大魔神(Daimajin)のネタバレ解説・考察まとめ

1966年に大映で制作された「大魔神」「大魔神怒る」「大魔神逆襲」の3作からなる特撮を駆使したシリーズ時代劇映画。「大魔神」とは劇中に登場する守護神の名称で、普段は柔和な表情をしているが、ひとたび怒ると憤怒の表情に変わる。3作共に舞台設定を戦国時代におき、悪人の陰謀で民衆が虐げられると石像だった大魔神が動き出し、破壊的な力で悪人を倒すという構成は一貫しているが、各作品毎に独立したエピソードを持つ。

第2作より
磔にされた早百合が火あぶりにされることになる。 早百合は自らの命を捧げて皆を守ってくれるよう涙を流して神に祈ると、その時、湖の底から武神像が姿を現し、怒りの形相になって魔神に変貌する。 そして湖は二つに割れて道となり、魔神はその道を悠々と進んでいく。
アメリカ映画「十戒」を連想させるこのシーンは、京都の鴨川上流の堰を二重に合成して滝のように表現されており、公開当時話題になった。

「大魔神逆襲」で大魔神が出現するシーン

第3作より
鶴吉は、死んだ鷹を雪で埋め自分のお守りを乗せる。そして崖の上に立ち神の怒りを鎮めて欲しいと願い、谷間へ身を投げた。
鶴吉が身を投げた場所は吹雪で雪が積もっているが、その場所がオレンジ色に光り輝くと、そこから鶴吉を手に持った大魔神が姿を現したのだった。
第1作と第2作はいずれも乙女の祈りによるものだったが、子供の祈りによって怒りの姿を現すこの場面は、新たな感動を与えてくれる名シーンとなっている。
因みにこの後、鷹が埋められた場所も光って、鷹も復活する。

『大魔神』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

TV版「大魔神」が企画されていた

この「魔人斑鳩」は検討された企画の一つであると推察されている。

1970年頃に「大魔神」の幻のテレビ化企画があった。
TBSのTVシリーズ「おくさまは18歳」の監督をしていた湯浅憲明監督(カメラシリーズ監督)と脚本家の佐々木守らで、時代劇に限らず様々な方向性が模索されたという。
佐々木はかなり乗り気だったが、テレビの予算の問題に加えて「大魔神」はストーリーのパターンが限られており、毎回新味を見せるのは作劇的に無理との理由で流れてしまったそう。

テレビCMにタレントとして出演

トヨタ「スターレット」CM

「大魔神」キャラクターとして、いくつかのCMに起用されている。

トヨタの乗用車「スターレットEP71」の映像に、大魔神の映像が挿入された。1988年頃のCMらしい。
その後も、1993年に森高千里と共演した、サントリー「アイスジン」TVCM。ウーロン茶とジンを混合したものを「大魔GIN」としていた。
1998年にエースコック「大盛りいか焼きそば」TVCM。イカが入っていないと大魔神が怒る内容。大魔神ドリンクホルダーが3,000名に当たるプレゼントキャンペーンも同時に開催されていた。

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@hirohinamama1975

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