Charlotte（シャーロット）のネタバレ解説・考察まとめ

シャーロット

75年に1度地球に接近する長期彗星のこと。
この彗星から未知なる粒子が地球に降り注ぎ、それを吸った人間は一番多感な時期に特殊能力を発症するという。

『Charlotte』（シャーロット）の名言・名セリフ／名シーン・名場面

自暴自棄になった有宇を救う友利

妹の歩未を亡くしたショックから、有宇は自暴自棄になってしまい、荒れた生活を送っていた。
その生活を特殊能力で姿を消してずっと見守っていた友利。
そして、有宇がドラッグに手を出してしまう直前でそれを止めて、乙坂家伝統のオムライスを食べさせるシーン。

これを期に、有宇は大切な存在や、友利に好意を抱くようになる、大切な回である。

友利の兄を救う有宇

科学者の実験台にされ、精神が壊れてしまい入院をしている友利の兄。
彼が大ファンであったZHIENDのサラ・シェーンと偶然出会った有宇は、彼女を病院に連れて行った。
そして、サラが歌を歌ったことで、友利の兄は妹のことを認識出来る程度に理性が僅かに回復した。

少し前までの有宇であればここまでの行動はしなかったが、友利のおかげで自身が変わることが出来たと実感する。
そして、兄を救ってくれたことで感謝の言葉を伝える友利。

この回でまた一歩、二人は距離を縮めたため、本作を語る上では外せない名シーンである。

約束

誰も失ったり不幸にしたくないと思うが、その方法が分からない有宇。
それに対して、友利は全世界の能力者の力を奪うという、有宇が化け物のような存在になりえる危険のある提案をした。
有宇は友利を危険から守りたという想いから実行に移すことを決意した。

そして二人は、有宇が無事に帰ってきたら恋人同士になることを約束した。

ただのカンニング魔だった有宇の成長を感じられる名シーンである。

『Charlotte』（シャーロット）の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

脚本は『AIR』『CLANNAD』などを手掛けた麻枝准

麻枝准（まえだじゅん）とは、ゲームシナリオライターであり脚本家、作詞家、作曲家、音楽プロデューサーである。1975年1月3日生まれ。三重県出身。本名は表記違いの「前田純」。通称「だーまえ」。
大学卒業後にscoopに就職するもすぐに退職、その後Tacticsに入社。『MOON.』、『ONE ～輝く季節へ～』の制作を担当。その後、共に制作に携わった久弥直樹、樋上いたる、折戸伸治とビジュアルアーツに移籍しKeyを立ち上げる。Keyに活動を移してからは『AIR』『CLANNAD』『リトルバスターズ！』などのヒットゲームを次々に世に送り続け、ゲームクリエーターとしてとその名を広める事となる。
麻枝准が脚本を手掛けたアニメ『Angel Beats!』は、「泣ける」学園青春ものの金字塔となった。死後の世界の学園を舞台に、個性豊かなキャラクターたちが織りなす感動物語である。『Charlotte』も『Angel Beats!』の遺伝子を受け継いでおり、泣いて、笑えて、感動する作品である。

麻枝准はユーモラスな作品を提供することに定評のある人物である。
しかし、よくよく売れているゲーム類の影で出しているCD群には、暗くて重い思想をたっぷり詰め込んだりしている。たまに自分の担当したゲームのシナリオにもその一部分を持ち出すことがあり、ファンからボコボコに叩かれていることもしばしば。
ファンから「ゲームクリエイターであの容姿はないわ」と言われるほどビジュアルが良いのも特徴。本人の容姿うんぬんでこれまでの作品が色あせたり、麻枝准というクリエイターの価値やカリスマ性が下がるわけではないが、より高まったのは明らかである。

Key制作らしい野球ネタとギャグ

Keyの魅力はたくさん挙げられるが、ギャルゲーでありながら「泣きゲー要素が最終的にある+女性キャラに萌える+男性キャラも魅力満載+野球ネタがある+武器じゃない武器が登場する」などが挙げられる。
『Charlotte』の4話では、超能力により高校野球でナックルボールを投げる福山が登場する。友利はそれを特殊能力によるものと見抜いており、友利は星ノ海の野球部との練習試合で負けたら能力を使わないと約束させる。『リトルバスターズ！』も同様だが、「野球ネタの導入+野球ネタに詳しいところ」などが非常にKeyらしい。
寄せ集めのチームなので、普通に試合すれば負けるのは当然。そのため、高城が超高速で動ける能力を使うなど、試合でも能力を駆使するのだが、その瞬間をハイスピードカメラで撮影したカットが登場したり、思い切り転んで擦りむいた顔がモザイクになったりと、Keyらしいクオリティの高いギャグシーンも含まれる。

ベテランスタッフならではの神作画

『Charlotte』は作画や映像表現にも目を見張るべきものがある。
テレビアニメでは厳しいスケジュールのため、作画崩壊という惨事がしばしば見られるが、本作ではその心配はない。
ベテランスタッフたちが制作しているからなのか、全体的に作画はとても安定している。
映像表現面では、例えば、高城の高速移動にはバレットタイム撮影が使われている。バレット撮影とは、被写­体の周りを複数台のカメラで撮影して、カメラは高速移動しながらも被写体はスローモーションになる映像を作り出す技術である。特殊な映像表現は、アニメーション制作を担当したP.A. WORKSならではである。

『Charlotte』（シャーロット）の主題歌・挿入歌

OP（オープニング）：Lia「Bravely You」