大魔神(Daimajin)のネタバレ解説・考察まとめ
1966年に大映で制作された「大魔神」「大魔神怒る」「大魔神逆襲」の3作からなる特撮を駆使したシリーズ時代劇映画。「大魔神」とは劇中に登場する守護神の名称で、普段は柔和な表情をしているが、ひとたび怒ると憤怒の表情に変わる。3作共に舞台設定を戦国時代におき、悪人の陰謀で民衆が虐げられると石像だった大魔神が動き出し、破壊的な力で悪人を倒すという構成は一貫しているが、各作品毎に独立したエピソードを持つ。
早百合(演:藤村志保)
八雲の国、千草領の分家にあたる名越領領主の娘。十郎の許婚でもある
御子柴領の武将・御子柴弾正に父を殺され、八雲の湖に浮かぶ神の島にあるの下へ逃げ込み、お家再興と平和を祈っていた。
目の前で爆破された武神像に自らの命を捧げようとする献身的な祈りから魔神の心を動かす。
第3作「大魔神逆襲」
鶴吉(演:二宮秀樹)
瓜生の里の村の子供で、第3作の中心人物。
地獄谷で強制労働させられている父親たちに、村へ逃げ帰って死んだ村人の伝言を伝えるため、地獄谷へ旅立つ。
旅に出た4人の中のリーダー的存在。
死んだ鷹を雪で埋めて自分のお守りを乗せるやさしさと、自分の命を投げ出して許しを乞うという行為が、魔神の心を動かす。
大作(演:堀井晋次)
瓜生の里の村の子供。
兄・庄八が地獄谷で強制労働させられている。
旅に出た4人の中で、気が優しくて力持ち。体格のせいかすぐ腹が減る。
金太(演:飯塚真英)
瓜生の里の村の子供。
地獄谷から逃げ帰って死んでしまった三平の弟。
旅に出た4人の中で、真面目でしっかりしているが、旅の途中で川に流されてしまう。
杉松(演:長友宗之)
瓜生の里の村の子供で、鶴吉の幼い弟。
旅に出る鶴吉について行こうとして怒られ、一度は帰されるが、魔神の山に入ろうとするところまでこっそり後を付けてきた。
幼さから皆には足手まといだと言われていたが、手作りの矢で追手の足を討ったり、追手の食事を盗んだりと、大活躍を見せる。
大魔神データ
身長:15尺(4.5メートル)
体重:50トン
年齢:不老不死
正式名称:阿羅羯磨(あらかつま)正体は神だといわれている。
特徴:魔神を封じ込めているとされる石像は、古墳時代の武人埴輪に類似した姿で上半身のみが地上に現れている。憤怒の表情に変わる時、両腕または片腕で顔を拭うような仕草をする。
武器:城壁や要塞、何でも張り倒す強力な力と、巨大な岩や地面までも真っ二つに切り裂く鋼鉄の剣。
そのほか
・魔神の山で怒りの表情になって動き出し、光の玉となって飛んでいき里の領地に現れた。(第1作)
・湖上を帆船で逃げる御子柴弾正に向かって睨みつけると足元から発火、その火が湖上を伝わって帆船を燃やした。(第2作)
・魔神に仕える大鷹が魔神の眼となり魔神の山で見張っている。(第3作)
『大魔神』の名シーン・名場面&見どころ
左馬之助が大魔神の怒りを受けるシーン
第1作より
左馬之助は軍十郎に命じて魔神の山にある武神像を打ち壊そうと、捕えた小笹の目の前で像の額に大きな杭を打ち込む。その時、像の額から血が流れると、風が吹き荒れ雷鳴が轟き、軍十郎達は地割れに呑まれて全滅するのだが、ラストでは怒った大魔神が、左馬之助を捕えると磔台に押し付け、額に打ち込まれていた杭を抜いて左馬之助の心臓に打ち込む。
左馬之助の作戦が最後には自分の首を絞めるという恐ろしい伏線は、観る者を圧倒、特撮とは思えない見事なシーンとなっている。
真っ二つに割れた湖を大魔神が歩くシーン
目次 - Contents
- 『大魔神』の概要
- 『大魔神』のあらすじ・ストーリー
- 第1作「大魔神」
- 第2作「大魔神怒る」
- 第3作「大魔神逆襲」
- 『大魔神』の主な登場人物・キャラクター
- 第1作「大魔神」
- 花房小笹(演:高田美和)
- 花房忠文(演:青山良彦)
- 猿丸小源太(演:藤巻潤)
- 第2作「大魔神怒る」
- 千草十郎時貞(演:本郷功次郎)
- 早百合(演:藤村志保)
- 第3作「大魔神逆襲」
- 鶴吉(演:二宮秀樹)
- 大作(演:堀井晋次)
- 金太(演:飯塚真英)
- 杉松(演:長友宗之)
- 大魔神データ
- 『大魔神』の名シーン・名場面&見どころ
- 左馬之助が大魔神の怒りを受けるシーン
- 真っ二つに割れた湖を大魔神が歩くシーン
- 「大魔神逆襲」で大魔神が出現するシーン
- 『大魔神』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- TV版「大魔神」が企画されていた
- テレビCMにタレントとして出演