満月をさがして(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『満月をさがして』とは、2002年から2004年まで種村有菜により『りぼん』に掲載されていた、ファンタジー漫画およびアニメ作品である。
喉の病気で余命わずかの少女満月が、死神タクトの力を借りて変身して歌手になるというストーリー。少女と死神の交流を描きながら生と死といったテーマも根底にあり、小中学生から大人まで幅広い人気を集めた。
満月の所属するレコード会社の若社長。若松円のマネージャーである今村鈴の兄。大重と不倫関係にある。以前は「ROUTE:L」のライバルバンド「クラシック・オーシャン」のメンバーだった。コミックス4巻の書き下ろし漫画で葵に「みつるん」と呼ばれていた。
今村鈴(いまむらすず)
CV:深見梨加
若松円のマネージャー。かつては大重正実と同じく「新山美紅(にいやま みく)」の名前でアイドルをやっていた。大重正実とは犬猿の仲だが、兄の貴条充との不倫について気にかけている。大重正実曰く、「仲の悪い設定」らしい。アイドル時代、大重よりは売れていたらしい。アニメ版では若松円の後任のマネージャー。
古雅葵(こがあおい)
CV:高橋広樹
満月の父。実は、文月の想い人であった清十郎の息子。作中では常に作務衣姿で描かれる。人気バンド「ROUTE:L」のギタリストでリーダーだったが、結婚後に解散し、葉月が産気づいたとき、車で病院に向かう途中事故で亡くなる。タクト曰く、作務衣姿で能天気な人物だった。満月のアホ毛は彼譲り。
古雅葉月(こがはづき)
CV:笠原弘子
満月の母で、旧姓は神山。とても身体が弱く、葵と駆け落ちし神山家を飛び出すも、満月を産んですぐに亡くなる。原作では文月の回想シーンでのベタのシルエットでしか登場していない。文月がフルムーンと初めて会った際、葉月と見間違えた。そのため、葉月とフルムーンはよく似ていると思われる。
古雅清十郎(こがせいじゅうろう)
古雅財閥の御曹司。文月と萌が話をしている時に、ひどい音を響かせてヴァイオリンの練習をしていた。萌から慕われていたが、清十郎は文月に恋してしまい、強引に文月を自分の許婚にする。しかし、その行為が萌を自殺に追い込み、文月から結婚を断られて破局した。原作終盤で神山家を訪れ、文月と再会する。葵の父であり、満月にとっては父方の祖父にあたる。奥さんはかなり前に亡くしたらしく、再会後、文月と再婚している。原作のみの登場。
『満月をさがして』の用語
死神
本作における『死神』は、生者の魂を冥界へと送る仕事を任された者のことであり、その全員が生前に自殺した元人間である。主要人物のタクト、めろこ、いずみは小児科所属であり、動物の耳と尾が付いている。タクトは半人前であるため、猫耳と尻尾はレプリカである。死神は全員背中に羽が生えているが、半人前のタクトはこれもレプリカのリュックを背負っている。
冥府に寮があり、普段はみんなそこで生活をしている。死神の外見年齢は死亡時の実年齢ではなく、死亡時の精神年齢による。
幽霊
感情のみで現世に留まる魂。人間にも死神にも見えない。英知は、死亡時に魂を回収にきたタクトを拒絶して幽霊になった。
半人前の死神が生前の記憶を取り戻すことでも、魂の行き場がなくなり幽霊になる。
ROUTE:L(るーと:える)
ボーカルの托人、キーボードの若王子、ギターの葵の三人組バンド。楽曲は全て葵が作詞作曲していた。解散して托人がソロになってからは、托人自身が作詞作曲した。
満月が1話のオーディションで歌った曲も葵の作った曲であり、それを聞いたタクトが既視感を感じていて、実は生前のタクトが葵と同じバンドのメンバーだったという伏線になっていた。
『満月をさがして』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
満月「私、タクトの歌すきだよ。タクトが優しい人なんだって、ちゃんと教えてくれるもの」
4話で、海辺で一人で歌っていたタクトの歌を聞いて満月が言った台詞。タクトはまだ自分の生前のことを思い出しておらず、うっすらと歌を歌っていたという記憶だけがあった。初めて聞いたタクトの歌声はとても切なく、「歌いたい」という気持ちが溢れていた。満月はタクトに、もっと自由に歌って欲しいと願う。
