Duran Duran(デュラン・デュラン)の徹底解説まとめ
Duran Duran(デュラン・デュラン)とは、1978年、イギリス、バーミンガムにて結成されたバンド。1980年代に起きたニューロマンティックムーブメントを代表するバンドとなり、アイドル的なルックスのよさやスタイリッシュなファッションを武器に世界中でブレイクした。1981年「プラネット・アース」でデビュー、84年シングル「ザ・リフレックス」で初の全米No.1に輝く。その後はメンバー・チェンジなどで活動は一時停滞するが、デビュー40周年を超え、これまでのレコード・セールスは1億枚を超える。
Duran Duran(デュラン・デュラン)のミュージックビデオ(MV / PV)
Burning the Ground
1989年12月にリリースされたデュラン・デュランの20枚目のシングル。
コンピレーションアルバム『Decade Greatest Hits』の宣伝用シングルとして単体でリリースされた。
「グラビアの美少女」のカメラサウンドに始まり、「セイヴ・ア・プレイヤー」、「ハングリー・ライク・ザ・ウルフ」、「リオ」等、過去10年間のヒット曲の断片で構成されており、コーラスには「Girls on Film」の「Girls !」や、「ザ・ワイルド・ボーイズ」の「Boys!」 また、「ノトーリアス」の「noh-noh」「プラネット・アース」の「bopbop bop」、「ザ・リフレックス」の「tananana」や「flefle fle fle flex」などの音節 が組み込まれている。
また、デュラン・デュランの名前の元となった映画『バーバレラ』からもいくつかのサウンドサンプルを使用している。
(Reach Up For The)Sunrise
2004年の11枚目のスタジオアルバム「Astronaut」からリードシングルで、デュラン・デュラン31枚目のシングル。
1985年の「007 美しき獲物たち」以来19年ぶりにオリジナルメンバー5人が集結した。
40代になったメンバー達が、久しぶりに5人が揃って、青春だった20代の頃を、ファンの人たちと共に謳歌するようなナンバー。
90年代のデュラン・デュランはどこに行ったのかと思うくらいの明るく、弾けるナンバーである。
アンディ、ロジャーが抜けた1986年以降、ノトーリアスから、基本的に明るい曲が無くなったが、デュラン・デュランはまだこんな曲が書けたのである。
2004年10月に UKシングルチャートの5位に達し、母国で14番目のトップ10ヒットとなった。
2004年12月4日に米国ビルボードホットダンスミュージック / クラブ プレイチャートで1位に輝いた。
All You Need is Now
2010年のアルバム『All You Need Is Now』のオープニングを飾るタイトルナンバー。
出だしから90年代の頃のエッジの効いたサイケなサウンドで幕を開けるが、一転転調したかと思うと、かつてのデュラン・デュランのサウンドが開花する。
通常、アーティストはキャリアを重ねる毎にサウンドを変化させ、それまでのサウンドから脱皮をしてゆくものだが、デュラン・デュランの様に20年以上前の全盛期のサウンドに戻るアーティストは稀有である。例えばハードロックのバンドが生涯ハードロックのスタイルを貫き通すかの如く、デュラン・デュランも生涯デュラン・デュランのスタイルを貫いている。
2010年12月8日に無料ダウンロードとしてiTunesで最初にリリースされた。無料ダウンロードのため、イギリスの販売チャートにはランクインしなかったが、アメリカのビルボードではアダルトポップソングチャートで38位となった。
ミュージックビデオはニック・イーガンが監督した。
Girl Panic!
