タコピーの原罪(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『タコピーの原罪』とは、集英社のウェブコミック配信サイト『少年ジャンプ+』の漫画。作者はタイザン5。全16話で完結するという短さであったが、その人気は同メディアの大人気作品『SPY×FAMILY』、『ダンダダン』などと一線を画すほど。
複雑な家庭環境で育った久世しずかは、学校で壮絶な虐めにあっていた。そんなある日、しずかは自らをハッピー星人と名乗るタコに似た地球外生命体と出会い、「タコピー」と名付けた。タコピーはしずかをハッピーにしようとするが、その過程で数々の悲劇が生まれるのだった。

『タコピーの原罪』の概要

『タコピーの原罪』とは、集英社のウェブコミック配信サイト『少年ジャンプ+』に掲載されていた漫画。作者はタイザン5。2021年12月10日から連載を開始し、2022年3月25日の配信にて完結。全16話で完結するという短さであったが、その人気は同時期の『少年ジャンプ+』看板作品『SPY×FAMILY』、『ダンダダン』、『怪獣8号』などとは一線を画している。
2021年12月10日に配信された第1話は、2022年2月時点で閲覧数270万を突破。コメント数は4,000以上に上った。その後配信される度に閲覧数250万から300万をキープする。『少年ジャンプ+』で1日の閲覧数が200万を突破するのは初である。
2022年3月4日にはコミックス上巻が発売され、下巻は同年4月4日発売予定。上巻には第7話まで収録されており、発売記念のPVも作成された。主人公の久世しずか(くぜ しずか)を上田麗奈、タコピーを間宮くるみが演じている。

複雑な家庭環境で育った久世しずかは、学校で壮絶な虐めにあっていた。そんなある日、しずかは自らをハッピー星人と名乗るタコに似た地球外生命体と出会う。しずかはその生命体に「タコピー」と名付け、一緒に日々を過ごすようになる。タコピーはしずかをハッピーに、笑顔にしようと「ハッピー道具」という不思議な道具をいろいろと紹介するが、どれもイマイチでしずかには不発。一向にしずかの笑顔を見ることはできなかった。
しずかとタコピーの出会いから7日目。しずかは世の中に絶望して自らの命を絶つ。それを見たタコピーは「ハッピー道具」を使って、しずかを幸せにしようと何度も過去へ飛んだ。しかしタコピーがしずかを幸せにするために、数々の悲劇が巻き起こっていくのだった。

主人公のしずかを始めとする複雑な家庭環境、世界から隔絶された小学生独自の世界がリアルに描かれ、そこに人間の倫理や常識を知らない地球外生命体「タコピー」が介入することで、物語は絶望へ進んでいく。

『タコピーの原罪』のあらすじ・ストーリー

タコピーとしずかの出会い

2016年の夏。
小学4年生の少女・久世しずか(くぜ しずか)は、雲母坂まりな(きらざか まりな)という女子を中心としたグループに、毎日学校で壮絶ないじめを受けていた。そんなある日、しずかは学校の帰り道に公園で、ハッピー星という星からやってきた地球外生命体に出会う。タコのマスコットに似たその地球外生命体は、名を「んうえいぬkf」と言ったが、どうも地球の言葉では発音できないようで、しずかはその地球外生命体に「タコピー」という名前をつけた。

タコピーはハッピーを広げるために地球にやってきたとしずかに話す。そしてお腹を空かせた自分にパンをくれ、助けてくれたしずかに恩返しをすると言った。タコピーはハッピー星人の持つ「ハッピー道具」というものを出し、しずかをハッピーに、笑顔にさせようとする。しかししずかにはどれも刺さらず、どれだけ素晴らしい道具であるかをタコピーが説明しても使ってさえもらえなかった。

翌日。タコピーは「ハッピーカメラ」という「ハッピー道具」を取り出した。そして「ハッピーカメラ」でしずかとタコピーのツーショット写真を撮る。「ハッピーカメラ」はチェキのようなもので、写真を撮るとすぐに撮ったばかりの写真が「ハッピー紙」に印刷されてすぐに出てきた。それを誇らしげに語るタコピーだが、しずかは「これならスマホのほうがよくない?意外と重いし」と相変わらず蛋白な反応を見せる。タコピーは負けじと「ハッピーカメラ」に搭載されたすごい機能を紹介しようとした。だが、しずかはまりな達に隠された下敷きを買いに行かなくてはと足早に帰っていった。

