ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN(エースコンバット7)のネタバレ解説・考察まとめ
『ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN』とは、バンダイナムコエンターテインメントより2019年1月に発売されたフライトシューティングゲームである。ACE COMBATシリーズの国内15作目にあたり、12年ぶりに発売された待望のシリーズナンバリング作品である。
PS4のみVRに対応しており、全てのプラットフォームにおいてオンライン対戦が可能(要インターネット接続環境)である。
『ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN』のゲームシステム
今作『ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN』は主に2つのモードがあり、ステージをクリアしながらストーリーを進める「キャンペーンモード(CAMPAIGN)」とオンラインで任意のステージや設定下においてPvPを行う「マルチプレイモード(MULTIPLAYER)」である。
またPS4版のみ専用のステージが用意された「VRモード」が遊べるようになっている。
操作方法に関しては通常のコントローラー等のほか、専用のフライトシュミレーター用コントローラー(フライトスティック)も使用できる。
操作設定に関してはモード共通の部分が多く、フライトシステムやコントローラー、ディスプレイ等の設定をオプション画面から設定する。(ゲーム開始後でも変更等は可能)
また機体や装備を購入するゲーム内通貨(MRP)や機体や装備を入手する機体開発ツリー(AIRCRAFT TREE)は各モード共通になり、キャンペーンモードで稼いだMRPや開発した機体はマルチプレイモードでも使用可能で、その逆もまた可能である。
キャンペーンモード
全20ステージからなる本作におけるメインモードでミッションをクリアしながらストーリーを進めていくモードである。
キャンペーンモードを開始すると最初に難易度を選択することになる。
難易度は全部で3種類あり、初心者におすすめの「イージー(EASY)」、過去作を何度か遊んだことがある人向けの「ノーマル(NORMAL)」、上級者向けの「ハード(HARD)」があり、難易度をハードでキャンペーンモードをクリアすると最高難度の「エース(ACE)」が出現する。
ただし一度選んだ難易度は途中で変更することができないため、注意が必要。(一度クリアしたステージはフリーミッションとして何度でも遊べるようになっていて、フリーミッションの難易度はその都度変更可能である。)
特定条件下で出現し、撃破すると機体のスキンを入手できる「ネームド機体」と呼ばれる敵エース機は、難易度「ノーマル(NORMAL)」以上でしか出現しないため、難易度イージーで始めた場合は一度そのミッションをクリアしたあと、フリーミッションで難易度ノーマル以上を選択し出現条件を満たすことが必要となる。
基本的には、ミッション開始前にエイブリル、シュローデルがそれぞれの目線でストーリーを語ったあと、ミッション画面に移行。
ブリーフィング画面でそのミッションのクリア条件などの概要の説明を受けた後、出撃する機体や装備を選択。ミッションをクリアしたあとは撃墜数やクリアタイム等がリザルト画面で表示される。
スコアに応じて入手したMRPをもとに機体の開発や装備の開発を行い、次のミッションへ。というのが主な流れである。
マルチプレイモード
インターネット接続環境下において、最大8人が同時に出撃し対人戦を行うモードである。
2vs2~4vs4までチームを組んで、所属したチームの勝利を目指す「チームデスマッチ」ルールと、自分以外は全て敵となりその中でトップを目指す「バトルロイヤル」ルールがある。
撃墜数などがポイント化され、そのポイントをもとに勝敗が決定される。
マルチプレイモードに接続すると現在作成されているルームが表示されるので、希望にあったルームに入室しゲームを始めることができる。
ルームごとに上記のルールのほか、機体や装備の条件を限定する「コスト上限」や特殊兵装の制限などが設定されている場合があるので、そのルームのルールを良く理解した上で入室することが大事である。
ルーム内やゲーム中は簡易チャットやラジオコマンドでコミュニケーションを取ることも可能である。
また、各ルームの設定はそのルームのホストのみが行えるが、ホストが抜けた場合はルーム自体がなくなるわけではなく、入室者の中から新たにホストが決定される。
基本的な操作方法はキャンペーンモードと同様だが、撃墜されたり墜落した場合でもゲーム終了にならず、制限時間内であれば何度でもリスポーンする。
規定時間終了後はそのゲーム終了となり、リザルト画面に移行しそのゲーム内の行動評価(ミサイルを当てた、撃墜したなど)に応じてMRPを入手できる。
