以下略(平野耕太)のネタバレ解説・考察まとめ

『以下略』とは、『ゲーマガ』にて2006年より連載を開始した平野耕太によるギャグ漫画。『HELLSING』『ドリフターズ』など、日本では珍しい陰影を強調した絵、独特のデッサンやポーズ、芝居がかった大げさな台詞回しから、一部の層に絶大な支持を得る漫画家「平野耕太」が手掛けた『以下略』。本作はゲームマガジンでありながら、ゲームだけでなくマンガ(同人など)やアニメを話題にする自由気ままな作風になっている。

『以下略』の概要

『以下略』とは、『ゲーマガ』(ソフトバンククリエイティブ)にて、2006年12月号より2010年5月号まで連載されていた平野耕太によるギャグ漫画。刊行された単行本第1巻には雑誌に掲載された全33話中の第19話までが収録されているが、2巻以降が刊行されておらず、以降のエピソードは収録されていない。
『HELLSING』『ドリフターズ』など、日本では珍しい陰影を強調した絵、独特のデッサンやポーズ、芝居がかった大げさな台詞回しから、一部の層に絶大な支持を得る漫画家「平野耕太」が手掛けた『以下略』。本作はゲームマガジンでありながら、ゲームだけでなくマンガ(同人など)やアニメを話題にする自由気ままな作風になっている。
雑誌掲載時には、各話の3ページ目下部欄外に「この作品はフィクションであり、実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません」という注意書きが入れられていたが、最もノンフィクション的・メタ的なネタを扱ったコマがこの注意書きの真上に来ることが多い。

本作は、とあるゲームショップ「ファンタジィ」で繰り広げられるグダグダでフリーダムな物語である。
フリーダムすぎて読者の中にも元ネタが理解しきれないケースは多く、ゲーム雑誌連載なのに漫画や同人ネタも多数登場する。
よく出るネタは、作者の好きな『銀河英雄伝説』、『サイレントヒル』、ガンダムシリーズ、ナチス、戦争、FPSなど。

濃いマニア(新書ノベルから萌え・ミリタリーまで)から制作側まで、幅広い視点で語られる濃い内容の本作は、連載誌である『ゲーマガ』という枠を飛び越え、いい年をしたオタク層にとっては耳が痛かったり納得してしまったりする内容が多く取り上げられている。
1話完結型。各話の始まりなどはゲームの話題で始まるが、ストーリーが進むにつれてドンドン違う方向に走っていってしまうのが特徴。

『以下略』のあらすじ・ストーリー

オーナー3人組との出会い

ゲームが好きで、ゲームショップ「ファンタジィ」のアルバイトとして働いている新人バイトの栗原真紀(くりはら まき)。ある時、「ファンタジィ」のカードゲームのコーナーを占拠し、見たこともないカードゲームに興じる男のオタク3人組に出会う。彼らは挙句の果てに真紀を視姦したり、いきなり求婚したりしてくる。ヒラノ、ヤブ、ジャージと名乗るその3人組は、実は「ファンタジィ」の共同オーナー達だった。

『以下略』の登場人物・キャラクター

主人公

ヒラノ

本作の主人公の一人。雑誌連載時は「コータ」。某市某区にあるゲームショップ「ファンタジィ」の共同オーナーの一人。眼鏡をかけた小太りの男性で、年齢は30代後半。
基本ダメ人間。ボケ担当だが、ボケがディープ過ぎて読者すらついて行けない事も多い。店でのイベントの大体の発起人であり、イベントでよくコスプレをするが、販促そっちのけでごっご遊びや好きな事に突っ走っていく。そしてコスプレもネタが深い(『空飛ぶモンティ・パイソン』のスペインの宗教裁判官、ナチスドイツの空軍元帥のヘルマン・ゲーリングなど)。
無類の眼鏡っ娘好き。モデルは勿論、作者の平野耕太自身。

