MONSTER(モンスター)のネタバレ解説・考察まとめ

『MONSTER』とは、浦沢直樹による漫画およびそれらを原作としたアニメ作品。
舞台は1980年代後半から90年代後半のヨーロッパ。
日本人の天才脳外科医・テンマは強盗事件にまきこまれ重傷を負った少年・ヨハンの命を助ける。しかし、その9年後にヨハンと再会したテンマは、彼が平気で殺人を繰り返す殺人鬼であることを知る。
殺人鬼・ヨハンを生き返らせてしまったことに責任を感じたテンマは、その責任を果たすため、ヨハンを抹殺する旅に出る。

Dr.シューマン

声 - 小林勝彦

テンマが旅の途中で立ち寄った、小さな村の内科医。
村人の治療を一手に引き受け、村人からとても慕われている。

かつては大病院に勤めており、院長の娘と結婚までこぎつけた。しかし、仕事第一で家庭を顧みなかったため、妻の体調の悪化に気づかずに彼女を死なせてしまった。

村の住民であるペトラに片思いしており、彼女の体調を気にかけている。
ペトラがくも膜下出血で倒れた際、テンマと協力して手術し、彼女の命を救った。

テンマの腕と人柄を認め、村に残ってともに村人たちの診療をしてほしいと懇願するが、テンマにはヨハン殺害という使命のために断られる。

ミラン・コラーシュ

声 - 大塚明夫 / 幼少期 - 藤井あさこ

旧トルコ人街で歯科医師をしている男。
ペトル・チャペックを追っていたテンマが車にはねられ、気を失った際、彼を保護した。

ペトル・チャペックの幼馴染であり、若き日のチャペックが亡命した際はフランクフルトに彼を招いた。
しかしその後、チャペックがボナパルタをまねて開いた「朗読会」によって息子が自殺してしまう。
その後、極右組織の幹部となったチャペックの暗殺を試みていた。

テンマの制止を振り切り、チャペックの暗殺を決行するが、警備の警官隊により射殺される。

ヨハンの関係者

ロベルト / アルフレート・バウル / アドルフ・ラインハルト

声 - 勝部演之

ヨハンを崇拝する殺しのプロ。
ヨハンにとって都合の悪い人物をたびたび殺害しており、ヨハンの出世の邪魔になるシューバルトや、ヨハンの顔を見てしまったエヴァの命を狙う。

その正体はアドルフ・ラインハルトという人物で、511キンダーハイムの生き残りだった。
子供のころに、511キンダーハイムでグリマーと出会っている。
少年時代、施設で週に1回配給されるココアをとても楽しみにしていた。しかし、グリマーが体調を崩した際はそのココアをグリマーに譲ってやるなど、優しい性格だった。

赤ん坊

声 - 熊倉一雄

フランクフルト極右界の大物。
かなり小柄な男で、初登場時は語尾に「~でちゅ」とつける赤ちゃん言葉で話していた。

非常に人種差別的な考え方を持っており、東洋人のテンマをとらえた際は、椅子に縛り付けた上に殴る蹴るの暴行を加えている。
さらに、トルコ人街の焼き討ちを決行しようとするが、テンマによって阻止される。

ギュンター・ゲーデリッツ教授

声 - 家弓家正

「ヨハンをリーダーに、511キンダーハイムの出身者を統率する」という計画を企む、闇の組織の4人の指導者の1人。
ヨハンのことを「ヒトラー以上の人物」として崇拝している。
ニナを使ってヨハンをおびき寄せようとしていたが、そのやり方を不快に思ったヨハンによって殺害される。

ヘルムート・ヴォルフ将軍

声 - 北村弘一

旧東ドイツの将校。闇の組織の4人の指導者の1人である。
少年時代のヨハンとニナが国境近くで行倒れているのを保護し、2人の名付け親となる。その際、ヨハンの名前は2人が持っていた絵本『なまえのないかいぶつ』に登場する「ヨハン」という少年に因んで名づけている。
その後、ヨハンを、当時良い施設だという評判があった511キンダーハイムに入所させる。

ヨハンにより知人や家族などを次々と殺害される。
「自分がヴォルフである」ということを知っている人物を次々と殺害され、「自分がヴォルフであることを誰も知らない」という恐怖を味わわせられたことにより、別人のように老け込んでしまう。