また、マルチプレイモード専用のランクや通り名を入手でき、自分の腕前をほかのプレーヤーにアピールすることも可能である。
VRモード
PS4版のみ、このモードを選択することが可能。
PSVR(別売)が必要となり、これがなければこのモードは遊ぶことができない。
シリーズ初となるVRを使用しての操縦体験が可能になるモードであり、「実際にコックピットに座っているような臨場感」や「自分が向いている方向に移動する視点」など今までのエースコンバットシリーズには無かった体験を味わうことができる。
VRモードは専用のミッションが別で用意されており、通常のキャンペーンモードミッションをVRで遊ぶことはできない。またマルチプレイモードをVRで遊ぶこともできなくなっている。
また、機体においても専用のものが用意され、機体開発ツリーで開発済みであっても、専用機体以外からは選択することができなくなっている。(使用可能機体は「F/A-18F Super Hornet」「A-10C Thunderbolt Ⅱ」「Su-30M2」「F-22A Raptor」)
ミッション難易度はキャンペーンモードと同様にEASY〜ACEが選べる。また、自由に空を飛びながら景色や機体内部を鑑賞することが可能となっているフリーフライトモードや、空母から発艦した機体が飛行演技を行いその空戦機動(マニューバ)を鑑賞できるエアショーモードもある。
ミッションの主人公はトリガーではなく、『エースコンバット04 シャッタードスカイ』の主人公であり『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』の時系列においてはすでに伝説のパイロットとなっている「メビウス1」である。
MRP
機体や装備を購入するゲーム内通貨。
キャンペーンモードでは、ミッションクリアのたびに撃墜数やクリアタイム等をもとに獲得できるMRPが増減する。また、ミッションの初回クリア時には初回クリアボーナスとなるMRPも加算される。
フリーミッションでもMRPは入手できるので、何度も同じミッションを繰り返しクリアしMRPを入手することも可能。機体や装備はMRPを使用することでしか入手できないので、全ての機体や装備を入手するためには多額のMRPが必要となる。
MRPは難易度によっても増減されるため、効率よくMRPを入手するのは高難易度設定にして、撃破数やクリアタイム短縮を目指すことになる。
ただし、少なからずMRPは入手できるため、低難度ミッションを周回するなどのやり方も効率的ではある。
また、マルチモードはキャンペーンモードよりも多くMRPを入手できることになるので、ひたすらマルチプレイを繰り返しMRPを入手することもできる。
マルチプレイのバトルロイヤルやキャンペーンモードのミッション1を難易度ハードで周回するなど、自分にあった方法でストレスなくMRPを貯めていくことが重要となる。
機体
登場する機体は現実世界において開発された戦闘機や兵器、架空の戦闘機や兵器が登場するが、プレイヤーが使用できるものは基本的に実在の戦闘機である。
開発ツリーでMRPを使用して機体を購入するとゲーム内で使用可能となる。今作では一度購入した機体や装備は売却できない。
使用可能な機体は外見・性能ともに現実のものに即したものとなっており、加速性能や機動性、対空攻撃、対地攻撃の性能等も細かく設定されている。
攻撃手段はすべての機体に対空機銃と標準誘導ミサイルが装備され、それ以外に機体に応じて装備できる特殊兵装がある。
機体にはそれぞれクセがあり、高性能の機体でもプレイヤーによっては使いづらいと感じるものもあるため、使用感を重視して出撃機体を決めるのも有効である。
クセを補うパーツ類も多く、あまり性能の良くない機体でもパーツを装備することで高性能機体を凌駕することやミッションを攻略する際に有利に働いたりすることもあるので、いろいろな機体や装備の組み合わせを試す事が望ましい。
使用できる機体は30機ほどにもなり、今後のアップデートで追加される機体も予定されている。
また機体は主に空戦が得意な「ファイター(Fighter)」、地上攻撃が得意な「アタッカー(Attacker)」、その両方を兼ね備えた「マルチロール(Multirole)」に分類される。
得意分野が違うのでキャンペーンモードにおいては攻略に有利な機体で出撃することが重要になる。
マルチプレイモードは他のプレーヤーの戦闘機を撃墜することが目的のいわゆる空戦になるので、高性能の「ファイター(Fighter)」で出撃するのが良いが、自分にとって扱いやすい機体があれば、そちらのほうが好結果になることが多い。
機体ツリー
入手したMRPをもとに、機体や装備などを購入しゲーム内で使用するための開発ツリー。
機体や装備を購入(開発)すると、その先に伸びるツリーが開放される。よって、ツリーの最後にある高性能な機体を購入するのに必要なMRPがあっても、直接は購入できず、順に購入や開発していかなければならない仕様となっている。
ツリーでは「機体」「特殊兵装」「装備」が購入、開発できる。(特殊兵装は機体固有になるため、その機体を入手しなければ購入できない。)
