ハクメイとミコチ(第5話『組合の現場 と 大岩と飼い石』)のあらすじと感想・考察まとめ

ハクメイは大工組合の石貫会に顔を出すと中通りの石垣補修の手伝いを申し出るが、会長のナライに断られてしまう。中通りが好きだったハクメイは、どうにかして補修作業に関わろうと鰯谷の道具管理を任せて貰うことにして現場に顔を出し続ける。ナライはそんなハクメイを認めて現場に出ることを許すのだった。
今回は「ハクメイとミコチ」第5話『組合の現場 と 大岩と飼い石』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「ハクメイとミコチ」第5話『組合の現場 と 大岩と飼い石』のあらすじ・ストーリー

「組合の現場」

石貫会の副会長カテンの上に乗る、会長のナライ

修理屋であるハクメイは、師匠的な存在である鰯谷に連れられて大工組合の石貫会に初めて顔を出した。石貫会の会長のナライに会うと、石貫会が現在行っている中通りの石垣補修手伝いたいと言い出すハクメイだったが、人手は足りているからと手伝うことを断られてしまう。

イワシの道具の手入れをするハクメイ

補修中である中通りのことが好きだったハクメイはなにか手伝えることはないかと考えた末、既に石貫会の一員として作業をしていた鰯谷の道具の手入れをさせて貰うことにする。

寝不足で現場に来るハクメイ

他にも何か中通りの為に仕事が出来ないかと思ったハクメイは、石積みの設計図を夜中の内に書き上げるとナライに見せる。しかし、ナライはハクメイが寝不足だと知るなり現場に近づくことを禁じ家で寝るように言う。
ハクメイは大人しく帰宅すると家中の刃物を研ぎ、眠った。

自分のノミを研いでくれとハクメイに頼むナライ

家でも刃物砥ぎを練習し、ハクメイには大きすぎる鰯谷の道具研ぎを繰り返していたハクメイの腕はみるみるうちに上がっていた。それを見ていた会長のナライはハクメイに自分のノミを研ぐように言う。
しかし、ハクメイはそんなナライに無理だ、と断る。
ハクメイ「イワシは私を信じて大工の命を預けてくれた。だから私は命を懸けてそれを研ぐ。でもあんたのは無理だ。まだ怖い」
正直なハクメイの言葉にナライは答える。
ナライ「あんたら仲良しだな」

現場入りを許されて喜ぶハクメイ

ハクメイが無鉄砲な奴ではないと分かったナライはハクメイを信用し、明日から作業着で来いとハクメイが現場に参加することを許す。そして喜ぶハクメイにナライが言う。
ナライ「そうだハクメイ、羽織も作って貰えよ。お前にも嫁さん居ただろ」
鰯谷「いや……」
ハクメイ「私は女だぞ」
ナライ「……ごめん」

「大岩と飼い石」

中通りの顔である大岩の飼い石入れを任されるハクメイ

ハクメイの補修作業についてきたミコチは、ナライの妻であるハクヨと炊き出しを行う。
ハクメイは、ナライに中通りの顔とも言える大岩を固定させる飼い石入れの作業を任される。ハクメイは早速大岩の裏に入り込み、飼い石を打ち込む。しかし、その時異様な音を聞いたハクメイは、その場から離れるように鰯谷に言う。
その瞬間、大岩が砕け散ってしまう。ハクメイの判断のおかげで怪我人を出さずに済んだのだった。

休憩中スイカの種の塩煎りを食べるハクメイと鰯谷

休憩中、塩と油が足りないというハクメイに、ミコチは高たんぱく高脂質であるというスイカの種の塩煎りを差し出す。
その頃、ナライは副会長であるカテンと砕けてしまった大岩で空いてしまった部分をどう埋めるか考えていた。それを聞いたハクメイは、イワシに通りの入り口にあった大きな岩は使えないのかと尋ねる。しかし、大きすぎる上に硬くてノミが入らないから使えないと言われる。
ハクメイはなにかを思いつくとナライの元に向かう。
ハクメイは通りの入り口にあると言う大きな岩に、スイカの種を使った固形燃料で火を通し氷水で急速に冷却することで割目を作れば割って石垣に使うことが出来るのではないかと言う。
それを聞いたナライは、その案を採用し動き出す。早速材料を集め始めようとするハクメイをナライは止めると、自分のノミを研ぐように頼む。

ハクメイに今度こそ頼むとノミ研ぎを頼むナライ

ハクメイが研いだノミを受けとったナライは「いい仕事だ。感謝する」とハクメイ言う。それを聞いたハクメイは思わず感極まって涙した。

ナライに認められて嬉し泣きするハクメイ

ナライは焼きを入れた大岩にノミを振るうと、一発で割って見せる。

大岩を一発で割るナライ

割った大岩の飼い石打ちを自分でやるというナライに、ハクメイは自分にやらせてくれと頼む。ナライはハクメイの仕事を近くで見ながらハクメイに作業をやらせることにする。そして、昔この中通りの石垣が崩れそうになった時、ナライとカテンが直したことをハクメイに話す。
ナライ「大岩が落ち着くと通行人も増えて、いつしかみんなが大岩に名前を付けて呼び始めた。周りの石ころを貫くが如し、石貫」
ハクメイ「それが石貫会の始まりか」
ナライ「だが、カテンとハクヨは別の名で呼んでた。ナライ岩、なんてな。昔の話だ、新しい名を考えないとな」
ハクメイ「またナライ岩でいいんじゃないか?」
ナライ「そうかね」

乾杯の号令を掛けるハクメイ

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