KISSxxxx(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『KISSxxxx』(キス)とは、1988年から1991年にかけて楠本まきが雑誌『マーガレット』で連載した恋愛漫画である。女子高生かめのとロックバンド「DIE KUSSE」のボーカル、カノン。恋人同士であるちょっと不思議な二人の何気ない日常を楠本まきならではの詩的な表現や緻密な絵柄で綴った恋愛漫画。ロリータファッションやゴシックロックを取り扱った内容は少女漫画の枠を越えて今もなおカルト的な人気を集めている。

イメージアルバムのジャケット。デザインも楠本まき自身が行っている。

1990年に作品の世界観をイメージしたオムニバスアルバムがUKプロジェクトからリリースされた。作者の楠本まき自身がバンドを選び、「dip the flag」や「割礼」、「MOTHER GOOSE」など当時活躍した日本のニューウェーブバンドが参加した。現在は廃盤となっている。

映像作品『VIDEO KISSxxxx』のリリース

『VIDEO KISSxxxx』のジャケット。2021年現在、DVD化もされていないため 視聴が困難になっている。

1991年に作品の世界観を映像化したオリジナルビデオ作品『VIDEO KISSxxxx』がビクター音楽産業からリリースされた。作品をアニメ化したものでは無く、作品が持つ美意識を表現したアート作品になっている。作中では、イメージアルバムにも参加したバンド「割礼」の楽曲も使用されている。

『KISSxxxx』の実写化

KISSxxxx / PENICILLIN

1996年にリリースされたビデオ『Indwell』に収録された漫画をイメージした映像作品。

ヴィジュアル系ロックバンド「PENICILLIN」が1996年にリリースしたビデオ“Indwell”に漫画をイメージした映像作品“KISSxxxx”が収録されており、カノンをボーカルのHAKUEI、かめのを女優の安藤希が演じている。公式の実写化作品では無いが、衣装やHAKUEIのルックスも漫画に忠実に再現されており、完成度の高い作品になっている。

カノンのモデルになった人物はヤマジカズヒデ

dip the flagのアーティスト写真。写真中央に写っているのがボーカルギターのヤマジ氏。

カノンのモデルになった人物が「dip the flag(現dip)」のボーカルギター ヤマジカズヒデだと言われているが、真相は定かでは無い。ただ、「dip the flag」はイメージアルバムにも参加していたため、作品の雰囲気に近いバンドだったことは間違いないだろう。

『KISSxxxx』に影響を受けたアーティスト

SUGIZO(LUNA SEA、X JAPAN、SHAG)

「LUNA SEA」のギタリストで現在は「X JAPAN」や「SHAG」としても活動を行うSUGIZOは、Twitterにて『KISSxxxx』に影響を受けたことを語っている。

Sho Asakawa (PLASTICZOOMS)

「PLASTICZOOMS」でフロントマンを務め、ファッションブランド“pays des fees homme”ではディレクターを務めるなど多岐に渡る活動を行うSho Asakawaは、『KISSxxxx』からの影響についてインタビューにて語っている。

SHO:僕らは“Die Küsse”っていう自主企画のイベントをやっているんですけど、『KISSxxxx』に出てくるカノンっていう主人公がやっているバンド名なんですよ。漫画なのでもちろん音楽を聴いたことはないんですけど、自分たちの中ではゴリゴリのポストパンクバンドだと思っていて。それが実際に楠本まきさんまで届いたっていうのも嬉しかったですね。

出典: belongmedia.net

有村竜太朗(Plastic Tree)

1997年にメジャーデビューしたロックバンド「Plastic Tree」のボーカルギター 有村竜太朗は、作者の楠本まきと親交が深く、雑誌で対談も行っている。

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@ayuki_kawa6

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