竈門炭治郎(鬼滅の刃)の徹底解説・考察まとめ

竈門炭治郎(かまど たんじろう)とは、『鬼滅の刃』の主人公で、鬼を滅する組織『鬼殺隊』に所属する剣士である。『水の呼吸』と『ヒノカミ神楽(日の呼吸)』の使い手で、嗅覚に優れている。
炭治郎はある日、鬼の首魁である鬼舞辻無惨によって家族を惨殺される。唯一、生き残っていた妹の禰󠄀豆子は鬼にされていた。炭治郎は『鬼殺隊』へと入隊し、無惨の打倒と、禰󠄀豆子を人間に戻すべく戦いを繰り広げる。

ヒノカミ神楽 斜陽転身(しゃようてんしん)

上弦の参である猗窩座との戦いで使用した。
逆さに宙返りしながら放つ横薙ぎの一閃。
炭治郎は不意打ちができない正直な人間で、馬鹿正直に猗窩座の名を呼んで正面からこの技を繰り出したが、それでも猗窩座はこの技に反応することができず、頸を切り落とされた。

ヒノカミ神楽 輝輝恩光(ききおんこう)

無惨との戦いで使用した。
地面から立ち上がるような炎の演出が入る。動けないカナヲに無惨が攻撃を加えようとした時、この技で無惨の腕を斬り飛ばした。

竈門炭治郎の来歴・活躍

鬼舞辻無惨に家族を殺され、禰󠄀豆子を鬼にされる

炭治郎は母親と5人の兄妹と共に暮らしていた。炭治郎の家は炭焼きを生業としており、炭治郎は炭を売りに山を降りた。炭を売り終えた炭治郎は家へ帰ろうとするが、夜が更けていた為に男性に止められた。炭治郎は鼻が利くから問題ないと話したが、男性は炭治郎を帰そうとしなかった。男性は「鬼が出るぞ」と話した。
次の日の朝、家路についた炭治郎は不吉な予感が止まらなかった。炭治郎の家からは血の匂いがしていた。炭治郎が急いで家に帰ると、そこには血塗れで倒れる家族の姿があった。その時、炭治郎は見知らぬ匂いがあることに気付いた。

家族は妹の禰豆子以外は既に息が無かった。炭治郎は禰豆子を抱えて山を降ろうとするが、その途中、禰豆子が暴れ出し、炭治郎に襲いかかった。禰豆子は鬼になっており、炭治郎を喰おうとしてた。炭治郎は禰豆子が正気に戻るように必死で呼びかけた。すると禰豆子は炭治郎を襲いながらも涙を流した。その時、一人の剣士が禰豆子に斬りかかり、炭治郎は咄嗟に禰豆子を守った。その剣士は鬼を滅する組織『鬼殺隊』の隊士である冨岡義勇だった。

炭治郎は義勇から禰豆子を守ろうとするが、義勇は一瞬のうちに禰豆子を奪い、禰豆子を殺害することを告げた。それを聞いた炭治郎は、見知らぬ匂いが家に残っていた事、自分が禰豆子を必ず人間に戻す事、家族を殺した者を探し出す事を宣言するが、義勇はそれに構わず禰豆子に刀を突き刺そうとした。それを見た炭治郎は「やめてください…。どうか妹を殺さないでください…。お願いします…。」と涙ながらに頭を下げた。それに対し義勇は「生殺与奪の権を他人に握らせるな!惨めったらしくうずくまるのはやめろ!そんなことが通用するならお前の家族は殺されてない!奪うか奪われるかの時に主導権を握れない弱者が妹を治す?仇を見つける?笑止千万!弱者には何の権利も選択肢もない!悉く力で強者にねじ伏せられるのみ!妹を治す方法は鬼なら知っているかもしれない!だが、鬼どもがお前の意思や願いを尊重してくれると思うなよ!当然俺もお前を尊重しない!それが現実だ!なぜさっきお前は妹に覆い被さった!あんなことで守ったつもりか!?なぜ斧を振らなかった!なぜ俺に背中を見せた!そのしくじりで妹を取られている!お前ごと妹を串刺しにしても良かったんだぞ!」と叫んだ。そして禰豆子を刀で串刺しにした。

炭治郎は義勇に石を投げつけ、斧を持って義勇に立ち向かった。炭治郎は正面から義勇に斧を振るおうとするが、義勇にあっけなく倒されてしまう。しかし、次の瞬間、義勇の頭上から斧が降ってきた。炭治郎は義勇に敵わないことを悟っており、木の陰から斧を宙に投げて自身が倒された後に義勇を攻撃しようとしていた。
炭治郎の攻撃は当たらなかったが、その一瞬の隙に禰豆子が義勇の手から離れてしまう。禰豆子は炭治郎の元へ走り、義勇は炭治郎が喰われてしまうと思った。しかし禰豆子は炭治郎を襲うどころか、炭治郎を守るように義勇の前に立ち塞がった。
その姿を見た義勇は禰豆子は他の鬼とは何か違うと思い、禰豆子を生かした。そして義勇は炭治郎に鱗滝左近次という男の元へ向かうように告げて姿を消した。

