ソレミテ〜それでも霊が見てみたい〜(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ソレミテ〜それでも霊が見てみたい〜』とは、漫画家小野寺浩二と総合プロデューサー石黒正数が「実際に心霊体験をしたい」という目的の下、様々な心霊スポットを巡る「心霊スポット探訪ガチレポート漫画」である。
『月刊ヤングキングアワーズ』で2012年9月~2015年2月まで連載。
メジャーからマイナーまであらゆる心霊スポットへ赴き心霊体験とその証拠を掴むため東奔西走する、ホラーを取り上げつつも全くホラー要素を感じさせない新感覚な心霊漫画。

この回は失敗であったと星野は語っている。増上寺では夏祭り、次第に大きくなる喧噪を聞き「ああ、やっちまったな」と東京タワーに近づくにつれ足が重くなったと振り返っている。先に現地に来ていた小野寺と安達と目が合い「こりゃ、でねぇ!」と大爆笑、星野は「ここで爆笑してくれる人たちで本当に良かった…」と心から思ったそうだ。ここからは終始ぐだぐだしたロケが続いたと語る。

しかし、「将門の首塚にいた方は、本当にこっちを見ていた」と主張し、男性たちに対して心霊スポットを観察していないと訴えている。
実は男性たちにのせられ全力疾走した際に星野は靴のヒールを折ってしまったらしく、「ヒール代を請求したい」とこの回を締めくくっている。

第6夜 旅の思ひ出より ソレミテメンバーの車移動の話を語る星野

ここでは、星野が車での移動時間について語っている。心霊スポットの行き帰りの車中はプチカラオケ大会となっているらしい。アニメ・特撮系の曲がかかると誰かが大きな声で歌いだすのだそうだ。外から見るとご機嫌な集団なので「まさか、心霊スポットに行くとは思うまい」だろうと述べている。
その後は大抵お菓子のセレクトについて揉めているらしい。「マシュマロなんてモゴモゴしたもの、水分なしじゃ食えない!」「じゃあ、たまごボーロもあるよ!」「それも口中の水分が奪われるでしょ!」と全員30歳を超えた大人が真剣に話し合っているとの事。

この内容を振り返り、「雰囲気作りから失敗してる」と反省している。
余談だが、虹の大橋は大変気持ちの良い所だったそうだ。

第7夜 旅の思ひ出より 水上悟志からみた達磨神社

この回の「旅の思ひ出」はゲスト・水上悟志が寄稿している。「達磨神社」でのエピソードの様子が語られており、水上悟志本人は「達磨神社周辺以外は気持ちのいい空気の林道だった」と語り、心霊スポットでリフレッシュできたと発言している。

第8夜 旅の思ひ出より まさかの電撃参戦「並木橋通りアオバ自転車店」

漫画家・宮尾岳がこの回では寄稿している。漫画か・宮尾岳の作品「並木橋通りアオバ自転車店」のキャラクターが参戦し「ソレミテメンバーが霊に出会えないのは移動を車で楽してるからだ」と「呪われNight」という自転車を勧めている。
ライトはダウジングの刺さったゴーストレーダー付きのドクロ、釘付きタイヤ、後ろの座席に藁人形や五寸釘、サドルはピラミッドというパンクなデザインをしている。

第9夜 旅の思ひ出より 地元の思い出を語る大野

編集・大野の地元ということで、当時の思い出話を語る。
昔、「八坂神社」は本当に幽霊が出ると有名であり、心霊写真を集めた本の常連として取り上げられていたらしい。

オカルト大好き少年だった大野は「心霊スポット撮っちゃおうかな」というノリで剣道の練習帰りに立ち寄るが、集会前の暴走族に絡まれてしまう体験をしたとの事。
心霊体験とは別方向の歯の無いお兄さん達の恐怖を味わったと語っていた。

第1巻番外編 旅の思ひ出より ニューヨークでの思い出と喘息について語る大野

ここでは、石黒Pに付き添った編集・大野が自身の体験を語っている。
石黒Pが仕事中、大野は完全に遊びモードで朝一番の地下鉄に乗り、一番早く来た列車の10番目の駅で降りて戻ってくるゲームをしていたと話す。
その時、ハドソン川からブルックリン橋に行き徒歩で帰ったらしいが、実はその橋は夜幽霊が出ると噂されていたらしい。
しかし、実際はそんな感じは全くせずに100人隊のようなニューヨーカーがジョギングしていたとのこと。海外においてもソレミテメンバーは幽霊と縁が無いようなエピソードだった。

