スピッツ(Spitz)とは【徹底解説まとめ】

スピッツ(Spitz)は日本のロックバンドである。1987年結成。シングル「ヒバリのこころ」でメジャーデビュー。1995年発表のシングル「ロビンソン」をはじめ「チェリー」「空も飛べるはず」「楓」「涙がキラリ☆」「魔法のコトバ」など数多くのヒット曲を生み出す。唯一無二の世界観を有する歌詞と優しくノスタルジックなメロディーが特徴。現在も日本の音楽シーンを代表するバンドとしてマイペースな活動を継続している。

スピッツの概要

スピッツは東京造形大学の同級生であった草野マサムネと田村明浩を中心に1987年に結成されたバンド。都内のライブハウスを中心に活動し、1991年にメジャーデビュー。ボーカルの草野マサムネ、ギターの三輪テツヤ、ドラムスの田村明浩、ベースの崎山龍男の4人で構成されており、デビュー以来メンバーチェンジは一度もない。
バンド名の由来としては、草野がSの後にPが付く単語(Crispy、Spicaなど)を好んでいたことと、意味(ドイツ語・尖った)を気に入って名付けた。犬種のスピッツから小さい犬ほどよく鳴くという後付けの理由もある。
公式ファンクラブはSpitzbergen(スピッツベルゲン)であり、ノルウェーのスピッツベルゲン島から名付けられた。年に4回の会報や季節ごとのグリーティングカードなどとともに、約4年に一度、「GO!GO!SCANDINAVIA」というファンクラブ会員限定のライブツアーを行っている。

元々は東京造形大学サークル内でパンクバンド"ザ・スピッツ"として活動していたが、草野がTHE BLUE HEARTSの楽曲「人に優しく」を聞き、自分のやりたかったバンドの理想がここにあるとやる気を失ったため、活動を休止。その後、草野が武蔵野美術大学に再入学したため自然消滅した。
しかし、草野と田村の仲は続き、田村の幼馴染みであった三輪テツヤと三輪と同じく文化服装学院に通っていた﨑山龍男を加え、1987年、"スピッツ"として文化服装学院の夏祭りに参加した。

1991年3月25日、シングル「ヒバリのこころ」と、1stアルバム「スピッツ」の同時リリースでメジャーデビュー。

1995年にシングル「ロビンソン」でブレイク。通算30週以上チャートにランクインするというロングセラーとなり、売り上げも162万枚の大ヒットとなる。以後数多くのヒット曲を世に放ち名実共に日本の音楽のトップに躍り出る。

2000年、兼ねてよりスピッツは「ベストアルバムを出す時は解散する時」と公表していたが、レコード会社がベスト・アルバムの発売を無断で決定。メンバーの不本意のまま、12月にベスト・アルバム『RECYCLE Greatest Hits of SPITZ』はリリースされる。公式サイトにて詫び状を掲載する事態になったが、2006年1月に製造中止になるまでの約6年間、何度も再チャート入りするほどのロングセラーとなり、結果として200万枚を超える大ヒットとなる。

2007年で結成20周年を迎え、8月にZepp Tokyoで「SPITZ結成20周年祭り」を開催。

2017年にはデビュー30周年を迎え、アニバーサリーツアー「SPITZ 30th ANNIVERSARY TOUR "THIRTY30FIFTY50"」の開催を発表。また、フジテレビ系「めざましテレビ」の新テーマソングとして新曲「ヘビーメロウ」を提供した。

スピッツに影響を受けたアーティストは数知れず、様々なアーティストからリスペクトを受けており、楽曲をカバーされることも多い。 草野の独自の歌詞表現も非常に高い評価を受けている。現在まで非常に高い人気を得る伝説のバンドである。

スピッツのメンバー

草野マサムネ(くさの まさむね)

ボーカル・ギター担当。1967年12月21日生まれ。福岡県福岡市早良区出身。本名は草野正宗。スピッツの全ての曲を作詞・ほとんどの曲を作曲している。作詞、作曲の際の名義は本名の「草野正宗」を用いる。1990年代よりJ-POPの発展に大きな影響を与えたミュージシャンである。PUFFYといった他アーティストへの楽曲提供も精力的に行っており、聴き手にいろいろな解釈をしてもらいたいからと、自身で楽曲の解説をすることは少ない。

学生時代にスピッツの前身といえる「ザ・スピッツ」を結成した当時はパンク調の音楽を演奏していたが、THE BLUE HEARTSの「人にやさしく」を聞いて、自分の求めていた音楽を先にやられたことに衝撃を受けて自信を無くし音楽活動を休止した。再開してもしばらくはTHE BLUE HEARTSの影響を抜け出せず、自分の個性を探した結果、アコースティックギターを持ってのフォーク・ロックだったという。