タコピーとしずかが出会ってから6日目。その日初めてタコピーはしずかの家にいった。しずかの家ではチャッピーという名の大型犬がおり、今日はしずかがチャッピーに餌をやる日だという。チャッピーは離婚して家を出ていったしずかの父親が置いていった犬であり、しずかが小さな頃からずっと一緒にいた。チャッピーはしずかの唯一の心の拠り所だった。タコピーはそこで初めてしずかの笑顔を見る。
その夜しずかとタコピーは一緒にチャッピーの散歩をした。他愛ない会話をしながらタコピーは「きっと しずかちゃんをものすごい笑顔にしてみせるっピ!」と言った。しずかは初めてタコピーにうっすらと微笑んで、「また明日」と言って帰っていった。

その翌日。タコピーとしずかが出会って7日目。いつも着ているボロボロな服を一層汚したしずかがタコピーの前に現れた。手には何故かチャッピーの首輪を持っている。しずかは一言友達とケンカをしたとタコピーに言った。そんなしずかを助けるため、タコピーは「ハッピー道具」の一つ、「仲直りリボン」を取り出す。これは仲直りしたい人物同士が互いの小指にリボンを結んで繋がれば、たちまち仲直りできるという「ハッピー道具」だった。リボンは無限に伸ばすことができ、仲直りしたい人物が遠くにいても平気だという。しずかはそれをタコピーに貸してほしいと言った。

「ハッピー道具」を使うにあたってある”掟”があった。「道具を使うときは 必ずハッピー星人の目の届く範囲で使うこと。決して異星人の手に委ねてはいけない」と。しかしタコピーはしずかの頼みだと『仲直りリボン」をしずかに貸して家に帰してしまった。夕方、心配になったタコピーはしずかの家を訪れる。そこには「仲直りリボン」で首をつったしずかがいた。しずかは自ら命を絶ったのだ。

地球人の倫理や常識がわからないタコピーには、何故しずかが自ら死を選んだのかわからなかった。そして自分が”掟”を破って道具を貸したばかりに、しずかが死んでしまったと自分を責めた。そこでタコピーは以前使った「ハッピーカメラ」としずかとの写真を取り出す。「ハッピー道具」を駆使しても死者を蘇られることは不可能である。だが、「ハッピーカメラ」に搭載された「タイムカメラ機能」を使えば、写真を撮った瞬間に戻ることができる。タコピーはその機能を使って、しずかと出会った2日目に戻った。そして何故しずかが自殺という行為が存在するのか、何故しずかが自殺してしまったのか、それをしずかに聞くためだ。

もっとしずかと話をして、もっとしずかのことをたくさん知って、そうしてしずかが死ぬという未来を止めたい。しずかに今度こそ明日笑ってもらうために、タコピーは何度も「ハッピーカメラ」を使って過去に戻るのだった。

まりなの死

タコピーは何度か過去へ戻ることを繰り返す。しずかに着いて学校へ行き、何故しずかが笑顔にならないかを調べた。
初めてしずかとまりなを間近で観察する。何度目かのループの際、しずかはまりなに体育倉庫に呼び出された。タコピーは怖がるしずかの代わりに、「へんしんパレット」という「ハッピー道具」でしずかの姿に変身してまりなの元へ行く。そこでタコピーはまりなに対話を試みたが、無理だった。

タコピーはまりなが何故あれほど強い憎悪を持ってしずかに接するかがわからなかった。だがわからないながらもループを繰り返し、しずかを助け続けた。すると次第にまりなはしずかに接触してこなくなり、6日目を迎えた。その夜は最初の6日目と同じように、しずかとタコピーで一緒にチャッピーの散歩をした。しかし今度はそこに突然まりなが現れた。まりなはしずかに執拗に暴力を奮う。そしてそれに怒ったチャッピーはまりなに噛み付いてしまった。そしてチャッピーは連れて行かれてしまう。最初の7日目にしずかがチャッピーの首輪しか持っていない理由はここにあったのだ。チャッピーはまりなを襲ったことで、保健所送りにされ殺処分されてしまった。それを知ったタコピーはチャッピーの散歩中にまりなに会わないようにするため、何度も何度もループを繰り返した。しかしまりなはその度に必ずタコピー達の前に現れた。チャッピーが保健所に連れて行かれて殺処分になったことを、しずかの母親はしずかに曖昧に説明した。人を噛んだチャッピーはこの街に住むことができないため、父親の元へ行くことになった。いつか取りにいける、と。タコピーとしずかはそれを信じた。