実はこの企画を始めてから大野は喘息にかかったらしく、その事が語られている。病気にかかったのが四国の「金比羅神社」の有名な階段だったらしく、動けない大野を見て妻から「ソレミテの呪いなんじゃないの?まさに階段の怪談だね!」と言われたらしい。
その後病気に関しては快方に向かったと話している。

第1巻 あとがきより 取材の禁止事項

『ソレミテ』の取材は禁止事項がある。
・犯罪行為をしない
・地元住民とトラブルを起こさない
・常軌を逸した行動をしない

本作において様々な心霊スポットを巡っているが、読者に「決してマネしないで下さい」と言及している。
その理由に、心霊スポットは幽霊以外にも悪人がいるので大変危険との事。
もし、身近なところに心霊スポットがあるのなら「我々が行くので連絡してください」と心霊スポットの危険と取材先の情報を募って締めている。

第10夜 旅の思ひ出より 紹介ソレミテメンバーのあだ名

担当・星野が「このままだと連載的にマズイ」と焦りに焦り鎌倉最凶スポットいわれる「腹切やぐら」へ向かうも何事もなく終わった事について「KONOIZAMA」と筆谷編集長の初参戦にも関わらず無念を語っている。

本当に何もなかったようで、ここではソレミテメンバーのあだ名が紹介されている。
小野寺…おじいちゃん 理由:ロケ中にちょいちょい老いを感じさせるから

石黒P…貧弱 理由:しょっちゅう風邪をひくから

編集長…ハンドル 理由:現場には頑なに行かず運転しかしないから

安達…尾てい骨 理由:何故かひびが入ったから

星野…とんかつ 理由:とんかつ屋のメニューに異様に詳しいから

幽霊は出ないが旅自体は楽しいと星野は語っている。

第11夜 旅の思ひ出より 安達から見たソレミテロケの苦労

安達は「周りをもっと観察すべきだ」と小野寺・石黒Pに訴えている。

どうやらいつも安達は「尺足りるかな」と心配しながら注意を払っているらしい。

今回の鎌倉ロケの感想を述べており、腹切やぐらは不気味さ以外は空気が澄み切っていて昼間だったら楽しく散策できたと語っている。そして、いまだ八王子城跡が一番嫌な場所だったと語る。

第12夜 旅の思ひ出より 石黒Pの後日談と霊視体験の感想を語る星野

星野いわく、石黒Pは本当に風邪を3回ひいたと語る。
そして、星野の結婚相手について「年下」「頼りない」印象と言われ、ソレミテメンバーから「若い漫画家志望の男子」に手を出すに違いないと揶揄されたことを語っている。

霊視体験に関しては性格や密かに考えていた事等を見通されたようで、貴重な体験だったと感想を述べている。

第13夜 旅の思ひ出より 星野から見た喝破道場の印象

石黒Pの取材は『それ町(それでも町は廻ってる)』を休まず連載した中での初の休みだったと補足している。

喝破道場の感想を星野は「心霊スポットというよりかはママの目を盗んでいくようなスポット」と語り、廃墟はヤンキーな雰囲気と風が吹き抜ける絶景だったと感想を述べている。

第14夜 旅の思ひ出より うどんの思い出と運転手の優しさを語る星野

ここでは香川の心霊スポット巡りの合間にうどん屋にレンタサイクルで向かった事を語っている。ここで心霊スポット以上に車の必要性を感じたらしい。

香川の運転手の人柄についても語られており、深夜にもかかわらず付き合ってくれた事やいろんな四国あるあるを聞かせてくれたりと本当に良い人だったようである。
最後に別れを惜しんでくれたのか、四国88か所巡りを達成した人に贈られるお札をくれたらしいがさすがに断ったと語っている。

第15夜 旅の思ひ出より ロケを通して起きた大野の体質の変化について

8xmikosi321
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@8xmikosi321

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