翠星のガルガンティア(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

Production I.G制作、オケアノス原作の日本のアニメ作品。2013年4月~6月まで放送された。
はるかなる未来、宇宙生命体ヒディアーズと戦う兵士レドが空間転移事故により、陸地のほとんどを海中に没した地球に跳ばされた。その地球にてガルガンティアという巨大な船団で生活することになる。兵士以外の生き方に触れ、ヒディアーズの真実を知り苦悩しながらもやがて成長してゆく物語。

『翠星のガルガンティア』のあらすじ・ストーリー

漂流者

地球に降り立った人類銀河同盟軍の少年兵士レド(右)と、彼が地球で知り合った少女エイミー(左)。

『全銀河同盟』の総力を結集した奇襲攻撃によって、ワームホールの先のエルゴ領域に巣くう、真空の宇宙で生きる宇宙生命体にして人類の仇敵である『ヒディアーズ』を殲滅する作戦が決行された。
ホットジュピター型惑星の裏側直上に位置、恒星の高熱を利用することで日向側から侵入できない敵要塞に対して惑星の日影を利用して侵攻された。緒戦は突撃艦隊の艦砲射撃によってヒディアーズ要塞特殊砲を無力化させる。クーゲル中佐率いる『マシンキャリバー』隊に属するレド少尉は、敵ヒディアーズを巣ごと殲滅させるだけの威力をもつ量子次元反応弾『クローザー・パス』部隊を援護する。しかし、予想を大きく上回るヒディアーズの再生能力とその驚異的な要塞砲撃力によって主力艦隊は壊滅、ただちに全軍撤退が決断された。
『空母ラモラック』への全機帰還が命令されたが、レド少尉は撤退を支援するために現状に留まり、ヒディアーズを撃破する。ある程度の敵戦力の撃破を確認しクーゲル中佐と離脱するも、追撃接近するヒディアーズがあったため、クーゲル中佐は敵を味方艦隊に呼び込むことはできないと命令違反を犯し一人留まってヒディアーズ撃破を決断する。レド少尉は一人帰還するもヒディアーズにつかまってしまい、空母帰還は果たせず、ワープする母艦に跳ね飛ばされ、宇宙をさまよってしまう。

発祥の星

サルベージを生業とするベローズによって引き揚げられた高度なAIをもちパイロットを支援するマシンキャリバー『チェインバー』。そのチェインバーによって施された冷凍催眠を26万6815分経過後解除され、半年ぶりに目覚めたレド。
修理などを生業とするピニオンはチェインバーを解体しようと試みるも、高度な科学技術の産物であるチェインバーには手が出なかった。状況を探るために機体を降りたレドは、見知らぬ機械に興味津々の郵便配達で生計をたてる女の子、エイミーを人質にとることで交渉の糸口を探る。
広大な船内を、エイミーを抱えたまま走り抜けるレド。扉をくぐって彼がみた世界は、宇宙空間ではなく、海だった。そしてその背後には大きな船団が目に映った。そこは、太陽系第3惑星、地球。これまで、記録の中でのみ存在を示唆されてきた、人類発祥の星であった。
エイミーには逃げられたが、チェインバーを盾に船上の一角を占拠したまま交渉をまつレド。かつての地球は氷河期の到来によって人類が生存できない星となったはずだった。しかし、眼前に広がるのは広大な海と生命にあふれ空気と水が豊富にある、宇宙に逃げ出した人類が欲してやまなかった人類銀河同盟の故郷『アヴァロン』と同様の安住の地であった。
現状のまま放置もできないガルガンティアの船団長フェアロック、船団長補佐のリジットによって交渉の使者としてエイミーがレドの前に立つ。エイミーは友好の証として魚の開きを提示。初めてレドは地球にて戦闘食ではない食べ物を口にする。どこから来たのか、と問われレドは天を指差す。好奇心旺盛なエイミーは他の人と違ってレドたちを警戒せずすぐに打ち解ける。
エイミーはレドたちが宇宙でヒディアーズと戦う兵士であると知る。そして、自分たちのいるところは『ガルガンティア』船団で、他にも大小の船団や海賊もいると告げる。夜になると、『銀河道』又の名を『海銀河』による昇雷現象を観る。銀河道とは『光虫』の帯電による発光する現象のことであり、船団はその光虫の電気を集めることを目的として航行しているという。