2011年4月16日リリースの『All You Need Is Now』からのセカンドシングル 。
まさに21世紀版「グラビアの美少女」。デビュー当時のデュラン・デュランのサウンドを30年の時空を超えて再現したような曲である。
しかしそれ以上に話題になったのが、ジョナス・アカーランド(Jonas Åkerlund)が監督した、ミュージック・ビデオである。
ナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)、シンディ・クロフォード(Cindy Crawford)、エヴァ・ハーツィゴヴァ(Eva Herzigova)、ヘレナ・クリステンセン(Helena Christensen)、そしてサイモン・ル・ボンの妻であるヤスミン・ル・ボン(Yasmin Le Bon)の5人のスーパーモデル達が、デュランデュランのメンバー達を熱演している。
ナオミがヴォーカルのサイモン、シンディがベースのジョン・テイ ラー、ヘレナがドラムのロジャー・テイラー、エヴァがキーボードのニック・ローズ、そしてヤスミンが無名のギタリストを演じている。
ナオミが使用したマイクには、700粒ものスワロフスキー製クリスタル素材「クリスタライズ・スワロフスキー・エレメントがちりばめられている。
Pressure Off
2015年リリースのアルバム『Paper Gods』からの全国シングル。
朋友ナイル・ロジャースのプロデュースで、まさに1978年の全米ナンバーワンソング「おしゃれフリーク」に代表されるシックのファンキーディスコサウンドと、1980年代デュラン・デュランのニューウェーブサウンドが高次元で融合し現代に蘇った一曲。
ゲストボーカルとしてフィーチャリングされているのは、アカデミー賞受賞作品「ムーンライト」や「ドリーム」等に出演し、女優としても大ブレイクしている個性派ソウル・ディーバのJanelle Monáe(ジャネール・モネイ)。
ベースのジョン・テイラーは、「まさに不可思議な初期のデュラン・デュランの音への回帰なんだ。エッジの効いたポップ・サウンドに、ダークで風変りで実験的な面が共存している。」とコメントしている。
Duran Duran(デュラン・デュラン)の名言・発言
サイモン・ル・ボン「それじゃダメだ。ずっと同じことをやっていれば、それなりにうまくなるのは当然のこと。だからこそ、もっと続けて、もっとうまくならなきゃいけない」
2021年、デュラン・デュランはデビュー40周年を迎えた。これについてジョン・テイラーはインタビューで「アルバムデビューの40周年について考え始めたのは、数年前のことだ」と述べている。
「どうやって祝うのがいいか、みんなで考えたよ。でも考えれば考えるほど、大げさなことは似合わないと思えてきた。そもそもさ、40周年を祝うバンドなんてあるか? 同じ仕事を40年も続けてきましたって、そんなこと、いったい誰が祝福してくれる? それで、結論が出た。僕らは自分たちにできるベストなことをやればいい、最高のアルバムを、また作ればいいんだと」
そしてサイモン・ル・ボンは40周年について、「40年の歳月は、決して短くない。その間に学び、身に付けた知恵と技のありがたみは忘れがちだが」といいつつ表題セリフを述べ、デュラン・デュランがこれからも更に進化していく必要性を語っている。
ニック・ローズ「最近では、世の中にたくさんの音楽が溢れているので、バンドはもう人と違う音を出したくないのかもしれない。音楽がアルゴリズムや何かで機能するようになって、他の人と同じように聴こえる方がいいのかもしれない」
ニック・ローズは、イギリスの音楽と楽器のサイト「Music Radar」のインタビューの中で、初期のデュラン・サウンドについて聞かれ、「クラフトワークとデヴィッド・ボウイの間のどこか。それから、ザ・クラッシュのようなパンクバンドのエネルギーを加えようとした。ロキシー・ミュージックやスティーヴ・ハーレイ&コックニー・レベルもあった。もちろん、ディスコ音楽もね。僕たち5人は全員、シックが大好きだった。ラジオ・ルクセンブルグで初めて彼らを聴いたとき、そのグルーヴ感に圧倒されたよ。ジョン・テイラーをギターからベースに転向させたのもこのバンドだ。バーナード・エドワーズについては......なんて言ったらいいんだろう」
シックのベーシスト、バーナード・エドワーズはジョンとアンディのサイドプロジェクト「パワーステーション」のプロデュースをし、その後1996年のシック来日公演の後、宿泊先のホテルで急死した。
「80年代前半で一番覚えていることは、素晴らしい音楽がたくさん作られていたことだね。クラフトワークやザ・クラッシュはもちろんのこと、マドンナやプリンス、キュアー、INXS、スージー&ザ・バンシーズ、ヒューマン・リーグ、ザ・スミスなどがいた。僕たちは皆、自分たちの小さなニッチを切り開こうとしていた。他とは違う音を出したかったんだ」
そして表題のセリフで現代におけるロックの没個性化を語った。
ニック・ローズ「彼のレコード・コレクション、僕は嫌だったな! 学校で子供たちに禁じるようなヘヴィなロックが多かった」
英国の新聞『The Guardian』のインタビューで、キーボードのニック・ローズは、ギターのアンディ・テイラーの音楽の趣味が合わなかったことを話し始めた。
しかし、ドラマーのロジャー・テイラーが、「でも、君らの衝突が本当に素晴らしいものを作り出した」と補足すると、ローズは「アンディのエッジ、ロックなところが、ディスコのグルーヴやエレクトロニック・パルスに逆らい、本当に上手く行った」と、それに同意した。
ロジャーは、「アメリカ人が好むものでもあった。当時はまだ、ラジオではロックが流れていて、僕らはヘヴィなギター・サウンドを持つ唯一のニュー・ウェーヴ・バンドだった」とも付け加えている。
