まさかのシナリオ！ 麗しきパワプロ彼女キャラたち

主人公との出会い

親切高校の女子生徒で、主人公の隣のクラスの陸上部所属。
普段は難読名なためか、「芳槻さら」と表記しているが、本当の名前は「芳槻桜空」。大事な場面でのみ漢字表記がされている。
料理が趣味で、料理の腕は良い。学業成績は中の上程度で、運動神経も人並みにあるという至って普通の真面目な女の子。
しかし、人生の途中で人間不信に陥り、かなりの人見知りも加わったことで友達と呼べる存在が一人もいなくなり、暗い雰囲気を放ってしまっていた。
そのため休み時間を一人で屋上で過ごしていたのだが、その場に主人公がやってきたことから二人の関係が始まった。
当初は主人公のことを他人の一人として警戒していたのだが、付き合っていくうちに段々と警戒心が薄れていき、本来の明るい性格が段々と現れていくようになる。ただ、それでも心から信頼はできない状態が続いていた。

人間不信の原因

彼女がこのような極度の人間不信に陥ってしまった原因には、過去に芳槻家の中である問題が発生してしまったことにある。
さらがまだ小さい頃に、彼女の母親は死亡。更にその後、父親が社長を勤めていた会社が事業に失敗し倒産。多額の負債を社長である父親が被ることになってしまった。
負債の返済の目処はついたものの、一文無しになってしまった芳槻家に対し、双子の姉が「こんな貧乏な家族は要らない」と言い放ち、別の家に養子に出て行ってしまったのである。
本来姉とさらの仲は非常に良好で、姉から見てさらは「私に依存しきっていた」と言われるほどに仲が良かったのだが、この事件で関係は一変。「貧乏が嫌で家族を捨てた裏切り者」として今でも姉のことを恨み続けている。
また、信頼していた姉に裏切られたことで他人を信用できなくなってしまい、残された父親以外誰も信頼できなくなった。

「姉」

実はこの「姉」とは、同じ高校に所属している高科奈桜のことである。
なお、口では恨んでいると言っており、態度からも恨んでいること自体は明らかなのであるが、奈桜に対する未練も残っている。普段つけている桜色のリボンは小さい頃に奈桜から貰ったもので、奈桜と父親との三人の生活に対する未練や、もう一度三人でいたいという本音が表れているものと見られる。

結末

三年の春に父親が事故に遭って意識不明の重態になってしまうという事件が発生してしまう。
信頼できる唯一の肉親が意識不明になってしまったことで、信頼できる人を全て失ったさら。
さらは「父親すらも裏切った、いつかこの世界そのものも自分を裏切る、この世界に生きる意味なんてない」と半狂乱状態になってしまい、衝動的に自殺を図ろうとする。
自殺を図っているという話を奈桜から聞いて駆けつけた主人公は「全てを信じられなくても俺だけは信じてほしい」と説得を開始。
説得が功を奏さなかった場合、結局さらは主人公をも信じることができず、世界に絶望したまま、主人公の眼前で校舎の屋上から身を投げて自殺してしまう。
これに衝撃を受けた主人公もまた、年月が過ぎるごとに他人を信じられなくなっていき、精神が壊れていく様が明らかになる。