炭治郎は家族を埋葬し、禰豆子と共に鱗滝の元へ向かった。

鬼殺隊への入隊

炭治郎は義勇から紹介された鱗滝という男の元へ向かった。鱗滝は鬼殺隊を育成する『育手』だった。鱗滝は鬼殺隊の剣士が鬼と戦うために使用する『呼吸』の使い方を炭治郎に教えた。そして巨大な岩を刀で斬ることが出来れば訓練を終えると告げた。しかし、炭治郎は岩を斬れる気がしなかった。
基礎訓練を続けていた炭治郎の前に、ある日、錆兎という少年と真菰という少女が現れた。二人は狐の面を身につけていた。錆兎は炭治郎に斬りかかった。炭治郎は応戦するが、錆兎の剣技は炭治郎を上回っており、炭治郎は気絶させられた。それから炭治郎は錆兎と剣の訓練を続けた。それから半年後、炭治郎は『隙の糸の匂い』がわかるようになった。『隙の糸の匂い』に気づくと、炭治郎の刀から相手に繋がる糸が見えた。その糸が見えると、炭治郎は引き寄せられるように相手の隙をつくことができた。そして炭治郎は『隙の糸の匂い』に気づき、錆兎より早く剣を振るって錆兎の面を斬り落とした。面の奥の錆兎の素顔は笑っていた。側にいた真菰は「勝ってね炭治郎。アイツにも。」と言った。気付けば錆兎と真菰を姿を消し、炭治郎は岩を両断していた。

それから炭治郎は鬼殺隊へ入隊するために『最終選別試験』へと向かった。
試験の内容は鬼の放たれた山で七日間生き抜くことだった。炭治郎は鱗滝から受けた訓練で『水の呼吸』を使えるようになっていた。炭治郎は『水の呼吸』を使って順調に鬼を倒していくが、そこへ無数の手が生えた異形の鬼・手鬼が現れる。炭治郎は最終選別に向かう前に鱗滝から厄除けとして狐の面を貰っていた。その面を見た手鬼は「また来たな。俺の可愛い狐が。」と口にした。
手鬼は鱗滝に捕らえられた鬼で、鱗滝に恨みを持っていた。その為、手鬼は鱗滝の弟子の証である狐の面を持つ者を狙って殺害していた。手鬼はこれまで殺した鱗滝の弟子の特徴を挙げた。それは錆兎と真菰の特徴と一致していた。錆兎と真菰が手鬼に殺されたことを知った炭治郎は激怒し、手鬼に立ち向かう。そして手鬼を倒し、無事に鬼殺隊の一員となった。

鱗滝の元へ戻った炭治郎は鬼を滅することができる唯一の武器『日輪刀』を受け取った。日輪刀は別名『色変わりの刀』と呼ばれ、持ち主によって刀身の色が変わった。炭治郎が日輪刀を手にすると、刀身が黒色に染まった。日輪刀が黒色になる剣士は珍しく、出世しない剣士と言われていた。
そして炭治郎と禰豆子は、禰豆子を人間に戻す方法を探す事と、鬼の首魁である鬼舞辻無惨を倒す事を目的に、鱗滝の元を離れた。

鬼舞辻無惨との遭遇、珠世・愈史郎との出会い

無惨と遭遇した炭治郎

鬼を倒した炭治郎は浅草を訪れた。浅草は無数の人が行き交っていたが、その中で炭治郎は嗅いだことがある匂いを見つける。それは、炭治郎の家族を殺害した無惨の匂いだった。炭治郎は人混みの中から無惨を探し当てる。無惨は人間の妻と子供と一緒に歩いていた。炭治郎は無惨が人間に成りすましている事に驚愕する。
無惨は何も知らない顔をしながら、道ゆく人を鬼にして騒動を起こした。炭治郎は周囲の人に襲いかかろうとする鬼を取り押さえるが、その間に無惨は遠くに行ってしまった。炭治郎は「鬼舞辻無惨!俺はお前を逃さない!どこへ行こうと地獄の果てまで追いかけて必ずお前の頸に刃を振るう!絶対にお前を許さない!」と叫んだ。無惨は炭治郎が身に付けている耳飾りを見て表情を変えていた。
無惨はかつて、炭治郎と同じ耳飾りを身に付けた剣士に追い詰められたことがあった。無惨は配下の鬼に炭治郎の頸を持ってくるように命じた。