ヤブ

本作の主人公の一人。「ファンタジィ」の共同オーナー。ダメ人間その2。後ろでまとめた髪とヘアバンドが特徴で、年齢は30代後半。
ヒラノと同じく主にボケを担当しコスプレをも度々行う。また、そのボケもかなりディープである(モンティ・パイソンの「スパムの歌」など)。
大体がヒラノなどのボケに乗っかったボケを繰り出すのでディープさが増す事も。ボケ担当ではるが、行き過ぎたネタにはつっこむ事も多々ある
デブを愛する辛い性癖。
モデルは平野耕太の知人の田中亮太郎。

ジャージ

本作の主人公の一人。「ファンタジィ」の共同オーナー。雑誌連載時は「ヤマシュー」。四角いフレームの眼鏡と黒いジャージが特徴で、年齢は30代後半。
一応オーナーらしく店の運営を考えて行動を起こすため、そこまでダメ人間ではない。主にツッコミを担当しているが、ツッコミの際にはバッドを使ったり、ケンカキックを繰り出すなど肉体的暴力に訴えてくる。
また、上記二人に合わせてボケに回ったり、二人以上のボケをかます事もある。
モデルは平野耕太の先輩でともに同人活動をやっている山田秋太郎。

その他のキャラクター

栗原真紀(くりはら まき)

「ファンタジィ」の新人バイト店員。三つ編みの眼鏡っ娘でゲーム好き。年齢は20代前半。
ダメオーナー3人や本町に翻弄されている。作中ではツッコミ担当で、機械的に突っ込むこともあれば、暴力的になることもある。

本町(もとまち)

「ファンタジィ」の店長。「中二病耽美系」な美形だが、酒とギャンブルが大好きで、店の金を使い込むこともしばしば。
このことをネタに、オーナー3人には「外見以外はクズ」呼ばわりされている。酒と金が絡むと頭脳が冴える特徴がある。

千住(せんじゅ)

西新井におけるヤクザの若頭。第6話から登場しているが、本名は第30話で判明する。
お忍びで「ファンタジィ」に『THE IDOLM@STER』を買いにきていた。しかしヒラノ達の巧みな誘導尋問によって『ヤングキングアワーズ』や『チャンピオンRED』の愛読者であることや、声優に詳しい事を白状させられてしまった。

チンピラ

keeper
keeper
@keeper

Related Articles関連記事

HELLSING(ヘルシング)のネタバレ解説・考察まとめ

HELLSING(ヘルシング)のネタバレ解説・考察まとめ

HELLSINGとは1998年から2009年まで平野耕太により「ヤングキングアワーズ」で連載されていた漫画及びそれらを原作とするアニメ、OVA作品である。舞台は20世紀末の、不可解な吸血鬼事件が頻発するイギリス。大英帝国王立国教騎士団、通称「ヘルシング機関」に所属するアーカード、インテグラ、セラスの3人を主軸に展開する吸血鬼との闘争を描いたバトルアクション漫画である。

Read Article

ドリフターズ(Drifters)のネタバレ解説・考察まとめ

ドリフターズ(Drifters)のネタバレ解説・考察まとめ

『ドリフターズ』とは、月刊誌『ヤングキングアワーズ』にて2009年6月号より連載中の歴史ファンタジー漫画である。作者は平野耕太。 世界中にその名を残す歴史上の人物が、時代も国も超えて集まる異世界。彼らは「漂流者(ドリフターズ)」と呼ばれ、すべてを滅ぼそうとする「廃棄物(エンズ)」たちと壮絶な戦いを繰り広げる。 関ヶ原の合戦に加わっていた島津豊久は、突然その異世界へと飛ばされた。彼はそこで織田信長や那須与一と出会い、武士の本能に従って、血で血を洗う戦へと身を置き、やがて「国盗り」を志す。

Read Article

ファンタジーの定番「エルフ」とは!?元ネタ・特徴・能力・有名キャラクターを徹底解説!

ファンタジーの定番「エルフ」とは!?元ネタ・特徴・能力・有名キャラクターを徹底解説!

エルフとは、ファンタジー風の異世界を舞台とする作品にたびたび登場する、人間に近い姿をした「亜人」と呼ばれる種族の1つである。もともとは北欧に伝わる妖精の一種で、『指輪物語』や『ロードス島物語』といった作品で取り上げられながら設定が整理されていった。 エルフは長い耳と人間の数倍以上の寿命を持ち、種族的に高い魔力を持つ。自然を崇拝し、森の中を主な生活圏にしており、他種族に対しては排他的な傾向が強い。ここでは、ファンタジー物の作品では定番のキャラクターであるエルフについて解説していく。

Read Article

『ドリフターズ』と史実や他メディアでの同名キャラとを比べてみた!

