ふしぎ遊戯(ふし遊)の巫女・七星士・二十八宿まとめ

『ふしぎ遊戯』とは、1992年から1996年まで『少女コミック』にて連載されていた渡瀬悠宇の漫画。1995年にはアニメ化もされ、後に続編が出るほど人気を誇った。古代中国を舞台にした書物の中に吸い込まれた主人公・結城美朱が神獣である朱雀の巫女となり、七星士と呼ばれる仲間たちと共に朱雀召喚の為に必要な神座宝を探す旅に出るという物語だ。ここでは朱雀・青龍・白虎・玄武、各巫女や七星士たちのプロフィール、名前の由来だといわれている二十八宿について紹介していく。

CV:林延年

朱雀七星士の1人で元山賊。「翼」の字が右腕に浮かび上がる。関西弁で話すお調子者で、熱血漢。怖い姉の影響から女嫌いを公言している。武器はハリセンのような形をしており、炎を起こすことができる。ある村で「顔が怖い」と子供に泣かれ、村を出るまでそのことを根に持つうといった一面も見せた。

翼宿は朱雀の翼であり、遠来の客を意味する。十二星座では積極的で勇敢なしし座、思慮深く堅実なおとめ座に属し、2つの星の影響を受けているため七曜ではバイタリティー、知識、言葉を示す。
翼宿が属していた山賊団は法律に縛られない。何ものにも縛られないという点が、自由に羽ばたく翼を表わしているのではないか。キャラクターを立たせるという意味では、関西弁を話す人物にしたことが功を奏してる。また、明るくイキイキとした性格はバイタリティー溢れる人物であることを、自ら先頭に立って戦う姿は「積極的で勇敢」な人物であることを示している。

軫宿(みつかけ)/妙 寿安(みょう じゅあん)

CV:石井康嗣

朱雀七星士の1人で、大柄な医者。「軫」の字が左掌に浮かび上がる。治癒能力を持つが、1日に1回しか使えない。倶東国、紅南国の戦の際能力を開放してその場にいた全員の傷を瞬時に治し、力尽きて死亡した。
無口で真面目な人物だが、その体格をネタにしたエピソードも描かれている。原作で、女尊男卑というにはあまりにむごい国を通過するために一行は女装するが、軫宿の女装があまりにもごつく、速攻で男だとバレたのだ。ちなみに軫宿は自分の女装姿に自信があったようで、バレた際にはショックを受けていた。

軫は車、三味線の横木を意味し、運搬を司る星。車、旅行に深く関係する。七曜において、言葉と知識を表す。
必要以上に話さない人物だが、医者という点が「知識」の部分が当たっている。

井宿(ちちり)/李 芳准(り ほうじゅん)

CV:関智一

朱雀七星士の1人で、様々な術を使用する法師。「井」の字が右膝に浮かび上がる。素顔は美形だが、大洪水に遭って大切な人を全て失っており、その時に負った傷を隠すために笑っている仮面をするようになった。七星士の中では最年長。

井宿は朱雀の頭部にあたる。「井」は水準器を表す。十二宮においては夫妻宮(順応性と好奇心)、蟹宮(目的意識、活動的)に属する。七曜では水の水星(知識、言葉)、月の影響(感受性)を受ける。
朱雀七星士のブレーンとも言えるキャラクター。仮面に関しては2つの星にまたがっていることも関係しているのでは。恋人を奪われた恨みから友人を見殺しにしたのかもしれないという気持ちを抱き続けているあたり、ある意味感受性が強いとも取れる。

張宿(ちりこ)/王 道煇(おう どうくん)

CV:川上とも子

朱雀七星士の中では最年少の13歳。「張」の字が左足の甲に浮かび上がる。普段は年相応の少年だが、字が出ている時は聡明で、役人になる為に科挙を受けるほど。武器は草笛。男らしさに憧れており、隙があるとして青龍七星士に体を乗っ取られるものの自分の体を傷つけ、取り込んだ青龍七星士をたおすために自から命を絶った。翼宿に「こんなええ男、見たことない」と言わせた人物。

張宿は朱雀の首にあたり、贈り物や飲食を表す。十二宮では獅子宮に属し、勇猛果敢なこの星の影響を受ける。七曜では栄光を象徴し、バイタリティー、優越願望を表す。
男らしさに憧れていた彼だが、星は結構男性的だ。コミックスでは、オマケページに17歳になった彼の姿が描かれていた。

青龍の巫女

本郷 唯(ほんごう ゆい)