その後、憲兵隊たちがやって来て、炭治郎を鬼から引き離そうとしていた。炭治郎は拘束具を持ってくるように言うが、憲兵隊は聞き入れようとしなかった。炭治郎が「やめてくれ!この人に誰も殺させたくないんだ!邪魔をしないでくれお願いだから!」と叫んだ。その時、異様な匂いが周囲に蔓延し、花の幻覚が見えた。そして「あなたは鬼となった者にも「人」という言葉を使ってくださるのですね。そして助けようとしている。ならば私もあなたを手助けしましょう。」と言って女性と男性が現れた。二人は珠世と愈史郎といい、無惨に敵対する鬼だった。
炭治郎は禰豆子を連れて珠世たちが隠れている屋敷へと向かった。珠世はかつて無惨に鬼にされた事で夫を殺害してしまっていた。今は身体を弄って少量の血を飲むだけでいい身体にしていた。そして愈史郎は瀕死となっていた時に珠世に出会い、生き長らえる為に珠世に鬼にしてもらっていた。炭治郎は珠世に禰豆子を人間に戻す方法があるか聞いた。すると珠世はどんな病にも治療法はあると言った。しかし、現時点では鬼を人に戻すことができなかった。珠世はその手法を見つける為に、禰豆子の血を調べる事と、無惨の血が濃い鬼から血液を採取する事を炭治郎に頼み、炭治郎はそれを了承した。

その時、無惨が差し向けた朱紗丸と矢琶羽という鬼が現れた。炭治郎は矢琶羽と、禰豆子と珠世たちは朱紗丸と戦うことになった。
矢琶羽は矢印の血鬼術を使った。矢琶羽が作り出す矢印に触れた物体は、矢印が示す方向に引っ張られた。炭治郎はその矢印が見えておらず、壁や地面に打ち付けられた。しかし、愈史郎の助力によりその矢印を視認することができるようになり、炭治郎は矢琶羽を倒した。朱紗丸は珠世の血鬼術により無惨の名前を喋らされ、死亡した(無惨の血には呪いがあり無惨の名前や情報を話すと死に至る)。

鬼に居場所が割れたことにより、危険を感じた珠世たちは浅草を離れることになった。珠世は禰豆子を預かることを提案したが、炭治郎は禰豆子と離れることはしなかった。

善逸、伊之助との出会い

炭治郎は任務地に行く途中、女性にすがりつく男を発見する。炭治郎は嫌がる女性を見て男を止めた。男は炭治郎の事を知っているようだったが、炭治郎は全く身に覚えがなかった。その男は我妻善逸といい、炭治郎と同期の鬼殺隊の剣士だった。炭治郎は最終選別試験の時に会っていたが、全く覚えていなかった。
善逸は臆病で女好きな性格をしていた。善逸が任務に行く途中に恐怖からうずくまって泣いていると、それを心配した女性が善逸に声をかけた。すると善逸は女性が自身に気があると思い込み、求婚していたのだ。
善逸は、自身を止めた炭治郎に「お前責任とれよ!お前のせいで結婚できなかったんだから!」と恨み言を言った。それを聞いた炭治郎は軽蔑したような目で善逸を見た。
そして炭治郎は善逸と一緒に任務へ向かった。

向かった先には一件の屋敷があった。屋敷の外には正一とてる子という兄妹がいた。炭治郎が二人に話を聞くと、兄がこの屋敷に住まう鬼に攫われたとの事だった。炭治郎は禰󠄀豆子が入った箱を正一とてる子の元へ残し、善逸と一緒に屋敷の中に入って行った。しかし、禰󠄀豆子が箱の中に微かに動いていることに恐れた正一とてる子が屋敷に入ってくる。炭治郎は兄妹を外に出そうとするが、突然部屋が切り替わり、善逸と正一とはぐれた。炭治郎が突然の自体に驚いていると、そこに響凱という名の鬼が現れる。
響凱は無惨直属の配下の鬼である十二鬼月の元メンバーだった。響凱は人間を喰えずにこれ以上強くなれず、無惨から十二鬼月から外されていた。その為『稀血(人間50人分にも値する稀少な血を持つ人間)』の人間を喰って十二鬼月に返り咲こうとしていた。正一とてる子の兄は稀血だった。しかし、響凱の屋敷に他の鬼もやって来てしまい、稀血を求めて争いが起きた。その時に正一たちの兄は響凱の身体から生えている鼓の一つを手に入れた。その鼓を叩くと屋敷の部屋を入れ替える事ができた。炭治郎が突然違う部屋へ移動したのは正一たちの兄が鼓を叩いたからだった。

響凱は身体から生えている鼓を叩くと、部屋を回転させたり、斬撃を発生させたりする血鬼術を使用する事ができた。炭治郎はぐるぐると回る部屋の中で響凱と戦っていた。 すると突然、猪の被り物を身に付けた男が乱入してきた。その男は二本の日輪刀を持っていた。炭治郎は鬼殺隊の仲間かと思ったが、その男はてる子を容赦なく踏みつけにした。それに怒った炭治郎が男を投げつけると、その男は嬉しそうに炭治郎に斬りかかってきた。その後、炭治郎は響凱に加えて猪の被り物をつけた男と戦った。しかし、その途中で再び部屋が切り替わった。