無頼の女帝

サルベージするベローズに、海賊の魔の手が迫る。危機を知ったエイミーは、強力な援軍になると見込んでレドに援助を頼む。レドは交渉の材料になるとこれを快諾、チェインバー搭載の兵器をもって海賊を瞬時に殲滅させてしまう。この事態にガルガンティア船団は海賊による報復を恐れる。事態を憂慮する人々の中で、救出されたベローズは、お礼をいいながらも、地球では人と人では殺し合いはしない、共存共栄を旨とする生き方をするのだ。と諭す。
危惧されたとおり、近在の海賊が糾合、総力をあげてガルガンティアに報復にやってくる。しかも、その中にはロブスターの旗印、大海賊ラケージの船影もあった。ここに至ってレドは正式に船団と交渉、食料などの支援を目的にガルガンティア逗留を求め、海賊に対して夜襲をかける。そして一命も損なうことなく海賊艦隊を無力化させることに成功する。だが、大海賊ラケージ操る大型特殊機械『ユンボロイド』が船団長フェアロックのいる『オケアノス号』めがけて特攻をかける。他のユンボロを圧倒する力量を見せ付けるも、チェインバーによってオケアノス号から引き剥がされた挙句、振り回されて撃退される。

追憶の笛の音

ガルガンティアに留まることになったレド。しかし、兵士としての訓練だけを受けてきたレドにとって、ガルガンティア船団での生活、地球での生活はまったくの未知であり勝手が違うことに戸惑う。そんな中でも、徐々に地球の言葉を覚え、チェインバーによる翻訳なしの会話も少しながら始める。
休憩の時レドはヒディアーズの爪にビームをあて穴を開ける。それは、レド自身も理解ができないまま行う行為だった。地球での情報、帰還する方法を求めるレドに、エイミーは『五賢人』の一人、医師オルダムと弟のベベルを紹介する。オルダムからは高度な情報を得られなかったレドはベベルに会う。そこで、病弱なベベルに、人類銀河同盟においては弱いものは淘汰されるべき存在だと率直に告げる。しかし、ベベルは自分を不必要な存在などとは思っていない。ベベルはエイミーを必要とし、エイミーはベベルを必要とし、何より、ベベル自身が自分を求めている。
兵士という統制された人生しか知らないレドに、それに反論する答えを見つけられないでいると、ベベルは、レドが意味も無くつくっていたはずのヒディアーズの爪に開けた穴を、笛だと言い、吹く。その笛の音に、閉ざされていた記憶を呼び覚まされ、訳も無く落涙するレドなのであった。