これは、11話に繋がる台詞でもある。生前の記憶を取り戻し幽霊になりかけているタクトに、満月は「命、奪って」と言った。そうすれば半人前のタクトは完全な死神になり、歌も自由に歌えるようになるからである。
タクト「俺がおまえの死を阻止する者になる!」
15話で、英知の死の真相が死神たちにバレてしまったことを知った満月は、置手紙を残して家を飛び出した。英知の死を受け入れきれず悲しみに押しつぶされそうになっていた。そんな満月を探し出したタクトが告げた台詞。「俺がずっとそばにいる。いつもそばにいて、おまえを守る。俺がおまえの死を阻止する者になる!好きだ」
満月自身、予定通り命日に命が尽きることを望んでいた。だが、タクトの真っすぐな言葉でもっと生きたいと願うようになった。
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目次 - Contents
- 『満月をさがして』の概要
- 『満月をさがして』のあらすじ・ストーリー
- フルムーンとして歌手デビューする
- ライバル若松円との対決
- いずみとの対面
- タクトの過去と、英知の真相
- 満月の心の闇と、フルムーンの成長
- めろこの過去
- フルムーンのストーカー騒動
- 大重と若王子の恋愛模様
- 光理の登場と、満月の心の変化
- 冥府にて、最後の戦い
- 3年後のストーリー
- 円と那智の番外編
- 『満月をさがして』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 神山満月(こうやまみつき)
- タクト・キラ
- めろこ・ユイ
- いずみ・リオ
- 桜井英知(さくらいえいち)
- 死神
- ジョナサン
- ミスティア
- 人間
- 若王子圭一(わかおうじけいいち)
- 大重正実(おおしげまさみ)
- 若松円(わかまつまどか)
- 神山文月(こうやまふづき)
- 田中さん(たなかさん)
- 那智(なち)
- 林光理(はやしひかり)
- 貴条充(きじょうみつる)
- 今村鈴(いまむらすず)
- 古雅葵(こがあおい)
- 古雅葉月(こがはづき)
- 古雅清十郎(こがせいじゅうろう)
- 『満月をさがして』の用語
- 死神
- 幽霊
- ROUTE:L(るーと:える)
- 『満月をさがして』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 満月「私、タクトの歌すきだよ。タクトが優しい人なんだって、ちゃんと教えてくれるもの」
- タクト「俺がおまえの死を阻止する者になる!」
- 満月「私は天使と呼びます!」
- 最終話で、英知が空へと消えていくシーン
- 『満月をさがして』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 声優関連
- 神山満月
- タクト
- その他
- 海外での人気
- コミックス
- アニメ
- モデルとなったもの
- 神山満月
- ジョナサン
- 場所や名前
- キャラクターカードコレクション
- コラボしたもの
- Secret Honey
- 『Alice closet』
- アニメイトカフェ
- 『満月をさがして』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):THE★SCANTY『I♥U』(第1話 - 第26話)
- OP(オープニング):THE★SCANTY「ROC-K'N ROLL PRINCESS」(第27話 - 第52話)
- ED(エンディング):Changin' My Life『New Future』(第1話 - 第6話、最終話)
- ED(エンディング):Changin' My Life「Myself」(第7話 - 第26話)
- ED(エンディング):Changin' My Life『ETERNAL SNOW』(第27話 - 第42話)
- ED(エンディング):Changin' My Life『Love Chronicle』(第43話 - 第51話)
- イメージソング:種村有菜『SMILE 〜Arina's Vocal Version』