炭治郎は屋敷を捜索して正一たちの兄を見つけ出した。そこに響凱がやって来るが、炭治郎は部屋を切り替えさせててる子とその兄を逃した。そして響凱と戦闘を始める。炭治郎はここに来る前の銭湯により負傷しており、動きが鈍かった。回転する部屋に加え、高速で放たれる斬撃に炭治郎の身体は悲鳴をあげていた。しかし、炭治郎は戦いの中で痛みが少ない動き方を見つけ、響凱を倒した。
炭治郎が痛みが少ない動き方を見つけたのは、小説の原稿を踏まないように避けたことがきっかけだった。その小説は、鬼になる前の響凱が書いた物だった。響凱は自身が書いた小説を馬鹿にされ、鬼となってその者を殺害していた。響凱は消える前に「小生の…血鬼術は…凄いか…。」と炭治郎に聞いた。それに対し、炭治郎は「凄かった。でも、人を殺したことは許さない。」と答えた。響凱は「…そうか。」と言って消えていった。

屋敷の外に出た炭治郎は、屋敷で会った猪の被り物をした男が、禰󠄀豆子の入った箱を守る善逸を殴りつけるのを目にした。猪の被り物をつけた男は嘴平伊之助という名の鬼殺隊の隊士であった。伊之助は箱の中から鬼の気配を感じ取り、禰󠄀豆子を殺害しようとしていた。善逸は箱の中身が鬼だと知りながら、炭治郎が大切な物と言っていた事から箱を守っていた。炭治郎は怒り心頭となり伊之助と戦いを始める。そして炭治郎は伊之助の肋を折り、頭突きにより失神させた。

その後、炭治郎は善逸、伊之助と一緒に傷を癒した。そして行動を共にするようになる。

那田蜘蛛山での戦い

炭治郎は指令により善逸、伊之助と共に那田蜘蛛山へと向かう。
那田蜘蛛山へ着くと一人の鬼殺隊の隊員が助けを求めていた。炭治郎たちは即座に駆け寄るが、その者は何かに引き寄せられるように山の中に消えていった。炭治郎は怯える善逸をおいて伊之助と一緒に山に入った(善逸は炭治郎が禰󠄀豆子を連れていった事に気付いて後から山に入った)。

那田蜘蛛山には下弦の陸である累がいた。累は家族の絆に飢えた鬼で鬼たちと擬似的な家族関係を築いていた。
山の中には多くの鬼殺隊の隊員がいた。しかし、それらの隊員は『母』の鬼が使う糸により操られていた。隊員たちは自身を殺すように言い、伊之助はその通りにしようとした。しかし、炭治郎はそれを止め、木の上に投げて糸を絡ませる事で隊員たちが行動できないようにした。しかし、それを知った『母』の鬼は隊員たちの首を追って殺害した。炭治郎はそれに対し怒りの表情を見せた。
伊之助の並外れた触覚で『母』の鬼を探し当て、炭治郎は『母』の鬼の頸に迫った。その時、『母』の鬼は炭治郎の方に手を伸ばし、死を受け入れるような素振りを見せた。『母』の鬼は累からの強制的に顔を変えられ、暴力を振るわれながら『母』を演じさせられていた。『母』の鬼は死んで累から逃れようとしていた。『母』の鬼が死を受け入れたのを察した炭治郎は、痛みを与えない『水の呼吸 伍ノ型 干天の慈雨』を使用した。『母』の鬼は炭治郎の優しい目を見て、人間だった頃の記憶をかすかに思い出した。そして「十二鬼月がいるわ。気をつけて…!」と告げて消えていった。

山を進む炭治郎と伊之助の前に『父』の鬼が現れる。『父』の鬼は凄まじい腕力の持ち主で、さらに皮膚が硬く、日輪刀が通らなかった。炭治郎は伊之助と力を合わせて戦うが、『父』の鬼は木で炭治郎を殴りつけて吹き飛ばした。炭治郎は吹き飛ばされながら「俺が戻るまで死ぬな!」と伊之助に叫んだ。

炭治郎はすぐさま伊之助の元へ戻ろうとするが、そこで二人の鬼を見つける。それは累と『姉』の鬼だった。累は『姉』の鬼を傷つけていた。それを見た炭治郎が「何してるんだ…!仲間じゃないのか!」と言うと累は「仲間?そんな薄っぺらなものと同じにするな。僕たちは家族だ。強い絆で結ばれているんだ。」と話した。それに対し、炭治郎は「家族も仲間も強い絆で結ばれていればどちらも同じように尊い。血のつながりがなければ薄っぺらだなんてそんなことはない!それから強い絆で結ばれている者は信頼の匂いがする!だけど、お前たちからは恐怖と、憎しみと、嫌悪の匂いしかしない!こんなものを絆とは言わない!紛い物…偽物だ!」と告げた。累は憤怒の表情で「お前いま何て言ったの?」と炭治郎に聞いた。炭治郎は凄まじいプレッシャーを感じながらも「何度でも言ってやる。お前の絆は偽物だ!」と告げた。