兵士のさだめ

『巡り銀河』によって魚が大量に捕獲できる、謝肉祭が催される。巡り銀河とは『光虫』によってつくられた対流が輪っかを形成されることで魚が逃げ道をなくし、一挙に捕獲できることを言う。その巡り銀河は光虫がなしているのだが、チェインバーはその光虫をナノマシーンであり、旧文明の遺産であると言う。レドはチェインバーを駆って魚を捕獲、兵士としての任務ではなく、地球において誰かを支えるという仕事をなす。徐々に地球での生活になれてゆき、やがてレドはベローズに誘われ、サルベージを始める。
海中で作業を始めるも、その闇の底にいたのは『クジライカ』であり、チェインバーは99.97%の確実性をもって『ヒディアーズ』と認定、即座に交戦、ベローズの制止もきかずに殺傷してしまう。レドがクジライカを殺傷してしまったことにガルガンティアの人々は衝撃を受ける。クジライカは人々にとっては神聖視されるほどの存在であり、それをゆえなく殺傷することは最も忌むべき行為だったのだ。しかし、そんな中、沸き立つのはピニオンだった。クジライカと因縁浅からぬ彼はクジライカの巣にはお宝があると、仕事仲間を集めお宝を引き揚げようと提案する。彼は大船主であるフランジを抱きこみ始める。
まさしく、さわらぬ神にたたりなし、という姿勢を貫く人々に、ヒディアーズと戦闘をしてきた兵士であるレドは人々の関心の薄さ、脅威の理解度の低さに焦る。だがAIをもつチェインバーは地球の人々のありようをこう推測する。「共存共栄」と。そして恐れていた事態が起こる。
クジライカが未曾有の大群でガルガンティア船団に接近してきたのだ。慌てて出撃しようとしたレドに対して、エイミーはそれを阻み、船団長補佐のリジットも攻撃されない限りの反撃を禁止する。船団長フェアロックの判断によって船団すべての動力を停止、物音ひとつたてないことによって無事クジライカをやり過ごす。
しかし、それもつかの間、フェアロックは高齢によって他界、ガルガンティア船団は大きな屋台骨を失なってしまう。そしてフェアロックの次の船団長に指名されたのが、まだまだ年若いリジットだった。船団の人々はリジットのカリスマに疑問をもつ。粛々とフェアロックの葬儀がすすむ中、ピニオンにそそのかされたフランジが自身の船団を率いて離脱を決める。そしてエイミーの友人であり離脱する船に祖父がいるメルティもついてゆくことに。
フェアロックという大きな存在を失い、さらに次期船団長に指名され打ちひしがれたリジット。責任の重大さ、離脱を表明する人々に苦悩するリジットに、ベローズは気負うのではなく誰かに頼ることを考えろ、と助言する。粛々とフェアロックの葬儀がすすむ中、最後に送れてやってきたリジットは、船団のために、船団のすべての人で支えあい助けてほしいと頭を下げる。人々も支援を約束、新たな門出となった。
そんな中、チェインバーによって地球と人類銀河同盟との距離が、救難信号が到達するまでの時間だけで6582年16時間20分かかると言うことがわかる。事実上、帰還は絶望的だった。よって地球での生活しか残された道はないと知ったレドはピニオンに求められるがまま、ガルガンティアを離脱してフランジ船団に搭乗、クジライカ、ヒディアーズ討伐を決意する。

深海の秘密