そして101回目のループの7日目、事件が起きる。

チャッピーを失った翌日、しずかは学校に登校した。そして下校途中にまりなに話があると立入禁止の森の中へと連れて行かれる。誰もいない森の中、まりなはしずかに憎悪をぶつけた。ランドセルを始めとする持ち物を全て投げつけ、罵声を浴びせる。
まりなの父親は、水商売をしているしずかの母親と出会ってから家庭を顧みないようになった。そのせいでまりなの母親は不安定になり、まりなだけは自分の味方だろうと呪いをかけ続けしばった。離婚はしていないものの、まりなの家庭は崩壊していた。そしてそれはしずかの母親のせいだとして、まりなはしずかに激しい恨みを抱いていたのだ。

タコピーはその場で「ハッピーカメラ」を使って過去に戻ろうとした。しかし隠れて見ているだけではいつまでも同じだと勇気を持ってまりなに立ち向かう。タコピーはまりなの頭を思いき「ハッピーカメラ」で殴った。まりなはそのせいで死んでしまう。まりなが死ぬのは良くないと思ったタコピーは「ハッピーカメラ」で過去へ戻ろうとした。しかし先程まりなを殴った衝撃で「ハッピーカメラ」が壊れてしまい、過去へ戻ることができなくなってしまった。

起きてしまったことは、もうどうにもならないのだ。

東直樹の介在

まりなが死んでしまったことに対してタコピーは焦る。これでよかったのか、もう「ハッピーカメラ」は使えない。するとしずかがタコピーを褒め称えた。いじめられ続けてきたしずかは、ずっとまりながいなくなればいいのにと思っていた。それが目の前で実現し、タコピーが魔法で叶えてくれたんだと言って礼を言い、笑顔を見せた。しずかはまりなを殺せる魔法があるならチャッピーも生きているはずだと言う。そしてタコピーと手をつないで東京の父親の元へ行こうと歩き出した。

するとそこにしずかとまりなの同じクラスの少年が現れた。学級委員長の東直樹(あずま なおき)だ。いじめられていたしずかを前々から気にかけていた直樹は、森へ入っていくしずかとまりなの様子がおかしいと思って後を着いてきていたのだ。東はまりなの死体やタコピーを見て、そしてまりなの死体をその場に置いて去ろうとするしずかを見て状況の異常性を訴える。殺人を犯した子供は少年院に入るしかない。東はしずかに罪を軽くするために自首することを勧めた。そのまま立ち去ろうとする東にしずかは、少年院に行かないで済む方法を尋ねた。東は小説などで読んだ知識から、罪を他人になすりつける、死体を隠すということを例にあげる。それを聞いたしずかは後者を選び、まりなの死体を隠すことにした。そして東に手伝ってほしいと頼む。東は初めて人から頼りにされたことが嬉しくて、それがどれだけ異常な願いであるか頭ではわかっていたはずなのに、しずかの願いを聞き入れるのだった。

しずか達は「思い出ボックス」という中に入れたものをそのままの状態で保存できる「ハッピー道具」にまりなの死体を入れて森の中に埋めた。そしてタコピーが「へんしんパレット」でまりなになりすまし、何食わぬ顔で学校へ行き、まりなの家に帰った。そして放課後は子供達でどうやって東京にいるしずかの父親の元へ行けばいいか作戦会議を行った。決行は夏休みだ。

しかしある時、森の中に埋めたまりなの死体が発見されてしまう。そこから東の生活が音を立てて崩れ落ちていった。しずかに東京に行けると言ったのは自分だ、だから何があっても連れて行く、と東は必死に考える。だがそのせいで勉強のほうが疎かになり、テストで悪い点を取ってしまった。兄の潤也(じゅんや)と違ってどれだけ努力しても満点を取れなかった東は、教育熱心だった母親に見放されてしまう。それは東にとって耐え難いものだった。