その後、炭治郎は累と戦い始める。炭治郎は累が使う糸を断ち切ろうとするが、累の糸は凄まじい硬度で、逆に炭治郎の日輪刀が折れてしまう。そして炭治郎は累に成す術がなく累の糸に取り囲まれてしまう。その時、禰󠄀豆子が累の糸から炭治郎を庇った。それ見た累は「妹は兄を庇った…。身を挺して…。本物の絆だ!欲しい…!」と言って打ち震えた。そして累は「坊や。話をしよう。僕はね、感動したんだよ。君たちの"絆"を見て。体が震えた。この感動を表す言葉はきっとこの世にないと思う。でも君たちは僕に殺されるしかない。悲しいよね。そんなことになったら。だけど回避する方法が一つだけある。君の妹を僕に頂戴。大人しく渡せば命だけは助けてあげる。」と炭治郎に話した。しかし炭治郎がそれを了承するはずもなかった。累は十二鬼月の証である目を見せ、炭治郎を殺して禰󠄀豆子を奪うと宣言した。

累は一瞬のうちに糸で炭治郎から禰󠄀豆子を奪った。炭治郎は禰󠄀豆子を取り戻すために立ち向かい、『水の呼吸 拾ノ型 生生流転』を繰り出した。『生生流転』は回転しながら剣を振るう技であり、回転する毎に威力が増した。その技で炭治郎は累の糸を断ち切ることができた。しかし累は「ねぇ。糸の強度はこれが限界だと思ってるの?」と言い、糸に血を纏わせてさらに硬度をあげた。そして炭治郎を糸で取り囲んだ。炭治郎はこれまでと違う糸の匂いから、自身では糸を斬れないことを悟った。その時、炭治郎は走馬灯を見た。

炭治郎は「炭治郎、呼吸だ。息を整えてヒノカミ様になりきるんだ。」と話す父親・炭十郎の事を思い出していた。
炭治郎の家では、年の始めに『ヒノカミ神楽』という舞を神様に捧げるのが習わしだった。幼き頃の炭治郎は「倒産は体が弱いのにどうしてあんな雪の中で長い間舞を舞えるの?俺は肺が凍りそうだよ。」と炭十郎に尋ねた。炭十郎は「息の仕方があるんだよ。どれだけ動いても疲れない息の仕方。正しい呼吸ができるようになれば炭治郎もずっと舞えるよ。寒さなんて平気になる。」と話した。炭十郎は「炭治郎、この神楽と耳飾りだけは必ず途切れさせず継承していってくれ。約束なんだ。」と炭治郎に伝えた。

炭治郎は『水の呼吸』から『ヒノカミ神楽』へと切り替え、累の糸を斬った。しかし、炭治郎は『水の呼吸』から『ヒノカミ神楽』に無理に切り替えた反動で、もうすぐ体が動けなくなることを察していた。炭治郎は刺し違えても累を倒そうとした。その時、累に出血させられて気絶していた禰󠄀豆子が目を覚まし、血鬼術『爆血』を使用し、累の糸を焼き切った。そしてその隙に炭治郎は累の頸に日輪刀を振るう。炭治郎の一撃では累の頸を斬れなかったが、日輪刀についていた禰󠄀豆子の血が爆発し、日輪刀が加速した。そうして累の頸は落とされた。
炭治郎は『ヒノカミ神楽』を使った反動で動けなくなっていた。必死に禰󠄀豆子の元へ炭治郎が這い寄っていると、背後から累の匂いがした。累は炭治郎に頸を斬られる寸前で、自ら頸を切り離しており、死んでいなかった。累は動くことができない炭治郎と禰󠄀豆子を殺害しようとした。その時、冨岡義勇が応援に駆けつけた。義勇は累の糸を難なく斬り捨て、頸を落とした。