アンディは1980年に3代目のギタリストとしてデュラン・デュランに加入。ファースト『Duran Duran』(1981年)から『Notorious』(1986年)まで4枚のスタジオ・アルバムの制作に参加したが、1986年に脱退。2001年に復帰したものの、その5年後にまたバンドを去った。
彼はその後10年以上、音楽シーンを離れていたが、2019年にシングル「Love Or Liberation」をリリースした。
Duran Duran(デュラン・デュラン)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
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目次 - Contents
- Duran Duran(デュラン・デュラン)の概要
- Duran Duran(デュラン・デュラン)の活動履歴
- ニューロマンティック・ムーブメントとは
- 1978〜1980 バーミンガムのクラブ時代
- 1981〜1982 デビュー
- 1983〜1984 MTVの時代に乗り全米制覇
- 1985 サイドプロジェクト「パワー・ステーション」から007テーマソング
- 1986〜1988 アンディ、ロジャーの脱退
- 1989〜1992 ウォーレン・ククルロの加入
- 1993〜1995 『ウェディングアルバム』の大ヒットでメジャーシーンに復帰
- 1997〜2000 ジョン・テイラー脱退、「ルボン、ローズ、ククルロ」のトリオへ。
- 2001〜2004 「オリジナル5」再結成
- 2005〜現在 再びアンディを失い4人に
- Duran Duran(デュラン・デュラン)のメンバー
- Simon Le Bon(サイモン・ル・ボン/ Vo)
- Nick Rhodes (ニック・ローズ/key)
- John Taylor(ジョン・テイラー/b)
- Roger Taylor(ロジャー・テイラー/dr)
- Duran Duran(デュラン・デュラン)の旧メンバー
- Andy Taylor(アンディ・テイラー/g)
- Stephen Duffy(スティーブン・ダフィー/vo)
- Andy Wickett (アンディ・ヴィケット/vo)
- Warren Cuccurullo(ウォーレン・ククルロ/g)
- Sterling Campbell(スターリング・キャンベル/dr)
- Duran Duran(デュラン・デュラン)のディスコグラフィー
- アルバム
- Duran Duran / デュラン・デュラン
- Rio / リオ
- Seven And The Ragged Tiger / セブン・アンド・ザ・ラグド・タイガー
- Notorious / ノトーリアス
- BIG THING / ビッグ・シング
- Liberty / リバティ
- Duran Duran / ザ・ウェディング・アルバム
- Thank You / サンキュー
- Medazzaland / メダザランド
- Pop Trash / ポップ・トラッシュ
- Astronaut / アストロノート
- Red Carpet Massacre /美しき深紅
- All You Need Is Now / オール・ユー・ニード・イズ・ナウ
- PAPER GODS / ペイパー・ゴッズ
- FUTURE PAST / フューチャー・パスト
- コンピレーション・アルバム
- Decade / ディケイド
- シングル
- Girls On Film -1979 Demo
- DREAMING OF YOUR CARS - 1979 DEMOS PART 2
- ライブ・アルバム
- Arena / アリーナ
- Duran Duran(デュラン・デュラン)の代表曲
- Planet Earth
- Girls on Film(グラビアの美少女)
- Hungry Like the Wolf
- Rio
- Is There Something I Should Know(プリーズ・テル・ミー・ナウ)
- Union of the Snake
- The Reflex
- The Wild Boys
- A View to a Kill(美しき獲物たち)
- Notorious
- I Don't Want Your Love
- All She Wants Is
- Ordinary World / オーディナリー・ワールド
- Duran Duran(デュラン・デュラン)のミュージックビデオ(MV / PV)
- Burning the Ground
- (Reach Up For The)Sunrise
- All You Need is Now
- Girl Panic!
- Pressure Off
- Duran Duran(デュラン・デュラン)の名言・発言
- サイモン・ル・ボン「それじゃダメだ。ずっと同じことをやっていれば、それなりにうまくなるのは当然のこと。だからこそ、もっと続けて、もっとうまくならなきゃいけない」
- ニック・ローズ「最近では、世の中にたくさんの音楽が溢れているので、バンドはもう人と違う音を出したくないのかもしれない。音楽がアルゴリズムや何かで機能するようになって、他の人と同じように聴こえる方がいいのかもしれない」
- ニック・ローズ「彼のレコード・コレクション、僕は嫌だったな! 学校で子供たちに禁じるようなヘヴィなロックが多かった」
- Duran Duran(デュラン・デュラン)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ジョン、ロジャー、アンディ、3人のテイラー
- デュラン・デュランの歌詞について
- 夜のヒットスタジオに出演