CV:冬馬由美

青龍の巫女。美朱の親友で、古文体で書かれた天地書を読み、理解できるほどの秀才。1度は美朱と共に『天地書』に吸い込まれるが、唯1人だけ現実世界に戻ってしまう。再び吸い込まれた時に暴漢に襲われて気絶。心宿が助けたため、身体は清いままだ。上の空で美朱の名を呼び続け、助けに来てくれなかったことに疑問を抱いていた矢先、心宿に「その娘はあなたを裏切った」と唆される。そして青龍の巫女として祀り上げられ、利用されることとなった。

鬼宿に対する恋愛感情もあって美朱との溝は深まるが、実際は鬼宿と美朱の間に自分の居場所が見つけられないことが寂しかったことの方が大きかった。
巫女の絶対条件や神獣召喚の「その後」については聞かされていなかった模様。使用した願いは「朱雀の封印(皇帝への義理)、美朱と共に現実世界に戻る、朱雀の封印を解く」の3つ。青龍に助け出された後「怒られてやるか」と呟き、美朱との関係は回復した。高校入学後は心宿の遺品であるピアスを着けてる姿が描かれていた。

青龍七星士

心宿(なかご)/アユル

CV:古澤徹

青龍七星士の1人で、金髪碧眼の美男子。「心」の字が額に浮かび上がる。倶東国の将軍であり、七星士としての力も剣も武術も最強クラス。性格は非情であり、同じ青龍七星士であっても「用済み」となれば殺す。
幼い頃から流浪の異民族であるとして迫害を受けてきた。襲ってきた兵を前に初めて七星士の力に目覚めたが、強大すぎる力で敵兵はおろか母親をも殺めてしまう。さらに、七星士保護の名目で連れて行かれた宮殿でも、美しい容姿をしていたことから倶東国皇帝の慰み者にされてしまう。そうしたことから世界全てを憎悪しており、倶東国や唯の忠臣と見せ掛けて自己のために青龍召喚を狙っていた。

心宿は青龍の心臓に相当し、褒め、罰することを意味する。十二宮においては深い洞察力と不思議な吸引力を持った蠍宮に属し、七曜に置いてはチャレンジ精神、向上心を表す。「尊重宿」の異名があり、大衆から尊敬、敬愛を受ける。この星生まれの人は「本心を見せない」。
二十八宿は心宿の性格に当てはまっている。しかし少年時代から不幸の連続があったせいで性格が歪み、向上心もチャレンジ精神も悪い方に出てしまった。房宿への気持ちや最終決戦のシーンなど、「本心を見せない」姿が何度か描かれた。

房宿(そい)/白 花婉(はく かえん)

CV:田中敦子

青龍七星士の1人で、切れ長の目を持った美女。「房」の字が左太腿に浮かび上がる。心宿の腹心といった人物だが、彼に恋心を抱いていたものの、想いは報われなかった。連載時はフードを目深にかぶりその切れ長の目のみが描かれていたため、一部の読者からは美形男性と思われていたようだ。

房宿は青龍の腹に相当し、馬車、扉を意味する。心宿同様蠍宮に当たり、十二星座ではさそり座の東部でもある。ギリシア神話ではオリオンを殺した大蠍。
心宿の腹心ということだけではなく、心宿の母親に似ているという点でも、腹を表わしている。また房宿の髪や目が赤色というのも、大蠍・アンタレスを意識しているようだ。

角宿(すぼし)/武 俊角(ぶ しゅんかく)

CV:上田祐司

青龍七星士の1人。「角」の字が左肩に浮かび上がる。猪突猛進型の青年で、青龍の巫女・唯に想いを寄せている。錘のついた鞭を武器として使用する。双子の兄・亢宿(あみぼし)の為なら仲間を殺すことも厭わない。命令を受けて鬼宿の家族を皆殺しにした。
唯に貰った制服のリボンを媒体に、鬼宿と美朱の仲を引き裂くために書物の世界から現実へやって来たものの、戦いに敗れて死亡した。

角宿は青龍の角にあたり、戦を司る。十二宮では女宮、秤宮に属し、思慮深く堅実な柄粘着質な面とバランス感覚と美意識に強い面を持つ。七曜においては美、品位、創造性を示し、また知識と言葉を示す。
角宿の性格は二十八宿の通り。唯に対して美や品位を感じており、知識と言葉に関しては、英語の勉強をしている唯をそっと見て「何の呪文ですか…」と興味を抱くシーンがあった。

えどまち
えどまち
@edono78

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