Aimee Mann(エイミー・マン)の徹底解説まとめ
Aimee Mann(エイミー・マン)とは、アメリカバージニア州出身のシンガーソングライターである。1985年にティル・チューズデイのボーカリスト兼ベーシストとしてデビュー。解散後は1993年にアルバム『Whatever』でソロデビューした。人間の心の影を描いた独創的な歌詞と、凛とした美しい歌声が特徴である。2000年に映画『マグノリア』に曲を提供し注目を浴びる。海外メディアからの評価は高く、存命するソングライターのトップ10に入る存在、この世代で最も優れたソングライターの一人と評されている。
Aimee Mann(エイミー・マン)の概要
Aimee Mann(エイミー・マン)とは、アメリカのバージニア州出身のシンガーソングライターである。1980年代後半にアメリカのロックバンドであるティル・チューズデイのベーシスト兼ボーカリストとして活動する。デビュー曲の「Voices Carry」は、アメリカビルボードビルボードホット100で最高8位を記録。同曲のPVがMTV Video Music Awardsの最優秀新人賞を獲得した。バンド解散後は、1993年にイマーゴ・レコードからアルバム『Whatever』でソロデビューを果たす。その後は、所属レコード会社の倒産や買収に巻き込まれ、なかなか思うように活動ができなかった。1999年にレコード会社、スーパーエゴ・レコードを設立し、以後はコンスタントに作品を発表している。2000年に映画『マグノリア』のサウンドトラックを手掛けたことで、世界中からファンを獲得する。同サウンドトラックは、グラミー賞の最優秀コンピレーション・サントラ・アルバム部門にノミネートされた。映画のエンディング曲である「Save Me」はグラミー賞の最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンスなどの2部門を受賞し、アカデミー歌曲賞では候補曲になった。独特の世界観を持つ歌詞と作曲センス、美しい歌声は唯一無二であり、音楽誌からの評価も高い。長いキャリアを持ちスタイルが確立されているため、アルバムごとに工夫を凝らしているのも特徴の1つである。様々な女性アーティストがセクシーさやヴィジュアルを売りにしているが、エイミーはソングライティングを最も重視している。存命するシンガーソングライターの中で、間違いなく最も優れたアーティストの1人である。
Aimee Mann(エイミー・マン)の活動経歴
ソロに転向〜所属レコード会社との確執
1985年、アメリカのロックバンドであるティル・チューズデイのベース兼ヴォーカリストとしてデビュー。デビューアルバムの『Voices Carry』が大ヒットし、同アルバムからのシングル「Voices Carry」はアメリカビルボードHOT100で8位を記録。同曲のPVが、MTV Video Music Awardsの最優秀新人賞を獲得した。その後2枚のアルバムを発表するが、1989年にティル・チューズデイが解散。エイミーはソロに転向する。
1993年にイマーゴ・レコードからアルバム『Whatever』でソロデビューする。レコード会社に対する鬱積とした気持ちを歌っている作品である。2ndアルバムも完成していたが、イマーゴレコードが経営悪化したためリリースができなかった。その後、リプライズレコードと契約するも、イマーゴレコードに妨害されこちらもリリースには至らなかった。
1994年、ゲフィン・レコードと契約。
1995年、2ndアルバム『I'm with Stupid』をリリース。音楽評論家から高い評価を得るが、ヒットには繋がらなかった。
1997年、3rdアルバムの完成間近だったが、、所属元のゲフィン・レコードがインタースコープ・レコードに買収される。レコードのセールスがイマイチだったため、エイミーとゲフィン・レコードの関係が悪化する。
1998年、アーティスト性ではなく、コマーシャルなヒット性を望まれたエイミーはゲフィン・レコードを離れる決意をする。
スーパーエゴレコード設立、マグノリアサウンドトラックで一躍有名に
1999年、インディーズのレコード会社、スーパーエゴ・レコードを設立。
1999年、スーパーエゴ・レコードから3rdアルバム『Bachelor No. 2 or, the Last Remains of the Dodo』をリリース。当初はインターネット販売のみだったが、2001年、V2レコードと流通契約を結び世界各国で発売された。
同年秋に発売された、ポール・トーマス・アンダーソン監督による映画『マグノリア』のサウンドトラックを手掛ける。同アルバムは、グラミー賞の最優秀コンピレーション・サントラ・アルバム部門にノミネートされた。映画の主題歌である「Save Me」は、最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンスなどの2部門を受賞した他、アカデミー歌曲賞の候補曲になった。
2001年、映画『アイ・アム・サム』のサウンドトラックで、ビートルズの「Two of Us」を夫のマイケル・ペンとカバーした。
2002年、アルバム『Lost in Space』をリリース。ビルボードのインターネット・アルバム・セールス・チャートで1位を記録した。
ライブアルバム『Live at St. Ann's Warehouse』をリリース〜アルバム『Queens of the Summer Hotel』をリリース
2004年、ライブアルバム『Live at St. Ann's Warehouse』をリリース。アメリカブルックリンでのライブの模様を収めた、DVDとCDの2枚組で発売された。
2005年、アルバム『The Forgotten Arm』をリリース。ベトナム帰還兵とその恋人との関係を描いており、エイミーのキャリアで初のコンセプトアルバムになった。同年10月3日、初となる日本公演をLIQUIDROOMで行った。
2006年、クリスマスアルバム『One More Drifter in the Snow』をリリース。古典的なクリスマスソングのカバーが大半を占めるアルバムになった。
2008年、アルバム『@#%&*! Smilers』をリリース。前作のコンセプトアルバムとは対象的に、それぞれ独立した物語が13曲集められたアルバムになった。
2012年、アルバム『Charmer』をリリース。エレキギターを最小限に抑え、キーボードを多用ているアルバムである。
2013年7月27日、フジロックフェスティバルに出演するため来日。
2014年、シンガーソングライターのテッド・レオとデュオを結成し、アルバム『The Both』をリリース。
2017年、アルバム『Mental Illness』をリリース。第60回グラミー賞で最優秀フォーク・アルバム賞を受賞した。
2021年、アルバム『Queens of the Summer Hotel』をリリース。映画『17歳のカルテ』の原作者であるスザンナ・ケイセンの自伝にインスパイアされた楽曲が中心のアルバムになっている。
Aimee Mann(エイミー・マン)のプロフィール・人物像