その時点で購入できる機体や装備を入手すると自動でツリーが伸びる(ツリー全体の閲覧は可能)ので、ツリーが伸びなければ条件を満たしていないということになる。
このツリーで開発した機体や装備等はキャンペーンモード、マルチプレイモード共通のため、マルチプレイモードでMRPを貯め、ツリーを最後まで進め、高性能機体(F-22やSu-57など)を購入し、そのあとにキャンペーンモードを開始してミッション1時点からF-22で出撃するといったバランスブレーカーなことも可能ではある。
キャンペーンモードはミッションを進めるごとに難易度があがり、また地上目標の殲滅がメインだったりと、そのミッションにおける有効な機体や装備、兵装が必要となるので、クリアできないと感じたり行き詰まったりした場合は、MRPをもとに随時ツリーを開放し、クリアに適正な機体や装備を入手することが非常に重要となる。
ここで入手できる機体はすべて実在する戦闘機であり、最新鋭機ほど能力が高い。(一部の特殊兵装と前述の「X-02S」は架空のもの)
開発ツリーは「F-16C FightingFalcon」を起点とし、3つのルートと後述するオンライン(マルチプレイモード)専用のルートに分岐する。
便宜的に「アメリカ・ヨーロッパ」「日本(自衛隊)」「ロシア(旧ソ連)」のルートにわけられ、それぞれの国や地域で開発(生産)された機体が入手できるようになっている。また、日本ルートは最終的にアメリカルートに統合される。
それぞれのルートの最終機体ははアメリカ・ヨーロッパルートでは「F-22A Raptor」、ロシアルートでは「Su-57」であり現実世界においても最新鋭かつ最強の機体となっている。
(自衛隊ルートに進みアメリカルートに合流しなかった場合には最強機体の一角である「YF-23 Black Widow II」が入手できる。また、キャンペーンモードクリア後にツリーの一番右に「X-02S」が出現し、購入すれば使用可能となる。)
特殊兵装は、機体ごとに3種類購入することができ、機体を購入するとその機体から伸びた先のツリーで購入できる。(機体購入時に1種類は購入済み扱いになっていて最初から使用できる。)
機体固有のため、同名の特殊兵装をすでに他の機体で購入していても、その機体から伸びたツリーで購入しなければ、その機体としての特殊兵装として使用できない。
出撃時は装備可能な特殊兵装の中から1種類のみ搭載して出撃となり、複数の特殊兵装を同時に装備はできない。
ツリーには機体の他に「装備パーツ」が配置され、購入すると機体に装着する形で能力の底上げができるようになっている。
装備パーツは大きく分けて、「BODY」(主に機体の機動力を上げるパーツ)、「ARMS」(主に兵装を強化するパーツ)、「MISC」(主に機体の耐久力を上げるパーツ)に分類される。また装備パーツにはコストが設定されており、機体ごとのそれぞれのコスト範囲内であれば自由に装備することができる。
どのツリーの開発を進めるかはプレイヤーの自由であり、途中でそのルートの開発をやめ、他のルートを伸ばすのも自由である。使いたい機体があればそれを目指すのもいいし、満遍なく順番に少しずつツリーを伸ばしていくのもいい。
ただしゲームの攻略上、ミッションごとに有効な機体や特殊兵装があるのも事実であり、難しいと感じたら性能上位の機体を開発したり、有効な特殊兵装を持つ機体の開発を進めるべく柔軟にツリーを進めるのが重要である。
最後にオンライン(マルチプレイモード)専用のルートだが、こちらは一度マルチプレイモードを遊ぶと開放される。
全て装備パーツで構成されており、ここで購入したパーツは原則的にマルチプレイモードのみでしか使用できない。マルチプレイモードを全く遊ばないなら進める必要がないツリーではあるが、ここで入手できるパーツは基本のツリーで開発購入できるパーツの上位互換となっていて装備時に能力が大きく向上するので、マルチプレイモードで遊ぶならぜひ開発を進めるべきツリーになる。
獲得できるMRPを増やす装備パーツもあるので、MRPをマルチプレイモードで稼ぐのにも有効である。
アメリカ・ヨーロッパルート
ツリー全体図のほぼ中央に配置されたルート。
ツリー起点の「F-16C FightingFalcon」から「F-14D Super Tomcat」を開発購入するとアメリカルートに入り「Mirage 2000-5」を開発購入するとヨーロッパルートに入る。
ヨーロッパのルートは最終的にアメリカルートに合流し、どちらのルートを経由しても、ツリーの最終機体は「F-22A Raptor」となる。
入手できる装備パーツはミサイルの強化パーツが多い特徴があり、また機体としても最強機体の一角である「F-22A Raptor」やその手前の「F-35C Lightning Ⅱ」のほか、ヨーロッパルート序盤で入手できる「Gripen E」やヨーロッパルート終盤で入手可能な「Typhoon」なども扱いやすく、唯一無二の対地攻撃特化機体である「A-10C Thunderbolt Ⅱ」も序盤で入手できるため、初心者から上級者まで幅広くおすすめできるルートである。
