ドリフターズ(Drifters)のネタバレ解説・考察まとめ

『ドリフターズ』とは、月刊誌『ヤングキングアワーズ』にて2009年6月号より連載中の歴史ファンタジー漫画である。作者は平野耕太。
世界中にその名を残す歴史上の人物が、時代も国も超えて集まる異世界。彼らは「漂流者(ドリフターズ)」と呼ばれ、すべてを滅ぼそうとする「廃棄物(エンズ)」たちと壮絶な戦いを繰り広げる。
関ヶ原の合戦に加わっていた島津豊久は、突然その異世界へと飛ばされた。彼はそこで織田信長や那須与一と出会い、武士の本能に従って、血で血を洗う戦へと身を置き、やがて「国盗り」を志す。

オルミーヌ(CV:古城門志帆)

十月機関の一員で、歴史上の人物ではなく、この世界に最初から暮らしている人間のひとり。豊久ら3人を監視しており、やがて見つかって行動をともにすることになる。武士の考え方、戦い方に驚いてばかりだが、惹かれてもいる。巨乳と眼鏡が特徴で、信長からは「オッパイメガネ」「オッパイーヌ」などとさまざまなあだ名を付けられている。十月機関の中でもオルミーヌといえば「オッパイメガネ」と思われているようである。
札を用いて石を出現させることができる。符術は他の十月機関の人々でも使えるが、安倍晴明によれば実は彼女が一番才能があるそうである。その能力から「石棺のオルミーヌ」とも呼ばれている。

カフェト( CV:西田雅一)

十月機関の一員で、こちらの世界にやって来たハンニバルとスキピオを最初に見つけた人物。金髪と眼鏡が特徴である。

ドグ

獣の耳を持つ青年。十月機関の所属ではないが、彼らに協力している様子。十月機関の1人と、カルネアデス跡地にいる黒王軍の動きを探っていた。しかし、潜入に気づいた義経によって殺された。

廃棄物(エンズ)

黒王(こくおう / CV:楠大典)

黒王軍を率いる人物で、その正体は謎に包まれている。廃棄物のひとりであることから、歴史上の誰かであることは間違いないが、顔は黒く塗りつぶされ、大きなローブをかぶっているため性別もわからない。手には大きな傷があり、かつて人間を救おうとしたが、拒絶されたという。そのため、人ならざる者たちに文明を持たせ、彼らの世界を作ろうとしている。光秀はその正体について一応の心当たりがあるようだが、戦術に明るい点などから今ひとつ確信を持てずにいるようである。
「生命の増殖」という力を持ち、あらゆる生き物の怪我を即座に治すことができる。また、生き物の細胞を過剰に増殖させることにより、死に至らしめることも可能である。稲などの食料を生み出すこともできる。しかしながら彼の命は有限であり、そのため化物たちに生きる術を教えているという。また、力を使うと体から破片のようなものが落ちるような描写がある。
無限に続く暗黒時代を生み出すことを目的とするため、「黒王」と名乗っている。

土方歳三(ひじかた としぞう / CV:安元洋貴)

江戸末期に生きた、新選組副長である。廃棄物としてこの世界に現れ、すべてのものを滅ぼすために戦っていた。新選組の隊士たちの亡霊を操り、戦わせることができる。しかしそこに、沖田総司や近藤勇といった、同郷の気心の知れた者たちが現れないことが気がかりだった。また黒王に従ってはいるものの、ゴブリンやオークに農耕を教える黒王のやり方には苛立ちを見せることもある。
ヴェルリナにて豊久と対峙する。島津と言う名から彼が薩摩の出身であることに気づくと、「薩奸死すべし」と彼を罵った。武士2人の戦いに決着はつかず、土方は黒王の指示により撤退する。以降、土方は豊久のことを気にかけるようになる。また、マモン間原へと進軍する中で、かつてほど戦いに対し心が踊っていない自分に気づく。同時に、豊久との戦いは楽しかったと回想している。
豊久が信長らを逃がすために殿を務め、戦いで疲弊していたところに現れた。土方は豊久を殺そうとするが、そこで初めて沖田の霊が現れる。彼は土方に、このまま豊久を死なせて良いのかと問いかけ、消えていった。また近藤の霊も現れ、笑顔でなにかを言おうとして消えてしまった。その時、豊久の命を奪おうと化物たちが襲いかかる。土方は、反射的に豊久を救い、化物を殺す。

ジャンヌ・ダルク(CV:皆川純子)

フランスの百年戦争の英雄である。「オルレアンの乙女」とも呼ばれる。しかし異端審問法廷にかけられ、火あぶりの刑に処せられる。その際にEASYによってこちらの世界に送り込まれた。廃棄物であり、黒王に従っている。国のため、神のため戦ったのに、最後は人に裏切られ処刑されたことから人間を恨んでいる。炎を操ることができる。
エルフの村近くの城壁をジルドレとともに襲撃する。そこで豊久と戦うが敗北する。しかし豊久はジャンヌが女性であることに気づくと、命は奪わなかった。それを屈辱とし、豊久を焼き尽くし、命を奪うことを心に決める。
アナスタシアから何かと気にかけられている。

ジルドレ(CV:乃村健次)

百年戦争において、ジャンヌに協力した騎士である。廃棄物としてこちらの世界に来ており、彼女と行動をともにしていた。豊久らが落した城塞をジャンヌとともに襲撃する。迎え撃つ与一と一騎打ちになったが、どれだけ急所を撃ち抜かれても死ななかった。顔だけになってもしばらくは動いていた。その様子を与一と義経は弁慶のようだと感じている。
与一をあわやというところまで追い詰めたが、キャシディによりガトリング砲で狙い撃ちされ、命を落した。死の間際、ジャンヌに「地獄で待つ」とメッセージを残す。絶命した後、同じ質量の塩に変化した。晴明の反応からすると、廃棄物はみな同じように死後塩になるという特徴を持っているようである。

アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ(CV:北西純子)

最後のロシア皇帝・ニコライ・アレクサンドロヴィチ・ロマノフの末娘であり、ロシア革命の際に17歳という若さで亡くなった人物。その後こちらの世界に来たようである。廃棄物であり、氷を操ることができる。黒王の元で戦っているが、17歳にしては穏やかで冷静である。そのため、こちらの世界に来てから数年の歳月が流れているとも考えられる。ジャンヌのことを気にかけていて、彼女が豊久との戦いで敗れ帰ってきた際には看病していた。しかしラスプーチンにジャンヌのために怒っているのではと指摘された際には否定している。
カルネアデスの北壁の戦いに参戦した次は、マモン間原の戦いに従事する。

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