異世界食堂(ラノベ・漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「異世界食堂」とは、犬塚惇平のライトノベル作品。2013年から小説家投稿サイト「小説家になろう」で連載し、2017年にはSILVER LINK.製作でアニメ化。現代日本にある洋食店「洋食のねこや」は、土曜日になると扉が異世界と繋がり、異世界の住人達が料理を食べにやってくる「異世界食堂」となる。異世界の客達が現代日本の洋食を食べる、所謂飯テロアニメ。客達の完璧な脳内食リポが特徴的。

本作でいう「異世界」は、ねこやの店主や視聴者から見た異世界の事。
ねこやが七日に一度繋がる異世界は複数の世界ではなく全て同一の異世界で、両世界で時間の流れる速さは同じ。
異世界には人間以外にも魔族・魔獣・エルフ・ハーフエルフ・ドワーフなどの様々な種類の生態が居る。
一週間と言う概念は無く、異世界食堂が開く日を7日に一度ある「ドヨウの日」と覚えている。
ドヨウという言葉は店主が「ねこやは7日に一度の土曜の日に開く」と言うため、そのまま覚えている。
異世界は「東大陸」「西大陸」「南大陸」に別れており、それぞれに異なった文化があり言語も違う。
通貨は銅貨・銀貨・金貨で、銀貨10枚で若い女が一ヶ月くらせるかどうかくらいの物価。
ねこやの料理は高くとも銀貨1枚までであるが、庶民が食べるには少し高めくらいの認識。
しかしねこやで食べられるのが7日に一度であることや料理が美味しいことから、あまり値段を気にしている常連は居ない。

言語

言語は大陸ごとに異なるが、「東大陸語」が多く使われている。
ねこやのメニューも東大陸語で書かれている。
店主は異世界の言葉を理解できないが、ねこやの扉についている「魔法の鈴」によって意思疎通が可能になっている。

大陸

ヨーロッパ風の人間が住む「東大陸」には、王国・帝国・公国、妖精の住む花の国、エルフの住む森都などがある。
主食はパンやパスタ、ダンシャクの実(じゃがいも)など。
アジア風の人間が住む「西大陸」には、仲の悪い海国と山国、砂漠地帯の砂の国など、独自の文化を持った国々が存在する。
主食は米で、サトウキビやバナナが採れる。
「南大陸」は東大陸や西大陸との交流が無く、両大陸とは季節が逆。
「七色の覇王」という6神の竜を信仰している。
人種はネイティブアメリカン風で、主食はトウモロコシやクマーラ(サツマイモ)など。

食習慣

エルフは肉や魚などは食べられない。

現代日本に当たり前にある食べ物が、異世界には存在しないことが多い。
しかし一部の食材や料理などは共通又は良く似たものが存在し、コーヒーがカッファと呼ばれる飲みものであったり、パンやパスタなどの主食は共通する。
牛・豚・鶏・魚介類は共通する物が多い。
異世界では牛肉を普段の食事で食べるという習慣はあまりなく(全くないわけでもない)、ねこやでもビーフシチューなど牛肉を使った物を食べる人はあまり居ない。
しかし異世界にも牛は居て搾乳をしているため、チーズやヨーグルトなどの乳製品は食べている。
海産物は魔法をかけて内部の陸まで持ち込み調理して食べる事はあるが、生で食べる習慣はあまりないのか魚を生で食べる事に抵抗を感じる人も居る。
砂糖や香辛料は東大陸では貴重品。
お酒はビールに似た「麦酒」(エール)がある。
現代日本と比べると料理の文化は全体的に発展途上気味。

四英雄

約70年前に世界を滅ぼそうとしていた魔王たちと戦った、東大陸の4人の英雄。
異世界一の賢者「アルトリウス」、旅をする剣神「アレクサンデル」、光の神殿の聖人「レオナルド」、サムライソード(日本刀)の使い手の「ヨミ」の4人の事を言う。

七色の覇王

南大陸では「赤の女王」「青き帝王」「金」「緑」「白」「黒」の6神の竜と、魔族の神「万色の混沌」が信仰されている。
6神の竜は力を合わせて万色の混沌と1000年戦い、打ち勝った。
神話のようであるが、6神の竜たちが現在も存在するため事実である。

本来、6神の竜たちは食事を必要としていないが、赤の女王はねこやの料理を気に入り常連となる。
赤の女王は、ねこややねこやの従業員を守るため「財宝を守るための呪い」をかけており、店主やアレッタに何かあると赤の女王がすぐ分かるようになっている。
同じく「黒(クロ)」も食事を必要としないが、ねこやのチキンカレーを気に入り、赤の女王の提案で店員となった。
赤の女王が不在の間はクロがねこやを危険な輩から守るという役割も担いつつ、自分がねこやで食べる分の賃金を稼ぐという意味もある。

『異世界食堂』の登場人物・キャラクター

洋食のねこや 従業員

店主

CV: 諏訪部順一

洋食屋「洋食のねこや」の店主。名前は不明。
30代半ばくらいの独身男性。
性格は穏やかで優しく、料理を食べるのも作るのも好きで、自分が作った料理を食べてもらうのも好き。
原作では容姿は殆ど言及されておらず、アニメ版の容姿はアニメオリジナル。
異世界語は分からないが、ねこやのドアについた魔法の鈴のおかげで意思疎通が出来る。

両親を早くに失くし、先代の店主(山方大樹)に育てられる。
中華料理屋で修行をし中華料理人を目指していたことがあったり、カフェでバイトしていたことがあり、洋食以外のものも作れる。
約10年前に先代の店主からねこやを受け継ぎ、丁度その頃に先代の店主は亡くなってしまう。
平日はバイトを雇って数人で店を回しているが、土曜の異世界食堂は料理や配膳を全て一人でやっていた。
しかし常連が増えたことや、体力的な面から手伝いが欲しいと思い、アレッタやクロをウェイトレスとして雇った。

アレッタ

CV:上坂すみれ

「洋食のねこや」のウェイトレスをしている魔族の少女。
読み書きは出来ないが、メニューを全て頭に入れており間違えることはない。
金銭の勘定は出来ないため、会計は店主がしている。
働きっぷりは良く、割った皿の枚数も一年で5枚以下。
愛想も良く、どんな客でもハキハキと注文を取る。
生まれつき貧乏であったため、食べ物に夢中になりがちで、どんな食べ物も美味しく食べる。
料理はあまり出来ないが、店主にジャガバターの作り方などを習う。
好物はココアやジャガバターなど複数ある。

人間の住む都まで引っ越してきたが、仕事がなく、魔族であることを隠して配給の仕事をしていた。
しかし魔族であることがバレて仕事をクビになってしまい、住む所もお金も無く廃墟に住み着くようになる。
そこにねこやの扉が現れて店に迷い込み、ねこやでウェイトレスをやることになった。
ねこやの仕事は7日に一度であるため、他の日の働き口も探していたが、ねこや常連の冒険家「サラ・ゴールド」の家の家政婦に決まる。
店主からは就職祝いでクッキーを貰った。

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