ソレミテ〜それでも霊が見てみたい〜(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ソレミテ〜それでも霊が見てみたい〜』とは、漫画家小野寺浩二と総合プロデューサー石黒正数が「実際に心霊体験をしたい」という目的の下、様々な心霊スポットを巡る「心霊スポット探訪ガチレポート漫画」である。
『月刊ヤングキングアワーズ』で2012年9月~2015年2月まで連載。
メジャーからマイナーまであらゆる心霊スポットへ赴き心霊体験とその証拠を掴むため東奔西走する、ホラーを取り上げつつも全くホラー要素を感じさせない新感覚な心霊漫画。

ここでは、大野が『ソレミテ』のロケを繰り返していくうちに、霊的な気配を感じるようになったと語っている。

大内トンネルでの堀氏の話を聞きより具体化して感じてしまい、一人ゾッとしていたと話す。それに反していつまでも感じない小野寺・石黒P・星野は底抜けに霊的な不感症とコメントしている。

第16夜 旅の思ひ出より ついに『ソレミテ』の卒業をほのめかす安達

第16夜で萩原氏の証言に対して一番共感していたが全く信用されなかった安達が語っている。

萩原氏の話は聞くのに安達の証言はスルーされたことに憤りを感じていたようだが、八王子城跡並みに怖かったと語る。
そしてもう2度と行きたくないと打ち明け、『ソレミテ』のロケを卒業したいと自らの思いを語っていた。

旅の思ひ出 番外編~宮原るり氏恐怖の一日を語る~

旅の思い出は基本1ページで終える短い感想や裏話が書かれているが、今回は漫画形式で宮原るりが某ホテル・トンネルでの体験談を語っている。

まずは「Hトンネル」での話だが、トンネルへ向かう前に安達から「フツーの感覚の人を連れていった方が良いですよ」と助言を受けており理由を尋ねると「自分だけこんな思いしているのが怖いを通り越して腹立ってきますから…」と言われていた。
そして、実際自分だけ怖がっている中「星が超キレー」と言っているソレミテメンバーに「くそが…」と殺意を抱いており、安達の助言が正しかったことを実感する。
運転手兼案内役として同行していたMも車で待っている中怖い思いをしており、ソレミテメンバーがひどい顔して帰ってくるのではと心配していたが、観光気分で戻ってきたメンバーを見て「皆さん、なんていうか、スゴイですよね…」と何とも言えない顔で話している様子が描かれている。

そして「某ホテル」では部屋全体が暗い感じがすると語っており、特にトイレには絶対入りたくないと語っていた。そして小野寺と石黒Pが止まっている部屋へ向かうとさらに暗い感じがし、2人にそのことを告げるも「確かに、原稿がかきづらいなー」と呑気に話している姿を見て「この人達、ぜってー見ないわ」と思っていた様子が描かれている。

本編で語られていた「トイレの流れる音」を実際に聞いた時は、アホなことやエロいことしてると霊は寄ってこないと聞いた話を参考に一晩中下ネタを考え乗り越えたと宮原るりは語っていた。

ソレミテ番外編 ソレミテin大阪~石黒Pの不気味な夜~

石黒Pの正月に従妹のマロンが心霊体験を語っている。
この従妹は老舗旅館の娘で、エキセントリックな性格をしており心霊体験のバリエーションが「ベッドの隙間から手がでる」「髪の長い女を見る」「無くなった筈の女中さん」「鎧武者」「小人」「妖精」とバラエティに富んだ体験をしている。

それから時が過ぎ、マロンが霊体験をしたというM旅館の留守番を石黒Pの弟トン吉が任され、「こんなチャンスは無いよ」と石黒Pへ電話をかけ、石黒Pを大阪へ向かわせる。
雰囲気のある旅館に「怖い」と語る石黒P。この旅館は古くから増築を重ねており、構造がめちゃくちゃで「バイオハザード2の警察署くらいトリッキーな建物」と石黒Pは語る。

それだけホラー要素が多いと感覚がマヒするらしくだんだん怖くなくなってきたと語り弟から「あんたの恐怖心って乙女心なみにデリケートだな」と言われる。

おまけ第15夜外伝 ソルトガンを持つ男

第15夜東尋坊でのエピソードで石黒Pはソルトガンを持参していた事を語る。

ソルトガンとは、本来害虫駆除用に作られた海外の道具だが、「これって悪霊退治にも使えるのでは」と石黒Pの弟が購入してくれたそうだ。しかし、本編にも語られているように霊は出ることなくソルトガンも出番無く終える。
あまりにも使い道が無かったためか道中に見つけたナメクジを退治する時に使用するがあまりにぬるいエピソードとなった為本編でカットされたとの事。

第20夜 旅の思ひ出より リベンジを果たしたいと語るウニさんと謎の呪い

ここではゲスト参戦しソレミテメンバーに「こっくりさん」を指導したウニさんが語っている。
以前から『ソレミテ』の緩いノリに参加したいオーラを出していたらしい。こっくりさんの前に画報社を探索する話があったが水上が素材用に撮影した写真全てにダブルピースで写っており、小野寺の怒りのオーラを感じたとの事。

