虚構推理(小説・漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『虚構推理』とは、作家・城平京による怪奇系ミステリー小説、およびそれを原作とした漫画・アニメ作品である。漫画家の片瀬茶柴による同作品のコミカライズが、『少年マガジンR』にて2015年4月から連載。怪異たちの知恵を司る神となった少女・岩永 琴子が恋人である不死身の男性・桜川 九郎と共に、怪異から寄せられる助けに応えて事件を解決していく。作品のテーマは「虚構」であり、真実を解き明かしていくことではなく、「いかに人々を納得させる虚構を作り出し、事をうまく収めるか」を目的としている。

大学時代アウトドアサークルに所属していた社会人。柊の恋人を自称しており、丘町は彼らが恋人であったはずがないと断じているが真相は不明。

大和田 柊(おおわだ ひいらぎ)

明治時代にキリンを輸入した動物園の職員のひ孫。キリンの祟りから解放されるため、キリンの社を探そうとしていたが、交通事故で死亡した。

『虚構推理』の用語

知恵の神

人の世に疎く頭があまり回らない怪異たちの間で起きる揉め事を解決したり、人の世と怪異の世の秩序を守るために怪異たちが作り出した、「人工の神」ならぬ「怪異工の神」。一眼一足と決められており、現在は琴子がその役に就いている。知恵の神は怪異たちの姿を見、言葉を交わすことができる。怪異たちが作り出したとはいえ、彼らにとっては「神」であるため、怪異たちには敬われている。

くだん

死に際にのみ未来を予言する、半人半牛の怪異。「未来を予言しているのではなく、ありえる未来の一つを引き寄せる能力が死に際にのみ発動するのだと思う」と九郎が語っており、九郎と六花の能力からしてこの作品に関してはその通りのものだと思われる。

人魚

半身半魚の怪異であり、その肉を食べたものは不老不死になるとの伝説がある。作中ではその通りであり、人魚の肉を食べた九郎と六花は不死身の身体になっている。

イワナガヒメ

古事記に登場する不老長寿の女神。美しい妹、コノハノサクヤヒメと共にニニギノミコトという天皇の先祖に当たる神に嫁ぐも、不細工であったためイワナガヒメだけ離縁された。それにより人間は不老長寿の命を与えられなかったとされる。

鋼人七瀬(こうじんななせ)

グラビアアイドル・七瀬かりんをもとに六花が作り出した「想像力の怪物」。想像力だけでどこまでの存在が作れるかを試すために作り出されたものだったが、暴走し人を殺害するに至る。

『虚構推理』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

桜川 九郎「でもお前は花より綺麗だから 僕はどこにも返していないだろう?」

琴子を不老長寿の力を与えるとされるイワナガヒメに例えた九郎。しかし、「イワナガヒメは不細工の象徴だろうが」と琴子に怒られる。その際、九郎は琴子に「でもお前は花より綺麗だから 僕はどこにも返していないだろう?」と返した。琴子が一方的に思いを寄せているように見えがちな九郎との恋人関係だが、九郎も琴子のことを大切に思っていることが伝わるセリフである。

桜川 九郎「なら不死身ではなくなれば イワナガヒメとは離れたことを意味するだろうなあ」

琴子から六花と九郎だけを人間に戻すことに協力したと聞き、九郎は「なら不死身ではなくなれば イワナガヒメとは離れたことを意味するだろうなあ」と漏らした。このセリフにより、自分が元の身体に戻ることよりも琴子の傍にいることを重視しているということが、初めて読者に明確に示された。

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