地獄少女(Hell Girl)のネタバレ解説・考察まとめ
『地獄少女』(Hell Girl)とは、2005年から2017年にかけて放送されている地獄少女プロジェクト原作によるテレビアニメ、またテレビアニメを原作とした漫画、テレビドラマ等を指す。晴らすことのできない恨みを抱えた人間の依頼を受けて相手を地獄に送る少女を描く。本稿では主に原作のテレビアニメについて記述する。
『地獄少女』の概要
『地獄少女』は、わたなべひろし原案・地獄少女プロジェクト原作によるテレビアニメ。
人々の間に流れる都市伝説のような噂があった。午前0時にだけアクセスできるWebサイト『地獄通信』に晴らせぬ恨みを書き込むと、地獄少女が現れ、憎い相手を地獄に落としてくれる。地獄少女・閻魔あいと依頼者、彼女たちを取り巻く人々の怨恨や葛藤を描く。作中で語られる「人を呪わば穴二つ」の台詞通り、地獄通信を利用した人間にも死後地獄送りにされるという罰が与えられる。
第1期『地獄少女』、第2期『地獄少女 二籠』、第3期『地獄少女 三鼎』 は2005年~2009年に、第4期『地獄少女 宵伽』は2017年から放映された。基本的に一話につき一人の依頼者のエピソードが描かれる一話完結方式。テレビアニメを原作として漫画、テレビドラマ、小説、舞台、ゲーム、パチンコが展開されている。
『地獄少女』のあらすじ・ストーリー
強い恨みを抱えた人間に、「午前零時にだけアクセスできる地獄通信というWebサイトに恨みを書き込むと、その相手を地獄少女が地獄に流してくれる」という噂が伝わってくる。地獄通信を利用するのは疑心暗鬼になる者や面白半分に試す者など様々だが、地獄少女・閻魔あいは彼らのもとに平等に訪れる。
閻魔あいは依頼者に藁人形を手渡し、藁人形の首にかかった赤い糸を解けば契約が成立して相手を地獄に流せるということを告げる。ただし「人を呪わば穴二つ」。その代償として自分自身も地獄に流されてしまうことを話しその場を去る。依頼者は糸を解き相手を地獄に流すか、思い留まるか決断を迫られる。糸を解けば閻魔あいは「三藁」と呼ばれる妖怪らと共に刑を執行し、「その恨み、地獄に流します」と告げて静かに消えていく。
地獄通信の依頼者は、それからの人生を罪の意識と死後の恐怖に苛まれながら過ごすこととなる。
あいは400年前、不思議な力を持っているとされ村人から忌み嫌われていた人間だった。恋心を抱いていた人間からも裏切られ、村人たちに撲殺されたあいはその怨みから蘇り、村を焼き払った。その罪に対して与えられた罰こそが地獄少女の任である。
現代にて、地獄少女の活動を止めようと奔走する柴田一が、恋心を抱いていた村人の先祖であることを知ったあいは彼らを憎悪し、地獄へと送ろうと試みる。柴田一の娘・つぐみに藁人形を渡したあいは、つぐみの愛する母を奪った一のかつての事故映像をつぐみに見せて復讐心を煽る。しかしつぐみは父を許し、藁人形をあいに返す。罪を許すことを知ったあいは、彼らの元から静かに去ったのだった。
『地獄少女』の登場人物・キャラクター
地獄少女
閻魔あい(えんまあい)
CV : 能登麻美子
本作の主人公、地獄少女。おろした長い黒髪に赤い瞳が特徴。普段は振袖か赤いリボンに黒いセーラー服を着ている。
依頼を受ける際は冷酷で感情を一切表に出さないことが多いが、稀に駄洒落を言う場面も見受けられる。元々は人間で、安土桃山時代、村の人柱として生き埋めにされた怨みから村人を虐殺、その罪を贖うために地獄少女としての責務を負った。好物はさくらんぼ。
三藁(さんわら)
一目連(いちもくれん)
CV : 松風雅也
あいに付き従う妖怪衆・三藁の一人。ラフな格好に青年の風貌で、主に地獄通信の依頼者やその標的となる人物の身辺調査を担っている。頭頂に隠された眼を使って千里眼のような能力を使い、対象に気付かれず様子を覗き見ることができる。
元々は刀の付喪神として多くの人間に使われてきた。
骨女(ほねおんな)
CV : 本田貴子
三藁の紅一点、着物を着た妖艶な女性。変装術を用いた隠密任務を担う。男性を籠絡しての聞き込みなども得意。あいへの忠誠心は三藁の中でも特に強い。また、骸骨に変化して相手の身体の一部を白骨化させる能力を持っている。
元々は人間の娘で、商家への奉公の後に遊女をしていたが仲の良かった遊女に裏切られ殺された。
輪入道(わにゅうどう)
CV : 菅生隆之
修行僧のような格好に禿頭の老人の見た目をした、実質三藁を束ねる存在。閻魔あいと行動を共にするようになったのも三人の中で最初。あいが地獄流しの標的の元へ向かう際には人の姿から輪入道へと変化し、あいを乗せて空を駆ける。
元々は数百年前の馬車の車輪であり、姫を追っ手から逃がすという責務を果たすことができなかった無念から妖怪となった。
その他
柴田一(しばたはじめ)
CV : うえだゆうじ
アニメ第1期8話から登場。フリーランスの記者。地獄少女について話を聞いた日からその実態を追う。地獄少女が人間を地獄へと送ることに対して否定的で、復讐の連鎖を止めようと奔走する。
目次 - Contents
- 『地獄少女』の概要
- 『地獄少女』のあらすじ・ストーリー
- 『地獄少女』の登場人物・キャラクター
- 地獄少女
- 閻魔あい(えんまあい)
- 三藁(さんわら)
- 一目連(いちもくれん)
- 骨女(ほねおんな)
- 輪入道(わにゅうどう)
- その他
- 柴田一(しばたはじめ)
- 柴田つぐみ(しばたつぐみ)
- あいの祖母
- きくり
- 山童(やまわろ)
- 寒河江ミチル(さがえみちる)
- 『地獄少女』の用語
- 地獄通信
- 三藁(さんわら)
- 『地獄少女』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- IT企業社長「人生はゲームなんだからゲームオーバーまで楽しんだ者の勝ち」
- サーカス団の双子
- 地獄少女「人を呪わば穴二つ」
- 地獄少女「いっぺん、死んでみる?」
- 地獄少女「この怨み、地獄へ流します」
- 『地獄少女』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 時代劇『必殺シリーズ』がコンセプト
- 地獄通信は安土桃山時代後期から存在
- 『地獄少女』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):SNoW「逆さまの蝶」(第1期)
- ED(エンディング):能登麻美子「かりぬい」(第1期)
- OP(オープニング):SNoW「NightmaRe」(第2期)
- ED(エンディング):能登麻美子「あいぞめ」(第2期)
- OP(オープニング):北出菜奈「月華 –tsukihana-」(第3期)
- ED(エンディング):能登麻美子「いちぬけ」(第3期)
- OP(オープニング):ミオヤマザキ「ノイズ」(第4期)
- ED(エンディング):能登麻美子「いろがみ」(第4期)