『ドリフターズ』と史実や他メディアでの同名キャラとを比べてみた!

『ドリフターズ』とは、『ヘルシング』でもお馴染み平野耕太先生の作品。それぞれ異なった時代の人物たちが登場し、世界を壊さんとする「廃棄物」側と、それを阻止せんとする「漂流者」側とに別れ戦う、史実ごっちゃ混ぜ気味なマンガなのです。今回こちらでは、作中に登場する人物と、史実やマンガ及びゲームなどの人物像とを比べつつ、簡単な解説と共にまとめさせて頂きました。

Read Article

ドリフターズの第1巻カバー裏に潜む「漂流物&廃棄物候補」

ドリフターズの第1巻カバー裏に潜む「漂流物&廃棄物候補」

2009年に少年画報社の「月刊ヤングキングアワーズ」にて連載開始された漫画『ドリフターズ』。作者は平野耕太。 2016年にはアニメ化も決定しており、2巻は発売初週に15万3,053冊を売り上げ、オリコンランキングで1位を獲得をした人気作品です。 そんな本作の単行本カバー裏にある、平野耕太氏による「漂流物&廃棄物候補」という漫画に登場するかもしれない歴史上の人物について詳細に紹介したいと思います。

Read Article

【篠原涼子】実は歌手だった!?紅白歌合戦に出場していた女優・芸人まとめ【ドリフターズ】

【篠原涼子】実は歌手だった!?紅白歌合戦に出場していた女優・芸人まとめ【ドリフターズ】

メディアで様々に活躍する女優や芸人たち。その中には、過去に『NHK紅白歌合戦』に歌手として出場していたことがある人物がいます。この記事では、そんな彼ら/彼女らについてまとめました。これを読めば、きっとあなたも「え、あの人も出てたの!?」と驚かずにはいられないでしょう。

Read Article

ドリフターズの第2巻カバー裏に潜む「漂流物&廃棄物候補」

ドリフターズの第2巻カバー裏に潜む「漂流物&廃棄物候補」

2009年に少年画報社の「月刊ヤングキングアワーズ」にて連載開始された漫画『ドリフターズ』。作者は平野耕太。 2016年にはアニメ化も決定しており、2巻は発売初週に15万3,053冊を売り上げ、オリコンランキングで1位を獲得をした人気作品です。 そんな本作の第2巻単行本カバー裏にある、平野耕太氏による「漂流物&廃棄物候補」という漫画に登場するかもしれない歴史上の人物について詳細に紹介したいと思います。

Read Article

ドリフターズの第4巻カバー裏に潜む「漂流物&廃棄物候補」

ドリフターズの第4巻カバー裏に潜む「漂流物&廃棄物候補」

2009年に少年画報社の「月刊ヤングキングアワーズ」にて連載開始された漫画『ドリフターズ』。作者は平野耕太。 2016年にはアニメ化も決定しており、2巻は発売初週に15万3,053冊を売り上げ、オリコンランキングで1位を獲得をした人気作品です。 そんな本作の単行本第4巻のカバー裏に描かれた平野耕太氏による登場人物候補の、歴史上の人物を詳細に紹介したいと思います。

Read Article

ドリフターズの第3巻カバー裏に潜む「漂流物&廃棄物候補」

ドリフターズの第3巻カバー裏に潜む「漂流物&廃棄物候補」

2009年に少年画報社の「月刊ヤングキングアワーズ」にて連載開始された漫画『ドリフターズ』。作者は平野耕太。 2016年にはアニメ化も決定しており、2巻は発売初週に15万3,053冊を売り上げ、オリコンランキングで1位を獲得をした人気作品です。 そんな本作の第3巻単行本カバー裏の、平野耕太氏による登場人物候補である歴史上の人物を詳細に紹介したいと思います。

Read Article

目次 - Contents