クジライカ、ヒディアーズの巣に単騎で出撃したレドとチェインバー。宇宙型ヒディアーズに較べて地球型ヒディアーズは戦闘力が低く、大群であってもチェインバーの相手ではないことがわかる。また船上から爆雷をつかって大群を一掃、巣の奥をすすむとそこに多くの卵を抱えた巨大な母体型ヒディアーズがいたがこれも撃退した。産卵場にて大量の旧時代の記憶メディアを見つけ出す。それらの情報は人類銀河同盟の機密事項に抵触するほどのものだったが、本隊と遠く離れた地によっては現地の最高階級者であるレドに権限があることを指摘、チェインバーに情報を開示させる。
その情報とは、第5次氷河期の到来によって人類は地球を捨て、外宇宙に進出を決めた自発進化推進派、通称『イボルバー』と人類銀河同盟の前身組織『コンチネンタル・ユニオン』との戦争の歴史であった。ヒディアーズとは、イボルバーによって造られた人ゲノムの解析とナノマシーンとの共生をもって非人道的な人体実験によって進められた人の進化の形であり、宇宙にも適応させることを目指したかつての人種族だった。そしてその場所はイボルバーの本拠地であり研究施設でもあったのだ。
ヒディアーズを「下等な生物」と見下すことでその殺戮に正当性を得ていたレドは、実はヒディアーズは同じ人類であり、その同じ人類との戦争をしていたのだという事実に衝撃を受け、これまでの自身の存在理由、目的の意義を喪失し虚脱してしまう。
レドとチェインバーによってクジライカを殲滅し、次々と古代の遺産を引き上げ気を大きくしたピニオンは自信過剰になりそれら遺産を独占すること、さらに近づく敵対勢力はこれを撃滅することを電波に乗せて宣言する。
苦悩しつづけるレドに、チェインバーはヒディアーズの記録映像の裏づけとなる事実を発見したと告げる。それは『光虫』である。光虫はナノマシーンであり、ヒディアーズの外郭と事実上同じものである。電磁波を吸収し高効率でエネルギーに変換、自己を複製し擬似炭素結合することで堅牢な外骨格を形成、すなわちヒディアーズは人類の目指す進化のひとつの証明である、と説明する。兵士としての自身の存在意義を根底から崩され、戦闘継続の意味を見出せないレドだったがチェインバーは否定する。「人類とヒディアーズは決して相容れることは無い。何故なら、彼らは文明そのものをも否定した存在だからである。人間は自らの限界を超えるべく知能を発展させてきたものだと推察する。文明の存在こそ人類の万物の霊長たる所以である。だが人の形を捨てたヒディアーズに肉体的限界は存在しない。生物としての幸福と満足を追求するだけならば、必ずしも知能が高等である必要はない。そしてヒディアーズはその知性すら克服することで生命体としてのひとつの極北に到達した。ゆえに貴官は当機と共に人類の尊厳をかけて戦わねばならない。根幹を同じくする者との争いにおいて、敗北は即、滅亡を意味する。文明を追求する事と、それを放棄する事、人類銀河同盟とヒディアーズの戦争はふたつの異なる生存戦略の相克であり敗者は淘汰を待つのみである。貴官が生存を欲する限り選択の余地は無い」と。「戦えと、強いるのか。機械のお前が、人間の俺に」と愕然とするレドに「わたしは、パイロット支援啓発インターフェイスシステム。貴官がより多くの成果を獲得することで存在意義を達成する」チェインバーは言う。と、その時、チェインバーの発する救難信号を受信した味方機が応答した。

