あのコンビが帰ってきた! マンガ「天賀井さんは案外ふつう」が面白い!

あの名作漫画「スパイラル」を手掛けた城平京と水野英多のコンビが帰ってきました。ファンタジーとミステリーの融合、突飛な展開と設定、そして丁寧かつ美麗に描かれた絵の数々。どれをとっても今後楽しみな作品となっています。マンガ「天賀井さんは案外ふつう」をご紹介致します。

城平京×水野英多とは?

この2人はかつて月刊少年ガンガンで連載されていた「スパイラル」というマンガでコンビを組んでいました。今も尚、根強いファンの多い名作です。一見ミステリーのように見える今作。しかしその実、中身はファンタジーミステリーなのです。とんでも設定と、理路整然とした推理が交じり合い、まさに城平ワールドと呼ぶべき展開が目まぐるしく続きます。そして忘れてはならないのがなんといっても水野英多の画力の向上。巻を追うごとに画力が信じられないほどに上達していくのです。ここで第1巻を見て頂きましょう。

どうですかこの違い。とても同じ作者が描いたとは思えませんよね。このような漫画家としての成長という点からみても、スパイラルは漫画界における名作の1つといっても過言ではないでしょう。

それではここからは最新作である「天賀井さんは案外ふつう」を具体的に紹介していきたいと思います。

あらすじ・ストーリー

2匹の化け物の伝承が残る常伊市。
そこにある進学校・常伊高等学校にやってきた季節外れの転校生・天賀井悠子。
彼女が常伊市に転校してきた理由とは、
「実家で兄が座敷牢に入っている」から……!?

出典: gangan.square-enix.co.jp

主要当人物紹介

主な登場人物は2人。左側の男が真木正輝、右側がタイトルにも冠されている天賀井悠子です。

真木正輝は何事にも動じない飄々とした性格の持ち主で、しかし有事の際にはその冷静さを活かして抜群の事態収拾能力を発揮します。高校に通ってはいるものの実年齢は26歳。とある事件に巻き込まれ昏倒した8年後、見た目はその当時のままで目が覚めました。天賀井さんの追う事件の関係者で、かつ同じ部活ともなったことで行動を共にするようになる。

天賀井悠子は座敷牢に閉じ込められた兄の無実を証明する為にやってきた少女。自己紹介でクラスメイトをドン引きさせたり、自分を街に送り込んだ両親の思惑を正確に把握できないでいたりと色々と鈍い性格の持ち主です。しかし、メガネがスイッチになっているのかは定かではありませんが、危機的な状況に陥ると、

このように謎の骨を顕現させます。その際に呪印のようなものが全身に滲むのですが、それもまた謎の1つとなっています。

どんなジャンルかと聞かれれば答えに窮する。それがこのマンガのジャンル。

作者曰く、「日常系伝奇コメディ」らしいです。確かにそれっぽい描写もありますね。特にコメディを志向しているということなので全体的に明るい雰囲気で、サクサク物語が進んでいきます。しかしこのマンガのジャンルはおそらう既存のジャンルに当てはまらない、というかどれにでも当てはまりそうで当てはまらない、といった方が正しいでしょう。ファンタジーな設定が提示され、そこに現実の血生臭い事件が絡み合う。城平京お得意のストーリー展開といえば確かにそうです。

物語はまだ始まったばかりで、設定こそ提示されたものの、登場人物は今後も増えていく模様。おそらく話を進めるごとに、謎が明らかになるにつれ話題を集めること間違いなしの作品です。

ここで天賀井さんのお兄さんに登場して頂きます

はい、ロボットです。別に意識だけロボットに抽出した、というわけではないようですよ。そのまま生まれてきたとか。どうですか、この設定を見るだけでどれだけ突飛なマンガか分かりませんか。もしかしたら兄がロボットなのにも何か理由があるのかもしれませんね。原作者である城平京はとんでも設定を上手く現実に落とし込むのが得意ですから。予想の斜め上をひた走るマンガとなっています。

まとめ

色々とあり得ない設定を提示しながら物語は先へ先へと進みます。謎はその姿を現すのみで、未だ解決の目処も立っていません。しかし、ただ1つ言えるのは、おそらく読者が気づいていないだけで伏線は大量に散りばめられているであろうということです。作者も一応それらしきことは示唆しています。始まったばかりですが、今からどんなラストになるのか非常に楽しみです。さあ、あなたも城平ワールドにのめり込みましょう。

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