ましろのおと(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ましろのおと』は、2010年5月号から「月間少年マガジン」(講談社)に連載されている津軽三味線を題材にした漫画。作者は羅川真里茂。
タイトルには「ましろの音」と「ましろノート」(ノートは音符などの意)の2つの意味がある。
三味線奏者にして師匠の祖父を亡くしたことをきっかけに上京した16歳の少年、澤村雪が様々な出来事を通しながら三味線や自分の音と向き合い、三味線で生きていくことを決意する。

『ましろのおと』の登場人物・キャラクター(澤村家)

澤村 雪(さわむら せつ)

16歳。青森県生まれ。天才的三味線奏者であり、師匠、育ての親でもあった祖父・松吾郎を亡くしたことを期に思いつきで上京。
幼い頃から祖父の三味線の音を聴いて育つ。耳で聴いて技術を習得したため、技術はあるが楽譜はまったく読めない。
その演奏にはムラがあり、飛び込みで演奏したライブでは圧倒的な音で盛り上げたが、緒方に請われて弾いた時には何の為に弾いたらいいのか解らずおざなりな演奏しかできず「つまらない音」と評される。
他人と争う大会などには興味がなく、人との関わりをあまり持たなかった。だが、上京し様々な人々との出会いを通して少しずつ心境が変わっていく。

澤村 若菜(さわむら わかな)

雪の兄。5月2日生まれの19歳。
真面目で弟思い(兄バカ)の性格。全国大会などにも出場し上位入賞するほどの実力者故に、自分の才能、雪や総一との実力差を痛感している。
ちょくちょく母親である梅子により捕縛されている。

澤村 松吾郎(さわむら まつごろう)

雪と若菜の祖父、梅子の父親で故人。幼い頃にかかった麻疹により全盲となる。
天才的三味線奏者だったが、無欲さ故に名を知られてはいない。だが、その演奏を聴いたことのある者からは「名人」と呼ばれ高く評価されている。
雪と若菜の師匠にあたるが、教えを乞うても「自分の音で奪え」と言って教えることはなかった。30年かけて即興曲「春暁」を完成させる。

澤村 梅子(さわむら うめこ)

雪と若菜の母親。2人からは呼び捨てにされるほど不仲。
それもそのはず。化粧品などを販売する会社「梅丸」の女社長で、澤村家には毎月100万円の生活費を送りつつも子育ては松吾郎に一任。息子からは「都合のいいときだけ母親になるな」と言われる。
松吾郎ほどの才能が世に出なかったことを悔やんでおり、息子である雪の才能を世に出すべく計画を練る。
行動派で豪快、そして傍若無人に他人を振り回す。

『ましろのおと』の登場人物・キャラクター(私立梅園学園)

前田 朱利(まえだ しゅり)

雪のクラスメイト。雪が転校してきた時点では津軽三味線愛好会唯一のメンバー。
祖母が疎開先で聞いたという津軽三味線の曲の手がかりを掴み、祖母に聴かせてあげたいという思いから津軽三味線をやるようになった。
授業中に携帯を没収される際、イヤホンが外れて漏れ出た音。その曲は雪の祖父、松吾郎の即興曲・春暁だった。
唯一弾ける松吾郎は既に故人。祖母に聴かせるのは無理かと思われたが、雪が自分なりにアレンジした「春暁」を祖母の前で演奏したことにより夢が叶った。

山里 結(やまざと ゆい)

朱利の幼馴染でゲームや漫画が好き。テレビで偶然流れた雪の演奏に惹かれる。
ゲーム愛好会の部員だが、朱利につきあって津軽三味線愛好会に入る。
海人のことが好きだが、海人はその事には気付いておらず、朱利ばかり構っている。その事への嫉妬や朱利の優柔不断に苛立つこともあったが、大会直前にコンプレックスを吐き出したことで朱利との関係はより固くなった。

矢口 海人(やぐち かいと)

朱利、結の幼馴染。
小さい頃に悪意は無かったが意図せずに嫌がらせをしてしまっていた事から、朱利の男嫌いの原因となった。
父親が弁護士で後を継いで欲しいと思われているが、本人はプロサッカー選手の夢を持っていた。実際、スポーツ推薦で梅園学園に入学できるほどの実力があったが、入学直後の練習試合で膝を故障。サッカー選手としての道を絶たれる。
才能を活かそうとしない雪に苛立ち、津軽三味線同好会への入部を賭けてサッカー勝負をした後に正式に入部。緒方が使っていた三味線を任せられ、「鳴らす」ことが出来るようになった。
松吾郎杯終了後、演奏を見に来ていた父親から本格的な足の治療とリハビリを切り出され、再びサッカーの道に戻ることを決意。

森永 雷(もりなが らい)

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