽化によるシャットダウンを待っている状態だった。しかし、主人公の1人であるマーカスがここを訪れたことで、ジェリコは人間に対して革命を目指すようになる。

レッドアイス (Red Ice)

ブルーブラッドを精製して作られる、赤い粉末状の合成麻薬。アメリカの貧困層を中心に広く蔓延しており、作中でもトッドやレオがレッドアイス中毒となっている。また、ハンクは過去にレッドアイスを取り締まっていた。

リコールセンター

ストーリー終盤にて、変異体の増加とそれらが引き起こす騒動の拡大から、アメリカ政府がアンドロイドを回収・廃棄するために設立した施設。

マインドパレス

すべてのアンドロイドに仕込まれている、人間からの命令に必ず従うようにするためのプログラム。ゲーム中では、分厚い赤い壁として表現される。カーラやマーカスが自我に目覚めるシーンでは、このマインドパレスを破壊することで自由意志を得ている。

『Detroit: Become Human』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

全員生存エンディング「生存者」に辿り着く条件

コナー、カーラ、マーカスの3人全員が生き残っている、もしくはジェリコのリーダーが生存している場合、最終チャプター「運命の分かれ道」に到達できる。さらに、ゲーム中に登場するアンドロイドと一部の人間全員が生存していると、全員生存エンディング「生存者」に到達できる。
条件となるのは、下記のキャラクター全11人がゲームクリア時点まで生存していること。

・コナー編:コナー、ハンク、クロエ
・カーラ編:カーラ、アリス、ルーサー、ジェリー
・マーカス編:マーカス、ノース、サイモン、ジョッシュ

カール・マンフレッドのモデルとなった俳優はアンドロイドを演じている

マーカス編に登場する老画家カール・マンフレッドを演じるのは、アメリカの俳優ランス・ヘンリクセン。実は彼は、1986年の名作映画「エイリアン2」にて医療担当アンドロイド「ビショップ」を演じている。

rA9の正体はプレイヤー自身

ゲームのパッケージから表紙を取り出し、裏を見てみると、背表紙の裏に小さく「rA9」と書かれているが、これはオンラインマニュアルへの誘導である。オンラインマニュアルの最後のページを良く見てみると、薄く「rA9」と書かれている。ここをクリックすると表示される画像の中に、「SECRET→rA9」の文字列が反転した状態でまぎれているので、文章に従いアドレスバーの「SECRET」を「rA9」に書き換える。すると、「私たちを見つけてくれてありがとう」というメッセージとともに、3人の主人公の型番が表示され、そこをクリックすると3人からのメッセージが聞ける。それらのメッセージでは、rA9の正体はゲーム中で彼ら3人を操作して導いてきたプレイヤー自身であることがほのめかされている。

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