累は消える寸前にかつての記憶を思い出した。
鬼になる前、累は走ることができないほどに病弱だった。そんな累の元に無惨が現れ、累は鬼になることで強い身体を手にいれた。だが両親はそれを喜ぶ事なく、人を喰らう鬼となった累を殺そうとした。累は自身の家族の絆が偽物だと思い、両親を殺害した。しかし、それは誤りだった。母親は命を落とす寸前「丈夫な体に産んであげられなくて…ごめんね…。」と言っていた。父親はただ累を殺そうとしていたのではなく、累の罪を背負って一緒に死のうとしていた。家族の絆を断ち切ったのは累だった。累はその事を忘れていて、ずっと家族の絆を求めていた。
累は消える寸前に炭治郎と禰󠄀豆子に手を伸ばした。炭治郎は累の身体から抱えきれないほどの大きな悲しみの匂いがすることに気づいた。そいて炭治郎は消えゆく累の身体に手を添えた。累は「暖かい。日の光のような優しいて。思い出した。はっきりと。僕は謝りたかった。ごめんなさい。全部全部僕が悪かったんだ。どうか許してほしい。でも…山ほど人を殺した僕は…地獄に行くよね…。父さんと母さんと…同じところへは…行けないよね…。」と言った。その時、累は両親の姿を見た。両親は「一緒に行くよ。地獄でも。父さんと母さんは累と同じところに行くよ。」と話した。累は涙を流しながら「全部僕が悪かったよう!ごめんなさい!」と泣いて謝った。そうして累は消えていった。

義勇は累が来ていた着物を踏みにじり「人を喰った鬼に情けをかけるな。子供の姿をしていても関係ない。何十年何百年生きている醜い化け物だ。」と話した。それを聞いた炭治郎は「殺された人たちの無念を晴らすため、これ以上被害者を出さないため…勿論俺は容赦なく鬼の頸に刃を振るいます。だけど、鬼であることに苦しみ、自らの行いを悔いている者を踏みつけにはしない。鬼は人間だったんだから。俺と同じ人間だったんだから。足をどけてください。醜い化け物なんかじゃない。鬼は虚しい生き物だ。悲しい生き物だ。」と話した。

その時、蟲柱の胡蝶しのぶが現れて禰󠄀豆子に斬りかかるが、義勇がそれを防いだ。炭治郎は義勇の命令で禰󠄀豆子を担いで逃亡した。しかし、炭治郎と同期の剣士である栗花落カナヲが現れ、炭治郎は気絶させられる。カナヲは禰󠄀豆子を殺害しようとするが、その途中に炭治郎と禰󠄀豆子を殺さずに拘束するように伝令が入った。炭治郎と禰󠄀豆子は拘束されて本部へ連れ帰られた。

柱合会議

意識を失っていた炭治郎は複数の人間から声をかけられて目を覚ました。炭治郎の周りには鬼殺隊の中で最高の剣士である『柱』たちがいた。炭治郎は鬼殺隊の一員でありながら、鬼を連れていたことで柱たちによる会議『柱合会議』にかけられていた。
炭治郎は禰󠄀豆子がこれまでに人を喰ったことがない事、これからも人を襲わない事を話した。しかし、柱たちはそれを証明する事ができないと言った。

そこに禰󠄀豆子が入った箱を携えた風柱・不死川実弥がやってくる。実弥は柱の中でも特に鬼を憎む人物で、決して炭治郎と禰󠄀豆子の事を許そうとしなかった。実弥は禰󠄀豆子が鬼殺隊として鬼と戦える、という炭治郎の言葉がありえないとし、禰󠄀豆子を日輪刀で突き刺した。それを見た炭治郎は「俺の妹を傷つける奴は柱だろうが何だろうが許さない!」と言って実弥に頭突きした。そして「善良な鬼と悪い鬼の区別もつかないなら柱なんてやめてしまえ!」と告げた。
その時、鬼殺隊の長である産屋敷耀哉が入ってきた。

耀哉は「炭治郎と禰󠄀豆子のことは私が容認していた。そして皆にも認めて欲しいと思っている。」と話した。しかし、ほとんどの柱はそれを認可できなかった。そこで耀哉は手紙を取り出した。それは鱗滝からの手紙だった。
その手紙には「炭治郎が鬼の妹と共にあることをどうか御許しください。禰󠄀豆子は強靭な精神力で人としての理性を保っています。飢餓状態であっても人を喰わずそのまま二年以上の歳月が経過致しました。俄には信じ難い状況ですが紛れもない事実です。もしも禰󠄀豆子が人に襲いかかった場合は竈門炭治郎及び鱗滝左近次、冨岡義勇が腹を切ってお詫び致します。」と記してあった。手紙の内容を知った炭治郎は涙を流した。
しかし、それでも柱たちは禰󠄀豆子が人を襲わない証明にはならないと言った。そんな柱たちに耀哉は「確かにそうだね。人を襲わないという保証ができない。証明ができない。ただ、人を襲うということもまた証明ができない。禰󠄀豆子が二年以上もの間、人を喰わずにいるという事実があり、禰󠄀豆子のために二人の者の命が賭けられている。これを否定するためには否定する側もそれ以上のものを差し出さなければならない。」「それに炭治郎は鬼舞辻と遭遇している。鬼舞辻はね炭治郎に向けて追っ手を放っているんだよ。その理由は単なる口封じかもしれないが、私は初めて鬼舞辻が見せた尻尾を掴んで離したくない。恐らくは禰󠄀豆子にも鬼舞辻にとって予想外の何かが起きているのだと思うんだ。」と話した。それを聞いたほとんどの柱は口を閉じたが、実弥だけは「わかりません親方様!人間ならば生かしておいてもいいが鬼は駄目です!承知できない!」と告げた。
実弥は「証明しますよ俺が!鬼という物の醜さを!」と言い、自身の腕を日輪刀で切り裂いた。そして実弥は禰󠄀豆子を刺し、禰󠄀豆子に血だらけになった腕を見せつけ、禰󠄀豆子の危険性を示そうとした。しかし禰󠄀豆子は実弥を襲うことはなかった。それにより、禰󠄀豆子に危険がないことが証明され、炭治郎と禰󠄀豆子は不問となった。
その後、炭治郎と禰󠄀豆子はしのぶが所有する医療施設『蝶屋敷』へと送られた。