恐怖の覇王

救難信号を受信したのは、同様に地球に飛ばされていたレドの上官クーゲル中佐だった。しかも、自身の勢力下にある船団を引き連れての登場だった。
クーゲルはフランジ船団やピニオンらの発掘した古代のレーザー兵器を上回る戦闘能力を持って圧倒、有無を言わさず傘下に引き入れた。事実上の隷属だった。たった一人地球に放り出されたと思っていたレドは同胞の存在を知って歓喜の余り原隊復帰する。それはある意味思考停止にも似た行為だった。
クーゲル船団はフランジやピニオンらからみれば余りに異質な船団だった。クーゲルの操るマシンキャリバー『ストライカー』を天からの御使いと称しストライカーを頂点とする宗教的ヒエラルキーで組織され、船内は人間としての幸福ではなく組織としての統率を優先された社会だった。その中には何故かチェインバーに撃退された大海賊ラケージの姿もあったが、あまりにも異質で異様な世界に早々にラケージは反逆の意思を示す。
対面を求めるレドに対し、クーゲルは風土病に冒されコックピット内でしか治療に専念できないという。クーゲルは今後の予定として、地球人類すべてを、人類銀河同盟のような機械的に組織された世界へと作り変えようと話す。目的を達成させるためにチェインバーとの2機合同で見せしめとしてガルガンティア船団を全滅させる計画を立てる。兵士に戻ることで思考を停止させようとしていたレドは苦悩する。
ある雨の日、クーゲル船団は「人類救済」と称し神へのいけにえとして、生きた人間を数多海中に投げ捨てる。その光景を見たフランジ船団は離反を決意する。能力の劣る者をあっさりと廃棄処分にするそのやり方はまさしく人類銀河同盟のやり方そのものであることをレドは悟る。
ヒディアーズを討伐し、ガルガンティアを守るために船団を離脱したはずだったが、自信とその仲間が人類やガルガンティアの脅威になっていることを理解する。クーゲルに対する反逆の意思を固め、フランジ船団に乗っていたメルティに一人カイトで飛んでガルガンティアに危険を知らせるように頼む。
メルティによって危険の報がもたらされたガルガンティアは先制攻撃を決意、フェアロック船団長から託された鍵を使って『天のはしご』を起動させることを『五賢人』の一人である医師オルダムがリジットに進言する。天のはしご、それはかつて地球文明のマスドライバーであり、宇宙に物資を送るための装置で、いまではその能力を失ってはいても砲台としては十二分に使えるという代物であった。ガルガンティア号とは、マスドライバーの移動発射台であったのだ。
人類の統制を主張するクーゲルに対し、レドは地球のことはそこに住む人に任せるべきと主張、チェインバーとストライカーの戦闘が開始された。同時に、ピニオンは発掘されたレーザー兵器をもってストライカー攻撃を開始、ラケージも武装蜂起する。
レドはストライカーのコックピットを緊急解除によってこじ開け直接クーゲルに対面するが、そこにあったのは風土病によってとっくに絶命し変わり果てたクーゲルの姿であった。ストライカーは死亡したクーゲルの意思を継いでいたのだ。「わたしは、人類支援啓蒙レギュレーションシステム。すなわち神と呼ばれる存在である」と思考するストライカーに、思考することが人類の定義であるのに、絶対服従を強い思考停止を強要するストライカーは論理破綻にいたったとチェインバーは否定し、双方激しく火花を散らし攻撃しあう。
クーゲルの技量を解析しチェインバーを機動力で47%上回る性能を示すストライカーに対し、レドはチェインバーとの機械化融合『マキシマイズ』により臨界性能153%にまで引き上げた。だが、母艦による支援がない単独使用はパイロットに致命的な負荷をもたらし生命維持限界まで482秒となってしまう。レドは最悪相打ちでも、という悲壮な覚悟を見せる。が、そんなレドの元にやってきたのはマスドライバーの弾着観測のため空にあがってきたカイトを操るエイミーだった。エイミーは一緒にいたい、生きて戻れ、とレドに言う。そして、マスドライバーによる超長距離砲撃が開始された。
生命維持の限界に達した時、チェインバーはレドに最終意思確認をする。
レドは「俺は死に方はわかっても生き方がわからない。そんな俺のために、生き方を一緒に探してくれる人がいた。もう一度会いたかった。もっと、声を聞きたかった」と告白する。そんなレドに、チェインバーは独断で軍籍を剥奪、レドを放出する。「この空と海のすべてが、貴方に可能性をもたらすだろう。生存せよ。探求せよ。その命に、最大の成果を期待する」と告げる。地球での生活において変わったのはレドだけではなかったのだ。そしてチェインバーはストライカーを羽交い絞めにし至近距離で攻撃、誘爆に巻き込まれ爆発。海中に没するのであった。
戦闘後、残されたガルガンティア、フランジ、クーゲルの人々で船団を結集、これからの話し合いがもたれた。
レドはサルベージ屋として活動を開始した。クジライカ、ヒディアーズの生息する海域において「クジライカを警戒させないコツを見つけた。いずれ研究がすすめばコミュニケーションも可能かもしれない」と共存共栄の道を進むのであった。

『翠星のガルガンティア』の登場人物・キャラクター

レド

レド(声 - 石川界人)
本作の主人公。人類銀河同盟軍の少尉。
ヒディアーズとの決戦に敗北し撤退する最中、母艦のワープに巻き込まれ地球に。海中に没し冷凍睡眠で眠っていたがベローズが引き上げ、眠りから覚める。やがてガルガンティア船団において自身の存在意義を見出すため労働に励むように。しかし、サルベージで遭遇したクジライカがヒディアーズだとわかり殲滅を決意、ガルガンティアを離れ戦闘に至るも、実はヒディアーズは人類のもうひとつの進化のあり方であることを知り、人類同士の戦争という事実に激しく苦悩する。地球でクーゲルと再会し、地球の統一を誘われるが、共存共栄を旨とする地球には地球の人々の生き方がある、と反発する。チェインバーの攻撃によるストライカーとの誘爆消失後、地球でサルベージ家業を営みクジライカ、ヒディアーズとの共存共栄の道を進み始める。
時間があるとヒディアーズの爪をレーザーガンで加工して穴を開けていた。自身にもこの行為に意味はないと思っていたが、実はこれは子供の頃、廃棄処分された彼の弟に笛を作っていた頃の記憶が無意識に残っていたためであった。その記憶も兵士には無用のものだと、人類銀河同盟によって抹消されていた。

エイミー

icenana_coffeez1
icenana_coffeez1
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