「F-22A Raptor」入手を最終目的として最短でルートを進めた場合、「F-22A Raptor」購入費用を含めておよそ260万MRPが必要になる。
天候
雲
雲の中へ突入すると視界が悪くなり、攻撃を当てるのが困難になる。長い間雲の中にいるとアイシング(着氷現象)が起き機体の操作性が悪くなることもある。また、ロックオンが外れてしまったり、ロックオンできる距離が短くなったりなどの弊害も発生する。攻撃を受けている場合にはこの状況を利用して逃げることもできる。
雨
常にキャノピーに水滴が付着して視認性が悪くなる。
雷雲
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目次 - Contents
- 『ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN』の概要
- 『ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN』のあらすじ・ストーリー
- 第二次大陸戦争(灯台戦争)の勃発
- 戦争序盤における戦況の推移
- 主人公の活躍と凋落
- 懲罰部隊
- 懲罰部隊から正規復帰
- ロングレンジ部隊の躍進
- 敵エースの存在
- ブラックアウト
- 和平への道
- 元懲罰部隊との合流、最後の戦いへ
- 『ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN』のゲームシステム
- キャンペーンモード
- マルチプレイモード
- VRモード
- MRP
- 機体
- 機体ツリー
- アメリカ・ヨーロッパルート
- 天候
- 雲
- 雨
- 雷雲
- 『ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN』の登場人物・キャラクター
- オーシア
- トリガー(Trigger)
- エイブリル・ミード(Avril "Scrap Queen" Mead)
- カウント(Count)
- フルバンド(Full band)
- ハイローラー(High Roller)
- チャンプ(Champ)
- タブロイド(Tabloid)
- ワイズマン(Wizeman)
- フーシェン(Húxiān)
- イェーガー (JAEGER)
- ビンセント・ハーリング元大統領(Former President "Vincent Harling")
- エルジア
- ローザ・コゼット・ド・エルーゼ(Rosa Cossette D'Elise)
- ミハイ・ア・シラージ(Mihaly A. Shilage)
- ドクター・シュローデル(Dr. Schroeder)
- 『ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN』の機体
- F-16C FightingFalcon
- F-14D Super Tomcat
- 『ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN』の架空機/架空兵器
- 航空機
- X-02S ストライクワイバーン(Strike Wyvern)
- 無人兵器
- アーセナルバード
- MQ-101
- MQ-99
- ADF-11/ADF-11F レーベン(Raven)
- コプロ
- 地上兵器
- ストーンヘンジ
- 艦艇
- 空母ケストレルII
- 空母アドミラル・アンダーセン
- 『ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN』の用語
- 星・国家・組織
- ストレンジリアル
- ユージア大陸
- 南オーシア大陸
- ベルーサ大陸
- アネア大陸
- 小惑星ユリシーズ
- オーシア連邦
- エルジア王国
- 国際軌道エレベーター(International Space EleVator, ISEV)
- ベルカ公国
- IUN(International United Nation)
- IUN国際停戦監視軍(International United Nation Peace Keeping Force)
- 有志連合
- 国家や組織管轄の各部隊
- オーシア国防空軍第508戦術戦闘飛行隊「メイジ」
- オーシア国防空軍第506戦術戦闘飛行隊「ゴーレム」
- オーシア国防空軍第616戦術戦闘飛行隊「ガーゴイル」
- オーシア国防空軍第178戦術戦闘飛行隊「スケルトン」
- オーシア国防空軍第444航空基地飛行隊「スペア」
- 長距離戦略打撃群(Long Range Strategic Strike Group)
- オーシア国防空軍第122戦術戦闘飛行隊「サイクロプス」
- オーシア国防空軍第124戦術戦闘飛行隊「ストライダー」
- 第68実験飛行隊「ソル」
- ニヨルド艦隊