夜、公園で泣く東にしずかは優しく声をかける。東はやはり自分にはもうしずかしないと感じた。そんな東にしずかは微笑み、まりなを殺した「ハッピーカメラ」を差し出して「自首して」とお願いする。東が少年院から出てくるのをずっと待ってると言うしずか。今の東には自分を必要としてくれるしずかの願いを叶える以外考えられなかった。

翌朝、東はまりなの血のついた「ハッピーカメラ」を持って自首しに行こうとした。玄関を出ようとしたその時、東の兄の潤也が現れて東を呼び止める。潤也は思いつめたような東の表情を見て、「いや おれがいるだろ」と言って東の悩みを聞くと優しく笑った。東は潤也に聞いてほしいことがあると言って涙を流すのだった。

夏休み

東はそのまま警察に自首したのか、わからないが事件に関与していたという話が町内に広まる。もう東は助けてくれないのか、としずかは落胆する。タコピーはしずかにこれからどうしようかと尋ねる。しかし時は夏休み。しずかは東が立ててくれた計画通り東京へ行くことを決めていた。船に乗り、新幹線を乗り継ぎ、しずかとタコピーは東京の、しずかの父親が住んでいる家に辿り着く。しかしそこで待っていたのは新しい家庭で立派な”父親”となっているしずかの父親だった。困惑の表情を見せる父親に、しずかはチャッピーを迎えに来たと告げる。すると家の中からは犬の声が聞こえた。しかし出てきたのはチャッピーとは似ても似つかない小型犬。しずかの父親の新しい家庭の子供達は、自分達の父親を「お父さん」と呼ぶしずかを怪訝そうな顔で見つめて、父親に尋ねる。父親は困った表情を浮かべながらしずかを見て、「よくわからないなぁ…」とつぶやいた。

チャッピーがいなかったことに絶望したしずかは、先程の子供達がチャッピーを食べてしまったのだと決めつけ、タコピーに「人間をつかまえて胃の中を調べる道具」を出すように要求する。その狂気に恐怖したタコピーはしずかに「もう帰ろう…」と言って止めようとした。しかししずかはそれを受け入れることができず、タコピーももう助けてくれないのかと失望して、タコピーに殴りかかった。

タコピーはその刹那、失っていた記憶を思い出すのだった。

タコピーとまりなの出会い

2022年の夏。タコピーは公園で高校生のまりなと出会った。劣悪な家庭環境は相変わらずのまま。まりなは過去に母親を怒らせ、割れたコップで顔を切りつけられた過去があった。まりなはタコピーに涙ながらに話し、「幸せなお母さんになりたい 幸せな子供を産んで 幸せに育てて」と自分の願いを言う。

そんなある日まりなは高校生になった東と再会し、恋人同士として付き合うことになった。毒親だった母親はたいそう喜び、東と付き合い出したことをきっかけに久しぶりに母親と楽しく会話ができた。
しかし幸せは長くは続かなかった。まりなの高校にしずかが転校生としてやってきたのだ。小学生の頃しずかのことが気になっていた東は、再び現れたしずかに恋をし、まりなと破局した。そうとも知らずにまりなの母親はご馳走を作って東が家に来るのを待っている。タコピーは東を呼びに出かけた。その間まりなは東と別れたことが母親にバレ、罵られ、割れたガラス瓶で刺されそうになった。まりなは自分の命を守るために、母親を勢い余って殺してしまった。

そこへ帰宅したタコピー。タコピーはまりなが母親の死体に向かって、「ごめんなさい…小4のとき ちゃんと殺さなきゃだった 久世しずかを…」とつぶやくのを聞く。タコピーはまりなに「わかったっピ!殺せばいいんだっピね!」と言うとロケットに乗り込んだ。この時のタコピーは”殺す”ということがどういうことかわかっていなかった。ハッピー星に戻ってタコピーはハッピーママに好きな時間に行くことができる「大ハッピー時計」を使って過去に行きしずかを殺すことを告げる。それを怒ったハッピーママは、タコピーの記憶を消そうとした。タコピーはそれに抵抗し、無理やり「大ハッピー時計」に乗り込む。記憶は既に消え始め、誰と何を約束したかもタコピーは忘れてしまった。