バンド初体験は高校の友人と組んだコピーバンド。
福岡ソフトバンクホークスのファン。地元福岡のライブではホークスのレプリカユニフォームを着用する。

元々はシャウトもできないような自分の声にコンプレックスを抱いていたが、「マサムネの歌は、高いキーで、もっと張って歌った方が聴き手に届くよ」と当時のプロデューサー、笹路正徳に言われたことから、高いトーンの声で歌うようになった。

三輪テツヤ(みわ てつや)

ギター担当。1967年5月17日生まれ。静岡県藤枝市出身。「月に帰る」「死神の岬へ」「鈴虫を飼う」「リコシェ号」「花泥棒」「宇宙虫」などスピッツの一部の曲を作曲している。作曲の際は草野同様本名の「三輪徹也」を使用している。
アルペジオの名手として知られる。スピッツのブレイク前はアルペジオ一辺倒のスタイルを危惧していたが、楽曲「ロビンソン」がヒットしてからは、アルペジオに自信を持つようになったと語っている。

ベースの田村明浩とは小学校6年生のときに出会った幼なじみである。

毎年変わる個性的な髪型とサングラスがトレードマーク。三輪の姿を見るだけでその年を当てられるとまで言われている。
しかし一際目立つ風貌と裏腹にライブ等で派手な動きをすることはなく、演奏も基本に忠実で丁寧なプレイスタイルである。

田村明浩(たむら あきひろ)

ベース担当。1967年5月31日生まれ。静岡県藤枝市出身。「ほうき星」「俺の赤い星」といったスピッツの一部の曲を作曲している。またスピッツのリーダーを務める他、バンドMOTORWORKSとしても活動している。バンドのQueenに強い影響を受けており、「日本で一番好きなバンドはスピッツ、世界で一番好きなバンドはクイーン」と本人は語る。

1986年、上京後に東京造形大学で同じクラスだった草野と知り合い、スピッツを結成する。草野の再入学の後も田村の家にテレビゲームがあったため交流が続いていたという。

ライブでアップチューンになると暴れ倒すパフォーマンスには定評がある。ステージを駆け回り、ベースのシールドがぬけたり、ストラップが外れたりしても、問答無用で叩きつけるように弾きまくり、時にはドラムのシンバルまで素手で叩き出すなどといった衝動に満ちたプレイスタイルはスピッツのライブの一つの見せ場となっている。

カレーライスが大好物。

崎山龍男(さきやま たつお)

ドラムス・コーラス担当。1967年10月25日生まれ。栃木県佐野市出身。スピッツのメンバーやファンからは主に「崎ちゃん」と呼ばれる。三輪の紹介で"ヘルプ"としてスピッツに加入したため、未だにヘルプだとネタで言われることもある。
スピッツではそれほど派手に叩く事はないが、難易度の高い技術であるモーラー奏法を体得しており、さまざまなジャンルを叩くことも出来る非常に優れたドラマーである。また、ライブでは多くの楽曲でコーラスを担当している。

中学、高校時代にベーシストとしてバンド活動を始めた。
現在も一般のドラマーを対象とした「ドラムクリニック」を開催するなど、活動内容も幅広い。

高校時代から阪神タイガースの大ファンであり、ライブのMCでもそのネタがたびたび出てくる。

スピッツのディスコグラフィ

ヒバリのこころ

1. ヒバリのこころ
2. トゲトゲの木
3. 353号線のうた
4. 恋のうた
5. おっぱい
6. 死にもの狂いのカゲロウを見ていた

スピッツのインディーズ・ミニアルバム。1990年3月21日発売。スピッツのインディーズ時代に制作された唯一のCD。初回プレスは2,000枚だったがほとんど売れることは無く、これ以上生産されることはなかった。バンドのブレイク後プレミアが付き、中古市場において値段が高騰。ピーク時には10万円近い値段がついた。デビューシングル「ヒバリのこころ」も収録されている。

スピッツ

1. ニノウデの世界
2. 海とピンク
3. ビー玉
4. 五千光年の夢
5. 月に帰る
6. テレビ 07.タンポポ
7. 死神の岬へ
8. トンビ飛べなかった
9. 夏の魔物
10. うめぼし
11. ヒバリのこころ

スピッツのデビューアルバム。1991年3月25日発表。1990年10月から約1ヶ月でレコーディングされ、収録楽曲の半分はアマチュア時代の楽曲からセレクトされた。表ジャケットにアーティスト写真を使わないという方針を今作から意識している。この方針は後述する4thアルバム「Crispy!」を除いたすべてのアルバムに反映されている。デビューシングル「ヒバリのこころ」も本作に収録されており、伝説のバンドの始まりとなる記念すべきアルバムである。

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