ビフォア・サンセット / Before Sunset

ビフォア・サンセット / Before Sunsetのレビュー・評価・感想

ビフォア・サンセット / Before Sunset
8

会話で成り立つ珍しい映画

ビフォア・サンセットはビフォアシリーズの2作目です。
なので1作目のビフォア・サンライズを観てからがおすすめです。
今作は、9年の時を経て再開する二人を描いています。
あのとき、別れるときにした約束は果たされなかった。
それから二人は別々の道を歩み、9年という時が経ち、再会する。会話の節々に散りばめられた、9年前のあの日の思い出を懐かしく、そして愛おしむような言葉の応酬が続きます。お互いがお互いをどんなに忘れられないでいたかという気持ちが、話しているうちについ感情が溢れて、溢れ出てしまっているかのような会話です。
全編ふたりの会話でほぼ成り立っています。
特にシーンは切り替わりませんが、舞台はパリ。
ふたりが歩いてさらっと入るカフェ、少し歩こうかと言って散歩する公園もセーヌ川沿いもロマンチックです。
絵面は綺麗です。すごいのは、ふたりの会話を聞いているだけなら飽きてしまうのではないかと思いますが、そんなことはなく、むしろあっという間に終わってしまいます。
終わりかたも、この続きは?と思いますが、まあその後のことはあまり考えずにしたら、美しい終わりかた。
この映画の二人はいつまでも美しいです。
会話が愛おしい映画。