機能回復訓練

炭治郎は蝶屋敷で善逸、伊之助と再会する。それぞれが重賞で、特に善逸は身体が蜘蛛になりかけており、特に容態がひどかった。傷が癒えた一同はリハビリである『機能回復訓練』に入ることになった。その内容は、蝶屋敷にいる女の子による無理な柔軟や、鬼殺隊の栗花落カナヲや神崎アオイとの追いかけっこだった。カナヲは炭治郎たちよりも強く、一同はカナヲにだけは勝つことができなかった。それが理由で善逸と伊之助は徐々に機能回復訓練を休むようになった。
炭治郎は『全集中の呼吸・常中』という呼吸があることを知る。『全集中の呼吸・常中』は『全集中の呼吸』の呼吸を常に行うことであり、それを体得すると基礎的な身体能力が飛躍的に上昇した。カナヲはすでに『全集中の呼吸・常中』を体得していた。炭治郎は『全集中の呼吸・常中』の体得を目指して訓練を積んだ。

ある日の夜、炭治郎が屋根の上で瞑想をしていると、しのぶがやってきた。しのぶと話していた炭治郎は、しのぶから怒っている匂いがすることに気づいた。その事をしのぶに聞くと、しのぶは「そう…そうですね。私はいつも怒っているかもしれない。」と話した。
しのぶは姉を鬼によって殺されていた。しのぶの姉は鬼殺隊の隊員だったが、鬼に同情し、自分が死ぬ間際でさえも鬼を哀れんでいた。しのぶは姉の想いを継ごうとしていたが、姉を惨殺された事からどうしても鬼への憎悪を抱いてしまっていた。しのぶは「炭治郎君、頑張ってくださいね。どうか禰󠄀豆子さんを守り抜いてね。自分の代わりに君が頑張ってくれていると思うと私は安心する。気持ちが楽になる。」と話して姿を消した。

炭治郎は特訓を積み『全集中の呼吸・常中』を体得し、機能回復訓練を終えた。炭治郎が機能回復訓練を終えた事と、しのぶから発破をかけられたことにより善逸と伊之助も『全集中の呼吸・常中』を体得して機能回復訓練を終えた。
炭治郎は累との戦いで使用した『ヒノカミ神楽』について何も知らなかった。そこで、しのぶにも聞いてみたが、しのぶも何も心当たりがなかった。しのぶは炎柱の煉獄杏寿郎ならば何か手がかりを知っているかもしれない、と話した。

煉獄が乗車している列車『無限列車』へと向かうことになった炭治郎はアオイに礼を言いに行った。しかしアオイは「あなたたちに比べたら私なんて大したことはないのでお礼など結構です。選別でも運よく生き残っただけ。その後は恐ろしくて戦いに行けなくなった腰抜けなので。」と話した。それに対し炭治郎は「そんなの関係ないよ。俺を手助けしてくれたアオイさんはもう俺の一部だから。アオイさんの想いは俺が戦いの場に持って行くし。」と言った。

続いて炭治郎はカナヲの元へ向かった。炭治郎はカナヲに礼を言うが、カナヲはニコニコしているだけだった。炭治郎がアオイの反応を伺っていると、アオイはコインを投げた。そして「師範の指示に従っただけなのでお礼を言われる筋合いは無いから。さようなら。」と話した。アオイから別れを告げられた炭治郎だったが、全く帰ろうとせずに「今投げたのは何?」「表と裏って書いてあるね。なんで投げたの?」「あんなに回るんだね。」と腰を下ろして質問した。カナヲが「指示されてないことはこれを投げて決める。今あなたと話すか話さないか決めた。」と話すと、炭治郎は「なんで自分で決めないの?カナヲはどうしたかった?」と問う。カナヲは「どうでもいいの。全部どうでもいいから自分で決められないの。」と答えた。炭治郎は「この世にどうでもいいことなんて無いと思うよ。きっとカナヲは心の声が小さいんだろうな。」と返した。そして炭治郎は「よし!投げて決めよう!カナヲがこれから自分の心の声をよく聞くこと!表!表にしよう!表が出たらカナヲは心のままに生きる!」と言ってコインを投げた。炭治郎が投げたコインは表だった。炭治郎はカナヲの手を握り、「カナヲ!頑張れ!人は心が原動力だから!心はどこまでも強くなれる!」と励ました。カナヲが「なっ何で表を出せたの?」とと問うと、炭治郎は「偶然だよ。それに裏が出ても、表が出るまで何度でも投げ続けようと思ってたから。」と笑顔で答えた。