1960年9月8日生まれ。アメリカ合衆国バージニア州リッチモンド出身のシンガーソングライター、ベーシスト、ボーカリスト。バークレー音楽院中退。夫は俳優のマイケル・ペン。1980年代後半に活動したニュー・ウェイヴ系のロックバンド、ティル・チューズデイの元ベーシスト兼ヴォーカリスト。1990年以降はソロに転向し、コンスタントにアルバムを発表している。2014年にはシンガーソングライターのテッド・レオと、The Bothというロックバンドを結成している。
Aimee Mann(エイミー・マン)のディスコグラフィー
シングル、EP
Four Songs From The Forthcoming Album "Whatever"
1993年(非売品)
1. I Should've Known
2. Fifty Years After The Fair
3. Mr. Harris
4. Could've Been Anyone
アルバム『Whatever』に収録の4曲が入った、プロモーション用サンプラー音源である。
Bachelor No. 2(Or, The Last Remains Of The Dodo)
1999年(非売品)
1. How Am I Different
2. Nothing Is Good Enough
3. Red Vines
4. The Fall Of The World's Great Optimist
5. Satellite
6. Calling It Quits
7. Just Like Anyone
アルバム『Bachelor No. 2(Or, The Last Remains Of The Dodo)』から7曲が収録されているプロモーション用サンプラー音源である。
I Should've Known
タグ - Tags
目次 - Contents
- Aimee Mann(エイミー・マン)の概要
- Aimee Mann(エイミー・マン)の活動経歴
- ソロに転向〜所属レコード会社との確執
- スーパーエゴレコード設立、マグノリアサウンドトラックで一躍有名に
- ライブアルバム『Live at St. Ann's Warehouse』をリリース〜アルバム『Queens of the Summer Hotel』をリリース
- Aimee Mann(エイミー・マン)のプロフィール・人物像
- Aimee Mann(エイミー・マン)のディスコグラフィー
- シングル、EP
- Four Songs From The Forthcoming Album "Whatever"
- Bachelor No. 2(Or, The Last Remains Of The Dodo)
- I Should've Known
- Stupid Thing
- That's Just What You Are
- Aimee Mann, The Juliana Hatfield Three, Babyface Feat. Lisa Stansfield – Ballads
- Say Anything
- I've Had It
- Coolio / Aimee Mann - Gangsta's Paradise / Long Shot
- Choice in the Matter
- Long Shot
- You Could Make A Killing
- Save Me
- The Christmas Song
- Red Vines
- Calling It Quits
- How Am I Different
- Pavlov's Bell
- Humpty Dumpty
- Two Of Us
- Have Yourself A Merry Little Christmas
- Static On The Radio
- Going Through The Motions
- Dear John
- Freeway
- 31 Today
- Daytrotter Session
- Charmer
- Labrador
- I'm Cured
- Brother's Keeper / Mea Culpa
- NoiseTrade Sampler
- Can't You Tell?
- One Voice(From The Documentary "A Dog Named Gucci")
- Goose Snow Cone
- Patient Zero
- Drive
- Avalanche
- アルバム
- Whatever
- I'm With Stupid
- Bachelor No. 2, Or The Last Remains Of The Dodo
- Lost in Space
- Live at St. Ann's Warehouse
- The Forgotten Arm
- One More Drifter in the Snow
- @#%&*! Smilers
- Charmer
- Mental Illness
- Queens of the Summer Hotel
- ベストアルバム
- Ultimate Collection
- Aimee Mann
- Bachelor No. 2, Or The Last Remains Of The Dodo : Lost In Space
- Shadowboxing With Aimee Mann
- Rarities
- Magnolia - Original Motion Picture Soundtrack
- 楽曲提供
- Magnolia Music from the Motion Picture
- Aimee Mann(エイミー・マン)の代表曲
- Aimee Mann - That's Just What You Are
- Save Me
- deathly
- momentum
- Freeway
- Aimee Mann(エイミー・マン)のミュージックビデオ(MV/PV)
- I Should've Known
- Soon Enough
- Goose Snow Cone
- Patient Zero
- Suicide Is Murder
- Aimee Mann(エイミー・マン)の名言・発言
- 「曲を書くのは話をするようなもの」
- 「正直なところ、このアルバムを書いているときは、憑依されているかのような感覚だった、こんなに速く、激しく書いたことはなかったから」
- 「ティル・チューズデイ時代はとにかく疲れていた」
- Aimee Mann(エイミー・マン)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- エイミーの主なバンドメンバーは古くからの旧友
- アルバム『Mental Illness』に収録の「Goose Snow Cone」は、エイミーがインスタグラムで見たネコの写真からインスパイアされた曲
- ティル・チューズデイ時代はパンキッシュな髪型だった
- アルバム『Mental Illness』はもっとシンプルなサウンドを目指していた