”まりなのために””しずかを殺す”。そのためにタコピーは2016年の夏にやってきたのだった。

さよならタコピー

全てを思い出したタコピーは今までのことを考える。しずかの父親のせいでまりなは苦しんだ。東と別れることになり、母親をその手にかけた。しずかは悪いやつだ。しかし2016年の小学4年生のまりなが、しずかにしていたいじめは悪くなかったのか。まりなを殺してしまったタコピー自身は悪くなかったのか。パンをタコピーにくれたしずかは本当に悪なのか。いろんな思いを巡らせていると、タコピーの前に東が現れた。

東はタコピーに別れを告げにきたのだった。しずかにもう会えないと言う東に、タコピーは泣いてすがる。自分にはもう何が悪くて、何が良いかわからないと泣くタコピーに、東はいいところも悪いところもあるんだと諭す。そしてタコピーにありがとうと礼を言って去っていった。

しずかは東京でタコピーの「ハッピー道具」を使って、父親のところにいた二人の子供を拐っていた。そしてそれが終わって地元に帰ってきていたしずかを、タコピーは見つける。しずかはチャッピーを探すため、今度は保健所の人間に手を出そうとした。タコピーはそれを必死にとめ、初めて自分が考えていたことをしずかに伝える。しずかはそれを聞いて自分の思いを吐露した。大泣きしながらタコピーを抱き、いろいろなところを歩き回る。そうしてタコピーとの別れがやってきた。

「ハッピーカメラ」は壊れて使えない。しかしタコピーが持つ「ハッピー力(はっぴーりょく)」を使えばもう一度だけ使うことができる。「きみをものすごい笑顔にしてみせるっピ!」と言い残し、タコピーは自分を犠牲にして、最初に会った2日目の日まで時間を遡らせる。タコピーが消えたため、しずかはタコピーのことを全て忘れてしまっていた。

過去に遡ってもしずかやまりなの家庭環境が変わったわけではない。まりなの家庭は相変わらずしずかの母親のせいで家庭が崩壊しているし、そのせいでしずかはまりなにいじめられている。その日もまりなはしずかに怒りの丈をぶつけていた。しかししずかのプリントに描かれたタコのマスコットのような落書きがふと目に入る。二人にはそれが何かわからなかったが、何かとても大切なものだったような、懐かしい気持ちがこみ上げてきて二人は泣き出す。まりなはしずかをいじめることをやめ、二人並んで家路に着く。

そこから数年後、しずかとまりなが仲良くショッピングをしている姿が描かれていた。

『タコピーの原罪』の登場人物・キャラクター

主要人物

久世しずか(くぜ しずか)

CV:上田麗奈

この物語の主人公の一人。小学4年生の女の子。
父親はしずかが幼い頃に家庭を捨てて出ていった。父親がいなくなってからは、水商売を生業とする母親と父親が残していった愛犬のチャッピーの二人と一匹暮らし。生活は非常に困窮しており、しずかはいつもよれたTシャツなど質素な服装をしている。学校では同じクラスの雲母坂まりなを中心にしたグループにいじめられており、身体中いつもあざだらけだ。

公園でタコピーに出会い、給食の残りものだったパンをあげたことで懐かれる。それからタコピーと共に過ごすようになる。ある日、まりなにハメられて、唯一心を許していたチャッピーが保健所に連れ行かれて殺されてしまう。それに絶望して一度自ら命を絶った。

タコピー

CV:間宮くるみ

ハッピー星出身の地球外生命体。タコのマスコットのような見た目をしている。本名は「んうえいぬkf」だが、地球人には発音できないようで、しずかに「タコピー」と名付けられる。語尾に「ピ」がつくのが特徴。
地球にハッピーを広げるためにハッピー星からやってきた。タコピーは普通の人間にも見えるため、保健所の人間に追いかけ回されたりと苦労している。お腹を空かせて途方に暮れていたところをしずかに助けられ、それ以来しずかと行動を共にする。助けてもらった恩を返すために、しずかの抱えている問題を解決しようと奔走するが、人間の倫理や常識を持ち合わせていないタコピーは、勘違いなどを重ね、事態を泥沼化させていった。

しずかのクラスメイト

yuzu_yugu0819
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