異世界食堂(ラノベ・漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「異世界食堂」とは、犬塚惇平のライトノベル作品。2013年から小説家投稿サイト「小説家になろう」で連載し、2017年にはSILVER LINK.製作でアニメ化。現代日本にある洋食店「洋食のねこや」は、土曜日になると扉が異世界と繋がり、異世界の住人達が料理を食べにやってくる「異世界食堂」となる。異世界の客達が現代日本の洋食を食べる、所謂飯テロアニメ。客達の完璧な脳内食リポが特徴的。

アルフォンス・フリューゲル(通称:カレーライス)

CV:立木文彦

公国最強の海軍将軍。
クラーケンと戦った時に船が沈没し、孤島へ流れ着く。
島にはねこやの扉があり、20年間ねこやに通い「カレーライス」を食べ、孤島で一人生き抜いた。
公国ではアルフォンスはクラーケンを倒した際に死んだと思われていたが、偶然通りかかった船に孤島を発見され救助される。
島から離れるということはねこやに行けなくなるということであるが、カレーライスが忘れられず、公国にもねこやの扉が無いか探す。
その後、ハイリンヒが初回に訪れた時に使った扉を発見し、またねこやに通う事になる。
店主に新作のカレーであるチキンカレーの試食を頼まれ、その最中にクロが初来店した。

ヴィクトリア・サマナーク(通称:プリンアラモード)

CV:田村ゆかり

公国の第1王女。「公国の魔女姫」と呼ばれる魔術師。
人間と人間の子供であったがチェンジリング(人間同士の子供であってもハーフエルフが生まれたり、ハーフエルフ同士の間に純粋なエルフが生まれること。数千年も間にどこかでエルフの血が混ざり、人間同士やハーフエルフ同士の子供に繁栄されるという現象。)でハーフエルフとして生まれる。
ハーフエルフはエルフ譲りの高い魔力を持っており、人間よりも長生き且つ見た目も若いままで、人間からはやっかまれる。
ハーフエルフには人と関わらず神に仕える仕事をするか、魔術師になるか、実力の世界である傭兵や冒険者になるか、ハーフエルフの村を探して住むくらいの道しかない。
ヴィクトリアは魔術師としての才能に恵まれていたため魔術師としての道を選び、アルトリウスの弟子になり8年間修行し、その間にねこやの存在を知る。
その後「公国の魔女姫」と謳われる存在となった。
ねこやのメニューのデザート欄はヴィクトリアが説明文を書いている。
いつもは自室で魔術の研究をしているが、7日に一度ねこやを訪れデザートを食べている。
大好物は「プリンアラモード」であるが、ねこやのデザートを全種食べている。
プリンをテイクアウトし、プリンを保存したいがために魔術で冷蔵庫を作ろうとしている。
ハーフエルフであるが、あまり気にしておらず乳製品などエルフが食べられない物も食べる。

ライオネル(通称:カツ丼)

CV:檜山修之

魔族の剣闘士。
強大な魔力と身体能力を持った生まれながらの戦士。
悪さをしていたため、20年前に四英雄の剣神の「アレクサンデル」に負けて売られ、剣闘奴隷になる。
アレクサンデルに負けたことで落ち込み自信を無くしていたが、ライオネルの居た闘技場の個室(牢)にねこやの扉が現れる。
ライオネルは店主(この時は先代の店主)に敵に勝てそうな肉料理が食べたいと言うと、「カツ丼」が出てきた。
先代の店主はお金はツケで良いと言い、お腹を空かせ喰いっぷりの良いライオネルに、お腹一杯になるまでカツ丼を食べさせた。
ねこやでご飯を食べたお陰か、体力を付けたライオネルは剣闘場で勝ち、賞金を手に入れる。
そしてライオネルはねこやの常連となり、賞金のお金で7日に一度ねこやでカツ丼を食べ、また試合に勝ち賞金を手に入れるという繰り返しを20年も続け、一年で金貨1万稼ぐ獅子王と呼ばれる存在となった。
声やリアクションが大きい。

クリスティアン(通称:納豆スパ)

CV:小西克幸

エルフの国「森都」で結界を張る役目をしている美食家のエルフ。
フォルダニアの父の友人。
ねこやで「納豆スパ」を食べてから「発酵」の研究をしている。
フォルダニアが尋ねてきた時に発酵の研究の話をし、一緒にねこやに行き、二人で納豆スパを食べる。
フォルダニアはそこで納豆とライスを一緒に食べたら美味しいと思い当たり、店主にライスを出してもらう。
クリスティアンはフォルダニアの料理研究の才能を認め、発酵の研究として作っていた味噌をフォルダニアに分け与えた。

その他

アレクサンデル

CV:櫻井孝宏

四英雄の一人の剣神。ハーフエルフ。
ライオネルを一撃で倒すほどの強さを持っている。
反面、女性には目が無い好色家。
見た目は若い青年であるが、初代皇帝ヴィルヘイム(アーデルハイドの祖父)の父親でもある。
ヴィルヘイムがねこやの常連であった事を知り、アルトリウスにねこやに連れて行ってもらう。
そこでヴィルヘイムが食べたコロッケを食べ、アルトリウスから店主がヨミの孫だと知らされた。
クロがウェイトレスとして現れると、只者では無いと感じ、絶対に敵に回したらいけないと震えていた。

『異世界食堂』の見所・名シーン・名場面

食事シーン

本作のもっとも見所であるのは、食事シーンである。
元が小説であるため、単に美味しそうな料理に喜んだり料理を頬張ったりするだけではなく、食事シーンには必ずキャラクター達の細かく丁寧な食リポがつく。
異世界の人々にとっては見知らぬ食材であるため、食べている物がなんであるのか考察しながら各々に言葉を尽して脳内で感想を語る。
食べ方についてもアレッタに説明されてない場合は自分で正しい食べ方を発見したり、同行者に教えて貰う。
例えばメンチカツを始めは何もつけずに食べるが、レモンとソースもつけるともっと美味しいと聞いて早速試し、全然違う風味になると初々しいリアクションをする。
カツ丼などもまずカツだけを食べて感動した後に、かさ増しだと思っていたライスと一緒に食べるものだと気づき再度リアクションを取る。
店主や視聴者からしたら当たり前の食べ方や当たり前の食べ物であるが、異世界人にとっては場合によっては食べ方すら分からない不思議な食べ物なのである。
味だけではなく、調理方法なども驚かれるポイントになることもある。
例えばエルフのファルダニアは動物由来のものは口に出来ず、どうせ食べられるものなどないのだろうと侮り気味に肉や魚・乳製品などの物を使わない物はあるのかと聞く、すると豆腐ステーキが出てくる。
豆腐ステーキにはフォルダニアの注文通り一切肉・魚・乳製品は使われておらず、フォルダニアは人間にこんな高い技術があるのかとショックを受ける。
フォルダニアは料理を研究しているため、ねこやの種類豊富な料理や料理方法に刺激を受けることになる。
魚介類も新鮮なままの状態で食べられるのは海辺だけであるため、新鮮な魚介類というだけでも異世界の人々は驚きである。
しかし生で食べる習慣は無いようで、一部の客を除き生で食べる異世界人は少ない。
一部の食材は異世界にも同じ物・似た物が存在するが、やはり文明の発達した現代日本の方が美味しくできていたり、異世界では食べない食べ方などをして、異世界の人々はカルチャーショックを受ける場合もある。

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