ペトル・チャペック

声 - 田中信夫 / 幼少期 - 渕崎ゆり子

闇の組織の指導者4人の内の1人。
フランツ・ボナパルタ直属の部下で、ヨハンとニナが誕生した直後から2人を知っている。

チェコスロバキアとオーストリアの国境付近の出身で、少年時代は友達と一緒に紙飛行機を飛ばすことを楽しむごく普通の少年だった。
しかし、成人して文科省の役人になり、そこでボナパルタと知り合ったことをきっかけに彼の実験に参加することとなる。

「赤ん坊」に紹介されたマルティンに、エヴァの身の回りの世話と彼女の殺害を命じる。

クリストフ・ジーヴァーニッヒ

ke-e-ichis0
ke-e-ichis0
@ke-e-ichis0

Related Articles関連記事

20世紀少年(漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

20世紀少年(漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『20世紀少年』とは、浦沢直樹による漫画作品。2008年から2009年にかけて映画化もされている。 コンビニの店長として働く中年の男・ケンヂの身の回りで、不可解な事件が相次ぐ。やがて、それらの事件はケンヂとその仲間たちの子供のころの妄想を現実化したものであるということに気が付く。少年時代に共に未来の世界を想像した仲間を集めたケンヂは、仲間とともに事件の首謀者である「ともだち」と呼ばれる人物の正体を探る。

Read Article

PLUTO(プルートウ)のネタバレ解説・考察まとめ

PLUTO(プルートウ)のネタバレ解説・考察まとめ

『PLUTO』とは、手塚治虫の作品「鉄腕アトム」の中のエピソード「史上最大のロボット」を原作とした浦沢直樹の漫画作品。 舞台は人間とロボットが共存する世界。世界最高水準の能力を持つ7体のロボットが、次々と何者かに破壊される事件が起きる。7体のロボットの1人・ドイツ刑事ロボットのゲジヒトは、一連の事件に深く関わっているとされる謎のロボット「プルートウ」の正体に迫っていく。

Read Article

BILLY BAT(ビリーバット)のネタバレ解説・考察まとめ

BILLY BAT(ビリーバット)のネタバレ解説・考察まとめ

『BILLY BAT』とは、浦沢直樹による漫画作品。ストーリー共同制作は長嶋尚志。『モーニング』(講談社)にて、2008年から2016年にかけて数回の長期休載を挟みつつ連載された。 歴史の裏を描くSF大河作品。特定の人物に取り付き、未来を予言する「こうもり」の声を聞いた人々が、やがて歴史的な事件に大きく関わっていく様子を描く。

Read Article

YAWARA!(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

YAWARA!(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『YAWARA!』とは浦沢直樹による漫画及びそれを原作としたアニメ作品である。ビッグコミックスピリッツで1986年から1993年まで連載され、単行本は全29巻、発行部数は約3000万部。 1989年にはアニメ化されて大ヒットし、世に女子柔道ブームを巻き起こした。祖父に英才教育を受けた柔が、オリンピックや世界選手権で世界の強豪とぶつかる柔道漫画。柔は柔道に後ろ向きであったが、松田や富士子、ジョディらとの出会いによって次第に前向きに取り組んでいく。また、純愛ラブストーリーとしての側面も魅力である。

Read Article

MASTERキートン(マスターキートン)のネタバレ解説・考察まとめ

MASTERキートン(マスターキートン)のネタバレ解説・考察まとめ

1988年から1994年にかけて「ビッグコミックオリジナル」に連載された、勝鹿北星・浦沢直樹による漫画およびアニメ作品である。イギリスの保険調査員として日々過ごしてる平賀=キートン・太一。彼には考古学者と元特殊部隊という2つの顔がある。考古学で培った知識、特殊部隊で鍛え上げた鋼の精神と肉体を駆使して世界を飛び回る。

Read Article

あさドラ!(浦沢直樹)のネタバレ解説・考察まとめ

あさドラ!(浦沢直樹)のネタバレ解説・考察まとめ

『あさドラ!』とは日本の漫画家・浦沢直樹が描くヒューマンSF漫画。2018年10月から小学館の漫画雑誌『週刊ビッグコミックスピリッツ』で連載が始まった。戦後の名古屋・東京を舞台に、主人公の少女浅田アサが飛行士としてたくましく成長していく姿が描かれている。また、突如現れた巨大怪獣の謎を追うというストーリーも絡んでくる。タイトルはNHKの連続テレビ小説、いわゆる「朝ドラ」に由来している。タイトルの別表記は『連続漫画小説あさドラ!』である。

Read Article

目次 - Contents