下弦の壱・魘夢との戦い

炭治郎たちは煉獄に会うために『無限列車』へと乗車した。
煉獄に会った炭治郎は『ヒノカミ神楽』について尋ねたが、煉獄も何も知らなかった。煉獄はこの無限列車で多数の鬼殺隊の隊員が消息を絶っている事、鬼がこの列車内に潜んでいる事を教えた。この無限列車には下弦の壱である魘夢が潜んでいた。
魘夢は『眠り鬼』と称される鬼であり、自在に夢を見せる力を持っていた。魘夢は血鬼術により炭治郎たちを眠らせ、夢を見せた。そして幸せな夢を見せることを条件に人間たちを協力させ、人間たちを炭治郎たちの夢の中に送った。魘夢は夢の外にある『無意識の領域』にある『精神の核』を破壊して炭治郎たちを廃人にしようとしていた。

炭治郎は家族が生きている夢を見ていた。炭治郎は兄妹を見て泣き叫んだ。しかし、何で泣いたのかが分からなかった。それから家族と生活していた炭治郎だったが、山の中にあった禰󠄀豆子を入れる箱を目にする。そして水汲みに出た時に、鬼殺隊の隊服を着た自分が水面に映っているのを見た。そして炭治郎は隊服を着た炭治郎に水中の中に引きずられ、ここが夢の中だと知らされた。しかし炭治郎は夢から抜け出す方法がわからなかった。
一方、現実世界ではただ一人眠っていなかった禰󠄀豆子が炭治郎に頭を撫でて欲しくて炭治郎を起こそうとしていた。禰󠄀豆子は目を覚まさない炭治郎に頭突きをするが、炭治郎が石頭だったせいで額から出血する。それに起こった禰󠄀豆子は血鬼術で炭治郎を燃やした。すると夢の中の炭治郎にも火がついた。すると炭治郎はいつの間にか隊服と日輪刀を持っていた。炭治郎は「早く戻らないといけない。ごめんな。」と家族に告げて家を出た。しかし、そこで人間の姿をした禰󠄀豆子と母親、弟の六太に遭遇し、炭治郎は足を止めた。炭治郎は「ああ…ここに居たいなあずっと。振り返って戻りたいなあ。本当ならずっとこうして暮らせていたはずなんだここで。本当ならみんな今も元気で、禰󠄀豆子も陽の光の中で、青空の下で。本当なら、本当なら、俺は今日もここで炭を焼いていた。刀なんて触ることもなかった。本当なら…本当なら!でももう俺は失った!戻ることはできない!」と考え、家族を置いて走り出した。その時、六太が「お兄ちゃん置いていかないで!」と叫んだ。それを聞いた炭治郎は「ごめん。ごめんなあ六太。もう一緒にはいられないんだよ。だけどいつだって兄ちゃんはお前のことを想っているから。みんなのことを想っているから。たくさんありがとうと思うよ。たくさんごめんと思うよ。忘れることなんて無い。どんな時も心は傍にいる。だからどうか許してくれ。」と思い、涙を流した。そして炭治郎は自分の頸を斬り、夢から覚醒した。そして禰󠄀豆子の血鬼術により善逸たちを起こした。
魘夢は列車と同化し、乗客全てを喰おうとしていた。そこで煉獄、善逸、禰󠄀豆子が乗客を守り、炭治郎と伊之助が魘夢を倒しに行くことになった。

炭治郎と伊之助は鬼の気配がする先頭車輌へと急ぐ。魘夢は列車と融合しているために、そこら中に魘夢の眼があった。魘夢は自身と眼があった者を眠らせる血鬼術を持っていた。炭治郎は眠る度に夢の中で自決して目を覚ました。伊之助は猪の被り物をつけているお陰で魘夢と眼が合うことがなく、眠らなかった。
先頭車輌の床を切り裂くと、そこには巨大な鬼の骨があった。炭治郎たちは骨を断とうとしたが、そこにいた車掌が伊之助に襲い掛かった。その車掌も魘夢に夢を見せて貰おうとしていた。炭治郎は伊之助を庇って車掌に刺された。その後、炭治郎はヒノカミ神楽でで骨を断ち、魘夢を倒した。

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