準備不足とはいえ失敗と漫画家の利き腕を破壊するとう結果に対して責任を感じている事を語っている。その後こっくりさんで使用した10円玉を使い切るというよくあるルールを実行する為画報社ビル1Fの自販機で飲み物を買うと、安い飲料水だったらしく10円が3枚になって返ってくるという事があったとの事。これを見て『ソレミテ』はいつも「惜しい」のだと悟ったらしい。
終わってからこんな事が起こる『ソレミテ』はこのようなボタンの掛け違いのようなものがあるから、いつまでも本懐を遂げられないのではと考察している。

それからウニさんは『ソレミテ』のリベンジをいつの日か達成するために、心霊スポットでただならぬ気配を感じると「霊の文句はソレミテ隊に言え!」と叫び、騒霊たちが実力を発揮できるようにまわっている事を公表し、自身の右肩の謎の痛みという軽く呪われた状態にいることも告げている。

第21夜 旅の思ひ出より 卒業した安達が当時の心境を語る

「安達さんの卒業を記念して吞みましょう」という星野の甘言に騙されて、安達は今回のロケに参加したらしい。
安達は戸山公園に関しては「あそこは出ないね」と語る。
仮に出たとしても怒りで気付かなかったと思うと言うほどに、今回は小野寺と石黒Pにマジギレしたと述べている。

ロケ中終始キレていた安達だが、ソレミテメンバーは大好きらしく普通に楽しく旅行がしたいと語っていた。

第22夜 旅の思ひ出より 新メンバー深澤から見た『ソレミテ』ロケの感想

新メンバー深澤が観音埼灯台の感想を述べている。
きっかけは星野に「おいしい夕飯食べれるよ~」と声をかけられ、よくわからないまま参加したと話す。

小野寺と石黒Pとは初対面でお互いに「???」という感じで煮込みハンバーグを食べたそうだ。
心霊スポットにドキドキしたそうだが、灯台を前にテンションが上がり先頭をきって進んでいたと話す。

そして何もなくロケが終わり、怖かったのは一人車で待機していた筆谷編集長なのではと語っていた。

第23夜 旅の思ひ出より 謎の鳴き声「ぴゅーい」について語る星野

星野が吊り橋絵ロケで何も出なかったので、三峯神社への参道を歩いていたことを話していた。
参道の入り口を歩いていると突然「ぴゅーい」という奇妙な声が聞こえたという。何かの生き物であることは確実、「何、今の」と問いかけると石黒Pが「妖怪ぴゅーいじゃないですか?」と息を吐くようにホラを吹いたと語る。

だんだんその声がこちらに近づいてきた為、危険を感じ退散となった。
その後小野寺から「ぴゅーい」という声はシカの鳴き声であったと報告される。

余談として、『ソレミテ』のロケの後に某作家と三峯神社へ行った際この周辺は「熊が出る」事を知り、知らずに夜中に山中を歩かせてしまった事を謝罪している。

第24夜 旅の思ひ出より 水上より謝罪とダウジングロッドのその後について語る

ここではゲストの水上がダウジングロッドについて語っている。

弱点は歩くと揺れる、風でも揺れる、暗い所だと見えないという点。
ロケでは役に立たず、本人は無くしてしまったと話し、「お役に立てず、すみません」と謝罪と小野寺に向けてめがねっ娘を書いて寄稿している。

第25夜 旅の思ひ出より 宮原るりのゲスト参戦を希望する星野

星野が「ひとりかくれんぼ」を調べた際にネットで「閲覧注意」「絶対やったら危ないからダメ」と注意書きがついた様々な体験を読み、「これならポンコツ2人でも霊の気配くらい感じ取れるのでは…」とやってみたと語っている。
実は漫画家の宮原るりも当日いたらしいが、ひとりかくれんぼを実行する前に引き上げてしまったらしい。

今回「押し入れ」が実行する上での条件であり、近くに「こっくりさん」で宮原るりが止まっていた「出るホテル」あったのだがクローゼットだった為断念したという。
余談として今回使用した「テツオ」と「ハワード」は小野寺宅に保管中との事。ちなみに横須賀の「ヨタロウ」にも少し触れているが、その後動く気配は無いと語っている。

第26夜 旅の思ひ出より 代々木公園の後日談を語る星野

今回のムー編集部による心霊ツアーだが、一番怖かったのが「代々木公園」と星野は語る。
理由は『ソレミテ』のロケが終わった後に、代々木公園では当時「テング熱」が流行していたとのこと。

ロケに参加した人たちが万が一罹患したらどうしようと心底ぞくりとしつつも、「もし万が一がありソレミテが呪われたとなったら、それはそれで箔が付くかな」と思ったらしいが幸い誰も罹患する事は無かった。
ウニさんの言う通り、妙な所で持っており常に惜しい止まりである事を星野は痛感していた。

第27夜 旅の思ひ出より こっそり方言を勉強していた大野

8xmikosi321
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@8xmikosi321

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